私は冬が嫌いだった だけどあなたが生きる為
私は貴方が好きだった。 でも貴方には冬が必要だった。
霊夢:今年は冬が遅いわね。まるで夏だわ。
霊夢:もう9月なのに、、、
霊夢:でも最近,外の世界ではこれが普通だって聞くし,あまり気にしなくていいか、、
そしてずるずると時は流れていく。
10月
霊夢:流石に冬遅すぎないかしら。
霊夢:熱いから暖かいに向かってってるわよこれ。
霊夢:冬を飛ばして春になりそう、、、。
霊夢:流石に,調査しに行きましょうか。
ーーーーーー人里ーーーーーー
霊夢:あ,魔理沙
魔理沙:うん?霊夢か,なんのようだ?
霊夢:いや,今年冬来るの遅くない?
魔理沙:フユ,,?なんだそれ
霊夢:は?四季の一つよ?
魔理沙:四季?何言ってるんだ霊夢?寝ぼけてんのか?
魔理沙:四季なんてないぜ。あるのは三季だ。
霊夢:冬はどこに行ったのよ、、、!
魔理沙:だーかーらー!フユがまずなんなんだよ!
霊夢:冬は冬に決まってんでしょ!寒い時よ!
魔理沙:サムイってなんだよ!冷たいならわかるけどよ!
霊夢:(おかしい。幻想郷から,寒いという感情が消えてる?)
霊夢:(と,いうよりは冬自体が消えてるわね。)
霊夢:じゃあチルノはどこ?
魔理沙:チルノ?あいつの場所なんか聞いてどうするんだ?
霊夢:いいから。あとレティの場所もね。
魔理沙:霊夢、、、。レティって誰だ?
霊夢:嘘でしょ,,冗談ならやめてちょうだい!
魔理沙:「レティ」。聞き覚えはあるんだが,私はレティのことは知らないぜ。
霊夢:(氷精であるチルノは消えてないのに冬そのものとも言えるレティはいない,,?)
霊夢:そ,邪魔したわね。
魔理沙:なんだったんだ?霊夢のやつ。
魔理沙:フユなんて意味のわからないことを言い出して。
結局有力な手がかりはなかった。
どこに行っても,誰に聞いてもフユというものはみんな知らない。
フユは幻想郷から忘れられてしまったようだ。
例外は二人だけ。霊夢とチルノだった。
チルノは氷精なのだから,冬にくわしいと思い行ったところ,フユ。という単語は知らなかったものの
寒い。や四季がある。ということはわかっていたようだ。やはり冬そのものが記憶から消されている。
霊夢はそんなことできるのは慧音くらいだろう。とも思ったが,慧音はそんなことをする人でもないし,慧音自身も冬を知らないようだった。
そして霊夢は一つ一つ情報を整理していく。
まず,冬と寒いという概念が消えていること。
チルノと私以外,誰も四季は知らないこと。
慧音の能力によって起きた異変ではないこと。
この3つくらいだろう。あまりにも情報がなさすぎる。と霊夢は頭を抱える。
そんな時に来客だった。
紫だ。紫が何やら人を連れてきた。
霊夢はこんな時に限って誰かが幻想入りしたのか。と思い見にいく。
そこで,霊夢はようやく第3の可能性に気付いた。
「幻想入りしたものが,冬を堰き止めているのではないか」
という考えだ。
試しに,幻想入りした少女に話を聞いてみる。
ーーーーーー数分後ーーーーーー
やはり,第3の可能性のような感じがしている。博麗の勘がそう言っているのだ。
まず,その少女は、夏風渚,というようで少女は冬も寒いも知っている。とのこと。
霊夢は能力を診断してもらうべく,パチュリーの元に向かう。
パチュリーの元につき,霊夢は能力診断をお願いした。
そして,やはり博麗の勘は当たるものなのだ。
渚は「夏を操る程度の能力」らしい
そして,渚本人はその自覚がないので,無意識にその能力を発動してしまっているのだろう。
本来であれば,このくらいなら無視で良かったが,レティという存在が消えかかる今,一刻も早く能力を使いこなせるようになってもらわなければ。と思う。しかし,霊夢は人に教えるのには向いてない。そして他の人々は,冬という存在を忘れているのだから相手にもならない。つまり,この能力習得は霊夢が担当するしかないのだ。
霊夢はそんなことを考えるよりは。と思い,すぐに計画を実行した。
しかしやはり幻想入りしたばかりなので,理解が追いついていないようだ。
すぐに失敗したり,時には蝉が大量に湧くことすらもあった。
霊夢は一つだけ,コツを教えた。霊夢が紫から教わった,一つのコツを。
霊夢:気を緩めて,休憩することも大事よ
その一言で,渚は安心して緊張の糸が解けたのか,周りが涼しくなった。
流石にまだ抑えきれているわけではないので,じんわりとした暑さはあるのだが。
そして、そこに出てきた,レティの姿を霊夢は見逃さなかった。
霊夢:レティ!
