Coolier - 新生・東方創想話

深弾幕結界-夢幻泡影-「少女幻想暦」

2008/04/12 13:34:52
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*この話には独自の解釈が多々含まれていますので、そう言う話が嫌いな方は読まない事をお勧めします。
*この話は時系列的には永夜沙の後日で、SpellPracticeモードをイメージしたものです。
*以上の点を理解した上でお読みいただければ幸いです。





















「……で、今度は一体何の用事?」
時は子の刻、とある異変を経て元に戻った幻想的な満月の下、神社の庭先に向かって紅白色の少女が赤いリボンを揺らしながら問いかける。
彼女の名は博麗霊夢。
この地、幻想郷において唯一規律を持つ博麗の者であり、また、少し前に永夜事変と呼ばれる異変を起した”犯人”と共に行動し、満月を取り戻した楽園の素敵な巫女も彼女である。

「別に大した用事ではないわ、だから一緒に遊びましょう?」
霊夢の声にこたえたのは紫のドレスで身を包み、夜だというのに日傘をさした金髪の女性、先の異変において夜を止めた張本人であり、また本当の満月を取り戻す旨を霊夢に依頼したのも彼女だ。
その名を八雲紫と言い、幻想郷でも屈指の実力と歴史を持つ大妖でもあり、博麗と同様に幻想郷が幻想郷として機能する為に必要不可欠な存在の一つでも在る。
その大妖たる紫が、胡乱な眼で自分を睨みつけてくる巫女、霊夢にそう言って微笑んだ。

「どういうつもり? 勝手に異変の解決をやらせたり勝手に結界に穴を開けたり、少しはこっちの都合も考えなさいよね。言っても無駄だろうけど……」
「霊夢、そんな事を言っているから話においていかれるのよ。それと無駄ではないわよ、聞かないけど」
霊夢の愚痴だか文句だかよく解らない言葉を、紫はのらりくらりと受け流す。
霊夢が怒れば紫が嗜め、紫が酒を進めれば霊夢は杯を受け取る。
楽しいのか退屈なのか、そんな事すら些細な問題だといわんばかりに二人は言葉と酒を酌み交わす。

丸い丸い月明かりの下で、二つの影は半刻ばかり同じような問答を繰り返した。

そして半刻の後、この酒会の主催者たる八雲紫は唐突にそれを打ち切った。
手にした酒瓶をそこらのテキトウなスキマに放り込み、ろくに酔ってもいない霊夢に向き直ると口を開いた。
「さて、霊夢、最近中々やってるそうじゃない、幽々子に”また”勝ったんですって?」
紫と霊夢の共通の知人であり、また紫にとっては古い友人でもある西行寺幽々子を相手に、確かに霊夢は”また”勝利している。

幻想郷において、冥界の白玉楼において幽霊を管理している存在でもある西行寺幽々子の実力はかなり上位に位置するものだ。
例え「弾幕ごっこ」という制限された決闘の場であっても、本気を出しさえすれば中々負けないだけの力を持っている。
今回は前回の時とは違い、何の目的もないただの”遊び”として勝負を行った訳だが……
「幽々子の死であり極意でもある西行寺無余涅槃、一枚限りとはいえアレを破れたなら大したものだわ」
肉体すらも滅した悟りの一つの境地、その名を冠する幽々子の極意を、遊びだったとはいえ霊夢は突破して見せた。

そして、こんな事を綺麗な月の下で語った後にやる事なんて、幻想郷ではあまり多くない。

「はあ、要するにあんたも撃ち落とせば良いのかしら?」
口では少し嫌そうだが、今会いたいしている相手は口で言って聞く様な相手ではない事を、霊夢はきちんと理解している。
理解しているからこそ、陰と陽、黒と白が互いに喰らい合い、生み出しあう連鎖の回転を形にした球体に力をし、お払い棒をテキトウに構える。
「そうなるかしら? 今日は私の取っておきを一つだけ、お見せするわ」
対する紫は手袋に包まれたその手を無造作に伸ばし、その先で唐突に割れた空間から扇を取り出し、同時に眼球やら腕やらが見え隠れする不気味な亀裂に腰掛ける。
何が楽しいのか、始終ニヤニヤと胡散臭い笑みを浮かべながら、対峙する霊夢を眺める。

