Coolier - 新生・東方創想話

秘封耳袋2

2021/08/30 14:44:55
最終更新
サイズ
29.2KB
ページ数
1
閲覧数
1202
評価数
2/3
POINT
240
Rate
13.25

分類タグ

「私が最も癒される瞬間は、誰かが何かを理解したり成長したりする瞬間に立ち会い、その喜びを目の当たりにした時だ。出来なかったことが出来るようになったり、新しい価値観に触れ悩みが払拭されたときだったり、そのような進化や進歩を従来に思いつかなかった何かを得て手に入れた時、命と言うのは眩しいほどに輝く」
「わかるー、成功とか勝利って大きく人を成長させるよね」
「お祝いしたくなるわよね」
「私は橙のそうした瞬間を保存し、思い出すととても満たされた気分になる」
「いわゆる息継ぎって感じだね」
「精神の安定剤ね」
「紫様はある日、私の式を更新すると言って、空き容量の問題でその思い出を消してしまったんだ!」

うわあああ! と叫んで顔を伏せる藍。
思い出し辛くなってしまったのか、またもや大きく声を上げながら泣き始めてしまう。
幼い児童が癇癪を起して駄々をこねているようでとても可笑しい。愉快な気持ちになってしまう。

昔に、羊たちの沈黙と言う映画をメリーと観たときのことを思い出した。犯人が枯れ井戸の底へ被害者を軟禁するというシーンがある。被害者がここから出してと懇願をして絶叫するのだが、それを犯人が枯れ井戸の縁から見下ろしおどけて真似をするのだ。
私はその犯人の演技が心底気に入ってしまい拍手をしてすばらしいと絶賛したら、映画を見終えてから3時間ほどメリーが口をきいてくれなくなった。ただただ平謝りを続ける私を見かねて、メリーが言った。「ごめんなさい蓮子、私ちょっと感情的になりすぎたかもしれないわ。でも私は、あの軟禁された被害者の気持ちに共感しちゃったのよ」「私も決して泣き叫ぶ被害者がおかしかったのではなくて、役者の演技を称賛したんだよ。でも、メリーの共感性を配慮しなかった私は悪かった」「分かってるわ。大人げなかったのは私の方よ」「いやこっちもごめんねメリー、映画の上映中は私語厳禁だよね」と私はしっかりとお道化て、「そうじゃねぇ」とメリーはしっかりと私に突っ込みを入れ、「ははは」「ふふふ」と私たちは仲直りした。

そうだ、今はあの時と同じである。面白がっている場合ではない。
私はメリーへ目配せをする。私は先ほど藍に触れようとして叱られてしまった。
だが藍の正式な管理権限を持っているメリーなら、どうだろう?
式と言うのはいわゆる計算式で、ソフトウェアだ。
権限の優先順位に即した反応をするのではないだろうか?

私は綻ぶ口元を手で押さえつつ、目配せをする。
メリーは心得たと頷き、ゆっくりと手を伸ばす。
藍の金色の毛並み。石鹸の香りがする。清潔を保っているようだ。
思う存分撫でても病気感染のリスクは無いだろう。

「辛かったねぇ、それは酷いねぇ」
「ああ器よ! 分かってくれるかこの辛さ! 心の拠り所を失ってしまった私の喪失感を!」
「わかるわ、わかるわよー。どうしてそんなひどいことをするんでしょうねぇ」

と、メリーの手を受け入れ撫でられる藍。
メリーの表情が緊張から恍惚の様相へ変わる。ん? 恍惚?

「泣いてくれるか器よ。ああお前はなんて優しいんだ」
「うんうん、まさかねぇ、辛かったねぇ、ぐへへ」

メリーは藍を撫でながら今や姿勢を崩し背筋を曲げ口角から涎が見えている。
ゆったりとした動作で両腕を藍へ回し金色の毛並みへ顔を埋めて見せる。
そのまま首を振るようにして顔面をこすりつけ大きく深呼吸をしている。

こ、こいつ! もふもふを堪能してやがる!

「そうだ器よ、こういうこともあった。橙が初めて自力で部下の悩みを解決したときのことだ――」

私も藍を撫でようとして手を上げたらぎろりと睨まれてしまった。
はいはいなるほどねよく分かりましたよ、と私は納得した。両手を上げて降参のポーズ。
私はそこへ座ったまま端末を立ち上げ大学課題の消化を行うことにした。

体中を怪我しているとは言えメリーの処置のおかげか熱はない。
10時間近く眠ったのだ。頭はさえている。傷の痛みも気になるほどではない。

藍の昔話は橙という式がいかに賢く可愛いかと言う話に徹底するようだ。
それにメリーが返事をする声を聞いていて、課題はとても捗った。

藍が一方的に話し続けてややあって、メリーの反応が鈍くなってきた。
寝息が聞こえてくる。携帯端末の空間ディスプレイから顔を上げてメリーを見る。
九つの金色の尾に顔を突っ込んだまま規則正しく呼吸を続けるだらしない姿があった。

