これは紅魔館の金欠事情1の続きとなっております。そちらから読んで頂かないと訳が分からないワードが一行目からぶち込まれているのでご注意ください。
幽々子に食われるすんでのところでシャケミアと妖夢の半霊を入れ換え、無事姉の救出に成功したフランドールはふたたび紅魔館に戻っていた。
「何してんの!?馬鹿なの!?死ぬの!?死ぬな馬鹿野郎!」
「野郎じゃないわ」
死ぬにしたってもっと方法があるだろう…フランは自身の手についた幽々子の唾液を拭いながら、目の前で体操座りをして居る巨大なシャケに怒りを募らせていた。
大体なんだこの着ぐるみは、鱗と言い目玉と言い無駄にリアルである。先日小遣いが足りず購入を断念した食品サンプルのようだ。アレって意外と高いのね。………ん?
「お姉様…それの着ぐるみはどうしたの?」
「買ったに決まってるじゃない」
「…いくらした?」
「12万」
「金が無えんだろうがっっっ!!」
本日何度目かの絶叫である。
もうフランちゃんわけ分んない!金が無いって言いながら諭吉を10人以上召喚するその精神わけ分んない!
「その12万はどっからでてきたのさ!お金が無いんでしょ!?ヘソクリ!?」
「違うわよ、ヘソクリなんてケチなことはしないわ。12万は借金したのよ。紅魔館を救うためプライドを捨てて金を借り、こんな着ぐるみまで着たと言うのに…貴方はそんな私の努力を台無しにしたのよ!自分がなにをしたのか分かってて!?」
「分かった!もういい!一発殴らせろ!」
直後レミリアに左ストレートを繰り出す。思いのほかきれいに入ったらしく“ドゴムッ”とちょっとヤバイ感じの音がした。やり過ぎたかなと、様子を伺っていると、レミリアは先のパンチで右を向かされた顔を正面に戻し、今度は左を向いた。(フラン目線)
「…何してんの?」
「…右の頬を殴られたら左の頬も差し出す…それが聖人というものよ」
「よしきた。」
その左頬を思い切り蹴飛ばす。シャケは吹き飛び数十m先の壁に激突した。この館は広いなぁー。
…5分ほど経過したが帰ってこない。というか、衝突したままの体制で壁に寄りかかっているシャケ(姉)に動きがない……
息……してる?
流石に不安になりそばに寄ってみると…瀕死でした。
「うおおおいいっっ!死ぬなぁ!死ぬんじゃ無い!」
ええええええ!?吸血鬼ってそんなに脆かったけ!?ていうかここで死なれたら私が殺ったてことになんじゃん!掴まんじゃん!嫌だよ‼︎
「ふふ…ここ数週間何も食べて無かったのが祟ったかしらね……
フラン…幸せに…なる…のよ」
「いや!あんたに死なれたら私牢獄行きだから!幸せになれないから!」
「滑稽ね…このレミリア・スカーレットがまさかんなところで…こんな無様なナリで死ぬことになるとは…」
いや、貴方さっきまでその無様なナリをしたうえに食われて死のうとしてましたが!?
「ちょっと!今病院連れて行くから!そこにパトラッシュは居ないから!貴方が愛おしそうに抱いているそれはシャケの着ぐるみだから!保険証どこ!?」
「保険証…?あぁ…こないだ間違って捨てちゃったわ…キャッシュで…払っと…い…て」
「だからお金が無いんだろうがぁっっっっ‼︎‼︎」
ー視点切り替わってー
「おーい、フラン遊びに来たぜって……って…おい…」
また、パチュリーに本を借りようと紅魔館に訪れた魔理沙。しかし館に入った時、最初に目にしたものは横たわるレミリアとシャケ、そしてそのすぐそばに佇むフランの姿であった。
「あ、魔理沙…おはよ「フラン!お前殺ったのか!?」…え?」
急ぎ足でフランに駆け寄る魔理沙、今日もいつもと何ら変わらない平穏な1日になるはずであった。そのはずであったのに…日常とは簡単に崩れ去る、日常とはこんなにも脆いものなのだろうか。
「ねぇ魔理沙、ちょっとお姉様を(永遠亭に)運ぶの手伝ってくれない?」
「…私に協力しろって言ってんのか…?」
「うん、流石にこのまま放置しとくと(お姉様の命が)あぶないから」
「ああ、確かに(死体が見つかるのも)時間の問題だろうな…」
魔理沙は悩んだ。果たしてここで協力するべきなのだろうか。それとも自首をするよう説得するべきなのだろうか…
なぁ、私はどうすれば良い…?
