おやつ時の紅魔館、いつもの様に魔理沙も交えてのお茶会にて
魔「そろそろ七夕だな」
レ「たなばた……?」
咲「織女と牽牛の美しくも悲しいお話の事ですよ」
レ「ふ~ん、どんな話なの?」
咲「それはですね――」
あるところに、織女という、機織りがとても上手な女性がいました。
彼女の織った布は雲錦と呼ばれ、色も柄も美しく、丈夫で着心地もよい、素晴らしいものでした。
また、牽牛というのは、とても働き者の宮仕えです。
魔「ちょっとまて」
咲「なによ、これからって時に」
魔「宮仕えじゃなくて、牛飼いだろ」
咲「いいから続きを聞きなさい」
牽牛は、その働きぶりが認められ、織女専門の御付きになり、2人はあっという間に仲良くなりました。
魔「なあ、その牽牛ってお――」
咲「うるさいだまれ」
ところが、天の川という川に遊びに行った日の事です。
2人の仲のよさに嫉妬していた魔女が、2人を川で引き離してしまいました。
レ「ヒドイ魔女もいるものね」
咲「まったくです」
魔「何で私の方を見るかね」
これでよし、と思った魔女でしたが、引き離された2人はたまりません。
織女は布を織らなくなってしまい、機織り機にはホコリがつもり、新しい布が出来ません。
また、牽牛が世話をしていた館も、次第に汚れが目立つようになってきました。
みかねた魔女は、1年に1度、7月7日の夜だけ、天の川を元に戻し、2人の逢瀬を許しました。
レ「変な魔女ね」
咲「魔女とは変なものです」
魔「それ以前の問題が満載だぜ」
レ「で、七夕とどう関係があるの?」
咲「織女は、織姫とも呼ばれ、織姫星に裁縫や歌舞、詩歌の上達を願う行事と、
この話が結びついて、七夕には短冊に願いを書いて笹につるす習慣があるのです」
レ「裁縫や歌の上達?」
魔「今では、それだけって事もなくて、自分の好きな願いを書くけどな」
レ「ふ~ん……面白そうね」
咲「うちでもやりますか?」
魔「そういや、今年も博麗神社でやるんじゃないか」
レ「え、霊夢のところで?」
魔「ああ、去年はやったな、あと花火とか」
レ「出かけてくるわ」
魔「お客様を、1人残していくのか」
レ「咲夜、あとはお願いね」
咲「傘を忘れないように、お気を付けて」
レ「わかってるわ」
咲「行ってらっしゃいませ」
魔「ワガママなおぜうさまだな」
咲「そこがいいんじゃない」
魔「ただ、七夕は明後日だぜ」
幻想郷は今日も平和だ。
魔「そろそろ七夕だな」
レ「たなばた……?」
咲「織女と牽牛の美しくも悲しいお話の事ですよ」
レ「ふ~ん、どんな話なの?」
咲「それはですね――」
あるところに、織女という、機織りがとても上手な女性がいました。
彼女の織った布は雲錦と呼ばれ、色も柄も美しく、丈夫で着心地もよい、素晴らしいものでした。
また、牽牛というのは、とても働き者の宮仕えです。
魔「ちょっとまて」
咲「なによ、これからって時に」
魔「宮仕えじゃなくて、牛飼いだろ」
咲「いいから続きを聞きなさい」
牽牛は、その働きぶりが認められ、織女専門の御付きになり、2人はあっという間に仲良くなりました。
魔「なあ、その牽牛ってお――」
咲「うるさいだまれ」
ところが、天の川という川に遊びに行った日の事です。
2人の仲のよさに嫉妬していた魔女が、2人を川で引き離してしまいました。
レ「ヒドイ魔女もいるものね」
咲「まったくです」
魔「何で私の方を見るかね」
これでよし、と思った魔女でしたが、引き離された2人はたまりません。
織女は布を織らなくなってしまい、機織り機にはホコリがつもり、新しい布が出来ません。
また、牽牛が世話をしていた館も、次第に汚れが目立つようになってきました。
みかねた魔女は、1年に1度、7月7日の夜だけ、天の川を元に戻し、2人の逢瀬を許しました。
レ「変な魔女ね」
咲「魔女とは変なものです」
魔「それ以前の問題が満載だぜ」
レ「で、七夕とどう関係があるの?」
咲「織女は、織姫とも呼ばれ、織姫星に裁縫や歌舞、詩歌の上達を願う行事と、
この話が結びついて、七夕には短冊に願いを書いて笹につるす習慣があるのです」
レ「裁縫や歌の上達?」
魔「今では、それだけって事もなくて、自分の好きな願いを書くけどな」
レ「ふ~ん……面白そうね」
咲「うちでもやりますか?」
魔「そういや、今年も博麗神社でやるんじゃないか」
レ「え、霊夢のところで?」
魔「ああ、去年はやったな、あと花火とか」
レ「出かけてくるわ」
魔「お客様を、1人残していくのか」
レ「咲夜、あとはお願いね」
咲「傘を忘れないように、お気を付けて」
レ「わかってるわ」
咲「行ってらっしゃいませ」
魔「ワガママなおぜうさまだな」
咲「そこがいいんじゃない」
魔「ただ、七夕は明後日だぜ」
幻想郷は今日も平和だ。