Coolier - 新生・東方創想話

それいけ霊夢さん!

2006/01/06 11:55:41
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あほっぽくてちょっとえっちな、そんな物語です。
途中ダレてしまうかも知れないので、解消法としてまず飲み物の用意を、
1ステージ毎に一口飲み、ふぅ…と深呼吸なんてしてると撃ち落されますよね。



それいけ霊夢さん!



私達の住んでいる世界の…(略)…その楽園を、人々は幻想郷…(略)…そんな結界を、そしてその楽園の秩序を守る…(略)…住んでいる彼女の名前を、博麗霊夢と言いました。
彼女はとても強い力を持っています。その力は人間のそれを遥かに凌駕し、空を飛ぶわ微妙な瞬間移動をするわ曝け出した腋は絶対領域だわと、近辺に住まう妖怪達にも引けを取りません。
そう、彼女は可愛い巫女さんだったのです!
異変が在れば飛んで行き、さくっと解決。
妖怪が人を襲えば飛んで行き、さくっと解決。
人が妖怪を襲っていると布団に篭り、自分の存在に疑心暗鬼。
彼女はそんな風に過ごしながら、縁側でのんびりお茶を飲むのでした。



そんなある暑の夏い…夏の暑い日。
夏は暑いべきであるにも係わらず、何処からとも無く現れた霧が幻想郷を包み込んでしまいました。
日光は遮られ、大地は冷え、涼しいと言うよりむしろ、肌寒いくらいまで冷え込んでしまったのです。
姉さん!異変です!と言わんばかりに、楽園の素敵な巫女、霊夢さんは解決へと乗り出しました。

「きっとこの霧を出している奴は、周りの迷惑を考えない我侭で傍迷惑な美少女に違いないわ!」

そう意気込み愛用のお払い棒を手に持った彼女は、恐ろしいまでの勘を頼りに空へと舞い上がるのでした。
勘の告げる新たな出会いに、彼女の気持ちも舞い上がります。
向かう先は、そう、己の勘の告げるがままにです!



夜の境内裏を霊夢さんは飛んでいました。何故か?それはロマンティックだからです。あと勘が告げているのです。こっちに出会いが在ると!
途中襲い掛かって来た愚かな妖精を、引き千切っては投げ、可愛らしい妖精をつまみ食いしながら彼女が飛んでいると、進行方向に何やら怪しいものがやって来ました。勘が告げます。あれだ!
彼女は恐ろしいまでの自分の勘に、思わず身震いしました。
霊夢さんの目の前に現れたのは、闇を纏った一人の妖怪でした。勿論、美と少女が付きます。
暗闇の中で尚映える金髪。その一房をちょこんと飾る真っ赤なリボン。に見えるお札。お札と言うのがむしろポイント高いです!
肩程の髪は、その少女の可愛らしい顔を、より一層輝かせて見えました。
真っ赤な瞳は妖怪特有のもの。ぱっちりとしたそれは小動物を思わせます。小さな鼻とぷっくり柔らかな唇も可愛らしく、思わずキスの嵐を降らせたくなるくらいです。
真っ黒な服に華奢な身体を包んだその姿は、彼女の友人、霧雨魔理沙さんを思わせました。そう言えば最近食べてない事に気が付いた霊夢さんは、まあその内我慢出来なくなって訪ねて来るでしょう、と目前の獲物に集中しました。

「夜の境内裏はロマンティックね(↑こんな出会いが在るから)」
「そうなのよね~。お化けも出るし、たまんないわ」
「それで、あなたの名前は?」
「ルーミアだけど…、あれ?さっき会わなかったっけ……あれ?」
「人は暗いところでは物が良く見えたり見えなかったりなのよ」
「……夜しか活動しない人も見たことある気がするー…」
「それは取って食べたりしてもいいのよ」

「そーなのかー」

ずきゅーーーーーんっ!!!

少女が口にした台詞!声!そしてその表情!
それは霊夢さんにクリティカルヒットでした!グレイズ出来ません!致死量です!堪りません!
霊夢さんは決定しました。
この少女は捕食あるのみです!

「で、ちょっと良いかしら?」
「目の前が取って食べれる人類?」

その言葉と同時に、少女から禍々しい気配が漂い始めます。流石、可愛くても妖怪なだけあります。
彼女は空腹なのでしょう。潤んだ瞳と押さえたお腹が霊夢さんの理性をガリゴリ削っていきます。

「良薬は口に苦しって言葉知ってる?」

霊夢さんも空いていました。お腹ではなく心が!
お互いに距離を取り、二人はじっと相手を見つめます。
弾幕ごっこ。
これが幻想郷に伝わる、ポピュラーな決闘方法なのです。
互いに放つ射撃攻撃を避けつつの戦いは優雅で華麗、しかし相手が力尽きるまで弾幕ると言う残虐非道の必殺け…いえ何でも在りません。
先に動いたのはルーミアでした。

「行くよーっ、ナイトバード!」

可愛らしくも正々堂々と宣言をして、彼女は手に集めた魔力を弾幕へと変え、霊夢さんに放ちます!
そんな律儀な彼女はとても好感が持て、霊夢さんは一撃で大人しくさせてあげる事にしました。
目の前に迫った弾幕が、今さっきまで霊夢さんの居た場所を通過します。
きょとんと目を丸くして、ルーミアはきょろきょろ辺りを見回しました。霊夢さんが消えてしまったのです。

「あれ?あれっ?」

次の瞬間、霊夢さんはルーミアの目の前に現れました。
幻想空想穴と霊夢さんが名付けた、なんとなーく在る空間の綻びを繋ぎ合わせて、ちょちょいと瞬間移動する技です。流石は可愛い巫女さんですね。やる事に無駄がありません。
霊夢さんはお払い棒を高く掲げ、

「巫女嘗めんな!」
「わ~~~っ!?」

それでルーミアの側頭部をぶん殴りました。
HPゲージが一瞬で削られ、彼女は錐揉みしながら墜落して行きました。

「良薬っていっても、飲んでみなけりゃわかんないけどね♪」

にっこりと素敵な笑顔を浮かべ、霊夢さんが軽やかに決め台詞を決めます。
そして、いそいそとお払い棒を仕舞うと、ルーミアの落ちて行った辺りに降りて行きました。これからがお楽しみなのです。
霊夢さんは目を回しているルーミアを見つけると、優しく起こしてあげました。何故か怪我は有りません。大事な可愛らしい美少女を傷付けるなんて、以ての外だからです!
ルーミアは、そんな彼女の意図が解りません。
空腹と先程の墜落のショックで朦朧としている彼女に、霊夢さんの身体を押し退けるだけの余力は有りませんでした。

「それじゃあ、いただきまーすっ」
「え、ええ~っ!?」
「ここを…こうすると、ね…?」
「あ、え…え…っ」
「ほら…」
「っ~!!そーなのかぁぁぁぁぁ…っ」

この先を、お見せ出来ないのが残念でなりません。
なので、ただ一言、この言葉を捧げます。

にょう

…と。

………。
……。
…。

「私は大抵神社に居るわ。…いつでもお出でなさい?」

いやにつやつやした霊夢さんは、振り向き様に言いました。
こくっと小さく頷くルーミアは、そんな霊夢さんの背中を見て頬を染めるのみです。
それを満足気に見遣り、霊夢さんは再び空へと舞い上がりました。
向かう先は、そう、己の勘の告げるがままにです!



