朝の掃き掃除を終わらせ、縁側でお茶を飲みながらぼぉっとする。
「ふぅ・・・・」
至福の時だ。
そういえば、博麗神社の13代目巫女さんだったのよね、私・・・
いつだったかな?魔理沙か誰かに見せてもらった本に書かれていた事を思い出した。
血筋は15代目に滅びやすいらしい。
・・・・私の孫で博麗の血も終わりかな?
でも、同じ本に30代も続いた血もあると書かれていた。
なんでも八雲 藍が最初に滅ぼそうとした血らしいけど・・・どっかのホラ話か何かだろう。
そんな他愛もない事を考えていると名前を呼ばれる。
「お~い、霊夢~」
魔理沙だ。
「なに?」
「面白い話を持ってきたぜ」
あ、そういえば前から気になってた事があったんだ。
「ねぇ魔理沙」
ネタを持ってきたと言う話を無視して気になっていた事を聞く。
「魔符は魔法の魔だと思うけど、なんで恋符って付けたの?」
「お?」
そう、前から気になっていたのだ。
少し前に、
「恋符はな、増幅装置なんだぜ?」
って聞いた覚えがある。
その後結界を破られたけど。
あの時は、そう、歪な月の永い夜だったか・・・
「だって、増幅装置なら、増符でもいいんじゃないの?」
「それだと、”ふえる”みたいでかっこ悪いだろ?
あと、私の魔符は”霧雨家の魔法”って意味だ。」
「確かに間抜けね」
「まぁ、教えてやるか」
その言葉を聴いてからお茶を出す。
「恋心ってあるだろ?」
少し顔が赤くなる。
「えぇ」
「あれは時間がたつにつれてどんどん自分の中で膨らんでいく物だ。」
「なるほど、それで恋符なのね」
へへっと恥ずかしいのか目線を泳がせている。
その表情を見て思う。
普段変な口調なのに、こういう仕草はとても女の子らしい。
同姓である私でも可愛いと思う。
「それじゃあ、夢符ってのはなんだ?霊符は巫女だから解るけど・・・」
しばし考える・・・・
「自分で使っていてアレだけど、解らないわ」
「おぃおぃ・・・仕方ない、この魔理沙さんが考察してさしあげますわ」
そう言うと、額に人差し指を当て、しばし目を瞑る。
微妙に口が動いているのが怖い
「ふむ、そんな所か・・・」
「何が?」
「2つ思いついた。
まず、霊夢の能力は、無重力、空を飛ぶ程度。」
「そうね。」
そう、この”無重力”のお陰で、普段は飛べるはずの無い巫女が空を飛べるのである。
ちなみに、普通の巫女は空中から襲い掛かる妖怪に対して
結界で防御をし、弾幕で弱らせ、梓弓を用い、破魔矢で止めを刺すのが基本である。
「そこで、無重力ってのは、不変って事なんだよ」
「ちょっと、ちょっと、説明してよね」
「あぁ、すまん、この重力ってのがあるだろ?」
タンタンと地面を踏む。
「えぇ、リンゴで発見したんだっけ?」
「空を飛ぶのに、無重力にして飛ぶって事は、自分が重力っていう影響を受けて変化しているんだ。
そこで、その重力という変化を無くし、何の変化もしていない状態に戻し、その後も変化しないようにして、空に浮ける。
つまり、不変って事になる。」
意味が微妙に違うけどな、と付け足し、呟く。
「不変だから、向上心が無いのかもな・・・おかげで助かっているけど・・・」
「ん?何か言った?」
「いや、なんでもない。
そして、地に足のついた者達の夢は総じて”空”だ。」
