博麗霊夢はもう既に自分の死期を悟っていた。そして、思い出すのはかつての仲間。
魔理沙は白玉楼の書庫でよろしくやっているだろうか、それとも冥界に行ってしまっただろうか、
または魅魔の様に実は幻想郷にまだ居るのか。
咲夜はきっと冥界だろう。彼女は割と素直に自分の運命を受け入れただろうから。
なんせ彼女の主は運命の操り手なのだし。
レミリアはやはり悲しむのだろうか。自分が死期を悟る少し前から彼女の姿を見ていない。
きっと、自分より先に彼女は運命を知っていたのだろう。
アリスも悲しむのだろうか。不器用ながらも自分を好いていた事は知っている。
彼女が持っていた自分の人形の事も。死ぬ前に素直に笑い合えなかったのが心残りだ。
紫はどうするのかまったく分からない。レミリアより長生きしている彼女の思考は
きっと彼女と同じ位生きなければ分からないだろう。
自分は死んだら何処へ行くのだろう。幽々子と妖夢のところで世話になるのだろうか。
魅魔に無理やり仲間にされるのだろうか。
それとも巫女なのに悪さをしたせいで冥府から地獄に送られてしまうのだろうか。
できれば今までみたいに何だかんだでのんびり過ごせたらなぁ。
そんな事を考えながら霊夢は人知れず息をひきとった。
そして・・・
霊夢が目を醒ましたのは豪奢なベットの上だった。
「あれ、私は自分で言うのもなんだけど極楽に行くとは思ってなかったんだけどな」
「おいおい早速寝ぼけてるのか」
「魔理沙が居るってことはやっぱり地獄なの?」
「まあすぐ理解するのを期待するほうが間違いか。私も最初は混乱したしな。ヒントだ。私の顔をよく見てみろ」
「顔見ろって言われても変ったところは目が紅いのと妙に長い八重歯が生えてるくらいしか…あ!」
「ようやく分かったか。何なら鏡を持ってきてやろうか?」
「もういい、その辺はばっちり理解したから。大体、全体像は分かったけど念のため聞くわ。
私はどうして吸血鬼にされたのかしら。」
「決まってる。レミリアの我儘さ、な?」
魔理沙が同意を求めて向いた方向をよく見てみるとそこにはレミリアと咲夜が佇んでいた。
「我儘なんかじゃないわよ。霊夢が勝手に死ぬのが悪いんだから」
レミリアの無茶苦茶な意見に隣の咲夜は流石に苦笑いを浮かべていた。
そして、その彼女も瞳は紅く口から牙が覗いていた。
時を操っているときの彼女も瞳は紅いが牙は間違いなく吸血鬼になった証拠だろう。
「やっぱりね。咲夜の事も大体想像がついたわ。でも魔理沙、あなたは何で吸血鬼化してるのよ?」
「私か?私の場合はフランさ。わざわざそのために人から直接血を吸う訓練までしたそうだ」
「よりにもよってあの子か。よく我慢できるわね。相手が親だからもう逃げ出せないでしょうけど」
「なに同じ土俵に立ってしまえばこいつだってかわいいもんさ。」
そう言って魔理沙は自分の足に抱きついているフランドールの頭を撫でた。
フランドールもまんざらではなく気持ちよさそうに目を細めている。
きっとその光景を図書館の魔女が遠見の鏡でジト目で見ているのは間違いないだろう。
「じゃあこれで最後の質問。私は自分が死んだのは確信できるし噛まれた記憶も無いんだけど?」
「それは咲夜の力を使ったの。瞬間的にあなたたちの体の時間を戻して血を吸い殺したの。
人間のときの咲夜ならそれも無理だけど・・・皆まで言わなくても分かるでしょ。ちなみに咲夜は
私が死期を読んで死ぬ前の日くらいに眷属にしておいたの。」
レミリアは1拍置き
「今度は私から質問。私とずっと友達でいてくれる?私と一緒に生きて、私と一緒に滅んでくれる?
