クリスマス・イブ、神奈子は空の様子を見に、地霊殿へと訪れていた。
地霊殿はクリスマスの装飾がきらびやかに施されていた。空の部屋ももちろんそうだ。
「ねえねえ、神奈子様!」
「ん?どうした?」
「クリスマスってなに?」
「クリスマスというのはね…」
覚えるかどうか分からない説明を神奈子は優しくする。
空は大きな体には少し合わない子供のようにその説明を聞く。覚えるかどうかは別として。
「へえ、さんたさんがくるんだ!」
「ええ、そして、こっそりとプレゼントを子供たちに置いていくのよ」
実際は親兄弟などが置いて行っていることは黙った。子供の夢を崩すのはナンセンスだ。
「ねえねえ、私の所にもくるかな?さんたさん」
「ははは、いい子にしていれば来るわよ」
「分かった!いい子にしてる!」
▼
そしてその夜。深夜0時を回った。
「さて、空は寝ているかな?」
神奈子は空の部屋に忍び入った。もちろん、サンタの格好をしてだ。(ついでに、さとりの許可もとった)
日本の神である神奈子がキリストの行事を行うことはちょっとためらったが、
空の本気でサンタを待っている姿を見ていたら、いてもたってもいられなくなった。
夜中なので部屋は当然真っ暗。神奈子は持ってきたライトで、起こさないように空の様子を見る。
ぐっすりと寝ている。サンタの存在忘れているんじゃないかと思うほど、ぐっすりと。
その様子を見て、とりあえず一安心。姿を見られてしまってはちょっと夢が無い。
一応サンタの格好自体はしているのだが、普通のサンタの服じゃない。
いわばミニスカサンタだ。しかも顔も特に付け髭してるとかそういうのは無い。見られたら一発だ。
何故こんな格好かと言うと、話は少し前に戻る。
本当は神奈子は特に何か着る予定はなかった。空は寝ているし、姿を見られることはほとんどない。そう思っていたのだが、
『神奈子様!どうせ、サンタさんをやるんでしたらこれを着ましょうよ!』
『えっ、早苗…それは…』
『ふふふ、ミニスカサンタコスですよ!
神奈子様、スタイル抜群ですから、似合いますよ?きっと』
常識に囚われない一人の巫女に押し切られて、着てしまった。(しかも写真も撮られた)
見られるのは嫌だ。当然、夢云々もあるが、恥ずかしい、純粋に。
そんなコスプレ中の神奈子が空の寝ているベッドの横にこっそりと近づく。
近くで見て改めて寝ていることを確認。神奈子には全く気付いていないようだ。
こんな服装やっぱ必要なかったと思いつつ、神奈子はプレゼントをどこに置こうかと周りを見る。
すると、象の足を模った大きな靴下と手紙がベッドの柱に掛けられてた。
その手紙には、
”サタンさん、プレゼントください”
と書いてあった。
「サタンさんは魔人ブウと戦うときぐらいにしか役に立たないぞ」
小さく苦笑いしながらつぶやく。そして思う。やっぱかわいいと。
手紙を懐に仕舞い、代わりにプレゼントを靴下に入れる。
その時だった。
「…うにゅ?」
「あ」
空が、起きた。
まるで、今まで寝ていたのが演技だったんじゃないかと思うぐらい、ばっちりと目を覚まして神奈子を見ている。
見られた。サンタコスを、空に見られた。
神奈子の動きがビタッと止まる。空と視線が合って動きがビタっととまる。
「…あ、え、えっとお、メ、メリークリスマース…ははは…」
とりあえずサンタみたいなことを言ってみる。一応。そして後ずさる。逃げたい、ものすごく逃げたいから。
すると、
「サタンさんだー!」
空がベッドから飛び出て神奈子に抱きつて来た。どうやら本当にサンタと思っているようだ。名前間違えているが。
こうも抱きつかれると流石に神奈子も逃げられない。神奈子は、サンタと思われているなら、と、この際サンタになりきることにした。
「空、いい子にしてたからプレゼント持ってきたわよ?あと”サンタさん”ね」
「えへへ~、ありがと~」
空は満面の笑みで神奈子の胸に顔を埋めるぐらい強く抱きついている。
正直痛いのだが、そこは我慢。神奈子も空を抱きしめる。
しばらく抱き合っていると、空が急にキスした。
あんまりに急だったせいか、また神奈子の動きがフリーズする。
「お返し、プレゼントの。じゃ、また眠くなっちゃったから、おやすみ」
フリーズしてる神奈子に空は無邪気にそう言い、腕を離す。神奈子も力抜けて腕が自然と離れる。
ベッドにもどってからも空は眠たげな目でこちらを見ている。これがまた、『一緒に寝よう』と誘っている気がしてならない。
神奈子は理性がぶっ飛びそうになった。神奈子は動きをフリーズさせたまま理性をなんとか抑える。
「じゃ、じゃあ、私は他の子供達の元にいってくるから」
「いってらっしゃい…さんたさん」
こうして、今年のクリスマス・イブは終わった。
▼
朝。
「ほんとだって!サタンさんにあったもん!ちゅーだってしたもん!」
「いや、いないでしょ。あたい、壁抜け女がサンタの格好してプレゼント配ってる写真見たことあるよ?あと、サンタね。ぷよぷよじゃないんだから」
空はサンタにあったことを燐に話していた。が、信じてもらえない。朝からずっとその話をしているのだが、いなされてばかりだ。
「だって、プレゼントももらったよ?」
「プレゼント渡さないサンタとか、それただの不法侵入者でしょ。
だから、サンタは誰かが変装した姿なんだって。さとり様とかさ」
「さとり様あんな身長も胸も大きくない」
「どんなボディのサンタか分からないけど、そんなこと言っちゃダメ」
結局、燐には信じてもらえなかった。
逆に空はあのサンタが誰かが変装した姿なんじゃないかと思い始めてきた。
と、そんな空の元にサンタ、ではなく神奈子がやってきた。
「メリークリスマス」
「あっ、神奈子様!