「それじゃさっさと初めてさっさと終わらせましょう、私は人間だからさっさと寝たいもの」
「そんな事を言わずに存分に楽しみなさい、これは本当の取っておきの一つなんだから」
凡そ決闘と言う雰囲気の存在しない会話と共に、霊夢と紫は夜空に舞い上がった。

「深弾幕結界-夢幻泡影-」
互いが定位置に着くと同時に、紫がスペルカードを宣言する。
それは彼女の最高のスペルの一つ、極意の域にある無数の中の一。
そして、嘗て霊夢が突破した紫の奥義と同種の弾幕だった。

紫を中心とした空間が幻想の夜より数段階深いへと切り離され、二つの起点が螺旋を描くように二色の弾幕を配置する。
ある一定の範囲より外に配置された半分はそのまま外周部へと広がっていき、その内側に配置された二色の弾幕は着実にその数を増やしていく。
一見すれば逃げ道の殆ど無い弾幕にも見えるが、霊夢はその渦の内側で、徐々に配置されていく弾幕をゆったりと回避して見せる。
やがて二色の弾幕の渦が中心部にさしかかろうという瞬間、僅かな弾幕のスキマから霊夢が飛び出し、それと殆ど同時に二色の弾幕の壁が交互に折り重なって花開いた。

「何よ、前のと殆ど同じじゃない……どういうつもり?」
その一見すると鮮やかでさえある弾幕を、霊夢はそのように評した。
彼女からすれば、弾幕は弾幕にしか過ぎない。どこにどんな意味が込められていたとしても、それは弾幕ごっこと言うルールの中に納まるものなのだから。
だが、だからこそ油断は出来ない。
何故ならば紫は確かにこう言っていたのだから。
「”深”弾幕結界-夢幻泡影-」と……
そんな事を考えているうちに、弾幕の為だけに世界から線引きされた空間を、弾幕の第二段階が埋め尽くそうとしていた。
第一段階と同じように回りながら配置されていく弾幕は、しかし第一段階以上の密度を持って霊夢に襲い掛かる。
第一段階でさえ並の人妖では歯が立たない密度と速度、そして美しさを誇るそれが、より高い密度を持って襲い掛かってくるのだ。
霊夢といえど、これが初見であれば流石に無傷で勝利する事は不可能だったかもしれない。
そう、初見でさえあったなら、この弾幕は有効な一手だっただろう。

「前と同じなら、あと三回……だけど、紫相手に油断する訳にはいか無いわね、前の倍くらいでも不思議じゃないわ」
以前霊夢が経験した紫の奥義、弾幕結界は五つの段階に分けて弾幕が配置された。
段階が進むごとに密度を増し、より正確な動きで常に流転する安全な場所を確保し続けなければならない面倒な弾幕だ。
そんな事を考えていると、やはり第三段階の弾幕が配置されていく。
今度は多くの弾幕を配置できる大きな起点と、それとは逆方向に回転しながらいくらかの弾幕を配置する小さめの起点が四重に螺旋を描いていく。
それは檻の様に綿密に、籠の様に美しく世界を彩りながら、幾重にも螺旋を描く。
それはまるで道に迷った誰かと誰かの人生そのもの、すれ違いながらもゆっくりと互いに近寄り、渦の中心を経てその全てを共に世界に散らすような……そんな弾幕。
そんな事を思いながら、霊夢は全ての弾を避けきっていた。

「……四っ」
第三段階より小さめの起点が二つ多い、計六つの起点から幾重にも弾幕が配置されていく。
大きな起点は外周部に密度の高い二色の弾幕の壁を描き、描くと同時にそれを外へと時はなっていく。それは、遠目に見る事が叶えばきっと大きな螺旋を描くのだろう。
それと同時に、無数の小さな弾幕の壁が迷路か、あるいは開花を待つ花の蕾か何かの様に打つ側の世界を埋め尽くしていく。
弾幕の構成だけを見れば、先ほどの第三段階の弾幕を強化しただけのものだ、そう言う意味では対応の難しい部類ではない。
ないのだが……やはり、以前見たそれとは些細な変化も存在しているように感じられる。
それは一度突破したが故に生じるものなのか、あるいは本当に変わったのか……それは現状では霊夢にも判断できない。
ただ、回転するように迫り来る弾幕の花弁の渦を避ける事が、今の霊夢に出来る唯一の行動であり、答えを見つけ得る数少ない手がかりだった。

