Coolier - 新生・東方創想話

十五夜のいたづら

2010/02/11 15:15:01
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月が全身を見せている、午前1時の十五夜…
麻理沙は家の中で独り、妙なキノコを見つめながら考え事をしていた。

(十五夜なのに、家に餅がないぜ…。)

キノコ狩りに夢中だった麻理沙は、今日が十五夜だったことをすっかり忘れていた。
もっとはやくに気づけば何とかなったものの、こんな時間に思い出すのは遅すぎた。

今から買いに行きたいが、こんな時間に開いている所なんて無い。
霖之助がもし起きていて、香霖堂がもし開いていたとしても、餅は霖之助の分しかないだろう。
あの男に限って分けてくれることは無い。

(こーりんはケチだからなぁ…)

霊夢だって今は寝ている。
ってかあの神社に餅があるとは思えない。


・餅がある
・大量にある
・盗ってもばれない

この三つの条件がそろっている場所。それは……

(永琳のところしか…)

兎が毎日と言っていいほど餅をついている永遠亭。
あそこなら、地下倉庫だけじゃ入りきらないほどの餅があるはずだ。
地下、隠し部屋、天井裏、…実験室にもありそう。
この部屋はなんだ?…なんだ輝夜の部屋か。


永遠亭内部や、永琳とか輝夜の行動。
妄想をどんどん膨らまして、麻理沙は思わずにやけてしまった。

「えへ…こいつこんな事までして……って、なに考えてんだ私」

妄想から現実に戻ると、麻理沙は箒に跨っていた。ついでに白い袋も担いでいた。
そのまま地上から足を離し、ふわりと空へ飛び立った。
黒いスカートをひらひらと靡かせて、餅が待っている永遠亭へ向かう。





「……すげぇなぁ…」



ふと空を見上げれば、満点の星空が広がっていた。
そして下を見下ろせば、金色の月光と蒼白い星光により薄明るく照らされた幻想卿がある。

幻想的な風景を堪能しながら飛んでいると、目の前に永遠亭が見えてきた。

「こんな夜中に何やってんだ…?」

明かりがついている部屋があり、その部屋の中から輝夜らしき者の怒鳴り声が響いている。

「ゴルァア!てゐどこいきやがったぁ!!」
「ちょっと、姫落ち着いてください!!」

暴れている輝夜の影を抑えようと、鈴仙らしき影が必死になっている。
この光景を目撃して、麻理沙は餅を取りに行くべきか戸惑った。
とりあえず永遠亭の敷地内に降り立った。
そして明かりのついた部屋を見る。

「こんのやろぉ!私の団子に何してくれとんじゃボケェ!!」
「新しい団子作りますから!静まってください!」
「この団子じゃないとだめなんだぁあああ!」

突然、引き戸を突き破り外に飛び出てきた一つの団子。
地面に落ちたその団子は、見た目何の変哲もないただの団子だが……
次に突き破って飛び出してきたのは輝夜だ。

「やべっ…」

咄嗟に後ろの茂みに隠れたおかげで、輝夜は麻理沙に気づいていない様子。

(あれ、なんか違和感が…)

手に伝わるグニュっとした感触…。そしてある程度の暖かさ…。

『……っへ?』
『っ~、早く退いてよバカ!』

麻理沙がゆっくりと下を見る。
下につぶされている生き物は、輝夜から逃げ隠れていたてゐだった。

「てゐっ!?」
『ちょっ、静かに!』

しまった。気づいたか?!
と、草々の間から輝夜を見直す。
危うく輝夜は麻理沙の声に気づかなかったらしく、周りに意識を集中しながら逆方向へ歩いていった。

『ふぅ…あぶねー…』
『落ち着いてないで早くこっちきて!』

てゐは、ピョンピョンと竹林の奥へ走っていく。
麻理沙もてゐについて行き、やがて竹林の広いスペースにでた。

「はぁはぁ。おまえ何したんだ…?」
「麻理沙こそ何でここにいたのよ?」
「ふぇ?あ、えっと…ちょっと餅がさ……」
「餅…?」
「あ、別に盗もうとか思ってなかったぜ!?」
「ふ~ん……。」