レティ:あらあら,霊夢。やっと夏は終わったのかしら?
霊夢:あんたも,冬はまだなのかしら?
二人はもう察しているんだ。
レティの体は半透明になっていてもう肉体を維持できないんだと。
霊夢にはそんなことわかってるのだ。でも,ここで泣いてしまったらなら,また渚が能力を強めてしまうかもしれない。
ここは落ち着いて話をするしかないのだ。
レティ:今年は暑いわねぇ、、、私の出番がないくらいだわ。
霊夢:もうすでに秋姉妹の出番は無くなってるわよ
レティ:それもそうね。''最後''に貴方と話せたことが嬉しいわ。
そのレティが発した一言。「最後」という言葉だけで,渚は悟ってしまった。
自分が能力を制御できなかったせいで,レティは消え掛かっているんだと。
そう思うと,渚は涙が出てきた。
それに気付いた二人は大丈夫?どうしたの?などと声をかけるが、二人もしばらくして察したようだ。
レティは最後に渚と話をしたいと言い,渚と話し始めた。
レティ:私は貴方がいるから,ここに存在できなくなってしまったの。
レティ:この言い方だと,貴方が悪いみたいね,。正確には,冬を集めきれなかった,私の責任なの。
渚:そんなこどっ、、ないですよ、、、。
渚は泣いているせいでまともに喋れてないようだ。しかし,レティはしっかり聞いていた。
レティ:私がいなくなっても,貴方が''冬''を覚えていてくれたら,冬は無くならないから。
渚:なら,私はっ,,ずっと,,ずっと,,冬を,、、忘れません,,,!
レティ:そう言ってもらえれば,安心して私も逝けるわ。
渚:もしも,自分が能力を制御できていたなら、、、。
渚は小声で言ったのだが,霊夢には聞こえていた。
霊夢:違う。これは貴方のせいじゃない。私の教え方が悪かったんだわ。
渚:霊夢さんは一生懸命教えてくれていた,,,!
渚:霊夢さんは悪くないですよ、、、。
レティ:これはキリがないわよ。全員,悪いところはあったんですもの。
レティ:ほら,渚ちゃん。泣いて終わるのは悲しいでしょう。最後くらい笑って、、、。
そういうとレティはもうどこにもいなかった。
そして霊夢は静かに涙を流し,俯いていた。
渚は短い付き合いでも,「自分が殺してしまった。」と思い,罪悪感に包まれながら大泣きしてしまった。
霊夢:レティは,いいやつだったわ。黒幕だったけど,それでも,幻想郷を支えてくれていた。
渚:そんな人を,私が殺してしまった,,!、、、う、、、うわぁぁあぁ゛ぁああぁああ゛あぁあああ゛!
霊夢は渚を慰めながら必死に自分も泣くのを堪えていた。
泣いてしまったら,レティの最後の言葉を守れないから。そう思い,霊夢は泣くのを我慢した。
その次の日,冬は訪れた。
雪も降り,昨日までの暑さが嘘のようだ。
そして,博麗神社には,一通の手紙が届いていた。
「博麗霊夢と夏風渚へ
私は最後の力を出して,渚ちゃんの能力を抑えました。
この制限は,渚ちゃんが一人で能力を制御できるようになった時に外れます。
それまで,霊夢はしっかり面倒を見ててあげてね。
私は冬の国で,眠ります。
レティより。 」
その手紙を読んで,二人は泣いてしまった。
そして,レティのことを忘れない。と誓ったのだ。
私は貴方が好きだった。 でも貴方には冬が必要だった。
霊夢:今年は冬が遅いわね。まるで夏だわ。
霊夢:もう9月なのに、、、
霊夢:でも最近,外の世界ではこれが普通だって聞くし,あまり気にしなくていいか、、
そしてずるずると時は流れていく。
10月
霊夢:流石に冬遅すぎないかしら。
霊夢:熱いから暖かいに向かってってるわよこれ。
霊夢:冬を飛ばして春になりそう、、、。
霊夢:流石に,調査しに行きましょうか。
ーーーーーー人里ーーーーーー
霊夢:あ,魔理沙
魔理沙:うん?霊夢か,なんのようだ?