「……五、前はここまでだったけど……」
それだけ呟くと、霊夢は弾幕の渦の中心部へと飛び込んでいく。
そろそろ余計な思考をしていると危なくなってきているのだが、霊夢はどうしても紫の思惑が気にかかり、思考を余儀なくされていた。
第四段階に突入した弾幕の結界は、今度は二つの基点が互いを追いかけるように回りながら、突破する事が先ず不可能なほどの密度の弾幕で螺旋を描いていく。
紫色の螺旋と空色の螺旋、それは陰陽の断りを示すのか……それとも他の何かを意味するのだろうか?
「弾幕結界」という名前からすれば、世界の断りを示す陰陽と言う線が濃いと考えられるが、しかし何か違和感が感じられる。
あの一人一種族のスキマ妖怪、幻想郷で一番胡散臭い存在であるあの八雲紫が、そんな素直に陰陽のみを弾幕で描くだろうか?
互いに絡み合う渦のような弾幕の壁を少し危なげに回避しながら、霊夢は考える。

“以前”見た弾幕結界はここまでで終わった……そう言う風に霊夢は記憶している。
だが、これは”弾幕結界ではなく深弾幕結界だ”……ならば、弾幕結界と同じな訳が無い。

「やっぱりあるわよね……六つ目より後は……っ」
そんな霊夢の呟きに答えるように赤と青……そして紫のお札が四つの起点から放たれた。
そう、この弾幕が示すものが陰陽であればありえない三色目の存在が、世界をより深い謎で包み込む。それと同時に、霊夢は強い違和感を感じていた。
旅人を逃すまいとする化物が道を閉ざすように、中心部を取り囲むように赤と紫の弾幕が配置され、同時に青と紫の弾幕が外周へと逃れた獲物さえも滅さんと解き放たれていく。
内と外の両側に向いた紫の弾幕と、内側に螺旋を描き、折り返して尚内にその奇跡を刻む赤い弾幕、そして自由を求める虜囚か、はたまたそれを追う番人の様に外へ外えと広がっていきながらも内側に弾幕の蕾を育てる青い弾幕。
内と外の両側に向くもの、と言えばこの弾幕の主、紫の姿が思い浮かぶ。
もしこの弾幕の結界が幻想郷と関連があるのならば、内側に壁を描く赤い弾幕は自分、博麗の者を指すのではないだろうか?
とすれば、外に向いているのは文字通り”外”の存在と言う事になる。
それに思い至ると同時に、赤と紫が螺旋を、青い弾幕が内側へと至りながらも全て同時に花開く。

「七っ、速いっ」
先ほどの第六段階が終わるのと殆ど同時に、先ほどと同じ色のお札の弾幕が世界を埋め尽くしていく。
結び目を思わせる形を赤と紫の弾幕がそれぞれ別々に紡ぎ出し、青い弾幕は断片的な無数の壁となって花開くその瞬間に備える様に配置されている。
この弾幕が幻想郷を意味するのならば、あの青い弾幕の動きは何だ? と、霊夢は思考する。
小さな断片であれば、恐らくそれは外から幻想郷にやってくるモノ、外で新たに幻想と成り果てた有象無象と言う事になる。だが、そうであるのならばあの動きは解せない。
そう、今正に中止胃へ向かって螺旋を描きながら動き出したこれらの青いお札がそれを意味するのならば……
赤と紫の壁が眼前に迫っているのを確認すると、霊夢は思考を一端切り離して回避に専念する。一見すると回避不可能にも見えるこの弾幕も、先の第五段階と同じように抜け出るスキマが確かに存在しているのだから。
そして青いお札が外へと散る様を認めながらも結界の中心部……全体を見つめ、より速く全てを見極められる位置へと飛び込む。
それと同時に、青い弾幕の動き……中心を経て外に飛び出すと言う幻想郷では考えにくいその動きの意味を考える。