「寝たな?」
「寝たみたいだね」
「よし」と藍は話すのをやめ、尻尾を動かさずに私を見る。
「器を寝室へ運べるか? 起こさないように」

急に藍の印象が引き締まったように見える。いや、こちらが通常なのだろう。
怒ったり泣いたり喜んだり、喜怒哀楽感情豊かに喋っていた様子はどこへやら。
義務と責任を全うする凛とした印象へ、まさにスイッチを切り替えたかのようだ。

一度目に私の手を振り払ったときから予想はついていた。
やはり、演技だったか。そうそう簡単にはいかないものだ。

「はいはい、仰せのままに。ほらメリー、寝室に行くよ」
「ふ、ふふふ、至高のもふもふ……」
「もふもふね、はいはいもふもふもふもふ」

私はまだ指さえ触れていないのに羨ましい。
メリーの体を担ぎ寝室へ運ぶ。ちゃんとベッドへ寝かせて布団を掛ける。

リビングへ戻ってくる。

先ほどまでメリーが座っていたソファの場所に今度は藍がいる。
四肢を畳み前足の上に顎を載せ、大層つまらなそうに半分開けた瞳だけをこちらに向けて、私を見ている。
先ほどメリーにめちゃくちゃにされたはずの金色の毛並みは、しっかりと梳かされ癖は見当たらない。
美しい体の曲線と、顎から鼻先にかけての流麗な輪郭。美術品めいた完璧な造形美。
呼吸で僅かに上下する肢体に目が奪われてしまう。

この世のものとは思えないほどに洗練された姿に、その場へ跪きたくなる衝動をぐっとこらえる。
リビングの扉を閉じる。急に空気が張り詰めたように感じた。
いやこの妖狐が私にプレッシャーを与えているのだろう。
私は今から試されるのだと自覚をした。緊張しなければならない。

八雲紫の器と称されるメリーの式神に。
生物として格に雲泥の差がある九尾狐に。
私は、私の真価を問われるのだ。

藍が私から視線を外し、持ち上げた腕を眺める。
たったそれだけの所作にぎょっとして、しかしその事実に自嘲さえできない自分がいる。

「そう怖がらないでほしいな」と藍。
「油揚げは旨かった。話をしよう。そこへ座ると良い」

両足を動かすがぎくしゃくとして上手く歩けない。
試行実験中の出来そこないのロボットのように見えたに違いない。
大層苦労して、藍から少し離れた場所のフローリングへ直に座る。

「なぜそんな。先ほどと同じ態度で構わない。ここへ座ってくれ。会話をしよう」藍が自身の隣を指す。
「いやいやそんな滅相も」「良いから座れ」「ここで良いです」「ここに、座れ」「はい……」
「どうやら勘違いしている。我々はあくまで対等だ」
「ははは……」そんな馬鹿な。
「器の式神と、器の友人だ。楽しくやろうじゃないか」
「はい今後ともドウゾヨロシク」
「表情が硬いな」

藍が眉を顰め私の顔を覗き込み。「まあいい」と頭を振る。
「昼間大学での半妖との戦いは、惜しかった」藍が出し抜けにそういった。

私は愕然としてしまう。まさか見られていたとは思わなかった。
死を覚悟したというのは大げさかもしれないが、あの時の私は必死だった。
純粋に自己犠牲の行動をとれたのは、小指欠け妖怪の雪辱を果たすという責任を感じたからに他ならない。
全く鳥瞰的に見ることが出来ていない、傍目からは勇敢に見えるかもしれないが、情けない心情である。
だが、もし放送室に八総や警備部員が居なかったら、もし逃げ出す選択肢が取れていたのなら。
私は半妖化の前兆を観察した時点で全力で逃げ出していただろう。
立ち向かうにせよ、逃げ出すにせよ、どちらをとっても恥なのである。

「と、そのように考えてる」心情を独白し終え、ため息一つ。「せいぜい罵るがいいさ」
「逃げ出すことが出来なかったから、立ち向かった。結果、誰も死なずに済んだ。大成功じゃあないか」
「良くない」
「なにがだ」
「あれは大失敗だった」
「なにに不満なのだ」
「自分自身の行動原理」
「結果は良かった。誰にも責められることでもない」
「真実は主観に宿るからだよ」