霧の掛かった湖を霊夢さんは飛んでいました。何故か?それは言うまでも有りません。勘が告げているのです。こっちに出会いが在ると!
途中襲い掛かって来た愚かな毛玉や氷塊を、気合だけで消し飛ばし、ある程度進むと進行方向に何やら前菜らしきものがやって来ました。勘が告げます。あれもだ!
彼女は恐ろしいまでの自分の勘に、思わず興奮しました。
霊夢さんの目の前に現れたのは、淡い緑色の髪をした妖精でした。勿論、美と少女が付きます。
人間には有り得ない、ただただ美しい髪。それを片側だけ括っているのが可愛いです。子供っぽくてむしろポイント高いです!
その妖精は一目で長く生きている大妖精だと解りました。でも可愛いので関係ありません。
髪より深めの色をした瞳は落ち着いた感じです。全体的な顔の作りが何処かぽやんとしていて、少女と女性の中間、年の近い天然系お姉さんって感じです。甘えたく、甘えさせたいです。
背丈相応のスタイルを包む、青を主にした落ち着いた服も、緩やかに羽ばたく羽根も、それに拍車を掛けています。

「巫女嘗めんな!」
「きゃーっ」

霊夢さんは問答無用で撃墜しました。実に一撃です。お払い棒が唸りました。
じっくりと食べたい所ですが、勘が告げています。…まだだ!
なので霊夢さんは、いやいやする大妖精を弄びながら、先に進む事にしました。
途中やっぱり襲い掛かって来た愚かな毛玉や氷塊を消し飛ばし、現れた妖精達に腕の中の大妖精を晒しながら彼女が進んでいると、進行方向に何やらメインディッシュらしきものがやって来ました。勘が告げます。追加オーダー!
彼女は恐ろしいまでの自分の勘に、再度、興奮しました。
霊夢さんの目の前に現れたのは、薄い水色の髪をした氷精でした。勿論、美と少女も付きます。
水に揺れる宝石を思わせる髪。頭に乗っけた青いリボンがラブリーです。キュートです。むしろ⑨です。
一目見た瞬間から、霊夢さんは囚われていました。奴はツンデレです!
勝気な目に収まった瞳は、まるでクリスタル。妖精特有の繊細な面立ちは、見ていて溜息が出そうなほどです。それが不敵に笑う姿なんて、もう堪りません。張っ倒して、引っ繰り返して、虐めたいです。
如何見てもぺったんこな身体を、可愛らしくも清楚な装いで飾っているのがまた凶悪です。忙しなく羽ばたいている羽根も反則級です。
決めるまでも有りませんでした。
この少女は捕食あるのみです!

「霧で見通しが悪くて困ったわ。もしかして私って(心の)方向音痴?」
「道に迷うのは、妖精の所為なの。…って、わぁぁっ!!大妖精!!」
「ち、チルノちゃん…」
「あらそう?じゃ、案内して?ここら辺の島で一休みしましょ?」
「あっ、あんた、大妖精を放しなさいよ!目の前に強敵がいるのよっ!?」
「はう…」
「標的?そいつは愉しみだぁね」
「ふざけやがって~っ!あんたなんて、いぎりぎりう……、いぎりぎゅ!いぎゅりゅす…っ!!」

ずきゅーーーーーんっ!!!

噛みました!
噛んで!噛んで!噛みまくりです!
それは霊夢さんにクリティカルヒットでした!グレイズ出来ません!致死量です!堪りません!

「っ、っ…っ!!一緒に冷凍ほろんしてやるわっっ!!!…、~~~っ!!!」

言えてません!
八つ当たり気味な冷気が、チルノから放たれ始めました。流石、いっぱいいっぱいでも氷精なだけあります。
最後までも言えなかったのがとても悔しいのでしょう。潤んだ瞳と真っ赤な頬が霊夢さんの理性をガリゴリガリ削っていきます。

「少し離れていてね?」

霊夢さんは大妖精の耳に、そっと囁きます。
大妖精は紅く染まった頬をそのままに、霊夢さんに預けていた身体を名残惜しげに離しました。
その間、あれだけいきり立っていたにも係わらず、チルノは大妖精が距離を取るまで決して仕掛けては来ませんでした。
そんな律儀な彼女はとても好感が持て、霊夢さんは一撃で大人しくさせてあげる事にしました。
そう、弾幕ごっこです!

「覚悟なさいっ、アイシクルフォ……えっ?」

チルノは思わず目を瞬かせます。それは大妖精も同じでした。
目の前に居た筈の霊夢さんが、急に姿を消したからです。

「…あ」

その声は、チルノと大妖精が同時に放ったものでした。
次の瞬間、霊夢さんはチルノの目の前に現れたのです。
幻想空想穴と霊夢さんが名付けた、それとなーく在る空間の綻びを繋ぎ合わせて、といやっと瞬間移動する技です。流石は可愛い巫女さんですね。やる事が無駄にえげつないです。
霊夢さんはお払い棒を高く掲げ、

「巫女嘗めんな!」
「うあっ!?」

それでチルノの側頭部をぶん殴りました。
HPゲージが一瞬で削られ、彼女は錐揉みしながら墜落して湖に落ちました。

「ああ、(心が)冷えてきたわ。(心が)冷房病になっちゃうわ」

にっこりと素敵な笑顔を浮かべ、霊夢さんがびしっと決め台詞を決めます。
そして、いそいそとお払い棒を仕舞うと、チルノの浮かんでいる所に降りて行きました。これからがお楽しみなのです。
霊夢さんは目を回しているチルノを回収すると、すぐ近くまで来ていたらしい島へと運んであげました。何故か怪我は有りません。大事な可愛らしい美少女達を傷付けるなんて、以ての外だからです!
チルノには、そんな彼女の意図がさっぱり解りません。
いっぱいいっぱいな頭と先程の墜落のショックで朦朧としている彼女に、霊夢さんの身体を押し退けるだけの余力は有りませんでした。

「それじゃ、(心を)あっためてもらいましょうっ」
「「え、ええ~っ!?」」
「これくらいの…、ね…?」
「う…うん…」
「あなたは……こっち」
「…っ、そ、そんなの…」
「「………あっ」」

この先を、お見せ出来ないのが残念でなりません。
なので、ただ一言、この言葉を捧げます。

つらら

…と。

………。
……。
…。

「私は大抵神社に居るわ。…いつでもお出でなさい?」

妙につやつやした霊夢さんは、振り向き様に言いました。
こくっと小さく頷くチルノと大妖精は、そんな霊夢さんの背中を見て頬を染めるのみです。
それを満足気に見遣り、霊夢さんは再び空へと舞い上がりました。
先程から島が騒がしいのです。
どうやらこの先に、また新たな出会いの予感がします。
向かう先は、そう、己の勘の告げるがままにです!