今はもう冷たくなった(確認してないけど)息をしていない(確認しないけど)レミリアにそう、心で問いかける。レミリアはきっと殺された今でさえフランの幸せを願っているはずである。フランが牢獄に入ることなど望んじゃいない。……しかし、隠し通せるはずが無い。
いくら上手く死体を隠そうともきっといつかは見つかるだろう。そうなればフランは間違いなく捕まる。……ふふ、そうなれば私がすることは一つしか無いじゃないか、これがフランが幸せになるための最善策ーーー
「フラン…」
「何?魔理沙?さっきからずっと固まってたけど…まぁいいや。お姉様運ぶから足の方持ってくれない?私はこっちを持「触るな!!」…!?」
「フラン!!」
「えぇ…だから何?」
「お前は今日、部屋からでていない…」
「はい?」
「そして何やら上が騒がしかったから“たった今”地下から出てきた」
「うん、ちょっとなに言ってるか分からない」
「すると魔理沙と口論になってる私を見つけたのよ」
「ん?」
「その直後レミリアが私の首を締め付けた!」
「魔理沙は咄嗟に近くにあった大理石の置物を手に取り私に叩きつける!」
「レミリアは私の首から手を離しその場に崩れ落ちた。」
「こと切れた私を見て魔理沙はやってしまったと震える…」
「フラン…お前は…」
「あなたは…」
「「ただの目撃者だ(よ)!」」
「おい」
「な〜んだ、生きてたのか、びっくりしたぜ」
「私はナチュラルに入ってきたお姉様を気にも止めず演技を続行した魔理沙に驚いたよ」
フランはそう呆れたように呟いたあと、今に至るまでの経緯をひとしきり説明した。
「へぇ〜、大変なんだな紅魔館」
「へぇ〜じゃ無いわよ。貴方も原因の一つなのよ?魔理沙」
「うう…分かったよ!私が壊した門の修理費用ぐらいは払うぜ、いくらだ?」
「214万とんで128円」
「え…?」
「214万とんで128円」
「マジ…?」
「大マジよ、マスタースパークの被害舐めんじゃ無いわよ」
「払うって言ったからね、魔理沙」
「……」
魔理沙、絶賛後悔中である。まぁ確かにここで修理費用払わないぜ☆というのは人としてどうかという話になるが…何にせよ今魔理沙にはそんな大金は無かった。
「…分かった」
「?あなたそんなお金持ってるの?」
「いや、持って無いが、それだけ稼げる仕事のあてはある…今までは面倒だからと断って来たが…こうなりゃ仕方無い…引き受けて来るぜ」
そう言って紅魔館を経とうと箒を手に持つ魔理沙、その腕をレミリアが制するように掴む。
「…なんだ?」
「その仕事私達にも紹介してくれないかしら?」
フランはその光景を「“達”ってなんだよ“達”って」と思いながら見ていた。
幽々子に食われるすんでのところでシャケミアと妖夢の半霊を入れ換え、無事姉の救出に成功したフランドールはふたたび紅魔館に戻っていた。
「何してんの!?馬鹿なの!?死ぬの!?死ぬな馬鹿野郎!」
「野郎じゃないわ」
死ぬにしたってもっと方法があるだろう…フランは自身の手についた幽々子の唾液を拭いながら、目の前で体操座りをして居る巨大なシャケに怒りを募らせていた。
大体なんだこの着ぐるみは、鱗と言い目玉と言い無駄にリアルである。先日小遣いが足りず購入を断念した食品サンプルのようだ。アレって意外と高いのね。………ん?
「お姉様…それの着ぐるみはどうしたの?」
「買ったに決まってるじゃない」
「…いくらした?」
「12万」
「金が無えんだろうがっっっ!!」
本日何度目かの絶叫である。
もうフランちゃんわけ分んない!金が無いって言いながら諭吉を10人以上召喚するその精神わけ分んない!
「その12万はどっからでてきたのさ!お金が無いんでしょ!?ヘソクリ!?」
「違うわよ、ヘソクリなんてケチなことはしないわ。12万は借金したのよ。紅魔館を救うためプライドを捨てて金を借り、こんな着ぐるみまで着たと言うのに…貴方はそんな私の努力を台無しにしたのよ!自分がなにをしたのか分かってて!?」
「分かった!もういい!一発殴らせろ!」
直後レミリアに左ストレートを繰り出す。思いのほかきれいに入ったらしく“ドゴムッ”とちょっとヤバイ感じの音がした。やり過ぎたかなと、様子を伺っていると、レミリアは先のパンチで右を向かされた顔を正面に戻し、今度は左を向いた。(フラン目線)
「…何してんの?」
「…右の頬を殴られたら左の頬も差し出す…それが聖人というものよ」
「よしきた。」
その左頬を思い切り蹴飛ばす。シャケは吹き飛び数十m先の壁に激突した。この館は広いなぁー。
…5分ほど経過したが帰ってこない。というか、衝突したままの体制で壁に寄りかかっているシャケ(姉)に動きがない……
息……してる?
流石に不安になりそばに寄ってみると…瀕死でした。
「うおおおいいっっ!死ぬなぁ!死ぬんじゃ無い!」
ええええええ!?吸血鬼ってそんなに脆かったけ!?ていうかここで死なれたら私が殺ったてことになんじゃん!掴まんじゃん!嫌だよ‼︎
「ふふ…ここ数週間何も食べて無かったのが祟ったかしらね……
フラン…幸せに…なる…のよ」
「いや!あんたに死なれたら私牢獄行きだから!幸せになれないから!」
「滑稽ね…このレミリア・スカーレットがまさかんなところで…こんな無様なナリで死ぬことになるとは…」
いや、貴方さっきまでその無様なナリをしたうえに食われて死のうとしてましたが!?