抜き打ちに切り捨てた、そんな気分だった。
はっ、どうだ、一杯食わせてやったぞ。そう思った。
しかし、藍は鼻で笑いこう言った。

「だが事実は歴史に宿る」

浅いな、と藍が追い打ちをかけてくる。

「一年前の自分に会えたら言ってやりたい。お前は無能で非力で無力だ、せいぜいこれから起こる自己矛盾に耐える準備をしておけと。お前の思い上がりで相棒が半妖化し、表ルートの剣道部員は片足を失って義足となり、しかし判断ミスをした自分自身は無傷でのうのうと日々を過ごしている。秘封倶楽部を続けるのならば、これからも友人たちと同じ関係を維持するのならば、器と面と向かって会話をしたいならば、自分自身も何かを失わなければならない。そう考えたから、放送室では我が身を擲って無謀な選択肢を取ったのではないか? そのような考えを深層から汚泥の様に積み重ねてきて、その腐った匂いを放つ愚かな思考が表層まで溢れた結果、ほんの数秒で自己犠牲の覚悟が出来たのではないか? 小指欠け妖怪の雪辱などではない、自分自身の体を支配するのは、底から蓄積し続けたもっとどす黒い卑劣な感情なのではないか? 友人たちは感謝しているなぜならば、他の人にではできないことをやってのけたからだ。その気持ちに向き合わず反故にしてしまう方がよっぽど恥ずかしいことだろう」

私はフローリングへうつ伏せに伏せ両手足を揃え棒のようになったまま言った。
「はい、おっしゃる通りです」藍の反応を待たずに、私は後を続けた。
「什寺の攻撃を捌ききれなかった時、私は自嘲した後、自分自身が無力だと感じた。この後に広がる被害の事とかは全く考えもしなかった。だけど、それで良いと思った。諦観にも似た気持だった」
「秘封倶楽部の活動をやめるつもりはないのだろう?」
「全くない。でも自分の心の在り方が分かって驚いてるってのはある」
「ならば妖怪の事をもっとよく知るべきだ」
「言われなくともそうします」
「器の友人よ、いい加減床に寝るのをやめたらどうだ」
「今プライドがめっためたなのでちょっとの間このままでいさせて」
「だめだ。自尊心は所作から成る。無様に床へ寝そべる人間に健常な心が宿るものか」
「…………」
「起きなさい」
「…………」

一向に動こうとしない私にうんざりしたのだろう。
ややあってから、藍は溜息を吐く。

「分かった器の友人よ、要するに人外との戦いで二度と負けたくないんだな?」
「ちがう」
「ふむ? ちがうと?」
「ごめん合ってる。だけど厳密には、これ以上友人たちに秘封の為に代償を払って欲しくない」
「なるほど合点がいった」

なおもフローリングへ額を密着させていると、不意に背中の上へ何か軽いものが落下してきた。
手を伸ばして掴み、確認する。親指と人差し指で輪を作った程度の大きさのコインである。
片面ずつ、"表"と"裏"という字が刻印されている。

ソファの上で寝そべる藍。
床に伏せているここからだと揺れる九尾だけが見える。
そのままこちらを見ずに言う。

「裏表どちらか選べ」
「じゃあ裏で」
「コイントスしてキャッチしてみろ」

床に寝そべったまま指で上に向けて弾く。甲高い金属音が響く。
落ちてきたコインをキャッチ。手を開くと、表であった。

「後ろ向きの事ばかり言っていると運にも見放されるようだな」
「そんなことはない。確率だよ」再度コイントス。金属質の音。
「運とは日々の行いと心の在り方だ。裏が出たら好きなだけ床に寝ていればいい」

表。

「四分の一、25%だ。よくあることさ」コイントスし、キャッチする。
「その強がりがいつまで続くか見ものだな」

表。

「八分の一、まあまだ起こりうる」コイントスする。
「器の友人よ、そろそろその考えを改めるときだ」

表。

「十六分の一、……かぁ」
「まだやるか?」

次も表である。
さすがに不自然だ。

「もしかして操作してる?」
「床に寝そべるのをやめるようには願っている」
「そんなバカな。私が床に寝そべり続ける限り、表が出続けるなんて」
「そのように解釈するのも一興だな、試してみるか?」

さらに表が10回連続表が出たところで私は降参した。

「分かった。床に寝そべっていては自尊心は回復しない。認めるよ」

立ち上がり、佇まいを正す。
藍の隣に腰掛け姿勢を正し、コインを弾こうとして。

「器の友よ、ソファに座るときはもう少しリラックスするべきだ」
「なるほど」

腰をずらし浅く座り深呼吸、肩の力を抜く。
それから過去の楽しい思い出を想起する。
いくつがあるが、あああれがいいなと決め。
コイントス。キャッチ。コインを見る。

裏。

「そんなバカな!」ショックのあまり私はソファから立ち上がり大声を出していた。
「その通り。式を動かした。賭けの場でいうなれば、イカサマだ」
「ですよねー!?」
「いいや、これはただコインの裏表を操作する式ではない」

藍が言っている意味が理解できず、私はそこに突っ立ったまま藍とコインを交互に目をやった。
藍は優雅な動作でソファから飛び降りリビングを横切って歩いてゆく。扉が独りでに開く。
そこで足を止め、全てを見通したかのような眼光を私に向ける。