ねえねえ、神奈子様、私昨日サンタさんに会ったの!」
空は目の前にいる神奈子が昨日(厳密にはこの日の深夜)のサンタだなんて思わずに話す。
そして、何の疑いもなく抱きついてくる。そして昨日のように胸に顔を埋める。
「よしよし、よかったわね。サンタさんに会えて」
神奈子も微笑みながら昨日のように抱いてあげる。すると
「あれ?この感じ昨日も?匂いも同じ…」
「!!
き、気のせいよ!気のせい!」
「気のせい?」
「そ、気のせい」
気づきかけた空をなんとか言いくるめると、空はそれ以降疑わなかった。
▼
「おお…早苗さん…こ、これは…!」
「文さん、どうですかこれ?信仰集めに使えますよね?」
早苗は写真を文に売り込んでいた。
これで、早苗は記事を作ってもらって信者を増やそうと
これで、文は記事を売りに購読者を増やそうと
「早苗?文?ナニシテルノカナ?」
『!!!!!』
していたのだが、帰ってきた神奈子に見つかった。
「あ、いや、これは、信仰を増やす作戦を!」
「そ、そうですよ!て、提携です!業務提携!か、神奈子さんなら分かりますよね!」
「ほう?神の写真を勝手に使って、か…少し、分からせる必要があるわね」
【「風神様の神徳」】
「え?あ、ちょ…神奈子s…ぎゃああああ!!!」
地霊殿はクリスマスの装飾がきらびやかに施されていた。空の部屋ももちろんそうだ。
「ねえねえ、神奈子様!」
「ん?どうした?」
「クリスマスってなに?」
「クリスマスというのはね…」
覚えるかどうか分からない説明を神奈子は優しくする。
空は大きな体には少し合わない子供のようにその説明を聞く。覚えるかどうかは別として。
「へえ、さんたさんがくるんだ!」
「ええ、そして、こっそりとプレゼントを子供たちに置いていくのよ」
実際は親兄弟などが置いて行っていることは黙った。子供の夢を崩すのはナンセンスだ。
「ねえねえ、私の所にもくるかな?さんたさん」
「ははは、いい子にしていれば来るわよ」
「分かった!いい子にしてる!」
▼
そしてその夜。深夜0時を回った。
「さて、空は寝ているかな?」
神奈子は空の部屋に忍び入った。もちろん、サンタの格好をしてだ。(ついでに、さとりの許可もとった)
日本の神である神奈子がキリストの行事を行うことはちょっとためらったが、
空の本気でサンタを待っている姿を見ていたら、いてもたってもいられなくなった。
夜中なので部屋は当然真っ暗。神奈子は持ってきたライトで、起こさないように空の様子を見る。
ぐっすりと寝ている。サンタの存在忘れているんじゃないかと思うほど、ぐっすりと。
その様子を見て、とりあえず一安心。姿を見られてしまってはちょっと夢が無い。
一応サンタの格好自体はしているのだが、普通のサンタの服じゃない。
いわばミニスカサンタだ。しかも顔も特に付け髭してるとかそういうのは無い。見られたら一発だ。
何故こんな格好かと言うと、話は少し前に戻る。
本当は神奈子は特に何か着る予定はなかった。空は寝ているし、姿を見られることはほとんどない。そう思っていたのだが、
『神奈子様!どうせ、サンタさんをやるんでしたらこれを着ましょうよ!』
『えっ、早苗…それは…』
『ふふふ、ミニスカサンタコスですよ!