なるほど、重力が無ければ何もしなくても浮ける
しかし、今は重力によって空が遠くなっていて、そこに戻るのが”夢”って訳ね。
「以上の理由から、その”夢”、無重力という力で、他の影響を祓い、守る為の結界系スペルと考察する。」
「後は、外の世界と幻想郷の関係か。」
「外の世界?」
「あぁ、多分、こっちの説が正解だろうな」
ずずずっとお茶を飲む。
「外の世界から見れば、此処は幻想、夢幻、つまり”夢”だ。」
「たしかに、ここは”幻想郷”だしね。」
「そして、夢と現実を分け隔てる博麗大結界。
夢符のスペルも結界系だから、って理由。」
「前者は、私が作った符の場合で、
後者は、代々伝わった符の場合って事ね」
「おしい、」
にやりと笑う魔理沙。
「どちらの説でも、結界を作り出す事には変わりない。
ただ、
”夢”という理由があって”結界”を張るのか、
”結界”を張る理由から”夢”という名前がついたのか、
の違い、だな。」
ついでに、
エクスターミネーション、パスウェイジョンニードルも結界の変形で
形成する前の状態だったり、収束させたものを撃ち出しているのである。
「そおいえば、何かネタがあるんじゃないの?」
と最初の話題に戻ってみる。
「おぉ、そうだった。
半獣のやつがいただろ?」
「慧音とか名乗ってたわね。」
「あぁ、あいつが藍を見てすごい驚いてたんだよ」
思い出してクククと笑う。
「え!?あの夜の時はそんなリアクションしなかったけど?」
「それがな、ジーっと顔を見て、驚いた後、」
「うんうん」
「なんで生きてるんだー!!!!?だって
それ聞いて藍がまたキレそうになってるし、
慧音のやつも「修正しなくては」とか言い出すし」
あーっははははッとお腹を抱えて、大声で笑い出す。
多分、弾幕に発展したんだろう・・・
それにしても、
慧音の能力って、歴史をどうのこうの言ってたわね・・・・
歴史?
”30代続いた血を滅ぼそうとした”
「まさかね・・・」
苦笑しつつ、お茶を飲んだ。
「そうだ、もう一つあったんだ」
「なに?」
「昼飯はまだか?」
「ふぅ・・・・」
至福の時だ。
そういえば、博麗神社の13代目巫女さんだったのよね、私・・・
いつだったかな?魔理沙か誰かに見せてもらった本に書かれていた事を思い出した。
血筋は15代目に滅びやすいらしい。
・・・・私の孫で博麗の血も終わりかな?
でも、同じ本に30代も続いた血もあると書かれていた。
なんでも八雲 藍が最初に滅ぼそうとした血らしいけど・・・どっかのホラ話か何かだろう。
そんな他愛もない事を考えていると名前を呼ばれる。
「お~い、霊夢~」
魔理沙だ。
「なに?」
「面白い話を持ってきたぜ」
あ、そういえば前から気になってた事があったんだ。
「ねぇ魔理沙」
ネタを持ってきたと言う話を無視して気になっていた事を聞く。
「魔符は魔法の魔だと思うけど、なんで恋符って付けたの?」
「お?」
そう、前から気になっていたのだ。
少し前に、
「恋符はな、増幅装置なんだぜ?」
って聞いた覚えがある。
その後結界を破られたけど。
あの時は、そう、歪な月の永い夜だったか・・・
「だって、増幅装置なら、増符でもいいんじゃないの?」
「それだと、”ふえる”みたいでかっこ悪いだろ?
