●月×日 晴れ
今日も紅魔館は平和…な訳も無く、黒いのがいつもどおり星をばら撒いて侵入。
パチュリー様の本がいつもどおり持っていかれ、私の頭にナイフが今日も刺さる。
…先程門番隊の一人が休憩中の私に声を掛けて来た。
あまり見ない顔なのでおそらく新しく配属された者か?
「隊長はどうして本気を出そうとしないのですか?」
曰く、私の弾幕は見た目こそ綺麗だが隙間がある、
曰く、必ずある回避ルートを防ぐようにすれば(略
曰く・・・・・・ry
・・・・・・・・・なるほど、彼女は外の世界から来て間もない者なのだろう。
その彼女が言う事はもっともであり、成功すれば確かに紅魔館への侵入者の数も限りなくゼロにはなる。
何より私の頭にナイフが刺さる事も無い・・・・・・無いが、私は真剣な表情の彼女にこう言った。
「ここは幻想郷、そして今は昔と違って殺伐とする必要性は無いの」・・・だと、
昔ここは人間と妖怪が毎日血を血で洗うような日々があったと聞く。
人間は襲い来る妖怪から身を、家族を、友人を守るため、
妖怪は自らの為、ゆくゆく大きくなる家族、血族のため、
そんな殺伐とした日々が何年も過ぎ、このままではお互い数が減ってしまうと悟ったのか
一つのルールが提案されたという。
それが『弾幕』である。
ようするに殺し合いがスポーツ的なものに成り代わった…と解釈すればわかりやすいのだろうか、
「・・・でも、隊長はそれでいつもメイド長に怒られているじゃないですか!」
確かに、私がいつも責められるのはあの黒いのの侵入によるミス、そのペナルティがナイフ、
目の前の彼女は彼女できっと私の事を想って、言ってくれるのだろう。
(ま、その内わかると思うよ、貴女にも)
そう思いつつ、今日は彼女の話を聞いてやって帰す事にした。
●月△日 曇り
今日は珍しく黒いのは来ない。
門番も例の新入りを含めて数人に任せ、花畑の管理に勤しむ。
途中で見回りにきた咲夜さんと会話、紅魔館内部の清掃にも新人が配属されたらしいが
外の世界のルールのままやってきた者の教育に手を焼いているらしい。
・・・・・・お互い管理する立場は大変だと心の中で思う。
●月※日 晴れ
非常に珍しい、黒い奴と紅白以外の侵入者が紅魔館に襲撃を掛けて来る。
久しぶりに本気(Lunatic)で相手をする、侵入者はあっと言う間に撃退するが
一人だけやたらと強いのがいて、思わず真剣勝負を挑んでしまう。
幸い殺す事には至らなかったし、相手もまた途中で退いた。
他の侵入者はすごすごと帰っていったが、あの腕前と今の気力では多分湖の氷精の弾幕にも耐えられないだろう。
自業自得、そう思う事にした。
追記:例の新人が今日の私を見て深々と謝っていたが『気にしていない』と言ってやった。
●月○日 晴れ
今日も青い空の下で咲夜さんのナイフが頭にクリーンヒット。
しかし、打ち(刺さり?)所が悪く一時的に意識を失いかける。
その晩、咲夜さんが悪かったと言いながら親切に手当てに来てくれた。
仕事上、厳しく人に接するけれど、咲夜さんは本当は優しい人なのだと昔からよく知っている。
しかし、彼女は人間・・・自分のような妖怪とは違い寿命は短い、
いつか来る別れを想像すると、胸が締め付けられそうになり、涙がこぼれそうになった。
・・・・・・・・・・・・・・・
「これで今日もおしまい」
私は日記を閉じ、眠りについた。
明日もいつもどおりの喧騒で平和な日常が来るのだろう・・・そう思いつつ。
●月■日
「隊長! 黒いのが来ました!」
「第1陣はすでに突破され、第2陣突破も時間の問題かと!」
さて・・・また来たか、
門前で報告を受け柔軟体操をして身体を解す、
思えば今まで塞ぎこみがちだったパチュリー様も最近、少し明るくなられた気がする。
もしかしたら魔道書目的・・・と言いながらも彼女もパチュリー様の為に来ている・・・・・・訳は無いかもしれないが。
「お、今日も頑張っているな」
目の前に到着した生意気な態度の黒い奴、私は軽く息をついてスペルカードを取り出した。
「今日こそは通しませんよ!」
・・・・・・さて、今日も弾幕しますか。
END
今日も紅魔館は平和…な訳も無く、黒いのがいつもどおり星をばら撒いて侵入。
パチュリー様の本がいつもどおり持っていかれ、私の頭にナイフが今日も刺さる。
…先程門番隊の一人が休憩中の私に声を掛けて来た。
あまり見ない顔なのでおそらく新しく配属された者か?
