Coolier - 新生・東方創想話

紅のお姉さん

2010/11/30 13:24:33
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注意書き

この作品は作者の処女作であり読みずらかったりするかもしれません
さらに、極度の俺設定が盛り込まれているので

「俺の美鈴はイジメられてナンボなんじゃ」という方は

そんな要素が一切無く、逆に良い面ばっかり書かれているので
不快感を感じるかも知れません、お早めにブラウザの戻るボタンを押してください
それでも、読んでみたいと仰る兵がいましたらこのままスクロールしてください
でわ、始まります。







「紅のお姉さん」

―紅魔館へと続く道―

緑のサイドポニーを揺らす妖精、大妖精は一人その道を歩いていた。
いつもならば、大妖精の横には氷精・チルノがいるのだが
どうやら、今日はいないようだ。
大妖精はただ真っ直ぐと紅魔館を目指す。
紅魔館の門番、紅美鈴に会う為に
紅美鈴は幻想郷の中でもかなり特異な存在である。
妖怪の割りには腰が低く協調など輪を大切にする存在であり
見た目もあり妖怪に見えなく、人間よりも人間らしい妖怪である。
そんな妖怪の美鈴だが、そう言った性格のためなのか
様々な事を言われている、服装のことから中国、門番の防御率を言われ
ザル門番などの呼び方も出来てしまったりもした。
しかし、美鈴に良い感情を持つ者も少なからず存在する。
大妖精もその内の一人だ。
昔の話だが、大妖精は沢山の妖怪に襲われた所を美鈴に助けてもらった事がある
沢山いた筈の妖怪も誰も美鈴に傷を付ける事無く美鈴に倒されてしまった。
その時の美鈴は凄く強くて格好良かったと記憶している。
大妖精を含めてチルノ達や里の人達にも好かれていて
本当に美鈴は凄いなと大妖精は思っている。
そんな美鈴に対して思っていると紅魔館の門が見えてきた、
大妖精はあと少しで美鈴に会えると思うと気分が高潮して来たのだろうか、
紅魔館へと向かう足取りが少し速くなった。

―紅魔館門前―

「んー、やっぱり良い天気ですねー、お昼寝したくなっちゃいます」

時間は昼を過ぎた辺り、紅美鈴は昼食を摂りに行っていた食堂から
戻ってきて門に立ち思ったことを口にした。

「隊長、そう言って本当に寝ないでくださいよ」

横から、セミロングくらいの黒髪を揺らしながら門番隊副隊長がやって来る。

「まだ、宣言をしただけなんですが……」
「その宣言後の就寝確率が90%以上なので駄目です」
「うー、分かりましたよ、今日はもう寝ません、これでいいですか?」
「隊長、また上下関係が逆転してますよ、もう慣れましたが」

美鈴の対応によって、黒髪の副隊長はより一層困った顔をする。

「あはは、ごめんね、それじゃ、私が引き継ぐから副隊長も休憩入っちゃって」
「了解しました、隊長、お疲れ様です」
「はい、お疲れ様」

二言、三言冗談を交わし、
引継ぎを終らせ副隊長は休憩を取りに館に戻って行った。
副隊長を見届け美鈴は再び門の前に立つ。

「ん?この気は……」

美鈴は気を扱うことが出来る、美鈴はこの気と言うものを使い、
自らの力に変えたり、気配を読んだり、隠したりすることが出来る。
そんな美鈴が紅魔館付近に良く知った気配を感じたのだ。

「こんにちわ、美鈴さん」
「ああ、やっぱり、大妖精さんだったんですね、こんにちわ」

よく知った気配の正体は大妖精だった、挨拶をしてくる大妖精に美鈴も返す。

「チルノちゃんがいないのは珍しいですね、お一人でどうどうしたんですか?」
「今日はチルノちゃん幽香さんの所に行ってまして私は、その、美鈴さんとお話がしたくって……お邪魔でしたか?」