あと、私の魔符は”霧雨家の魔法”って意味だ。」
「確かに間抜けね」
「まぁ、教えてやるか」
その言葉を聴いてからお茶を出す。
「恋心ってあるだろ?」
少し顔が赤くなる。
「えぇ」
「あれは時間がたつにつれてどんどん自分の中で膨らんでいく物だ。」
「なるほど、それで恋符なのね」
へへっと恥ずかしいのか目線を泳がせている。
その表情を見て思う。
普段変な口調なのに、こういう仕草はとても女の子らしい。
同姓である私でも可愛いと思う。
「それじゃあ、夢符ってのはなんだ?霊符は巫女だから解るけど・・・」
しばし考える・・・・
「自分で使っていてアレだけど、解らないわ」
「おぃおぃ・・・仕方ない、この魔理沙さんが考察してさしあげますわ」
そう言うと、額に人差し指を当て、しばし目を瞑る。
微妙に口が動いているのが怖い
「ふむ、そんな所か・・・」
「何が?」
「2つ思いついた。
まず、霊夢の能力は、無重力、空を飛ぶ程度。」
「そうね。」
そう、この”無重力”のお陰で、普段は飛べるはずの無い巫女が空を飛べるのである。
ちなみに、普通の巫女は空中から襲い掛かる妖怪に対して
結界で防御をし、弾幕で弱らせ、梓弓を用い、破魔矢で止めを刺すのが基本である。
「そこで、無重力ってのは、不変って事なんだよ」
「ちょっと、ちょっと、説明してよね」
「あぁ、すまん、この重力ってのがあるだろ?」
タンタンと地面を踏む。
「えぇ、リンゴで発見したんだっけ?」
「空を飛ぶのに、無重力にして飛ぶって事は、自分が重力っていう影響を受けて変化しているんだ。
そこで、その重力という変化を無くし、何の変化もしていない状態に戻し、その後も変化しないようにして、空に浮ける。
つまり、不変って事になる。」
意味が微妙に違うけどな、と付け足し、呟く。
「不変だから、向上心が無いのかもな・・・おかげで助かっているけど・・・」
「ん?何か言った?」
「いや、なんでもない。
そして、地に足のついた者達の夢は総じて”空”だ。」
なるほど、重力が無ければ何もしなくても浮ける
しかし、今は重力によって空が遠くなっていて、そこに戻るのが”夢”って訳ね。
「以上の理由から、その”夢”、無重力という力で、他の影響を祓い、守る為の結界系スペルと考察する。」
「後は、外の世界と幻想郷の関係か。」
「外の世界?」
「あぁ、多分、こっちの説が正解だろうな」
ずずずっとお茶を飲む。
「外の世界から見れば、此処は幻想、夢幻、つまり”夢”だ。」
「たしかに、ここは”幻想郷”だしね。」
「そして、夢と現実を分け隔てる博麗大結界。
夢符のスペルも結界系だから、って理由。」
「前者は、私が作った符の場合で、
後者は、代々伝わった符の場合って事ね」
「おしい、」
にやりと笑う魔理沙。
「どちらの説でも、結界を作り出す事には変わりない。
ただ、
”夢”という理由があって”結界”を張るのか、
”結界”を張る理由から”夢”という名前がついたのか、
の違い、だな。」
ついでに、
エクスターミネーション、パスウェイジョンニードルも結界の変形で
形成する前の状態だったり、収束させたものを撃ち出しているのである。
「そおいえば、何かネタがあるんじゃないの?」
と最初の話題に戻ってみる。
「おぉ、そうだった。
半獣のやつがいただろ?」
「慧音とか名乗ってたわね。」
「あぁ、あいつが藍を見てすごい驚いてたんだよ」
思い出してクククと笑う。
「え!?あの夜の時はそんなリアクションしなかったけど?」
「それがな、ジーっと顔を見て、驚いた後、」
「うんうん」
「なんで生きてるんだー!!!!?だって
それ聞いて藍がまたキレそうになってるし、
慧音のやつも「修正しなくては」とか言い出すし」
あーっははははッとお腹を抱えて、大声で笑い出す。
多分、弾幕に発展したんだろう・・・
それにしても、
慧音の能力って、歴史をどうのこうの言ってたわね・・・・
歴史?
”30代続いた血を滅ぼそうとした”
「まさかね・・・」
苦笑しつつ、お茶を飲んだ。
「そうだ、もう一つあったんだ」
「なに?」
「昼飯はまだか?」