「可能性空間について調べるといい」

そう言い残して、藍はメリーの寝室へ入っていった。



「器よ、そろそろ起きた方がいいのではないか」
「むにゃ?」

眠りから覚醒すると、すぐ眼前に金色の毛の狐がいた。
私の枕元におすわりして私を見ている。

「今なんじ?」
「八時半だ」
「ありがとう、起きる」

今日の大学は二限からである。確かにそろそろ支度をした方が良いかもしれない。
ベッドから起き上がり伸びをした後、着替えを取りに行きシャワーを浴びる。
全身をしっかりと洗う。入浴剤を溶かした湯船にしっかりと浸かる。

両手をあげて乾燥機の前に立つ。バスタオルを使うまでもなく水滴はすぐに乾燥する。
乾燥機の目標を髪へ切り替え、服を着る。簡単に化粧をする。

蓮子は一、三限、私は二、三限。
冷蔵庫の中の食料が減り始めてたから、授業終わり後買い物に行こう。
そういえば、昨日の戦いで警棒が輪切りにされてしまった。
防具も蓮子が壁に激突した際に割れてしまっていたし、新しい物を買っておかなければ。

と、身支度を終えると九時二十分になった。
家を出て学食に行ってご飯を食べればちょうど良い時間だな。

藍って油揚げ以外に何を食べるのかしら、学食のメニューで食べられるものはあるかしら。
それはそうと、朝に蓮子のを顔を見れないのは残念かもしれないなぁ。

リビングに行く。
蓮子がいた。

昨日の夜中の、全身包帯ぐるぐる巻きの姿のまま。
ソファに腰掛け、コインを指で弾いてトスをしている。

「あ、おはよメリー」
「おはよ、じゃないが」
「えー? なんで?」

私は両手のひらを上に向け呆れのポーズ。

「蓮子あなた、今日一限の筈でしょ」
「あれ? 今なんじ?」
「もう少しで九時半時になるわよ」
「正確に」
「窓を見なさい窓を」
「おーう、夢中になってしまった」

窓から空を見て頭を掻き、まいっか、飄々とする蓮子。
授業をすっぽかしたにも関わらず、繰り返しコインを指で弾いて表裏を確認している。
私は蓮子の隣で座っている藍に視線を向ける。

「藍も、蓮子が遅刻しそうになったら注意してあげてよ」
「器よ、言い訳するわけではないが、私はきちんとこの友人へ忠告はした」
「と式は申しておりますが宇佐見蓮子さん、あなたはどのようにお考えで」
「今大学に行くのと、式を研究するメリットを鑑みて、後者を取った」
「異議有り、先ほどの主張と相違がありますわ」
「いや器よ、この友人はなかなか筋がいい。まさか半日で解くとは思わなかった」
「そうじゃなくて――、」
「さあラスト一回だぞ!」
「さあラスト一回だ!」

私の言葉を遮るように蓮子と藍が力強く言い、コインが上部へ放られる。
包帯でぐるぐる巻きになった蓮子の頭と、金色の毛の小さな狐の頭が、空中のコインを追って上下する。
ぱしっ、と軽やかな音を立てて蓮子の手がコインをキャッチ。

「どぅるるるるる……」どうやらドラムロールのつもりらしい。
「……じゃん!」と合わせてコインをのぞき込む。
「裏だ!」
「裏だ!」

いえーい! とハイタッチをする。

「4,294,967,296分の1達成!」
「よくやった! 感動したぞ器の友人よ!」
「だっはっは! あぁうまくいって良かったぁ!」
「式は一度切るぞ。次はこのサイコロでやるように」

妖力の具現化でサイコロを作り出し蓮子に差し出す。

「おっけー、式が動いたら呼ぶよ」
「そうしてくれ。器よ、待たせたな」

そこまで仲良く会話してから、藍がソファから降りこちらに歩いてくる。
なにをしてたの、と聞く気には到底なれなかった。

「三限は出るわよね?」
「たぶんね」
「授業終わった後は買い物に行きたいわ」
「ああ、そういえば警棒とか防具とか注文しないとね」

蓮子に秘封倶楽部の備品が破損した意識があることに、私は溜飲が下がるのを感じた。

「シャワーを浴びて、消毒と軟膏を塗って、ちゃんと包帯を巻きなおすのよ?」
「はいはい、おっけー」
「じゃあ、大学でね」
「あいー」

藍と共に玄関から外へ出る。

「私の声は周りには聞こえない。隣を歩くのと肩の高さに浮いているのは、どちらがいい?」
「私の見えるところに居て」
「了解した」

大学までの短い道のりを歩きながら、藍へどのような順番で質問をしようか考える。
紫様は私たちが思いつく全ての事ができると言っていたが、それはどの程度までなのだろう。
半妖状態では必要であると考えられる術はその場で行使できた。
基本の術があってそれらを組み合わせることで一通りのことができた。
では逆に、どんなことができなかったのだろうか。
人間に戻る前にメモでも取っておいた方が良かったのかもしれない。

