「夏だ!水着だ!」
叫んでいるのはフランドール・スカーレット。
紅魔館の館の主の次女。やんちゃなお年頃。
「フラン、それどうしたの?」
あきれた顔で見るのはレミリア・スカーレット。
紅魔館の館の主。フランドールのお姉さま。
「えへへー、これはねー♪」
時は遡り1時間前。魔理沙がやってきた。
「これをやるぜ。香霖堂からもってきたものだ。」
香霖堂とは外の世界から流れ着いたものを売っている。いわば骨董品屋?
「”すくーるみずぎ”とか言うらしい。水に入るときに着るものだそうだぜ。」
「魔理沙は着ないの?」
「私には小さくてな。フランならぴったりだろう。ぜひやるぜ。」
「わあー、まりさありがとう!!早速着てみるね!」
「というわけですお姉さま!」
「それで今着てるのがすくーるなんとかなのね。水に入る為のもの・・・」
館の主レミリアは水が苦手。そのことでおかんむりになっている。
「水に入るなんてとんでもないことだわ!咲夜!」
「は、はい!」
「フランを地下室に入れておきなさい!」
「そんなー、お姉さまあー!!」
「ごめんなさいねフランお嬢様。レミリアお嬢様には逆らえないので・・・」
咲夜は申し訳なさそうに出て行った。地下室にはフラン一人。
「あーあ、せっかくまりさにもらったのにー!」
一人むなしくじたばたしていた。とてもくやしい。
「魔理沙にもらったの、それ。」
不意に声がした。振り返るといつの間にかパチュリーがいた。
「ついてきなさい。いいところに案内するわ。」
「ここはパチュリーの図書館?」
「そうよ。いいからそのままついてきて。」
小悪魔がいらっしゃいと言っている。こんなところに・・なんで?
パチュリーは薄暗い図書館をどんどん奥へ進んでいく。
「着いたわ。ここよ。」
見ると一つの扉がある。ドアノブが錆び付き全く使われていないようだ。
「・・・パチュリー、これはなに?」
「これは封印された扉よ。」
「なん、で?」
「私がここに来た時、そう、この図書館が作られた時のことよ。」
「この館は湖に面してるでしょ。だから地下水脈もあってね。」
「ちかすいみゃく?」
「地下の川みたいなものね。それがあったの。で、レミィは水が怖いでしょ?」
「だからレミィが封印したの。もっとも、もうその魔法の効力は切れてるけどね。」
「私も興味がなかったから開けたことはないの。でもフラン。」
「今のあなたにはぴったりでしょ?」
フランは眼を輝かせ、うんうん頷いている。
「でもパチュリー、なんで教えてくれたの?」
あまりのいたれりつくせりさにフランが不安になって聞いた。
「・・・折角魔理沙がくれたのに使わないのはもったいないでしょ?」
優しい瞳がフランを見る。フランは思いっきりうん、と頷いた。
「じゃあ、開けてみるね。」
さすがのフランも緊張しているが、半分は興奮している。
始め、ドアノブがなかなか回らなかったが、やがてギィ、と音を立て扉が開いた。
土のトンネルの先にうっすら何かが見える。フランは早速入ってみた。
「わあ・・・」
水面は青く光り、幻想を映し出している。水も透明でどこまでも底が見えない。
「すごい、すごいよ、パチュリー!!」
フランは泳ぎ方を知らなかったが、パチュリーのアドバイスと独自の泳法で泳げるようになった。
「ぷはーっ、楽しいー♪♪パチュリーありがとう!」
頷くパチュリーの背後に咲夜の姿があった。レミリアもいる。
「ずいぶん楽しそうね。」
「ええ、お嬢様。」
「行くわよ。もう注意する気も失せたわ。」
咲夜は一瞬の口元の笑みを見逃さなかった。咲夜はちょっと嬉しくなり、はい、とついていった。
というのは無粋なんだろうか・・・?
不覚にも笑ったwwww
>そこに水があるからさ
ちくしょうwww
お前らのせいだぞちくしょうwwwww
短いとそれだけで、その短さをまとめるオチが期待されがちになります。もう少しストーリーを練ってみるといいのではないでしょうか。
日常の一風景としても、ほのぼのとはしていますがさすがにありふれたもので、そこらへんも飽きさせる要因とはなっていると思います。
ありふれた題材を扱うことはいいのですが、如何に扱うか、というのが問われるテーマになるとは思います。
頑張ってくださいね。
ほのぼの物として良い感じの作品でしたが、なにぶんちょっと短すぎる気がします。
短い作品には奇抜なアイデアや結末が求められることが多いので、ほのぼのまったりものですとこの十倍くらいの長さがあってもいいと思います。
全体的な雰囲気は気に入りましたので、今回よりももっと長い次回作をぜひともお待ちしております。
まったく進まない犬掻きみたいなのを思い浮かべた