「ちょっと!今病院連れて行くから!そこにパトラッシュは居ないから!貴方が愛おしそうに抱いているそれはシャケの着ぐるみだから!保険証どこ!?」
「保険証…?あぁ…こないだ間違って捨てちゃったわ…キャッシュで…払っと…い…て」
「だからお金が無いんだろうがぁっっっっ‼︎‼︎」
ー視点切り替わってー
「おーい、フラン遊びに来たぜって……って…おい…」
また、パチュリーに本を借りようと紅魔館に訪れた魔理沙。しかし館に入った時、最初に目にしたものは横たわるレミリアとシャケ、そしてそのすぐそばに佇むフランの姿であった。
「あ、魔理沙…おはよ「フラン!お前殺ったのか!?」…え?」
急ぎ足でフランに駆け寄る魔理沙、今日もいつもと何ら変わらない平穏な1日になるはずであった。そのはずであったのに…日常とは簡単に崩れ去る、日常とはこんなにも脆いものなのだろうか。
「ねぇ魔理沙、ちょっとお姉様を(永遠亭に)運ぶの手伝ってくれない?」
「…私に協力しろって言ってんのか…?」
「うん、流石にこのまま放置しとくと(お姉様の命が)あぶないから」
「ああ、確かに(死体が見つかるのも)時間の問題だろうな…」
魔理沙は悩んだ。果たしてここで協力するべきなのだろうか。それとも自首をするよう説得するべきなのだろうか…
なぁ、私はどうすれば良い…?
今はもう冷たくなった(確認してないけど)息をしていない(確認しないけど)レミリアにそう、心で問いかける。レミリアはきっと殺された今でさえフランの幸せを願っているはずである。フランが牢獄に入ることなど望んじゃいない。……しかし、隠し通せるはずが無い。
いくら上手く死体を隠そうともきっといつかは見つかるだろう。そうなればフランは間違いなく捕まる。……ふふ、そうなれば私がすることは一つしか無いじゃないか、これがフランが幸せになるための最善策ーーー
「フラン…」
「何?魔理沙?さっきからずっと固まってたけど…まぁいいや。お姉様運ぶから足の方持ってくれない?私はこっちを持「触るな!!」…!?」
「フラン!!」
「えぇ…だから何?」
「お前は今日、部屋からでていない…」
「はい?」
「そして何やら上が騒がしかったから“たった今”地下から出てきた」
「うん、ちょっとなに言ってるか分からない」
「すると魔理沙と口論になってる私を見つけたのよ」
「ん?」
「その直後レミリアが私の首を締め付けた!」
「魔理沙は咄嗟に近くにあった大理石の置物を手に取り私に叩きつける!」
「レミリアは私の首から手を離しその場に崩れ落ちた。」
「こと切れた私を見て魔理沙はやってしまったと震える…」
「フラン…お前は…」
「あなたは…」
「「ただの目撃者だ(よ)!」」
「おい」
「な〜んだ、生きてたのか、びっくりしたぜ」
「私はナチュラルに入ってきたお姉様を気にも止めず演技を続行した魔理沙に驚いたよ」
フランはそう呆れたように呟いたあと、今に至るまでの経緯をひとしきり説明した。
「へぇ〜、大変なんだな紅魔館」
「へぇ〜じゃ無いわよ。貴方も原因の一つなのよ?魔理沙」
「うう…分かったよ!私が壊した門の修理費用ぐらいは払うぜ、いくらだ?」
「214万とんで128円」
「え…?」
「214万とんで128円」
「マジ…?」
「大マジよ、マスタースパークの被害舐めんじゃ無いわよ」
「払うって言ったからね、魔理沙」
「……」
魔理沙、絶賛後悔中である。まぁ確かにここで修理費用払わないぜ☆というのは人としてどうかという話になるが…何にせよ今魔理沙にはそんな大金は無かった。
「…分かった」
「?あなたそんなお金持ってるの?」
「いや、持って無いが、それだけ稼げる仕事のあてはある…今までは面倒だからと断って来たが…こうなりゃ仕方無い…引き受けて来るぜ」
そう言って紅魔館を経とうと箒を手に持つ魔理沙、その腕をレミリアが制するように掴む。
「…なんだ?」
「その仕事私達にも紹介してくれないかしら?」
フランはその光景を「“達”ってなんだよ“達”って」と思いながら見ていた。
いっぺんにだしたらいいよ。前回ので分ける必要も感じない流れだし。あまりにも薄い区切りかな、と。
笑いそうになった
上にある通りまとめてから一気に、って言うのは確かに至極正論だけれども、やっぱモチベ的にもキツいんじゃ無い?
ともあれ、次作が楽しみです、頑張って下さい!
次回作も楽しみにしています。
いいテンポで読みやすいです、頑張って下さい
面白かったです。
シャケミアに吹いたw
面白かった