「ねえ藍、学食で朝ごはん食べるけれど、藍は何食べたい?」
「ヒトと同じものが食べられるが、食事は摂らなくて良いんだ」
「へえそうなんだ。てっきり私たちと同じように三食きちんと食べなきゃかと」
「式が稼働するだけの妖力を管理権限から貰えれば、問題なく運動できるのだ」
「え、それって私から貰ってるってこと?」
「もちろんだ」
「私って今人間よ?」
「半妖から戻っても、僅かながら妖力を纏っているようだ」
「そんな気はしないけどなぁ」
「紫様の計らいだろうな」
「鍛えれば妖力の総量って増えるかな?」
「ルーチンに組み込んで様子をみるといい」
「人間状態で妖力を利用した式使うのってちょっと妙じゃないかしら?」
「妖気を纏っている人間だってそれなりにいるはずだ」
「へぇ、それってホント?」
「冗談だ」
「そうよね、ふふふ」
「ははは」
「いったい誰と話してるんだ?」

瞬時に現実へ戻される。目の前に小田原生徒副会長がいた。
白のスーツを着て左腕に生徒会執行部の腕章。手足が長く均整の取れたスタイル。
もみあげを顎ほどまでに伸ばし毛先は切りそろえ、後ろ髪を一つにまとめている。
昨日と同じ姫カットポニーテールってやつだ。引き締まった印象によく似合っている。

「宇佐見と話がしたいんだけど、連絡取れる?」
「蓮子と?」
「そうだ」

半妖状態から戻り攻撃的な発想からは解放されたとはいえ、私は未だに小田原へ不信感を抱いている。
蓮子があれだけのひどいけがを負ったのは生徒会の先見性が無かったからに他ならない。
それを昨日の今日でよくも悪びれる様子も見せずぬけぬけと言えたものだ。
連絡取れる? ではない。もっと言い方があるのではないか、と言い詰めたいところをぐっと我慢する。

「朝忙しそうだったから、反応してくれるかどうかわからないわよ?」
「聞いてみてくれるか」

少し離れて蓮子に連絡をする。
「はいよ」と1コールで出る。

「小田原副会長が話をしたいって」
「あー、いいかな」
「分かった」

送話口を渡す。「ありがとう」と小田原は受け取るが。
「通話切れてるけど」とても悲しそうな顔をする。
「なるほど、いいかなってそういう」
「もしかして私、嫌われてる?」
「そりゃあねぇ」
「なにも通話を切らなくても……」

昨日の今日である。
通話を一方的に切られてもおかしくはない。
と話していると小田原の携帯端末が鳴った。

「誰だ? ……もしもし?」と通話を始め、天を仰いで眉を顰める。
「なんで宇佐見は私の番号を知ってるんだ」
「いや私に聞かれましても」と私は肩を竦める。
「受話側の声を拡張する」と藍が言う。
「何の用じゃい。私いま忙しいんだけど」と蓮子。
「昨日のあの後のことを話したい」
「あー」蓮子は間があった後に。
「什寺は退学処分。放送室と調理室は立入禁止。あとは私の怪我の治療費の申請先、って感じかな」
「宇佐見、」
「生徒会とは当分の間はなしをしたくない。まだ用事がある?」
「いや、無い」
「じゃあ、切るよ」
「何か困ったことがあったらいつでも相談してくれ」
「はいはい」

通話を終了し私へきちんと向き直り、頭を下げる。

「宇佐見と話が出来た。ありがとう」
「もういいのね」
「ああもう十分だ」小田原は背筋を伸ばし、気を付けをする。
「ところで君は、昨日とは雰囲気が変わったな」
「人間に戻りましたの」
「そうか。なにか生徒会に用があったら、いつでも声をかけて欲しい」

踵を返し去ってゆく小田原。
藍がふむとつぶやく。

「使命感と志がある者は強いな」
「生徒会は基本的に謝罪をしないのよね」
「器よ、それは彼女の役目ではないからだ」
「そうなのかしら?」

歩いて食堂に行く。お昼前だからがらがらで好きな席に座れる。
かけ蕎麦にきつねを二つトッピングすることにした。
一つは私、一つは小皿に避け、汁を吸わせて藍にあげる。

「ふむ、悪くない。合成添加物と合成食料工学もなかなか進歩しているな」
「本当に油揚げさえ食べれればいいのね」
「食に関する価値観がそもそも違う。飢える時に食べるものを探すのと、食べなくても良いが好きな物が目の前にあると言うのは違う。食べきれないほどの食料がある場合は、食べるものを選ぶようになる。その期間が長ければ、何を食べるべきか判断も洗練されてくるだろう。今は何が必要で何が余計か選択する。毎食毎食満腹になるまで食べたりはしないだろう? これは大抵のことに共通して言えることだ」

ルーンの子供たちと言う小説でナウプリオンが似たようなことを言っていた。
(何を隠そうわたくし、海外のファンタジー小説が大好きなのだ)