夕日に染まった島を霊夢さんは飛んでいました。何故か?俄かにその島が慌しくなったからです。あと勘が告げるのです。こっちに出会いが在ると!
途中襲い掛かって来た夢のメイド達を、嬉々として食い散らし、拾い集めるように食い散らし、至上の優しさを持って食い散らしながら彼女が進んでいると進行方向に何やらリーサルウェポンらしきものがやって来ました。勘が告げます。来たァ!
彼女は恐ろしいまでの自分の勘に、思わず催しました。
霊夢さんの目の前に現れたのは、鮮やかな紅の髪をした妖怪でした。勿論、美と女が付きます。
夕日により深く染められた髪。頭に乗っけた緑の帽子が何故か某国っぽいです。星まで付いちゃってます。其処が高得点です。サイドで三つ編にした髪もそれに四千点入れてます。
彼女を見た瞬間から、霊夢さんは何か言いようの無い威圧感を覚えました。
普通の目に収まった瞳は髪と真逆の静謐な蒼。面立ちはほっそり小さく、羨ましく思うほどです。なのにこの美人は、何処か苦労人の気配が漂っていました。知っている良いお店に誘って、奢ってあげたくなるくらいです。
堂々としたその立ちかt

ずきゅーーーーーんっ!!!

何ですかアレは!
ミサイルです!未知との遭遇です!未確認双球物体です!
それは霊夢さんにクリティカルヒットでした!グレイズ出来ません!致死量です!堪りません!
ラスボスでは無いと勘が告げていましたが、間違い有りません。あれもラスボスです!
霊夢さんは決定しました。
この美女は探求あるのみです!

「巫女嘗めんな!」
「ぎゃぼーっ!?」

霊夢さんの相棒が唸りを上げます。
HPゲージが一瞬で削られ、彼女は錐揉みしながら墜落し…ませんでした!

「くそ、背水の陣だ!」
「っ!?あんた一人で陣なのかっ?」

凄い体力と頑丈さです。
ふらふらしながらも撤退して行くリーサルウェポンを逃さぬよう霊夢さんは追撃を掛けます。が、またまた夢のメイド達が行く手を遮りました。
しかし今度は夢のメイド達に、霊夢さんはあまり興味が湧きませんでした。
飽食気味と言う訳では有りません。今の彼女は、逃げて行った神秘について思いを馳せる可愛い巫女さんだったのです。
襲い掛かって来た夢のメイド達を、冷めた様子で食い散らし、掃き捨てるように食い散らし、優しさは欠片も無く食い散らしながら彼女が進んでいると進行方向に何やらリーサルウェポンが待ち受けていました。勘が告げます。もぅ逃げねぇ!
霊夢さんは生唾を抑える事が出来ませんでした。

「ついてくるなよ~」
「出会ってくれてありがと~」
「…はい?…まあ、私について来ても、こっちには何もなくてよ?」
「何もないところに逃げないでしょ?」
「うーん、逃げるときは逃げるとおもうk」
「逃がさねぇ」
「……、え?」
「ちなみに、あなた、何者?」
「あ、いや、紅美鈴。…普通の人よ」
「さっき攻撃仕掛けてきたでしょ?」
「それは、普通に攻撃し…って!あんたが先に攻撃したのよ!この普通以外!!」
「私は巫女をしている普通の人よ」
「それはよかった。たしか……、巫女は食べてもいい人類だって言い伝えが…」
「言い伝えんな!」
「ぴぎゃーっ!」

霊夢さんのお払い棒が炸裂です!
流石に二度も耐えられなかったらしく、HPゲージが一瞬で削られた彼女は、錐揉みしながら墜落して行きました。
ぶっちゃけ何もしてません!

「さぁて、(心の)道案内してもらいますよ~」

にっこりと素敵な笑顔を浮かべ、霊夢さんがゆったりと決め台詞を決めます。
そして、いそいそとお払い棒を仕舞うと、美鈴の落ちて行った場所に降りて行きました。これからがお楽しみなのです。
霊夢さんは目を回している美鈴をすかさず脱がすと、思わず拝んでしまいました。あと決して怪我は有りません。大事な美女を傷付けるなんて、以ての外だからです!
美鈴は気を失ったままで、そんな彼女をさっぱり解りませんでした。
気を失って抵抗出来ないのをいい事に、霊夢さんは彼女の身体を自分のそれで地面に縫い付けました。

「……、これはラスボスだわ…」
「ん……、う?…あ…、何して…」
「ふふ…、起きちゃった…?」
「ふ…え……?」
「安心して……すぐに出せるようにしてあげる…」
「…っあ、ふ…あぁ…、すみませ…、おじょう…さ…!」

この先を、お見せ出来ないのが残念でなりません。
しかし、言葉は必要有りませんよね。

魂で感じて下さい!

………。
……。
…。

「私は大抵神社に居るわ。…いつでもお出でなさい?」

かなりつやつやしてきた霊夢さんは、振り向き様に言いました。
こくっと小さく頷く美鈴は、そんな霊夢さんの背中を見て頬を染めるのみです。
それを満足気に見遣り、霊夢さんは再び空へと舞い上がりました。
彼女の視線の少し先には、あからさま、と言った具合の館が建っているのです。
どうやらこの先に、更なる出会いの予感がします。
向かう先は、そう、己の勘の告げるがままにです!



薄暗い館の中を霊夢さんは明らかに遠回りしながら飛んでいました。何故か?勘が告げるのです。直行すると食い残してしまう出会いがこっちに在ると!
暫くの間飛んでいると、霊夢さんは沢山の本に囲まれた場所に辿り着きました。
彼女はあまり本を読みません。しかしプレイするのは好きです。
本が大好きな友人の魔理沙さんを思い、霊夢さんはここでちょっと本について思案を重ねてみる事にしました。
襲い掛かって来た魔道書を取っ掴んでは、稀に仕掛けてくるメイド達で試し切りをしながら彼女が進んでいると進行方向に何やら珍しいものがやって来ました。勘が告げます。レアリティ!
彼女は恐ろしいまでの自分の勘に、思わず欲情しました。
霊夢さんの目の前に現れたのは、艶やかな紅の髪をした小悪魔でした。勿論、美と少女が付きます。
暗がりの中、決して霞む事の無い髪。頭と背中には其々、小、大と悪魔の翼が付いています。警戒したように突っ張るそれは、襲って下さいと言ってるようなものでした。むしろ虐めてオーラがポイント高過ぎです。
美鈴よりも短いですが、セミロング程の長さの髪が彼女にとても似合っていました。
大きな瞳は髪と同様の紅。太っている感じは全く無いのに、ぷにぷにほっぺが突付いてと誘惑してきます。流石は小悪魔です。チャームの魔眼を退けそうに有りません。
翼とお揃いの黒い質素なベストとスカートは、小悪魔のくせにちょっと地味です。身体もちょっと貧相です。でも其処が良いです。全身で虐めて欲しいと訴えています。

