Coolier - 新生・東方創想話

Rainy Day

2007/07/11 09:11:52
最終更新
サイズ
1.36KB
ページ数
1
閲覧数
767
評価数
3/8
POINT
270
Rate
6.56


 サァァァー……

 雨が降る。

 サァァァー……

 今日は朝から雨模様。

 サァァァ、サァァァー……

「雨は嫌いよ」

 つぶやいてみる。誰もいない家の中で。誰もいない森の中で。

 少女は窓際に立ち、ずっと外を眺めていた。
 重く暗い空は日の光を完全に遮っていた。

「雨は嫌い」

 嫌い。嫌い。
 静かなのに、音がする。
 雨音。木々が揺れ動く音。

「こわい……」

 少女は窓の側から離れた。
 振り返ると、そこにはいつもとは違う自分が居た。

「これが、わたし」

 雨は嫌い。わたしを、こんなふうにさせるから。
 虚ろな瞳の少女。
 黒の魔法使いの服を着て、右の耳の横の毛をみつあみにした、少女。

「わたし、は……」

 コトン。

 ふいに、風も吹いていないのに、鏡台の脇に置いてあった人形が倒れた。
 あの子がくれた人形。

――別に、意味はないけど、作ったからあげるわ。

 水色のワンピースを着た女の子と、魔法使いの格好をした女の子。
 彼女は何でもない素振りをしていたけれど、これはきっと、あの子とわたし。

逢イニ来テ 早ク逢イニ来テ……

「……」

 ああ、あの子が呼んでいる。
 わたしよりももっともっと弱いあの子が。
 わたしは大丈夫よ。

 魔法をかけましょう

 わたしは大丈夫 わたしは平気
 ほら、雨も止むわ

 目を閉じて 3つ数えたら空には虹が架かってるわ

 箒を持って

 さぁ・・いち、にぃ、さん……


 愛しいあの子のもとへ行こう。きっと寂しくて泣いているあの子のもとへ――


「アリス、今から遊びにいってやるぜ」
初投稿です・・ヒィィ
自分の書いたものがいかがなものか採点してみてもらいたくて投稿してみました。

まりさたんのお話。きっとまりさにもこんな一面があるにちがいないと妄想・・してみました^^;
七夕夏樹
http://tanabata.blog.shinobi.jp/
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.140簡易評価
2.30反魂削除
さすがにこのボリュームだけでは作者さまの力量をはかりかねますが、短いなりに、空気感のある作品だったと思います
3.40椒良徳削除
こういう雰囲気の作品は嫌いではないし、乙女乙女している魔理沙には心くすぐられるものもありますが、いかんせん文章量が少なすぎる。ただ、雨が降り、魔理沙が恐怖するという内容でも、もっと工夫を凝らす事により、読者の感情を揺さぶる事が出来ます。この作品はそれが十分ではない。どうすれば読者の心が揺さぶれるか、具体的な方策は私も知りませんが、この作品にそれがかけていることは判ります。もう少し精進しましょう。
6.60りきゅう棗削除
書きたいことは伝わりました。
あとはそれをより完成に近づけるために力をつけていけば良い、と思います。