「そういわれてみれば半妖の時、紅茶とお菓子ばっかり食べてたわね」
「それは少し違うと思うが」

食べ終えた食器を返却し講義室へ向かう。
座席につき講義ページへログイン。
今日の課題がちゃんと提出されていることを確認する。
机の空いているスペースに伏せ毛繕いを始める藍。

「おはよメリー、隣座っても良い?」
「おほっ、大歓迎だよどうぞどうぞ」

茶髪にショートのウルフカットに黒ぶちの丸眼鏡をかけている。
名前は馬庭 春香(ばば はるか)、もっとも一般的な普通の友人である、私の表ルートだ。

蓮子の友人関係はやたらと奇抜である。
合気の神童、剣道の達人、オカルト写真家、無人機オタク、毒物収集家、爆弾マニア、爆弾解除マニア。
自作武器売人、脱出屋、逃がし屋、路上窃盗家、路上生活家、睡眠愛好家、自宅警備員などなど。
私の知っている限りでもその変人具合には枚挙に遑がない。

どんなことをしたらそんな普通でない人たちばかりと知り合えるのか疑問を呈するところだが。
私は蓮子と違い、ごくごく一般的な大学生である。よって人間関係もごくごく普通の友人が身の回りにいる。
その内運悪く秘封倶楽部活動に巻き添えを食らい、結界暴きの共犯となってしまったのが彼女、馬庭である。

「昨日、宇佐見が色々あったって聞いたけど、大丈夫?」
「馬庭はどこまで知ってるのかしらん?」
「ファンクラブが警備部と乱闘を起こしたところまで」
「おっけー、じゃあ要約した文章送るわ。講義中に読んでみて」
「わーいありがとう」
「うふふ、どういたしまして。あ、でも口外禁止よ」
「話しが変わるけど、メリーは爆弾解除マニアが弟子を取ろうとしてテストをやったってこと知ってる?」
「そんなことがあったの?」
「要約した文章を送るから読んでみてね」
「わーいありがとう」
「ははは」
「ふふふ」

爆弾解除活動は酉京都大学の名物の一つである。新聞部が発行する酉京都大学学生新聞部の週間コーナーである”不発週報”は学生たちから高い人気を博しており、更新がある毎週の火曜日は倶楽部掲示板前に人だかりができる。不発週報の内容は、爆発物が設置されていた場所、爆弾が爆発していた場合の被害(大体1フロアが吹き飛ぶ程度)、爆弾の爆発に至るまでのテクノロジーとその解除方法、総評、爆弾工学という観点からの得点(100点満点で15点程度が平均)、という順番で構成されており、最後にいつもこの一言で締めくくられる。「低程度の幼稚な爆弾。制作者は爆弾哲学から再勉されたし。落第」
酉京都大学の敷地内には爆弾マニアにより毎週どこかに爆弾が設置される。爆弾を発見した学生は大抵の場合爆弾解除に挑戦し、しかし外郭を開くことさえ出来ずに爆弾解除マニアへ通報する。爆弾解除マニアは悠然と現場へ出動し、ほんの数分で解除し、爆弾はどこかへ持って行ってしまう。というのが、お決まりの流れである。
爆弾解除マニアは常に黄色の防護スーツに身を包み、そのままの姿で大学生活を送っている。防護スーツには高性能の生命維持装置が備え付けられており、食事も排便もスーツを脱がずに外界から自身を隔離したまま行う事が出来る。スーツの構造上言葉を発することが出来ず、「こー」と「ここー」の発音に身振り手振りを組み合わせて意思疎通を行うが、殆どの場合は詳しい意図を伝達することが出来ない。ちなみにこの間蓮子と世間話をしていて、時折膝を叩いて大笑いをしていた。

馬庭から貰った概要に目を通す。要約するとこのようになる。
昨日午前中、倶楽部活動掲示板に新聞部名義でこのような掲示がされた。
近頃よく学生諸君から、爆弾解除を教えて欲しいというリクエストを頂戴する。面接を行ったところ、基本的な爆弾工学を習得しかつ、爆弾解除を志すに認められるだけの美学熱意人格性を抱くと評価できる者が散見された。よって下記学籍番号の学生は、指示する集合場所へ参集の事。諸君らの成長に期待する。
その下には複雑な計算式。きっとこれが学籍番号と集合の指示になっているのだろう。
私では到底解けそうにない。あとで蓮子に解いてもらおう。