上目遣いの大妖精を見て美鈴は思わず抱きついてしまった。

「もー可愛すぎますよ、大妖精さん!」
「め、美鈴さん……苦しいです……」

美鈴の胸に埋もれて見えないが大妖精の顔は真っ赤になっているだろう。

「あ、ごめんなさい、大妖精さん、大丈夫ですか?」
「はぁはぁ……大丈夫です……気にしないでください……」

我に返った美鈴は申し訳無さそうに謝る。
そして、大妖精が美鈴を気遣う。
完全に見た目が逆転している構図が出来上がった。

「と、所で美鈴さん、今日は平気ですか?」
「はい、もちろん大丈夫ですよ」

息を整えた大妖精が再び聞くと美鈴は簡単に大丈夫だと答えてくれた。

「そうだ、大妖精さんはお花は好きですか?」
「え?好きですが、それが?」
「それは、良かった、もし宜しかったら、私と一緒にガーデニングをして見ませんか?」
「良いんですか、美鈴さんが門にいなくても?」
「大丈夫ですよ、私には勿体無いくらい優秀な部下達がついていますから」

美鈴の提案はかなり魅力的なのだが、門番が門にいなくても
大丈夫なのだろうかと、大妖精は今直ぐにでも飛びつきたい提案を蹴り
聞き返すのだが、また意図も簡単に大丈夫だと美鈴は答えた。

「それじゃ、私は今から大妖精さんと中庭に行きますので
 後をお願いできますか、皆さん」

美鈴は大妖精に背を向け門に向かって話し掛ける、
何をやっているのだろうと大妖精は思ったが
突然、門柱の上、門の壁、土の中、先ほどまで何も無かったはずの場所から
妖精メイド達が現れた。

「え?え?」

大妖精がなにが起きたのか理解出来ずにただ呆然としている間に

「了解しました、隊長!!」
「ここは、私達に!!」
「任せて先に行ってください!!」
「今日の晩御飯は回鍋肉がいいです!!」
「はいはい、分かりましたよ、自分たちで対処出来ないと判断したらすぐに呼んで下さいね」
「「「「了解しました」」」」
「ん、元気な返事で結構、さて、私達も行きましょうか大妖精さん」
「は、はい……」

何とか気を取り直した大妖精だがあまりの熱気に気後れした返事をするも
美鈴の後に着いて行って紅魔館の門を潜り抜けて行った。

―紅魔館中庭―

「綺麗……」

季節感漂う、色取り取りの花が咲き誇り
その一本、一本が丁寧に手入れをされている。
その一言に大妖精の感じた全てが籠められていた。

「そうですか、そう言ってもらえると、私も嬉しいですよ」

美鈴も大妖精の純真な言葉が余程嬉しいのだろう
いつも以上のいい笑顔で自分の育て上げた花達を見ていた。

「さて、いつまでも見ていても、花の手入れは終りません早速、やって見ましょう、大妖精さん」
「はい、頑張ります!」
「ふふ、いい返事です、道具が詰め所にあるので少し待っていてくださいね」

美鈴は少し待つように行ってから、園芸用の道具を取りに詰め所に戻って行った
そこまで待たず、美鈴は二人分の園芸用の道具を持って戻ってきた。

「じゃあ、やって見ましょうか、まずはですね……」

持ってきた園芸用の道具の一式を大妖精に渡し
美鈴はガーデニングの説明をしながら、花の手入れを初めて行った。

「そこは、こうやってください、そうそう、お上手ですねもしかして、経験があったりしますか?」

妙に手際の良い大妖精に疑問を思った美鈴が聞いてみると

「実は週に一、二回程度ですが、幽香さんに教えてもらっているんです」

大妖精の答えを聞くと

「ああ、なるほど、幽香さんなら納得ですね、あの人、何気に教え魔なところありますからね」
「え、そうなんですか?」
「そうですよ、私も判らない西洋の花とか良く聞きに行きましたからね
 その時の幽香さんは、本当に嬉しそうに教えてくれましたね」
「幽香さんとは、昔からの知り合いなんですか?」