神奈子様、スタイル抜群ですから、似合いますよ?きっと』
常識に囚われない一人の巫女に押し切られて、着てしまった。(しかも写真も撮られた)
見られるのは嫌だ。当然、夢云々もあるが、恥ずかしい、純粋に。
そんなコスプレ中の神奈子が空の寝ているベッドの横にこっそりと近づく。
近くで見て改めて寝ていることを確認。神奈子には全く気付いていないようだ。
こんな服装やっぱ必要なかったと思いつつ、神奈子はプレゼントをどこに置こうかと周りを見る。
すると、象の足を模った大きな靴下と手紙がベッドの柱に掛けられてた。
その手紙には、
”サタンさん、プレゼントください”
と書いてあった。
「サタンさんは魔人ブウと戦うときぐらいにしか役に立たないぞ」
小さく苦笑いしながらつぶやく。そして思う。やっぱかわいいと。
手紙を懐に仕舞い、代わりにプレゼントを靴下に入れる。
その時だった。
「…うにゅ?」
「あ」
空が、起きた。
まるで、今まで寝ていたのが演技だったんじゃないかと思うぐらい、ばっちりと目を覚まして神奈子を見ている。
見られた。サンタコスを、空に見られた。
神奈子の動きがビタッと止まる。空と視線が合って動きがビタっととまる。
「…あ、え、えっとお、メ、メリークリスマース…ははは…」
とりあえずサンタみたいなことを言ってみる。一応。そして後ずさる。逃げたい、ものすごく逃げたいから。
すると、
「サタンさんだー!」
空がベッドから飛び出て神奈子に抱きつて来た。どうやら本当にサンタと思っているようだ。名前間違えているが。
こうも抱きつかれると流石に神奈子も逃げられない。神奈子は、サンタと思われているなら、と、この際サンタになりきることにした。
「空、いい子にしてたからプレゼント持ってきたわよ?あと”サンタさん”ね」
「えへへ~、ありがと~」
空は満面の笑みで神奈子の胸に顔を埋めるぐらい強く抱きついている。
正直痛いのだが、そこは我慢。神奈子も空を抱きしめる。
しばらく抱き合っていると、空が急にキスした。
あんまりに急だったせいか、また神奈子の動きがフリーズする。
「お返し、プレゼントの。じゃ、また眠くなっちゃったから、おやすみ」
フリーズしてる神奈子に空は無邪気にそう言い、腕を離す。神奈子も力抜けて腕が自然と離れる。
ベッドにもどってからも空は眠たげな目でこちらを見ている。これがまた、『一緒に寝よう』と誘っている気がしてならない。
神奈子は理性がぶっ飛びそうになった。神奈子は動きをフリーズさせたまま理性をなんとか抑える。
「じゃ、じゃあ、私は他の子供達の元にいってくるから」
「いってらっしゃい…さんたさん」
こうして、今年のクリスマス・イブは終わった。
▼
朝。
「ほんとだって!サタンさんにあったもん!ちゅーだってしたもん!」
「いや、いないでしょ。あたい、壁抜け女がサンタの格好してプレゼント配ってる写真見たことあるよ?あと、サンタね。ぷよぷよじゃないんだから」
空はサンタにあったことを燐に話していた。が、信じてもらえない。朝からずっとその話をしているのだが、いなされてばかりだ。
「だって、プレゼントももらったよ?」
「プレゼント渡さないサンタとか、それただの不法侵入者でしょ。
だから、サンタは誰かが変装した姿なんだって。さとり様とかさ」
「さとり様あんな身長も胸も大きくない」
「どんなボディのサンタか分からないけど、そんなこと言っちゃダメ」
結局、燐には信じてもらえなかった。
逆に空はあのサンタが誰かが変装した姿なんじゃないかと思い始めてきた。
と、そんな空の元にサンタ、ではなく神奈子がやってきた。
「メリークリスマス」
「あっ、神奈子様!
ねえねえ、神奈子様、私昨日サンタさんに会ったの!」
空は目の前にいる神奈子が昨日(厳密にはこの日の深夜)のサンタだなんて思わずに話す。
そして、何の疑いもなく抱きついてくる。そして昨日のように胸に顔を埋める。
「よしよし、よかったわね。サンタさんに会えて」
神奈子も微笑みながら昨日のように抱いてあげる。すると
「あれ?この感じ昨日も?匂いも同じ…」
「!!
き、気のせいよ!気のせい!」
「気のせい?」
「そ、気のせい」
気づきかけた空をなんとか言いくるめると、空はそれ以降疑わなかった。
▼
「おお…早苗さん…こ、これは…!」
「文さん、どうですかこれ?信仰集めに使えますよね?」
早苗は写真を文に売り込んでいた。
これで、早苗は記事を作ってもらって信者を増やそうと
これで、文は記事を売りに購読者を増やそうと
「早苗?文?ナニシテルノカナ?」
『!!!!!』
していたのだが、帰ってきた神奈子に見つかった。
「あ、いや、これは、信仰を増やす作戦を!」
「そ、そうですよ!て、提携です!業務提携!か、神奈子さんなら分かりますよね!」
「ほう?神の写真を勝手に使って、か…少し、分からせる必要があるわね」
【「風神様の神徳」】
「え?あ、ちょ…神奈子s…ぎゃああああ!!!」
燐ちゃんそれ別の方のSSだから!
プレゼントの中身は何だったんでしょうね
おくうかわいい
神奈子様はドラ○ンボールを読んでたのかw
お空可愛いな
・・・サンタのミニスカコスを神奈子様が・・・きつそうw
次の作品も楽しみにしています。