そうして今朝になって、新聞部名義でこのような掲示があった。
今回のテストは集合場所に爆弾が仕掛けられていたという想定で、その解除に挑戦してもらった。昨日の掲示に示した学生が8名、集合場所に現れたのが7名だったが、18時間がたっても爆弾を解除することはできなかった。爆弾の難易度は低。不発週報に示される点数では、35点程度の芸術性である。また機会が来たら新聞部協力の元、テストを実施したい。各々爆弾解除の腕を磨いておくように。以上。
実は馬庭の彼氏が爆弾解除に憧れを持っており、今回はその8名に選ばれていたのだそうだ。集合場所はもう使われていない物置旧校舎、通称"ゴミ屋敷"の一階奥の女子便所。(男性諸君は幻滅するかもしれないが、)この世の最も不衛生な場所と学生間では称される場所だ。疑似爆弾は洗面台に模して造られており、ぱっとみても通常の物とは違いが分からないほど精巧な作りをしていたらしい。その通り、爆弾解除を志す選りすぐりの7名は、女子便所の壁面を破壊し床を剥がし便座を解体し、時間の殆どを爆弾探しに費やしたのだった。
爆弾を発見した7名だったが結局時間切れ。ブブ―という音と共に爆弾の上部が開き、不合格帰宅せよと書かれた白旗が現れた。7名はそのまま帰路に着いた、という具合だ。
そのあとは馬庭の彼氏が描いた爆弾のデザイン、爆発に至るメカニズムの推測、解除の方法が書かれていた。
よく分からないが、洗面台爆弾の細かなデッサンと解説を読んでいたら講義は終わっていた。

学食に移動する。
私はさっき食べたばかりなので、コーヒーだけにする。

「どうして男って爆弾解除が好きなんだろう」と天丼を突きながら馬庭が言う。
「ハートロッカーっていう爆弾解除の映画、多分彼氏気に入ると思うわ」
「へえ、それって私でも見れるかな?」
「ちょっと生々しいから女性向けじゃないとは思うけどね。一緒に見てみて」

爆弾制作は本当に危険である。
暴発して指を吹き飛ばす事件もよくニュースになっている。
良い子はまねしないでね!

「あ、メリー、彼氏が来たよ」と馬庭が言うので振り返る。
「ハロー、なに爆弾作るの?」カツカレーをお盆に乗せた蓮子がいた。
「前半も後半も全くそうじゃありません」

見たところちゃんとシャワーを浴びて包帯も巻きなおしたようだ。
眼と口以外はミイラのようにぐるぐる巻きである。がんばったな。

蓮子に爆弾解除マニアのテストの件を簡単に聞かせた。
「いいよね、爆弾解除」と蓮子が言い出すのでお代わりしたコーヒーをむせてしまう。
「なに、興味あるの?」
「うん、面接は合格してたみたいだし」

と、学籍番号を表す計算式を指さして見せる。

「8人の最後の一人って、」と私は頭を抱え。
「メリーの彼氏だったのかぁ」と馬庭が言う。
「ふふふ、実はそのとお、あいたっ!」

蓮子が得意げに胸を張るので自然と手が出てしまった。



一度蓮子と分かれ、三限を馬庭と受ける。
そのあと、今後のカリキュラムの予定を交換してから私は言った。

「このあと蓮子と買い物に行くけど、良ければ一緒に来る?」
「あーいいや遠慮しておく」と馬庭は笑い。
「ところで、宇佐見いいよね、ファンクラブが出来るのもよくわかる」
「本人は長所に気づいてないみたいだけどね」
「それじゃあ、どうぞお幸せに」
「馬庭もね。……ん? それってどういうこと?」

と振り返ると馬庭は離れたところで手を振っていた。
彼女はこう言う事をする人である。

講義館から外に出ると蓮子が立っていた。入口脇の壁に寄りかかってサイコロを弄んでいる。
私に気づくと右手をこめかみ辺りに持ち上げて、自分がいつもの帽子を被っていないことに気づく。
昨日の戦いの際に細切れにされてそれっきりなのだ。
私はその様子に途端に愉快な気分になってしまった。

