おはよう霊夢。元気にしてた?
え、もう夕方だって? そんなのどうでもいいことよ。
うふふ。あいかわらず退屈そうね。
少し暇つぶしに怖い話でもしましょうか。
そんなに長い話でもないし、思い出話ついでに、どう?
ええ、掃除をしながらでもいいわよ。
それじゃあ、始めるわね。
※以下の文は東方のネタバレと妄想を多く含みます。ご注意ください。
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文文。社出版 稗田阿七 百怪群衆
怪の九十九
妖桜
何世紀か前に起こった話である。
場所は一万石を待つとも言われる冥界随一の大屋敷、かの大桜・西行妖に名高い白玉楼。
その白玉楼には大勢の幽霊の他に一人の娘が住んでいた。
名を西行寺幽々子といい広大な領地を敷く白玉楼のその主である。
容貌みめうるわしく歌の傑人と聞かれ、殊に自然を詠ませれば右に出る者なしと云う。
性格は花の様な穏やかさと洒洒落落とした潔さがつかみ所の無い自然のような人品を感じさせ、
冥界の姫君と謳われるほどの評判であった。
姫君は歌の他にも散歩を好み、朝も早くからふらりと外を出歩くのがもっぱらの趣味なようであり、
美食大食を合わせ持つ食道楽でもあったため、散歩ついでに食べ物屋を巡ることもしばしば。
察するに西行寺幽々子は随分な自由人であったようである。
そんな幽々子は時おり、気紛れに突飛な行動を起こす事があった。
今回の話もそれに始まる。
ある時、従者二人を引き連れて男が白玉楼を尋ねてきた。
男は幽々子に会いたがった。
交渉を粘った男らは客間に案内され、いくばくもなく幽々子が姿をあらわした。
「どのようなご用件でしょう?」
「あがよくば姫君の婿になろうという所存でございます」
これにはさすがの幽々子も驚いた。
まさか亡霊になってから結婚を迫られようとは想像もしていなかったからだ。
実際は幽々子に好意を寄せる者は多くいたそうだが高嶺の花ともてはやされるばかりで、
冥界の姫君に手を出せるほど豪胆な男は誰一人としていなかったというのが事実である。
しかしこの男は違った。それどころか行き過ぎた頓狂なことを抜かしておる。
一見すると激情的な迫り方とも取れるが、男の態度は実に真摯なものであり、
情欲や劣情に駆られている風には見えず、純粋な誠意を持って恋に臨んでいた。
得心のいかない幽々子は男に事情を聞いてみた。
男は「分かりました」と事細かに今回の経緯を語りだした。
その話によれば、幽々子は過去に何度か冥界で男が仕切っている料亭に顔を出しているのだという。
男は普段は厨房に引っ込んで料理に没頭しているのだが、たまたま表で幽々子を見る機会があった。
そこで幽々子の立居振舞やら食指やらを見て感心し、早い話が見惚れてしまったのだという。
今時、それも亡霊になってからそんな一目惚れの恋の花を咲かす男も珍しい。
幽々子はその話を神妙に聴き入った。
だがしかし、その熱く切実な想いも、幽々子の諸行無常の心を動かす物ではなかったようである。
ならば切って捨てたのかと言うとそうでもなかった。
「結婚はできませんが、傍にいたいのならそれは構いません」
なんと、幽々子は男が白玉楼を出入りする事を許してしまったのである。
いくら気侭な幽々子といえど、男遊びをするような事は生前も死後もただの一度もなかった。
ではどうして何も縁もない男を受け入れるような真似をしたのか。それには理由があった。
実はこの男、生前は東の国で皇家専属の料理人をやっていたというのである。
しばらくして肺に病気を患い若くして死んでしまったとか。
そうである。幽々子はこの男の料理を食べたいが為だけに招き入れたのである。
無論、結婚などの要求を呑むつもりは毛頭なかった。
「今日からは是非とも貴方の料理を食べて暮らしたい」
「此方こそ是非とも作らせて頂きましょう」
だがこれがいけなかった。
その男は料理ばかりでなく相当の口達者で、隙あらば話し巧みに熱く求婚をせまるのである。
配膳の折や廊下でのすれ違い、時には寝室にまでたずねてくる事もあった。
初めは幽々子ものらりくらりと言い誤魔化してしのいでいたが、一日にそれが三度も四度も、
酒が入った日にはもう顔から火が出るような求愛の言葉をまくし立てるのだからたまったものではない。
もとより幽々子は恋に溺れるような熱い性質は持ち合わせていなかったので、
返ってだんだんと男を疎うようになってしまった。
余談ではあるが、幽々子の従者である庭師の老躯もかねがね不快感を抱いていたようだ。
そしてついに二十日目の晩、これ以上は我慢できないと幽々子は男に離縁状(もともと婚を結んでいないが)を叩きつけた。
しかれどもこの二十日間、男はほとんど住み込みで特別に腕を振るって幽々子の料理を作っていた。
自身の店もほったらかして、従者も手伝いにこさせて昼夜問わず作り続けた。
常人では想像もつかないような技巧の数々を持って食を彩った。
その結果がこうでは男の方も納得いくはずがない。
「私の舌も鼻も眼も口も、みんな美味しいと泣いている」