霊夢:いや,今年冬来るの遅くない?
魔理沙:フユ,,?なんだそれ
霊夢:は?四季の一つよ?
魔理沙:四季?何言ってるんだ霊夢?寝ぼけてんのか?
魔理沙:四季なんてないぜ。あるのは三季だ。
霊夢:冬はどこに行ったのよ、、、!
魔理沙:だーかーらー!フユがまずなんなんだよ!
霊夢:冬は冬に決まってんでしょ!寒い時よ!
魔理沙:サムイってなんだよ!冷たいならわかるけどよ!
霊夢:(おかしい。幻想郷から,寒いという感情が消えてる?)
霊夢:(と,いうよりは冬自体が消えてるわね。)
霊夢:じゃあチルノはどこ?
魔理沙:チルノ?あいつの場所なんか聞いてどうするんだ?
霊夢:いいから。あとレティの場所もね。
魔理沙:霊夢、、、。レティって誰だ?
霊夢:嘘でしょ,,冗談ならやめてちょうだい!
魔理沙:「レティ」。聞き覚えはあるんだが,私はレティのことは知らないぜ。
霊夢:(氷精であるチルノは消えてないのに冬そのものとも言えるレティはいない,,?)
霊夢:そ,邪魔したわね。
魔理沙:なんだったんだ?霊夢のやつ。
魔理沙:フユなんて意味のわからないことを言い出して。
結局有力な手がかりはなかった。
どこに行っても,誰に聞いてもフユというものはみんな知らない。
フユは幻想郷から忘れられてしまったようだ。
例外は二人だけ。霊夢とチルノだった。
チルノは氷精なのだから,冬にくわしいと思い行ったところ,フユ。という単語は知らなかったものの
寒い。や四季がある。ということはわかっていたようだ。やはり冬そのものが記憶から消されている。
霊夢はそんなことできるのは慧音くらいだろう。とも思ったが,慧音はそんなことをする人でもないし,慧音自身も冬を知らないようだった。
そして霊夢は一つ一つ情報を整理していく。
まず,冬と寒いという概念が消えていること。
チルノと私以外,誰も四季は知らないこと。
慧音の能力によって起きた異変ではないこと。
この3つくらいだろう。あまりにも情報がなさすぎる。と霊夢は頭を抱える。
そんな時に来客だった。
紫だ。紫が何やら人を連れてきた。
霊夢はこんな時に限って誰かが幻想入りしたのか。と思い見にいく。
そこで,霊夢はようやく第3の可能性に気付いた。
「幻想入りしたものが,冬を堰き止めているのではないか」
という考えだ。
試しに,幻想入りした少女に話を聞いてみる。
ーーーーーー数分後ーーーーーー
やはり,第3の可能性のような感じがしている。博麗の勘がそう言っているのだ。
まず,その少女は、夏風渚,というようで少女は冬も寒いも知っている。とのこと。
霊夢は能力を診断してもらうべく,パチュリーの元に向かう。
パチュリーの元につき,霊夢は能力診断をお願いした。
そして,やはり博麗の勘は当たるものなのだ。
渚は「夏を操る程度の能力」らしい
そして,渚本人はその自覚がないので,無意識にその能力を発動してしまっているのだろう。
本来であれば,このくらいなら無視で良かったが,レティという存在が消えかかる今,一刻も早く能力を使いこなせるようになってもらわなければ。と思う。しかし,霊夢は人に教えるのには向いてない。そして他の人々は,冬という存在を忘れているのだから相手にもならない。つまり,この能力習得は霊夢が担当するしかないのだ。
霊夢はそんなことを考えるよりは。と思い,すぐに計画を実行した。
しかしやはり幻想入りしたばかりなので,理解が追いついていないようだ。
すぐに失敗したり,時には蝉が大量に湧くことすらもあった。
霊夢は一つだけ,コツを教えた。霊夢が紫から教わった,一つのコツを。
霊夢:気を緩めて,休憩することも大事よ
その一言で,渚は安心して緊張の糸が解けたのか,周りが涼しくなった。
流石にまだ抑えきれているわけではないので,じんわりとした暑さはあるのだが。
そして、そこに出てきた,レティの姿を霊夢は見逃さなかった。
霊夢:レティ!