「帽子も買わなきゃね」
「いやまあ、無くても気にならないけど」と言いつつまた右手を頭に持って行き、何も触らずに下す。
「いきましょうか」
「そうだね」

ここから町へ出るにはキャンパス順路を無視し、学部棟の脇"お散歩コース"を突っ切るが近道である。
広大な酉京都大学の敷地には知る人ぞ知る通称"お散歩コース"なるものが存在する。施設と施設を結ぶ升目状に伸びている順路を無視し、講義館と講義館の間の狭い関係者用の通用口や、大講堂の屋根を修繕するための屋根歩廊などを駆使し最短経路を結ぶことが出来る道である。鍵が掛かっていない修繕用通路だったり大学運営職員が使う通路だったりを学生が使用するのは厳密に言えばグレー寄りのギルティなのだが、今のところ御咎めなしで済んでいる、という具合である。時たま急を要する学生が息を切らせて走る様子が目撃される程度。きちんと歩きやすいように舗装がされ幅も広い順路を使うのが一般的である。
なお、これから私と蓮子が使うコースはその中でも全然ホワイトな通路だ。
学部棟脇には食品合成工学部が管轄する雨水再利用施設がある。一見すればただの小川なのだが、これで近年深刻な汚染が進んだ雨水を飲料水に再利用しようという試みである。近年の科学世紀の雨は様々な化学物質により汚染されており、地肌に浴びたなんて言ったら出来る限り早くシャワーで洗い流さなければ肌が荒れ大変なことになる。また、酉京都都市圏内は雨が降らない。結界省による災害インフラの一つ防雨結界により都市は覆われ、郊外から流入する雨水は酉京都地下雨水貯水槽に送られる。そのため豪雨が来ても曇りはするが雨は降らず、上空に雨が滴る球状の流れが見えるのみである。時たま防雨結界の一部が綻びほんの数メートル四方だけ滝のようになっていることがあるが、その場合は結界省生活安全課防雨結界運用室へ連絡すると結界士さんがすっ飛んでくる。色々とおかしいが、そういうものなのだ。
ではこの雨水再利用を謳った小川は何なのか。「なるほどこれは秘密の匂いがするね!」と昔に蓮子が調査した結果、なんと酉京都地下雨水貯水槽から定期的に2,000L単位で買い取り、研究に使用しているとのことだ。「ちぇ、順当だったか。つまらん!」お前は一体何を期待しているんだ?
という訳でこの雨水再利用施設、飛び越えられるほどの幅しかない小川の脇を町の方角へ向けて突っ切る、と言うのが学部棟裏のお散歩コースと言うことになる。木漏れ日と草木の揺れる音がして私は結構好きである。と、そうやって歩いていて、視界の端になにやら普通ではない物が見えた気がした。

「おや?」
「お、メリーどうかした?」
「こっち来て蓮子」
「はいはい」

雨水再利用施設の木々の間を抜けて行くと、畑が目の前に現れた。
ほんの30平米ほど広さ。ウリ科の植物によくみられるツタが畑の中で繁茂している。
葉の間をよく目を凝らすと何やら黒っぽい実が成っているようだ。
十分収穫できる大きさのように見える。

「かぼちゃ畑ね」
「黒皮かぼちゃのように見える」
「あ、待って蓮子。この畑、あんまり近づかない方が良いわ」

蓮子が動作をぴたりと止める。畑の柵を非常識にも乗り越えようとしたのだ。

柵、そう柵である。

意識しなければ気づけないが、実は結界は身近に存在する。神社などによく見る鳥居や注連縄はいわゆる最高級の結界であるし、部屋の扉や鴨居や敷居、食事の際に箸を机と並行に置く作法もそうであると言える。鬼ごっこで両手をクロスさせて「バリア―!」ってやるのも一種の結界だ。このように結界とは何かを封印するものではなく、物事や概念をそうたらしめる境界そのものである。
畑の周りを囲むように石畳が組まれており、柵をボルトで固定してある。柵の高さはぴったり90cm、材質はびっくり高級木材のヒノキである。幅1mごとに支柱があり十分な太さがある。適当なところを掴んで揺さぶるがしっかりと固定され揺れることも無い。これならば天候悪化にも耐えられる。かぼちゃが熟れて収穫されるまで畑をしっかりと守ることだろう。経年劣化や自然劣化は結界維持の天敵である。日本の僻地によく見る、人の手を離れメンテナンスされずに雨風にさらされながら数世紀に渡って機能し続ける結界こそが奇跡の偉業なのだ。

「この柵、結界の基本を踏襲した造りになってるわ」
「なんと、ってことはこの畑って」
「初級防護結界ね。この状態で妖怪が生まれるには数百年は必要だから、その点は心配ないわ」
「なんでこんな厳重に柵を作ったの……」
「結界構築術者じゃなきゃこうは作れないわ」
「あ、鬼門の方角がちゃんと堅牢に作ってあるんだね」
「裏鬼門もおさえてあるわね、とてもよく出来てる」

蓮子が懐から手帳を取り出しペンを走らせる。
「学部棟裏のかぼちゃ畑、防護結界の謎。調べてみようか」
顔を上げ私の顔を見てにんまりと笑う。

手帳をしまい、両手を素早く動かし中腰になり、謎のポーズをとる。

「さあ秘封倶楽部活動開始だ!」
「その前に今日はとりあえず買い物よ」

間髪入れずに茶々を入れると蓮子は顔を顰め、「ぶー」と言った。
このくらいの更新頻度と文章量を維持していきたい(なお忙しくなる模様

近頃中止が目立ちますが、秘封の同人を読みたい場合は、
同人イベントの同人誌製作者さんから秘封タグで洗うのがいいんですかね?
みなさんって同人誌探すときどうやって洗い出してます?
柏屋
https://twitter.com/k4s1w4y4
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.50簡易評価
1.90奇声を発する程度の能力削除
面白く良かったです
2.100モモモ削除
蘭様のもふもふがうらやましい。うらやましい
確率変動のいかさま式を会得したいw
「おうふ」とか「だっはは」とか油断してる蓮子さん可愛い。
そして、その友達の凶悪な面々!!
最後の謎の畑はなんだったんだろう。最後の謎のポーズはどんなだったんだろう?
次回作をたのしみにしております(^.^)