「巫女嘗めんな!」
「きゃう…っ」

辛抱堪らず、お払い棒が唸りました。
HPゲージが一瞬で削られた彼女は、錐揉みしながら墜落して行きます。それを霊夢さんは途中で掬い上げました。俗に言うお姫様抱っこです。
朦朧とする意識の中、吊り橋効果も重なって小悪魔の顔が薄く染まります。高鳴る鼓動を抑える事が出来ません。
霊夢さんは先程までの試し切りの成果を魅せるべく、彼女を本棚の影に連れ込みました。そして彼女は驚きました。霊夢さんを迎え撃ったのは、見た目からは想像も出来なかったツインランチャーだったのです。これは明らかな誘惑でした。流石は小悪魔です!
小悪魔のその時の記憶は生涯忘れられないものとなり、数え切れぬ切ない夜、彼女はシーツを濡らす事になるのでした。
「私は大抵神社…(略)…とてもつやつや…(略)…こくっと小さく頷く小悪魔は…(略)…それを満足気に見遣り、霊夢さんは再び宙へと舞い上がりました。勘が告げているのです。まだ居る!
再び襲い掛かって来る本で、夢のメイド達に極めた暴虐の限りを尽くしながらある程度進んでいると進行方向に何やら紫色を主張としているらしいものがやって来ました。勘が告げます。見つけたァァ!
彼女は恐ろしいまでの自分の勘に、尚も欲情してみせました。
霊夢さんの目の前に現れたのは、柔らかそうな紫の髪をした少女でした。勿論、美も付いてきます。
闇を取り込むように輝く髪。頭を飾るのは、ナイトキャップのような帽子と三日月のヘアピンです。身形とかをあまり気にしない性格なのでしょう。取って付けたようなお洒落リボンが庇護欲を擽ります。それがポイント高いです。
彼女の手に持つ魔道書と威圧感に、霊夢さんはこの少女が見た目以上に生きている魔女であると悟りました。でも可愛いので食べるだけです。
切れ長の瞳は、闇に浮かぶアメジスト。頬に掛かった解れ髪が蠱惑的です。薄いくせに光沢を放つ唇と相俟って、眩暈すら覚えます。少女とは思えない妖艶さです!
触れたら折れそうな細さを誇る彼女の着ている物は、如何見てもネグリジェです。本当に有難う御座いました。……違います。そのネグリジェとカーディガンに、これまた取って付けたようなお洒落リボンが堪らないのです。いい加減過ぎて、逆に素材の良さを引き出しています。

「そこの紅白!私の書斎で暴れない」

ずきゅーーーーーんっ!!!

むすっと!
眉を寄せて!唇尖らせて!辛気臭そうにむすっとしました!
それは霊夢さんにクリティカルヒットでした!グレイズ出来ません!致死量です!堪りません!
その顔を満円の笑顔にしたら、どれほどの達成感でしょうか。考えるだけで身震いです!
不器用に笑ってくれるのでしょうか。必死に笑顔の練習をしてくれたり?実は素敵な笑顔の持ち主だったり!
彼女を幸せの絶頂まで運ぶ為なら、なんだってしてやれそうな気がします!

「書斎?(紅白?)」
「これらの本はあなたの神社の5年分の賽銭程度の価値があるわ」
「うちは年中無休で参拝客が無いわよ。…愛人は多いけど」
「まぁその程度の価値しか無い…って今何て?」
「それにしても、こんな暗い部屋で本なんて読めるのか?」
「私はあなたみたいに鳥目じゃないわ。…で、さっきは何て?」
「だから~、私は鳥目じゃないって。…って、そうじゃなくて、あなたが、ここのご主人?」
「お嬢様になんの用?…だからさっきは何て」
「霧の出しすぎで、困る。…寒くて茹蛸プレイ出来ない」
「じゃぁ、お嬢様には絶対会わせないわ。…だから、何てっ」
「邪魔させないわ(逢瀬を)」
「……ところで、あんた、誰?…と言うか何?」

二人が、す…っと構えます。
1ステージ振りの弾幕ごっこです!
その無愛想な顔に隠れた自分だけの笑顔を発掘すべく、霊夢さんは一撃で大人しくさせてあげる事にしました。

「その紅と同じ色に焼かれなさい、アグニシャ」
「巫女嘗めんな!」
「ひぐぅ……」

唸るお払い棒!
HPゲージが一瞬で削られた彼女は、錐揉みしながら墜落して行きました。
しかし今までのステージとは違い、霊夢さんの相棒はちょこんとその魔女っ娘さんの首筋に触れただけです。だって折れそうですから。棒ではなく首が。
急にその魔女っ娘の後ろへ霊夢さんが現れたのは、やっぱり彼女が幻想空想穴と名付けた、どことなーく在る空間の綻びを繋ぎ合わせて、ちょいなぁっと瞬間移動する技です。流石は可愛い巫女さんですね。やる事成す事笑えないです。

「それにしてもこの館って、外から見て、こんなに広かったっけ?…ここでハーレムでも作ろうかしら…?」

霊夢さんは小悪魔の時のように魔女っ娘を抱きとめると、いつものように決め台詞を決めます。
地味に頭を揺さぶられて意識の朦朧とする魔女っ娘は律儀にも、空間をいじるのが好きな人がどうのこうのと、虚ろに答えてくれました。生まれて初めての状況に、魔女っ娘は不思議と胸を圧迫されていたのです。
そんな彼女が、泣き出す前にぎゅっと抱きしめて欲しいと思っているその時、これは拙いと言わんばかりに霊夢さんは優しく抱きかかえ、ゆっくりと床へ横たわらせて上げたから堪りません!
お楽しみタイムに突入した霊夢さんの我侭を、初めてだと言うのにその魔女っ娘は受け入れるのでした。また、決して怪我等は有りません。大事な美少女を傷付けるなんて、以ての外だからです!

「…あら…この本は……へぇ…、って、あなたも大きいのね…」
「駄目…かしら……?」
「いいえ、そんな事無いわ…。きっと良く映える…」
「え?…あ…、うそ…初めてなのに……っ」
「綺麗に飾ってあげる…。…そうだ、名前は?」
「パチュリー…っ、~~~っっ!」

この先を、お見せ出来ないのが残念でなりません。
なので、1ステージ振りに、この言葉を捧げます。

なわ

…と。

………。
……。
…。

「私は大抵神社に居るわ。…いつでもお出でなさい?」

めっさつやつやしてる霊夢さんは、振り向き様に言いました。
こくっと小さく頷くパチュリーは、そんな霊夢さんの背中を見て頬を染めるのみです。
それを満足気に見遣り、霊夢さんは再び宙へと舞い上がりました。
残す所あと僅か。そう勘が告げています。
どうやらこの先に、また新たな出会いの予感がするのです。
向かう先は、そう、己の勘の告げるがままにです!