「八つ目……まったく、幾つあるって言うのよっ」
先ほどとは違い、たった二つの大きめの起点が回転を開始し、赤と紫のお札が密度の高い弾幕の壁となって迫り来る。
そう、先ほどまではあった青いお札の弾幕、外の世界を示すのではないかと思われたそれが無くなっていたのだ。
その事に気を取られていたせいか、霊夢は今までの様に内部に飛び込んだ方が安全だろうと深く考えずに中心に飛び込んだ。
その結果、回転しながらも徐々に内側に迫り来る弾幕の壁によって回転の中心まで追い込まれていく。

そして霊夢が中心に至ると同時にそれは起こった。

寸前まで霊夢を追い込んだ弾幕の壁が、霊夢が今浮いている点を中心に僅かな隙間を空けたまま、回転を始めたのである。
赤と紫の二色に減った弾幕は、やはり外に向かうものと内へ向かうものに別れながら、それぞれが異なる螺旋を描いていく。
それを見て、霊夢は今までと異なる可能性に思い当たった。
この弾幕の世界の中心、それは何処か……深く考えるまでも無い、あの八雲紫に決まっている。ならば、この弾幕が意味するものは何か……
それに思い至るのと同時に、赤と紫のお札は霊夢の居た中心部をギリギリで避ける様に通り過ぎて外へと飛んでいった。
後一歩で二つの弾は”中心”へと辿り着けたというのに……

「……これで九……私の考えが正しいなら、この弾幕はここかこの次で終わりのはず……そして、もう真ん中は安全じゃない……はずっ」
先ほどの様に、赤と紫のお札が螺旋を描きながら空間を満たしていく。
だが、その螺旋には今までにはなかった僅かな切れ目が生じ始めていた。
……弾幕ごっこにおける弾幕は、どんなに難易度が高くなっても必ず突破できなければならない。そう、この切れ目はそのためのスキマだ。
これに似たスキマのある弾幕を霊夢は一度だけ経験した事がある。
――ひょっとするとこの弾幕にも紅い屋敷の妹の方の弾幕と同じ様な意味があったのかもしれない。
そんな事を考えながら、迫り来る弾幕の壁に追い立てられるようにして螺旋の迷路を内から外へと抜けていく。
予想の通りに、弾幕は中心部に食いつくようにして回転を続け、螺旋を描いた弾幕の迷路は全てを押し潰すかの様に炸裂した。

「……十、たとえあってもここまでっ!」
そう断言すると同時に、霊夢は圧倒的な力が場に満ちるのを感じた。
そして空間を埋め尽くさんばかりのお札が、空間そのものから溢れるようにして現われ、全てを塗りつぶすかのように漏れ出す。
世界を染める色は赤、空間に突然沸いて出た赤いお札が、徐々に中心部へと迫って来る。
霊夢はそこに存在した僅かなスキマを縫う様に移動し、外周へと脱出を果たす。
それと同時に予測が確信に変わったのを感じた。


「はぁ……負けちゃったわね」
何処かと何処かの隙間に潜んでいた紫が、そんな呟きと共に霊夢の前に姿を現す。
特に攻撃を受けたわけでもないので傷を負ってはいないが、負けて悔しがっている様子もなく少々疲れている様に見えなくも無い。

「結構危なかったわよ、やっぱりあんたはとんでもない化物ね」
そんな紫を前に霊夢は紫の弾幕を見て思った事を、あえて口にはしなかった。
あの弾幕は、恐らく八雲紫という存在そのものに深く根ざした代物に違いない。
弾幕が途中でお札に切り替わった事も、青いお札が途中で消えた事も、そして徐々に中心である八雲紫に弾幕の渦が迫って言った事も、それぞれが一つの可能性を示している。
そしてそれが大事な事だからこそ、霊夢はあえて口にはしない。
何故なら霊夢は博麗の巫女、全てに対して中立中庸であり、これは幻想郷で唯一規律を持つ存在としての在り方に他ならない。

「そう、そんな化物に勝った霊夢も中々凄いわよ」
貴方、本当に人間? 等というからかいの言葉を残しつつ、八雲紫と言う存在は霊夢の前から姿を消し、後には一人の人間、博麗霊夢だけが残っていた。