突然てゐが耳をピンと立て、麻理沙の後ろの茂みに隠れてしまった。

「おいてゐ…」
『しっ。静かに…』

すると、誰かの怒りの気配を感じた。
それが誰のかはすぐにわかった。感じた瞬間に姿を現したからだ。

「かっ、輝夜!?」
「おぅ麻理沙…なにつっ立っとんじゃワレ…」

輝夜のその顔は、姫という面影を失くし、般若の面でも被っているかのようだった。
その顔と怒りエネルギ-による圧力で、麻理沙は声を出すことができない。

「てゐ…」

輝夜の口からでたその言葉だけで、麻理沙の身体がビクっとなってしまうほど恐怖を感じている。

「てゐを…見なかったか…?」

問い掛けられているのに、声が出ない。
声どころか口も動いてくれない。早く何か言わなければ……
必死に声を出そうとしている麻理沙に、輝夜の罵声が殴りかかってきた。

「聞こえねぇのかぁああああ!!!」
「ハイィ!」

今まで以上に飛び上がる麻理沙。もう心臓が張り裂けそうだ。
声が裏返って情けない返事になるが、今の状況なら仕方ないだろう。

「てゐがむ、向こうに走って、い、い、行ったのを、みみみみ見ましたっ!!」
「そうか、あんの糞兎め…」

つぶやいて、輝夜は麻理沙が指差した方向に向かって、ドスドスと歩いていった。
輝夜の姿が見えなくなって行き、緊張から開放された麻理沙はその場に崩れた。
やがててゐが茂みから出てきたが、てゐの身体はプルプルと震えている。

「ひゃあ…怖かったぜ……」
「あの、麻理沙。ヤバイよね。」
「何やってあんなに怒らしたんだ!?」
「ちょっとね…。こんなに怒るとは思ってなかったよ……。」

「とりあえず匿ってくれてありがと。お礼に団子あげるよ。」
「おぉ、いいのか?」

てゐが手を大きく振り上げると、どこにいたのかウサギ達が団子を運んできた。
そして、結構な量の団子を白い袋に入れていった。

「こんなにくれるのか、こりゃ助かるぜ!」
「また姫が来る前に私行くわ。じゃあね。」

そういうとてゐは、ウサギ達と一緒に何処かへ跳ねていってしまった。

「私も早く行かなきゃ。」

そして麻理沙も箒に乗り、星空へと飛び立った。




家に帰って窓を開けると、立派な満月が顔を見せている。
それを見ながら、久しぶりのキノコ以外の食料を手にとった。

「いただきまーす」

団子5個をいっぺんに口へ放り込み、頬を膨らませる。

「んめぇ・・・っ!?」

口の中にひろがる味と刺激。それは甘味ではなく…

「ぅぎゃぁあああああああ!辛ぇぇええ!」

辛味だ。団子にはあるはず無い辛味が、麻理沙の口の中を赤く染めた。
台所へ走り、蛇口をひねる。
コップに注いだ水をガブガブと飲むが、辛味が一向におさまらない。
それどころか、口の中が水に触れた瞬間辛味が一気に増した。
これは、てゐが開発した新しい唐辛子で、水を飲むとさらに辛くなる面白い唐辛子である。
辛味を抑えるには、時を待つしかない。

麻理沙は口いっぱいに団子を含んだため、その辛味は一週間おさまらなかった。
初投稿です。
短めにしようと思ったらこんなに長くなっちゃった。
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コメント