薄暗い館の中を霊夢さんは再び飛んでいました。何故か?勘が告げるのです。正式なルートによって導かれる出会いがこっちに在ると!
ここまで奥に来ると、流石に抵抗が激しいものになってきます。
気合を入れて襲い掛かって来る夢のメイド達に、霊夢さんも今まで通りに動く事が難しくなってきました。…いえ、今まで通りに食い散らかす事が難しくなってきました。
そこで霊夢さんはある作戦に出ます。
名付けて人質大調きょ…いえ、人質大作戦です!
作戦は簡単。捕まえて晒して周囲を巻き込み、サバトさながらにしてしまおうと言う何ともカオスな作戦です。流石は可愛い巫女さんですね。よくもまあ、サバトなどと言えるものです。
…で、成功しました。
その中心で恍惚と笑みを浮かべる姿など、巫女と言うよりむしろリリスでした。
そんな風にして夢のメイド達を一網打尽にした霊夢さんの元に、何やら完璧なメイドらしいものがやって来ました。勘が告げます。本物だっ!
彼女は恐ろしいまでの自分の勘に、思わず恍惚としました。
霊夢さんの目の前に現れたのは、刃物のような輝きを放つ銀の髪をしたメイドでした。勿論、美と女も標準装備です。
完璧に整えられた輝く銀糸。一寸の狂い無く鎮座するホワイトプリム。美鈴と同じく両サイドで三つ編にした髪が、実に意味深です。それだけでご飯三杯はいけそうです。
冷たい美貌とは彼女の事を言うのでしょう。霊夢さんも思わず、生唾を飲み込んでしまいます。
鋭い瞳はクールと不吉さを兼ね揃えたブルーダイヤ。手入れを欠かさぬ頬は、まるで彫刻のような絶妙さを醸し出しています。びしっとルージュを決めた姿は、まさに大人の女性そのものです。クール&ビューティーとは彼女の為の言葉なのでしょう。
きっちりと着こなしたメイド服。本当に眼福です。清楚さと従順さを引き立てる真っ白なエプロン。いい加減脳がはち切れそうです。

「あー、お掃除が進まない!お嬢様に怒られるじゃない!!ってうわなにこの惨状!?」

それは驚くでしょう。
何せ床には、辺り構わず裸体やら半裸やらが蠢いているのです。と言うかその中央に来るまで気が付かない彼女は、実はぽけぽけさんなのかも知れません。そう考えると、ちょっとラブリー度アップです。
彼女は霊夢さんを睨み付けると、いきなり手にナイフを出しました。

「巫女嘗めんな!って…!?」
「っ!?」

予備動作の無いそれに、思わず霊夢さんの相棒が唸ります!
しかし、なんとその一撃は空振りに終わってしまったのです!今まで数知れない獲物を仕留めてきた相棒の、初めての失態です!
けれどクールなメイドもただでは済みませんでした。丁度胸の間に切れ込みが入ると、次の瞬間、はらり…とご開帳したのです。
それを見た周りのメイド達が活気付き、彼女は一先ず撤退する事にしたようです。
後退する彼女を追おうとする霊夢さんでしたが、周りに居るメイド達があまりにも切なげな顔をするものですから、取り合えず全員食べました。エネルギー補充は重要ですからね。
最後の一人までハイペース且つ最高の満足を提供した霊夢さんは、すぐさまクールなメイドを追いかける事にしました。ほんの少し時間が経ってしまいましたが、全く問題は有りません。勘が告げているのです。この先真っ直ぐ二つ目の交差点を右折!
霊夢さんがその先に在った扉を蹴破るのと、クールなメイドが着替え終わるのは同時でした。
お約束的な展開に遭えなかった霊夢さんは、心が渇いていくのを感じました。

「ちょ、はや…っ!ま…また、お掃除の邪魔する~」
「あなた……は、ここの主人じゃなさそうね」
「なんなの?お嬢様のお客様?」
「(捕食しに来たってっても通してくれないよな)」
「通さないよ。お嬢様は滅多に人に会うようなことはないわ」
「監禁調教されてるの?」
「それが出来ればどんなに良い事かっ!!」
「………」
「………。お嬢様は暗いところが好きなのよ」
「暗くないあなたでもいいわ。ここら辺一帯に霧を出してるの、あなた達でしょ?あれが迷惑なの、茹蛸プレイ出来ないの、夏の風物詩なの、何が目的なの?」
「茹蛸プレイ!?是非詳しく!!」
「………」
「………。日光が邪魔だからよ。お嬢様冥い好きだし」
「私は好きじゃないわ。止めてくれる?」
「それはお嬢様に言ってよ」
「じゃ呼んできて」
「って、ご主人様を危険な目に遭わせる訳無いでしょ?」
「ここで騒ぎを起こせば出てくるかしら?」
「でも、あなたはお嬢様には会えない。それこそ、時間を止めてでも時間稼ぎが出来るから」

ずきゅーーーーーんっ!!!

クスっと!
まさに大人の笑み!あの冷たい美貌が薄く!あらボウヤ、迷子になっちゃったのと言わんばかりに!
それは霊夢さんにクリティカルヒットでした!グレイズ出来ません!致死量です!堪りません!
その常に余裕の在る涼しげな姿!一挙一動に香る色香!
でも実際気になるのは、美鈴との関係です。お揃いにしておいて注目するなと言う方が無理です。美鈴はネコでした。彼女は見た目バリバリにタチです。……いけません!リバになった方が良いです!バリエーション広がりますから!
二人はゆっくりと獲物を構えます。
霊夢さんはお払い棒。クールなメイドはナイフ。
弾幕ごっこのお時間です!
クールなメイドにネコの味も教えるべく、霊夢さんは一撃で大人しくさせてあげる事にしました。先程空振りしたとか言ってはいけません。霊夢さんは既に彼女を見切っているのです。

「巫女嘗めんな!」
「くぁ…っ!?」

眉間をお払い棒で一突き!
HPゲージが一瞬で削られた彼女は、錐揉みしながら墜落して行きました。
いきなりクールなメイドが眉間に喰らったのは、やっぱり霊夢さんが得意とする幻想空想穴でした。やるせなーく在る空間の綻びを繋ぎ合わせて、そこかぁっと瞬間移動する技です。今回はその応用ですね。簡単に言ってしまえば、穴を繋いで突っ付いたのです。流石は可愛い巫女さんですね。もう如何にも止まりません。

「さぁ、我侭で傍迷惑な美少女に会わせてくれるかしら。…で~もそっの前にっと♪」

にっこりと素敵な笑顔を浮かべ、霊夢さんがきゃる~んと決め台詞を決めます。
そして、いそいそとお払い棒を仕舞うと、クールなメイドの落ちて行った場所に降りて行きました。これからがお楽しみなのです。
霊夢さんは必死に此方を睨む彼女をわざと嘲笑うと、無理矢理、胸元を引き裂きました。ちなみに、決して怪我は有りません。大事な美女を傷付けるなんて、以ての外だからです!
思わず身を強張らせる彼女に、霊夢さんはゆっくりと顔を近付けます。
能面のような笑みで迫る霊夢さんに、クールなメイドもついには抵抗を諦めてしまうのでした。

「……そのナイフホルダー…、丁度良いわね」
「っぐ…、くるし…やめ」
「黙りなさい。躾のなって無いわねぇ…、少しの間だけ飼い主になってあげる」
「なにいって…っい!?」
「黙るよう言ったでしょう?…そんなに痛いのが好きなわけ?」
「…あぐっ、…はぁ、はぁ、…すごい……、でも、お嬢様ならあるいは…」
「ふん…っ、それなら、たくさん教えてあげるわよっ」
「あぁっ…、咲夜は、咲夜はぁ…っ」

この先を、お見せ出来ないのが残念でなりません。
でもちゃんと愛を込めている霊夢さんから、一言が有ります。

くびわ

…と。

………。
……。
…。

「私は大抵神社に居るわ。…いつでもお出でなさい?」

すごくつやつやした霊夢さんは、振り向き様に言いました。
こくっと小さく頷く咲夜は、そんな霊夢さんの背中を見て頬を染めるのみです。
それを満足気に見遣り、霊夢さんは再び宙へと舞い上がりました。
とうとう周りを考えない我侭で傍迷惑な美少女とご対面のようです。そう勘が告げています。
もう高鳴る鼓動を抑える事が出来ません。
向かう先は、そう、己の勘の告げるがままにです!