「まったく、化物はあんたじゃない……私は人間よ、今も、前も、これからもね」
そう、深弾幕結界で描かれる螺旋が、あるいはその断片が紫と言う存在を構成する以前の変化の流れだとすれば……
そして終盤で消えた青い色が意味するのが、外の何かではなく誰かであるのならば……
最後に赤い弾幕が中心である存在、即ち紫に収束したのだとすれば……
霊夢はそれらから一つの仮説を導き出していた。
「深弾幕結界-夢幻泡影-」とは、その名の示すとおり、弾幕結界より深い段階にある代物なのだろう。
とすれば、何が深いのか……それを知る鍵が夢幻泡影という言葉だろう。
夢幻は、そのまま夢幻を意味すると考えられるし、泡影も一瞬にして消えてしまう儚さを示すモノ……そう、それは即ち夢。
あの深弾幕結界の正体は、紫自身の夢……ひいては記憶や精神を示すものなのだろう。
そして、それは好奇心やら探究心に突き動かされた青春の情熱だか友愛だかのままに紫と言う世界に至った”誰か”を意味するように思える。
……これは、嘗て経験した隙間の在る螺旋の弾幕……紅魔館の地下に軟禁されていた悪魔の妹のスペルから来た考えに過ぎないのだが……外れてはいないと思う。
それは弾幕の色を見ると解りやすい。最初は青と紫から始まり、そこに赤が加わると今度は青が消え、最後は赤一色になった。
どんな存在がどの色でどんな役割を果たしたのか、その詳細は解らない。
だが、だからこそ紫は化物なのだ。

幻想の内と外の両側に存在していた紫色は、幻想の外では青と共に螺旋を駆け抜けながら、同時に共にその幻想の内側に断片を刻んでいた。
それが時と共に変化し、ある時を境に紫だけが、幻想の内側にしかない赤と共に幻想の内側さえも駆けるようになってしまい、青はその断片を刻む以上の事が出来なくなっていた。
……しかし、それは決して取り残されたのではないだろう。
とにかく、そんな感じで紫は幻想の内側を駆けるようになり、赤はその紫と共に幻想にその姿を色濃く刻んだ。
そして最後に、赤が紫と言う存在に収束する事になったが……この瞬間、実は青も紫も消えていない。
何故ならば、青と紫は幻想の外から内への境界を越えてしまったのだから。

青い弾幕が消え時に感じた違和感、その正体は割と容易く理解できた。
青が消える寸前の弾幕では、紫は赤と青の二倍存在していたのだから。
即ち、深弾幕結界における紫とは幻想の境界線を、赤は幻想の内、青は恐らく外を示すのだろう。
そう考えてしまえば……あの弾幕では、青や紫は消えたのではない。
幻想である赤に辿り着いてしまっただけなのだから。
そして、それが収束した場所、夢の中心たる存在、それが、八雲紫……

それはつまり………………
初投稿になります。はじめまして。
この話は、私が八雲紫と言うキャラクターを自分なりに考えるときに、彼女の弾幕を見ていて気になった事をそのまま話にしてしてみたものです。
少々くどい文章になってしまったかもしれませんので、その点に関して謝罪しつつ、ここまで読んでくださった読者の方々に感謝いたします。

最後までお読みいただきまして、本当にありがとう御座いました。
御名深風
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コメント



0.150簡易評価
1.無評価名前が無い程度の能力削除
幻想卿はやめような。
これ出ただけで読むのやめる人すらいるくらい致命的な間違いです。
2.無評価御名深風削除
>名前が無い程度の能力様
ご指摘いただいた点を修正いたしました。ありがとう御座います。
3.-10名前が無い程度の能力削除
わけがわからない
5.50なにUτる削除
えと‥‥‥
青色→蓮子(外の世界)
紫色→メリー=ゆかりん(外の世界と幻想郷の仲介人)
赤色→霊夢(幻想郷)
‥‥てことでおk?