「隊長はどうして本気を出そうとしないのですか?」
曰く、私の弾幕は見た目こそ綺麗だが隙間がある、
曰く、必ずある回避ルートを防ぐようにすれば(略
曰く・・・・・・ry
・・・・・・・・・なるほど、彼女は外の世界から来て間もない者なのだろう。
その彼女が言う事はもっともであり、成功すれば確かに紅魔館への侵入者の数も限りなくゼロにはなる。
何より私の頭にナイフが刺さる事も無い・・・・・・無いが、私は真剣な表情の彼女にこう言った。
「ここは幻想郷、そして今は昔と違って殺伐とする必要性は無いの」・・・だと、
昔ここは人間と妖怪が毎日血を血で洗うような日々があったと聞く。
人間は襲い来る妖怪から身を、家族を、友人を守るため、
妖怪は自らの為、ゆくゆく大きくなる家族、血族のため、
そんな殺伐とした日々が何年も過ぎ、このままではお互い数が減ってしまうと悟ったのか
一つのルールが提案されたという。
それが『弾幕』である。
ようするに殺し合いがスポーツ的なものに成り代わった…と解釈すればわかりやすいのだろうか、
「・・・でも、隊長はそれでいつもメイド長に怒られているじゃないですか!」
確かに、私がいつも責められるのはあの黒いのの侵入によるミス、そのペナルティがナイフ、
目の前の彼女は彼女できっと私の事を想って、言ってくれるのだろう。
(ま、その内わかると思うよ、貴女にも)
そう思いつつ、今日は彼女の話を聞いてやって帰す事にした。
●月△日 曇り
今日は珍しく黒いのは来ない。
門番も例の新入りを含めて数人に任せ、花畑の管理に勤しむ。
途中で見回りにきた咲夜さんと会話、紅魔館内部の清掃にも新人が配属されたらしいが
外の世界のルールのままやってきた者の教育に手を焼いているらしい。
・・・・・・お互い管理する立場は大変だと心の中で思う。
●月※日 晴れ
非常に珍しい、黒い奴と紅白以外の侵入者が紅魔館に襲撃を掛けて来る。
久しぶりに本気(Lunatic)で相手をする、侵入者はあっと言う間に撃退するが
一人だけやたらと強いのがいて、思わず真剣勝負を挑んでしまう。
幸い殺す事には至らなかったし、相手もまた途中で退いた。
他の侵入者はすごすごと帰っていったが、あの腕前と今の気力では多分湖の氷精の弾幕にも耐えられないだろう。
自業自得、そう思う事にした。
追記:例の新人が今日の私を見て深々と謝っていたが『気にしていない』と言ってやった。
●月○日 晴れ
今日も青い空の下で咲夜さんのナイフが頭にクリーンヒット。
しかし、打ち(刺さり?)所が悪く一時的に意識を失いかける。
その晩、咲夜さんが悪かったと言いながら親切に手当てに来てくれた。
仕事上、厳しく人に接するけれど、咲夜さんは本当は優しい人なのだと昔からよく知っている。
しかし、彼女は人間・・・自分のような妖怪とは違い寿命は短い、
いつか来る別れを想像すると、胸が締め付けられそうになり、涙がこぼれそうになった。
・・・・・・・・・・・・・・・
「これで今日もおしまい」
私は日記を閉じ、眠りについた。
明日もいつもどおりの喧騒で平和な日常が来るのだろう・・・そう思いつつ。
●月■日
「隊長! 黒いのが来ました!」
「第1陣はすでに突破され、第2陣突破も時間の問題かと!」
さて・・・また来たか、
門前で報告を受け柔軟体操をして身体を解す、
思えば今まで塞ぎこみがちだったパチュリー様も最近、少し明るくなられた気がする。
もしかしたら魔道書目的・・・と言いながらも彼女もパチュリー様の為に来ている・・・・・・訳は無いかもしれないが。
「お、今日も頑張っているな」
目の前に到着した生意気な態度の黒い奴、私は軽く息をついてスペルカードを取り出した。
「今日こそは通しませんよ!」
・・・・・・さて、今日も弾幕しますか。
END
さてここからは感想を
個人的感情としてはこういう幻想郷が一番好きです
め、めーりんに何かカリスマを感じる…なんなんだ!いったい…