数少ない館の窓を蹴破り霊夢さんは外を飛んでいました。何故か?勘が告げているのです。今回の霧の事件の犯人、お仕置きされないと解らない我侭で傍迷惑な美少女がこっちで待っていると!
ここに来るまでの間、この館のメイドを食い尽くしてしまったのでしょうか?
霊夢さんを行く手を遮る者が一切現れません。放置プレイみたいで、ちょっと寂しいです。
物足りなそうに彼女が進んでいくと、もう少し…と言う所で咲夜が現れました。
…如何やら、彼女も物足りなかったようですね。

「おっ…、お嬢様の怒られる前に、せめて1ボムでも潰さないと……っ」

あれだけ言い聞かせたと言うのに、そう口に出来る彼女の忠誠心を霊夢さんは感心するばかりです。
ですが、声と顔は正直ですね。そんなに上擦ってたら、霊夢さんを誘っているようにしか見えません。

「何も言えなくなるよう、意識をお使いに出させてあげようか?」
「ひぅっ!!」

その動揺が命取りです。
霊夢さんお得意の幻想空想穴で、咲夜は後ろから捕らえられてしまいます。
…十分後。
今までの物足りなさを発散するかのような霊夢さんを前に、身体を投げ出すようにした咲夜が其処に居ました。
霊夢さんはそのまま顔を上げ、小さく言います。

「そろそろ姿、見せてもいいんじゃない?…お嬢さん?」

その言葉と同時に、彼女は周りの空気が凍ったかのような感覚を覚えました。
ふわりと、上品なドレスを靡かせて、一人の少女が降りてきます。

「やっぱり、人間って使えないわね」

ずきゅーーーーーんっ!!!

その少女を見た瞬間、霊夢さんは胸を締め付けられたかのような気持ちになりました。
何故かいきなり霊夢さんにクリティカルヒットです!グレイズ出来ません!致死量です!堪りません!
なんと言うか、もう、大きな人達は十分だったのです!其処に来てこの少女です!幼女の気配を漂わせた少女です!
霊夢さんの目の前に現れたのは、漆黒の翼を持った一人の少女でした。美が付くのも当然です。
紅いリボンで飾られた帽子。其処から零れるのは柔らかな銀糸の髪です。何時のまにか紅く染まった月の下、しかし少女の髪は紅く染まる事を拒否しているようでした。気合の入った髪です!高得点あげちゃいます!
月と夜を背にしたその姿で、可愛い巫女さんである彼女は悟ります。そして居もしない神に感謝しました。吸血鬼美少女を食える幸運を!
今まで食べてきた、どの妖怪よりも紅い瞳。愉しげに細まる様は、如何見ても捕食者のそれです。顔の作りはどれも天使のように繊細で、悪魔のように淫靡でした。表現が可笑しい?いえいえ、天使と悪魔は表裏一体なのですよ!
ふわふわと甘菓子のようなそのドレス。帽子と同じくそれを飾る紅いリボン。いやに幼女臭いです。言い換えれば乳臭いです。幼女趣味でしょうか?でもポイントあげちゃいます!
それにしても、我侭そうで、傍迷惑そうで、美少女でした。
今回も外す事の無かった勘に、霊夢さんは恐怖すら覚えてしまいます。
勘が告げます。貪れっ!本能が告げます。貪れっ!可愛い巫女さんは決めました。うんっ、貪るっ!
霊夢さんは、この吸血鬼美少女を貪る事に決めました。

「このメイドは人間だったのか。………やり過ぎたわ」
「あなた、殺人犯ね…って、うあ…」
「…ある意味、大量殺人犯ではあるわね。まあ、大丈夫よ」
「そ、そう………、で?」
「そうそう、迷惑なの、あんたが。茹蛸プレイが出来ないじゃない」
「はぁ?…短絡ね。しかも理由が分からない…」
「とにかく、ちょっと付いて来てくれないかしら?」
「ここは、私の城よ?出ていくのあなただわ。…と言うか、何処に行くのよ」
「私の神社。道具がいっぱい有るから、それでお仕置きしてあげるっ」
「しょうがないわね。今、お腹いっぱいだけど……って、言うかっ、其処の巫女!台本通りやりなさいよっ!!」
「護衛にあのメイドを雇っていたんでしょ?そんな、箱入りお嬢様なんて一撃よ!」
「いきなり戻すな!ああもうっ、咲夜は優秀な掃除係!おかげで、首一つ落ちてないわっ」
「あなたはつよいの?」
「…、さあね。あんまり外に出して貰えないの。私が日光に弱いから」
「……なかなか美味しそうね。その白い肌」
「こっの…!もう良い!こんなに月も紅いから、本気で殺ってやるっ!!」
「こんなに月も紅いのに…」
「「楽しい夜になりそうね!」」
「ちょ、っと、待てぇぇぇっ!!それ私の台詞っ!!この巫女、どうあっても真面」

さあ、ついに最後の弾幕ごっこです!
目の前の上等な獲物に、あの可愛い巫女さんが逸る気持ちが抑えられません。
満円の笑みで霊夢さんが襲い掛かります!

「巫女嘗めんな!」
「うぐっ!?ったぁぁぁ…!この…っ、何処までも巫山戯てっ!!」

唸るお払い棒!削られるHPゲージ!
しかし流石は吸血鬼。流石はラスボス。ゲージが一本削られただけです!
手に魔力を集めていた吸血鬼美少女でしたが、即頭部をぶん殴られ、思わず爪を伸ばしました。
ぎろりと巫女を睨み付けて、一気に襲い掛かります。

「こら!ちゃんと弾幕ごっこしなきゃ駄目でしょう!」
「お前が言うなあっ!!」
「私の弾幕はこのお払い棒よ!」
「いったぁぁぁいっ!!」

その攻撃が当たれば、人間である霊夢さんは一溜まりも無かったでしょう。
しかし、相手はあの可愛い巫女さんなのです。
彼女の得意とする幻想空想穴を前に、吸血鬼美少女は攻撃を当てる事が出来ません。流石は可愛い巫女さんですね。もう如何にでもして下さい。

うわぁぁぁっ!
くぅぅ…、この…!
いたいいたいいたいっ!!