勝手に吸血鬼にしておいて今更だと思うけどお願いだから答えて」
レミリアのまるで懇願のような問いに対して霊夢は暫く俯くと
「うん。ずっと一緒にいるよ。友達なんだから当たり前のこと聞かないでよね」
と顔を上げはにかんだ笑顔を浮かべた。
外で青いワンピースの少女が「先越されたー」とか「私が人形にして蘇生しようと思ってたのにー」
とか言いながら地団駄を踏んでいたのはまた別のお話。
魔理沙は白玉楼の書庫でよろしくやっているだろうか、それとも冥界に行ってしまっただろうか、
または魅魔の様に実は幻想郷にまだ居るのか。
咲夜はきっと冥界だろう。彼女は割と素直に自分の運命を受け入れただろうから。
なんせ彼女の主は運命の操り手なのだし。
レミリアはやはり悲しむのだろうか。自分が死期を悟る少し前から彼女の姿を見ていない。
きっと、自分より先に彼女は運命を知っていたのだろう。
アリスも悲しむのだろうか。不器用ながらも自分を好いていた事は知っている。
彼女が持っていた自分の人形の事も。死ぬ前に素直に笑い合えなかったのが心残りだ。
紫はどうするのかまったく分からない。レミリアより長生きしている彼女の思考は
きっと彼女と同じ位生きなければ分からないだろう。
自分は死んだら何処へ行くのだろう。幽々子と妖夢のところで世話になるのだろうか。
魅魔に無理やり仲間にされるのだろうか。
それとも巫女なのに悪さをしたせいで冥府から地獄に送られてしまうのだろうか。
できれば今までみたいに何だかんだでのんびり過ごせたらなぁ。
そんな事を考えながら霊夢は人知れず息をひきとった。
そして・・・
霊夢が目を醒ましたのは豪奢なベットの上だった。
「あれ、私は自分で言うのもなんだけど極楽に行くとは思ってなかったんだけどな」
「おいおい早速寝ぼけてるのか」
「魔理沙が居るってことはやっぱり地獄なの?」
「まあすぐ理解するのを期待するほうが間違いか。私も最初は混乱したしな。ヒントだ。私の顔をよく見てみろ」
「顔見ろって言われても変ったところは目が紅いのと妙に長い八重歯が生えてるくらいしか…あ!」
「ようやく分かったか。何なら鏡を持ってきてやろうか?」
「もういい、その辺はばっちり理解したから。大体、全体像は分かったけど念のため聞くわ。
私はどうして吸血鬼にされたのかしら。」
「決まってる。レミリアの我儘さ、な?」
魔理沙が同意を求めて向いた方向をよく見てみるとそこにはレミリアと咲夜が佇んでいた。
「我儘なんかじゃないわよ。霊夢が勝手に死ぬのが悪いんだから」
レミリアの無茶苦茶な意見に隣の咲夜は流石に苦笑いを浮かべていた。
そして、その彼女も瞳は紅く口から牙が覗いていた。
時を操っているときの彼女も瞳は紅いが牙は間違いなく吸血鬼になった証拠だろう。
「やっぱりね。咲夜の事も大体想像がついたわ。でも魔理沙、あなたは何で吸血鬼化してるのよ?」
「私か?私の場合はフランさ。わざわざそのために人から直接血を吸う訓練までしたそうだ」
「よりにもよってあの子か。よく我慢できるわね。相手が親だからもう逃げ出せないでしょうけど」
「なに同じ土俵に立ってしまえばこいつだってかわいいもんさ。」
そう言って魔理沙は自分の足に抱きついているフランドールの頭を撫でた。
フランドールもまんざらではなく気持ちよさそうに目を細めている。
きっとその光景を図書館の魔女が遠見の鏡でジト目で見ているのは間違いないだろう。
「じゃあこれで最後の質問。私は自分が死んだのは確信できるし噛まれた記憶も無いんだけど?」
「それは咲夜の力を使ったの。瞬間的にあなたたちの体の時間を戻して血を吸い殺したの。
人間のときの咲夜ならそれも無理だけど・・・皆まで言わなくても分かるでしょ。ちなみに咲夜は
私が死期を読んで死ぬ前の日くらいに眷属にしておいたの。」
レミリアは1拍置き
「今度は私から質問。私とずっと友達でいてくれる?私と一緒に生きて、私と一緒に滅んでくれる?
勝手に吸血鬼にしておいて今更だと思うけどお願いだから答えて」
レミリアのまるで懇願のような問いに対して霊夢は暫く俯くと
「うん。ずっと一緒にいるよ。友達なんだから当たり前のこと聞かないでよね」
と顔を上げはにかんだ笑顔を浮かべた。
外で青いワンピースの少女が「先越されたー」とか「私が人形にして蘇生しようと思ってたのにー」
とか言いながら地団駄を踏んでいたのはまた別のお話。
最後のアリスがかわいい