0.330簡易評価
1.10名前が無い程度の能力削除
「麻理沙」って……「幻想卿」なども含め、推敲を全くしていないということ、そして人名という基礎の基礎の設定すら把握せず書いたのがよく伝わってきました。
このキャラ崩壊や妙な言葉使いも当然でしょうね。原作をまともに知らないようですから。
4.10名前が無い程度の能力削除
論外、まともな出来ではありません。
7.10名前が無い程度の能力削除
文章の構成はともかく、決定的な誤字が非常に目につきました。
タイトルから既に誤字というのはさすがに如何なものかと。
8.無評価名前が無い程度の能力削除
タグと話の中に出てくる麻理沙って誰だよwwwwwww
10.無評価名前が無い程度の能力削除
なんだか酷すぎて文句言うのも面倒だなw
11.無評価名前が無い程度の能力削除
オリキャラなんだろうね。「麻理沙」ってのは。
12.10名前が無い程度の能力削除
正直分類の「麻理沙」の時点で萎えました。
輝夜の口調も怒り故の口調という感じがしませんでしたし。というか怒ってるとはいえ、この口調は正直ないかなと思いました。

「」の最後の句点がある台詞と句点がない台詞があるのも気になりましたし。多分ない方が無難かなという気はしますが。
三点リーダーの使い方にも色々と問題があると思います。
15.10夕凪削除
構成やお話自体は面白いと思います。
シリアス、ギャグ、ほのぼの、どんな作品にも化けさせることが出来る、一般受けしそうな内容ですし。
それだけに、魔理沙が麻理沙だったり、輝代の口調が鼻につきました。
幻想卿くらいは目をつぶるとしても、さすがに麻理沙は……。
愛が、愛が足りないよ!!
18.無評価名前が無い程度の能力削除
こんなにもどんなにも全然長くないのはまあいいとして。
「推敲」という2文字を辞書で引いて、ジャポニカ学習帳に千回ほど書き取りしていただきたい。
22.20緩衝材削除
俺より酷い
俺の作品を見て勉強して
23.20名前が無い程度の能力削除
オチとしてはほのぼの自業自得系で面白いのですが、誤字のせいで世界へ入り込めないのが残念と言えば残念です
とりあえず東方IMEとか入れたらどうでしょ
26.無評価名前が無い程度の能力削除
お話は悪くないと思います。
ですが人名の誤字など、もっとも基本的で大事なことをおろそかにしています。
もう少し自分の作品と、東方の世界に気を配ってもいいのではないでしょうか。
28.無評価名前が無い程度の能力削除
タグでも本文でも「麻理沙」だから、何か意味があるのかと思ったら本当に誤字みたいなのでワロタ
内容は割と普通でアリだったと思うんだけど「麻理沙」のおかけで全てがどうでも良くなった
意図して「麻理沙」を使っていたなら良かったんだけどねぇ
33.無評価名前が無い程度の能力削除
初投稿で短めを意図していたならプチの方が良かったかもね
あと作者様がコメントをご覧になってるか分かりませんが、誤字指摘等あったら訂正とかレス返しするのが礼儀かと思いますけど
話は別に悪くないと思うので、きっと指摘されたところを直せばいい作品になりますよ
35.10名前が無い程度の能力削除
あまりの酷さに嫉妬、どうしたらこんなSSが書けるんだ。
36.無評価名前が無い程度の能力削除
直す気すら無いとwwww
37.100名前が無い程度の能力削除
誤字であると断じるには早すぎないでしょうか?
間違いであるには数が多すぎるし、何より他の登場人物には誤字が見当たりません。
これは作品に意図的に組み込まれた仕掛けであると言えそうです。

本来、「麻」という文字には「しびれる」や「からい」という意味合いがあります。
これは中華料理における「麻」の用法を思い浮かべてもらえば分かり易いでしょうか。
つまりは、「魔理沙」を「麻理沙」とすることで読者に対して疑問を投げかけて
オチでその真の意味を理解してもらうという仕掛けになっていると解釈できそうです。


名は体を表す。
「麻理沙」が「辛い団子」を食べることは運命付けられていたのではないでしょうか。
39.無評価名前が無い程度の能力削除
↑ちょwwwwww