蝶のように消え、蜂のように殴る。
そんな霊夢さんを前に、いよいよ吸血鬼美少女のHPゲージも、残す所一本になってしまいました。
滅茶苦茶です。強過ぎです。圧倒的過ぎます。
吸血鬼美少女はもう破れかぶれになり、声の限りに叫んでいました。

「あーーーっ!お前の後ろに金髪紅眼超絶幼女の私の可愛過ぎる妹がぁぁーーーっ!!駄目っ逃げてフラーーーンっ!!!!」
「何処ッッ!?!?」
「殺ァァァァァッッ!!」

あまりにも古典的過ぎる手だからこそ、霊夢さんはそれを無視する事が出来ませんでした。
お約束過ぎる霊夢さんの姿に、吸血鬼美少女は目元に熱い何かを感じました。
今までの恨みと言う恨み、痛みと言う痛み、その全てが籠められた声に霊夢さんが振り返ると、泣きそうな顔をした吸血鬼美少女の爪が、すぐ傍まで迫っています。彼女はあまりの馬鹿らしさや悔しさ悲しさ等、様々な感情からそんな顔をしたのですが、霊夢さんはその顔を、私を殺さなければならない悲しみから…と勘違いしていました。

「く…っ!!」

だからこそ死ぬ訳にはいきません。
霊夢さんは可愛い巫女さんだからこそ出来る反応速度を持って、お払い棒で彼女の爪を受け止めました!
バギャア!と言う音と共に、霊夢さんの身体が吹っ飛んでいきます。当たり前です。人間の堪えられる衝撃では無いのですから。
しかし、霊夢さんは空中でその動きを静止させてみせました!
仕留めたとばかり思った吸血鬼美少女にしてみれば、堪ったものでは在りません。彼女はもう余力も無く、絶望的な顔を浮かべるだけです。このままでは、真下に落ちている咲夜と同じ目に遭うに違い在りません。
思わず逃げてしまおうかと吸血鬼美少女が身構えます。
しかし、
霊夢さんが再びお払い棒を構えた瞬間、それは真ん中で真っ二つに折れてしまったのです!

「なっ…!?」
「!?…チャンス!!」

慌てる霊夢さんを前に、吸血鬼美少女がその好機を逃す訳が在りませんでした。
襲い掛かる爪を、霊夢さんは幻想空想穴で何とか避わします。しかし、反撃が出来ないのを良い事に繰り出される爪は休み無く、徐々に霊夢さんを追い詰めていきました。
嬉々として爪を振るうその姿は、まさに水を得た魚のようです。
吸血鬼美少女のフェイントに、思わず反応してしまった霊夢さんが背を取られてしまい、

「貰ったぁぁぁっ!!!」

鋭い爪が彼女の背に襲い掛かります!
吸血鬼美少女も最早限界で、この一撃に全てを賭けていました。次は在りません。最初に比べれば全く勢いの無いものでしたが、それでも人間程度を貫くには事足りる勢いです!
そして、
ガキィィィイン!!と、何故か金属音が聞こえ、
吸血鬼美少女の顔が凍り付きました。
その爪は、霊夢さんの背中を貫いていなかったのです。

「ふふふふふ…」

霊夢さんが不吉に笑います。
ゆっくりと振り返った霊夢さんは、怯える吸血鬼美少女を前に、背中へ手を回します。
腰に手を当てて、もったいぶる様にそれを引き抜きました。

「せ、背中から金属お払い棒ーーっ!?」
「あーっ、はっはっはっはーっ!!」

吸血鬼美少女の叫び通り、霊夢さんの手には金属お払い棒が握られていたのです。
あんまりな結末に、思わず吸血鬼美少女がふらふらと落ちていきます。

「私の勝ちね!」

にっこりと素敵な笑顔を浮かべ、霊夢さんが誇らしげに決め台詞を決めます。
そして、いそいそと吸血鬼美少女の落ちて行った場所に降りて行きました。これからがお楽しみなのです。
霊夢さんは呆然と俯く彼女の顎を、金属お払い棒で掬い上げます。ちなみに、決して怪我は有りません。大事な美少女を傷付けるなんて、以ての外だからです!
その冷たさに身を強張らせる彼女を尻目に、霊夢さんはゆっくりと彼女の肌をお払い棒でなぞります。
彼女の瞳に涙が浮かぶ頃になって、やっと霊夢さんは笑い掛けるのでした。

「お持ち帰り…♪」
「いっ、いやぁぁぁぁぁっ!!!」

すぐ隣に在る咲夜の姿を見て、吸血鬼美少女が悲鳴を上げます。
立ち上がろうにも肩に置かれているお払い棒が、恐ろしい力を持ってそれを許しません。
少しの間、パニックを起こした彼女でしたが、一切表情の変わらない可愛い巫女さんに気が付くと、静かに抵抗を止めるのでした。
この先を、お見せ出来ないのが残念でなりません。
なので、ただ一言、この言葉を捧げます。

ぜんぶ

…と。

………。
……。
…。

「ふぅ…」

障子越しの朝日に、霊夢さんは目を細めます。その顔に浮かぶのは、ただ達成感。
そんな彼女の横顔を、レミリアは布団の中から陶然と見つめるのみです。
その視線を満足気に感じながら、霊夢さんは言いました。

「で、妹さんは何処?」
「逃げてフラーーーーーンッ!!!!」

この後、暴れるレミリアを鎮圧し、再度紅魔館に向かった霊夢さんがまたパチュリーを食べたり、フランドールを食べたり、ちょっとした事から封印の解けてしまったルーミアを食べたりと色々あるのですが、結末は大体同じでした。流石は可愛い巫女さんですね。もう何も言いません。そのままの貴女で居て下さい。
こうして、幻想郷を包んだ霧は、霊夢さんの手によって晴らされたのでした。めでたしめでたし。
こんばんわ絵描人です。
前回が突っ走った話だったので、今回は気楽に読めるような話にしてみました。
ちなみに、タイトルですが、
それはいけません霊夢さん止めて!
の略です。…無駄な拘りですね。

……ある意味、15禁以上18禁未満な話ですが……大丈夫ですかねぇ…(汗

ネタの有る内が華だなぁ…と思うようになって来ました。
それではーっ!


追記・誤字誤表現等有りましたらご指摘お願いします。
/1 小悪魔が子悪魔になっていたのを直しました。幼い小悪魔を幻視してしまった方が居たら、すいません!
絵描人
http://www.yoroduya.org/
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コメント



0.8210簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
魔理沙は紅魔館へ行くこともなく、きっと神社で飼われているのでしょう。
たぶん茹蛸プレイ(される方)の第一人者な気が。
3.70名前が無い程度の能力削除
吹いた!
5.100削除
しょっぱなからにょーなのかーとか思ってたら何この大惨事。
最高だよアンタ。
10.90P(大文字)削除
朝っぱらからエライもん読んじゃいました・・・
とりあえず、言葉がありません
あ、シリーズ全編で読んでみたいかも
12.60変身D削除
子悪魔はツインランチャーですか、そーなのかー。
続編が本気で読みたいです、特にvsみょんとかvsみょんとかvsみょんとか(何
16.90名前が無い程度の能力削除
むしろ最後まで余すことなく書ききったことに賞賛を。
今となってはこういう話は、逆に新鮮です。
続編マジキボンヌ
21.100月影蓮哉削除
なんつープレイだ……。
改めて、幻想郷最強の女は彼女と認識致しましたw