レティ:あらあら,霊夢。やっと夏は終わったのかしら?
霊夢:あんたも,冬はまだなのかしら?
二人はもう察しているんだ。
レティの体は半透明になっていてもう肉体を維持できないんだと。
霊夢にはそんなことわかってるのだ。でも,ここで泣いてしまったらなら,また渚が能力を強めてしまうかもしれない。
ここは落ち着いて話をするしかないのだ。
レティ:今年は暑いわねぇ、、、私の出番がないくらいだわ。
霊夢:もうすでに秋姉妹の出番は無くなってるわよ
レティ:それもそうね。''最後''に貴方と話せたことが嬉しいわ。
そのレティが発した一言。「最後」という言葉だけで,渚は悟ってしまった。
自分が能力を制御できなかったせいで,レティは消え掛かっているんだと。
そう思うと,渚は涙が出てきた。
それに気付いた二人は大丈夫?どうしたの?などと声をかけるが、二人もしばらくして察したようだ。
レティは最後に渚と話をしたいと言い,渚と話し始めた。
レティ:私は貴方がいるから,ここに存在できなくなってしまったの。
レティ:この言い方だと,貴方が悪いみたいね,。正確には,冬を集めきれなかった,私の責任なの。
渚:そんなこどっ、、ないですよ、、、。
渚は泣いているせいでまともに喋れてないようだ。しかし,レティはしっかり聞いていた。
レティ:私がいなくなっても,貴方が''冬''を覚えていてくれたら,冬は無くならないから。
渚:なら,私はっ,,ずっと,,ずっと,,冬を,、、忘れません,,,!
レティ:そう言ってもらえれば,安心して私も逝けるわ。
渚:もしも,自分が能力を制御できていたなら、、、。
渚は小声で言ったのだが,霊夢には聞こえていた。
霊夢:違う。これは貴方のせいじゃない。私の教え方が悪かったんだわ。
渚:霊夢さんは一生懸命教えてくれていた,,,!
渚:霊夢さんは悪くないですよ、、、。
レティ:これはキリがないわよ。全員,悪いところはあったんですもの。
レティ:ほら,渚ちゃん。泣いて終わるのは悲しいでしょう。最後くらい笑って、、、。
そういうとレティはもうどこにもいなかった。
そして霊夢は静かに涙を流し,俯いていた。
渚は短い付き合いでも,「自分が殺してしまった。」と思い,罪悪感に包まれながら大泣きしてしまった。
霊夢:レティは,いいやつだったわ。黒幕だったけど,それでも,幻想郷を支えてくれていた。
渚:そんな人を,私が殺してしまった,,!、、、う、、、うわぁぁあぁ゛ぁああぁああ゛あぁあああ゛!
霊夢は渚を慰めながら必死に自分も泣くのを堪えていた。
泣いてしまったら,レティの最後の言葉を守れないから。そう思い,霊夢は泣くのを我慢した。
その次の日,冬は訪れた。
雪も降り,昨日までの暑さが嘘のようだ。
そして,博麗神社には,一通の手紙が届いていた。
「博麗霊夢と夏風渚へ
私は最後の力を出して,渚ちゃんの能力を抑えました。
この制限は,渚ちゃんが一人で能力を制御できるようになった時に外れます。
それまで,霊夢はしっかり面倒を見ててあげてね。
私は冬の国で,眠ります。
レティより。 」
その手紙を読んで,二人は泣いてしまった。
そして,レティのことを忘れない。と誓ったのだ。
冬がなくなった後どう展開していくのかそれぞれのキャラがどう思うのか、もっともっと細かく読みたくなりました!
奔走している霊夢たちの必死さが伝わってきてとてもよかったです