とても紅い月だった。
手を前に出すと、月も手を差し出した。
とても暖かい手だった。
どうして私は、地面に倒れているの?
そうだ。さっき良薬が何とか言ってた人間と、十進法が何とか言ってた人間に、倒されちゃったんだ。
私、何が悪かったのかな?
私、何か悪いこと言っちゃったのかな?
あぁ、おなかすいたな……。
きれいなお月様……。
月には、兎がいるのかな? でも、何であんなに紅くなってるのかな?
……立てない。体が動かない。
……腕は少し、動いた。
両腕を、横に伸ばした。
私は、にっこりわらった。
お月様に、言わなくちゃ。
おやすみなさい__
最初に目に入ったのは、蒼い綺麗な瞳だった。
その後ろに、眩しい光が見えた。
氷の妖精だ。
その子は、倒れていた私を心配して、ずっと見ていた。
その子が教えてくれた。
まだ目がぼんやりしていた。
その子の顔はまるで、蒼いお月様のようだった。
その子は、あたいはさいきょーだからね! と、誇らしげに言った。
私は体を起きあがらせて、蒼いお月様に、笑顔で言った。
「そーなのかー」
とりあえず、ようこそ! 『東方創想話』へ!
今後も期待してます。
次も期待してます。
次回作が楽しみです