巫女さんは強し。
24.無評価名前が無い程度の能力削除
>追記・誤字誤表現等有りましたらご指摘お願いします。
作中で2ヵ所、小悪魔が子悪魔になってました。

>流石は子悪魔です。チャームの魔眼を退けそうに有りません。
>朦朧とする意識の中、吊り橋効果も重なって子悪魔の顔が薄く染まります。

この2ヵ所です。以上、指摘させてもらいました。
26.100空欄削除
「つまり弾幕ごっこはネチョの婉曲的表現だったんだよ!!」
「な、なんだってー!」
27.90無限に近づく程度の能力削除
つやつやしたみこさんがみえます
29.100ちょこ削除
なんかエロすぎるよww!!
ちょっと、ネチョSSでも探そうとか思っちゃったじゃないか!!(マテ
32.90ry削除
テンポのよさにワラタ
33.100名前が無い程度の能力削除
天才を見た…!
35.100ハッピー削除
うわー無駄にエロイ・・・(汗
そんな巫女さんにお勧めの一品が。
騒霊三姉妹で夢の4Pが楽しめます妖々夢。妖々夢はいかがでしょう?
・・・つまり続編キボンヌ
41.無評価絵描人削除
レス有難う御座います絵描人です!
この反応を見る限り、多分、きっと大丈夫だったんだと信じます(汗


魔理沙>彼女は基本的に攻めだと思います。でも可哀想な事に、この世界では可愛い巫女さんが跋扈していますから…(苦笑

シリーズ&続編>一応考えてはいるのですが、気楽に読める=気楽に書けるではないんですよね(遠い目
エナジー(春度)が溜まったら!…で!

子悪魔はツインランチャー>夢と誘惑が詰まっているのですよ♪隠れ…と言うのはそれだけで心揺さぶられるものです!

幻想郷最強&つやつやしたみこ>…やっぱり巫女さんですよねぇ。大いなる神の意思と言うか、絶対領域と言うか…。あはは。

指摘させてもらいました>有難う御座いました!!気を付けていましたが、まだまだ精進が足りてませんでしたね(汗
訂正致しましたので、今後ともご指摘お願いします!

婉曲的表現だったんだよ!!>心の目を開いて東方をプレイしてみて下さい。きっと最終面に辿り着く頃には、グレイズによって全裸に近い筈なのですよ。

なんかエロ&天才を&無駄にエロ>そんなにエロくないですよっ!!きっと散りばめられた真実の欠片を辿った皆さんがっ…あ、いえ…何でも在りません…(脱兎

テンポ>少し意識していたので、そう評価が貰えると狂喜乱舞です!普段は詰め込むように叩き付けるように書いてしまうので、何ともかんともですが(汗


ちょっと、まいらぶりー分が減ってきた気がしたりするので、お嬢様を書くと思います。…その割にはオチに使い過ぎだとか言ったりしないで下さいね。
長々と失礼しました!
45.100名前が無い程度の能力削除
素敵に最強な巫女さんですね!w
続編を期待してますョ!
47.80名前が無い程度の能力削除
来週の霊夢さんは「快気! 桜幽霊花散らし」でお送りします。
53.90名前が無い程度の能力削除
ハハハこ奴め!
61.100名前が無い程度の能力削除
続編!続編!
64.100都市制圧型ボン太君削除
ふーー・・・

良かった。
68.90CCCC削除
ちょっ、おまっ、捕食ってw
70.100ぐい井戸・御簾田削除
この後もシリーズ化で全シリーズ網羅希望!!
ていうか え ろ す ぎ る
72.100名前もない削除
(爽やかな笑顔で万歳)
75.100名前が無い程度の能力削除
巫女さんグレイズ出来なさ杉ww
77.100名前が無い程度の能力削除
繰り返すパターンが実に小気味良いテンポとなって云々。
もうぶっちゃけ霊夢さんのキャラクターだけでお腹一杯です。
なのに、捕食される側の人たちも良いキャラしているので、120%満腹です。
フランちゃんが食われる様を読みたいです。
是非EX霊夢さんを!
78.100名前が無い程度の能力削除
ごちになります!!!
82.100名前が無い程度の能力削除
あ、アホや…あんたアホや…

だがそれがいい!
83.100名前が無い程度の能力削除
なにこの無重力どころか自ら重力を発するブラックホール巫女。


最高でした。なわとかくびわとか。
88.100名前が無い程度の能力削除
ある意味平和?的に終わったのでわ。。(笑
続きもがんばってください応援しています♪
89.100削除
メイド隊も全員食われてるあたりエロすぎ。

今日も博麗神社は賑やかです。主に夜。明かり無しで。
92.無評価名前が無い程度の能力削除
喰い杉!!!
すごいよ霊夢さん!
93.70削除
感想と言ってもほぼ他の感想人の皆さんに言い尽くされてますからねー。気になる点を。
こーりんの位置づけ。コレですね。
まともなら、単なる顔見知りor眼中になしですかね。
フィーバーなら、獲物を取り合うライバルか。
94.100名前が無い程度の能力削除
最高です。で、皆さんが続編希望といってる中で
思ってしまったことが一つ。永夜抄編だったらゆかりんとタッグ
=常時くんずほぐれず3・・・
続編まじで期待します。
96.100名前が無い程度の能力削除
続編期待!
108.100名前が無い程度の能力削除
おかわり希望ぬふぅ!!!
109.90ルドルフ削除
おれが美少女であったならば
霊夢はやってきてくれるのだろうか――
110.100名前が無い程度の能力削除
ジャーンジャーン
げぇっ博麗!
121.100necro削除
あぁ…たまらん!(はなぢ)
続編期待します!ハァハァ…
125.90A削除
つり橋効果万歳しちゃう。
128.40名前が無い程度の能力削除
なんだこれwwww
面白くもないし上手くもないのにただ笑えます
ある意味本当の電波ってこういうのをいうのかもしれません
いろいろとご馳走様でした
132.90名前が無い程度の能力削除
一人一人のキャラの魅力が上手く……いや美味く、捉えられてましたww
是非とも続編を!
144.100名前が無い程度の能力削除
素敵な巫女さんだ! ていうか無尽蔵にもてあましてるw
154.100名前が無い程度の能力削除
最高だ
それ以外に言葉は見当たらない
163.100字を読む程度の能力削除
霊 夢 最 強 説
巫女嘗めんな!
175.100時空や空間を翔る程度の能力削除
良い食べっぷりですね・・・・・・・
霊夢さん・・・・・・・・・(汗・・・・
177.100創製の魔法使い削除
こんな霊夢も良いですね(笑

普段見れない組み合わせが想像できて良かったです

ぜひ次回作の妖ヶ夢編も作って欲しいです
180.無評価名前が無い程度の能力削除
これは素晴らしい巫女ですね
追加オーダー!追加オーダーお願いします!!
191.90名前が無い程度の能力削除
つまりアレですね。
巫女嘗めんな!
205.100名前が無い程度の能力削除
なにこのナチュラルに変態な霊夢wwwwwwwwwwwww
>「せ、背中から金属お払い棒ーーっ!?」
BOYかwwwwwwwww
218.100名前が無い程度の能力削除
霊夢w