大妖精が思ったことを聞く

「ええ、私達と紅魔館がこっちに来るより前からいらっしゃいましたから
 「強い奴、出しなさい」っていきなり来られた時は肝冷やしましたよ」
「ええっ!大丈夫だったんですか?」
「まぁ、とりあえず引き分けに持ち込んだら、やけに満足した顔で
 「気に入ったわ、また来るわね」とか言って帰って行きましたけどね
 それ以来の付き合いですね、幽香さんとは」
「そ、そうなんですか……」

美鈴は弱くは無いと思っていたが、どうやら、自分が思っていた以上に
強かったようで大妖精は苦笑いをしながら答える。

―紅魔館門前―

その後も大妖精は美鈴と一緒にガーデニングの続きをして行った。
終った後も門に戻り一緒に門番の業務も手伝った。
その間も二人の楽しそうな声が止むことは無く、
その二人の邪魔をする侵入者も来ることは無かった。
そうして、そんな楽しい時間はあっと言う間に過ぎ去っていく。
気が付けば辺りが薄っすらと赤みがかって来ている。

「ありゃ?いつの間にか夕暮れですか……」
「はい、そうですね、少し残念です……」

もう帰らないといけない時間である。
それが分かっているから、大妖精は少し残念そうに言う。

「でしたら、また来てください、今度はチルノちゃん達も連れて私はいつでもここにいますから」

美鈴が優しい声で言ってくれる。
大妖精も「はい」と答え返ろうとしていた時、遠くから、

「おーやっぱり、美鈴の所にいたー、大ちゃーん、帰ろうー!!」

昼、大妖精の歩いてきた道から、氷精・チルノが元気な声を上げて
手を大きく振りながら近づいて来る。

「美鈴さん、今日は本当にありがとうございました、また今度来ます、さようなら!!」

大妖精は一度美鈴の方を向きチルノの様に元気な声で挨拶をして
チルノの元に走っていった。

「チルノちゃん、お待たせ、それじゃ帰ろうか」
「うん、帰ろう」

二人は肩を並べて足並みを揃えて帰っていった。

「今日はまた幽香に負けちゃったー」
「えええ!!大丈夫なの怪我無いの、チルノちゃん」

など微笑ましい会話と共に大妖精とチルノが見えなくなるまで
美鈴は二人を見送った。

「やっぱり、平和が一番だよね」

二人が見えなくなった頃に美鈴は紅魔館を見上げて呟く。

「さて、これから、回鍋肉作らなくちゃ、
 おーい、そこの娘ー、ちょっと、門番代わってくれないかな?」

END
おまけ―その頃の風見幽香―
「くしゅん!!」
「どうした幽香ー、アタイといると寒い?」
「んー、別に平気よ、誰か私の噂でもしてるんじゃ無いかしら」
「えー、ズルイー、アタイも噂されたいー」
「全く、いい噂だけとは限らないでしょうに……」
幽香はチルノの頭をグリグリと撫でてやる。
二人は二人で楽しくやっているようだ……

えー皆様、初めまして、水樹翔一です。
今回初めての小説と言う事で頑張って書いてみました。
ちゃんと、何度も読み直したはずなので
間違っている場所は無いと信じたいですw
blogの方にもここに乗せられないような短い文章などを
上げていく予定ですのでよろしくです。
コメントにも批評の方よろしくお願いします。
それでは、また次回お会いいたしましょう(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪
水樹翔一
http://syouichi5759.blog33.fc2.com/
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コメント



0.1750簡易評価
18.100奇声を発する程度の能力削除
自分の中の美鈴像と一致してとても面白かったです
26.90名前が無い程度の能力削除
美鈴と大ちゃんというが珍しく新鮮でした。本当に美鈴のいいところばっかりでスゲー俺得!
30.100虎姫削除
美鈴もいいけど、門番の妖精メイド達は忍者ですか?w
副隊長といい、美鈴は愛されてるなー
34.100名前が無い程度の能力削除
回鍋肉食べたくなった(*´ω`*)
37.100名前が無い程度の能力削除
紅魔館の素敵な一幕、堪能しました。
38.100名前が無い程度の能力削除
こんな話が大好きです!!
39.100こーろぎ削除
美鈴と大ちゃんどちらも大好きで楽しかったです(`・ω・)