弾幕の色,形状について描写→考察という流れだったと思うのですが、
・霊夢視点なのに、文章に霊夢らしさが無い(霊夢視点では青色→外の人物を連想するのは難しいのでは?)
・ゲーム画面をそのまま描写した文章と、後の考察に関係無い比喩表現が混在していて、読者が混乱しやすい
等から、小説とも考察ともつかない文章という印象を受けました。
7.無評価御名深風削除
>なにUτる様
色については、それも私の考えた形に一致しますが、この話においては必ずしもそれだけに限定されるものではありません。
例えばご指摘いただきました青色に関しては、必ずしも外の世界の人間だけを指すものではなく、外から幻想卿に入ってきたモノ全般を、つまり人間だけではなく香霖堂で扱うような物品も含むものです。

ただ、私の描き方の問題でわかりにくい点、読みにくい点があったことに関しては、申し訳なく思うのと同時に今後とも精進しようとおもいます。
ご指摘いただきましてありがとう御座いました。
9.100レグルス削除
あー、何か色々と面白かったです。
なんとなく私が感じたのは、

青→外の世界でのメリーとしての人格

そこから波状して生まれたのが、

紫→幻想と外を行き来する人間臭いゆかりん

その奥にある深層意識が

赤→幻想の中心にあるまだ見えていない人格

それが深弾幕結界の表現する紫の精神で、幻想郷の奥深いところに根ざす意識なのかなと。
赤の示すものは、紫を挟んでメリーと相対する人格で人間味の欠片も無い純粋な妖怪とか。
でもそれはあくまで写像に過ぎなくて、自己同一性は保たれている。
だから消えたわけではなく、行き着いたと。
そしてその奥の存在を霊夢に示唆したと言った風に感じました。
わかりやすく言うならフリーザ様で言うところの、「私は後一回変身を残している警告」みたいなw
そして「化け物」と自称してそれに対する霊夢の答えが、
「今も昔も私は人間」という彼女との間の明確な線引きの意志かと。

全体としては私は特にわかりにくいとは感じませんでした。
むしろもっと煙に巻いても解釈の多様性が増えて好きかも。
10.30名前が無い程度の能力削除
 弾幕を通して術者の内面に触れていくという発想それ自体は、東方世界に似つかわしく、とても面白い発想だと思います。しかし、話が全体として、「霊夢が紫の弾幕を見て考えた」と言うことのみで、1つのお話と言うよりも、「起承転結」の「起」とか「承」だけを抜き出したような感じがして、少々物足りない感じがしました。例えば、霊夢がそれを考えたことによって何か行動を起こしたり、それ以前からあった何らかの問題が解決したりするなど、その考察を組み込んだ何らかの展開があったのならば手放しで賞賛できたものだったのに、と残念に思いました。
11.-30名前が無い程度の能力削除
弾の描写がだらだらと長くて、かえって分かり難くなっていました。
結論として言いたいことはわかりますが、そこに至るまでの表現が
無意味なものだったり独りよがりなものになったりしている気がします。
ssとしてはイメージが喚起されないし、説明としては稚拙な印象を
受けます。
そして肝心の結論も、ただ対応を述べているだけで、そこからの展開がまったく感じられませんでした。
13.無評価名前が無い程度の能力削除
油断する訳庭井か無いわね>油断する訳にはいかないわね
変換ミスでしょうが誤字としてはちょっとひどいです。

自分はと弾幕に名前の意味やルーツを求めないタイプなので
青が~赤が~といった事はこのSSを読んだ後でも正直良く分かりませんでした。
(原作プレイして単純にこの弾幕綺麗とか難しいと思う程度ですので)
ただ、深く意味やルーツを求める人には面白いかと思います。
14.無評価御名深風削除
>2008-04-13 09:01:51の方
誤字の指摘をいただきありがとうございます、修正しました。
>2008-04-13 00:40:51の方
私の構成力不足で満足いただけず申し訳ございません。
>2008-04-13 00:05:25の方
ご指摘いただきありがとう御座います。SpellPracticeモードを意識しすぎたかもしれません。今後の参考にさせていただきます。
>レグルス様
ありがとう御座います。解釈の多様性を増やす事も視野に入れ、今後、似た作品を書くときに参考にさせていただこうと思います。
16.50☆月柳☆削除
面白い観点での作品ですね。
そこまで弾幕を意識したことなかったです、避けるのが精一杯で……。
どちらかといえば、小説というよりは考察的で、小説として面白かったかと問われれば、うーむと首をひねってしまうような、そんな感じでした。
20.70名前が無い程度の能力削除
個人的に考えた限りだと
青 蓮子
紫 メリー
赤 八雲紫
かな?
メリーが蓮子を捨てて紫になったみたいな?
よくわかりませぬ。