などと言いいながら幽々子が垂らす涎を拭いてやるのも男の務めの一つであったのだ。
たらふく男の料理を食べた幽々子も思うところあってか、妥協案として結婚にある条件を出した。
「屋敷のどこかの蔵に私が生前着ていた桜の染絣が仕舞ってあります。
五日以内にそれを見つけてきたらあなたの望みどおりお嫁になりましょう。
ただし、見つけられなかったら罰を与えて屋敷の出入りを禁じます」
少し理不尽なようにも思える提案だが、男は「分かった」の一言で了承してしまった。
さあ張り切った料理人。従者を三人従えて屋敷の蔵へと突っ走る。
しかし白玉楼は一万石といわれる領地を敷いた大屋敷。
そのほとんどが雄大な桜園であるとはいえ、所有の蔵も半端な数ではない。
ええいままよと手当たり次第に蔵を漁るが見つからない。
そもそも一つの蔵を探し終えるのに一人半日は掛かる。
これでは期限の五日には到底間に合わない。
「諦めますか。諦めるならば私もあなたに罰を与えるのをやめましょう。
ただしそのときはこの家に出入りする事を禁じます」
猛り募った男の愛はそんな言葉は聞き入れなかった。
なお更やる気を出してみせ、男は寝食を忘れて蔵の捜索を続けた。
しかし時は無常に過ぎ、とうとう約束の五日目になった。
夜が明けるまでに桜の染絣を見つけなければ叩き出されてしまう。
この頃には従者の数は七人となり、相当な手際のよさで蔵を探っていた。
それでも一向に生前の品は見つからない。それどころか着物一つ出てこない。
次第に日は暮れて、月が地上を照らすようになり、そしてまた東から日が昇ろうとしていた。
いよいよ暁闇が明けようかというとき、残す蔵はあと一つとなった。
「ここの蔵か!」
慌しく最後の蔵に詰め寄る男。
仏頂面の庭師の翁に鍵を渡されると、すぐさまがちゃりと錠を開け中に飛び込んだ。
果たして、蔵は空だった。
その蔵はまだ使われておらず、何も仕舞われていなかった。
とうとう東から日が昇り、暗い蔵の中を朝日が照らした。
男は膝をついて崩れた。
「定刻です。あなたは頑張りました。自身の負担も省みずに。それは認めましょう」
幽々子が言葉をかけるけれども男は返事をしなかった。
男に親しいとみえる一人の従者が蔵に出向いて、うなだれていた男の頬を強く打った。
それでようやく男は返事をした。
いや、それは質問だった。
「貴方の言う『桜の染絣』とは本当にあるのですか?」
焦燥しきった声だった。
幽々子は男の肩を持ち、立ち上がらせた。
「ではお見せしましょう。付いてきてください」
幽々子はその蔵を出るとまっすぐに屋敷に向って歩き始めた。
男とその従者らはふらふらとその後ろを付いていく。
「ここです」
幽々子が指差したのは一番屋敷に近い蔵だった。
それは男がはじめに探した蔵だった。
中に幽々子が入り、十秒と待たずに黒い漆塗りの箱を抱えて外に出てきた。
幽々子は箱を縁側に置いてふたを開けた。
中には桜の染が入った絣が一つ入ってあった。
幽々子はそれを広げて皆に見せた。
「これが約束の品でした。
可哀相ですが、見つけられなかったのであなた方には出て行ってもらいましょう」
この言葉を聞いた男は咄嗟に言葉を発した。
それは何か考えがあって発した言葉ではなく、流れに抗おうという意思が顕現したものだった。
「このままではどうにも引くに引けない。
せめて最後に私の報われない心を満たされるよう、貴方の舞を拝見させていただきたい」
瞬間、庭師の翁が殺気立ったが幽々子がそれを視線で止めさせた。
翁は抜きかけた刀を納め、険しい顔をしたまま目を瞑った。
幽々子はこの哀れな男に同情したのだろうか。
次のように語りかけた。
「わかりました。それでは今晩、月が天頂に達したとき西行妖の下に来てください。
そこで舞をお見せしましょう」
やがて夜になった。
今宵は十六夜、月は冷たく、花木が青白く光っていた。
白玉楼の庭園は開花に合わさって見事な桜の海に出来上がっていた。
姫君の舞を一目見ようと、枯れた西行妖の周りには大勢の人魂が集まって円を成していた。
一体何処から聞きつけたのか、中には幻想郷の妖怪や一部には人間までもが観衆に混じっていた。
皆が今夜の主役が出てくるのをわいわいと待っていた。
月が天頂に近づき始めた頃、舞の予兆が起きた。
西行妖の前に、ぼうっと青い人魂が現れ、幻のように幽々子が姿を見せたのだ。
風に揺れている着物は、生前着ていたというあの鮮やかな桜の染が入った絣であった。
中空に浮いたまま、幽々子は僅かな時を待っていた。
全員が口を噤んで空の亡霊に注目した。
静かに時が流れた。
そして十六日月が天頂に達したとき、舞が始まった。
途端、ごうと風が吹き荒れた。
燃え上がるように辺りの桜がひしめき、花びらが火の粉のごとく舞い踊る。
澄み渡る月の光が現象の全てを映し出す。
麗人の舞は花吹雪の中に霞むことなく、それどころかよりいっそう煌びやかに浮かんでさえ見え、
ひらりひらりと風や花を誘うよう踊るさまはあたかも反魂蝶の様であった。
「西行妖とはこのことか!」
誰かが叫んだ。
幽玄を極めたその光景に誰しもが目を見張り、
当の男などは嗚咽を押し殺して涙を呑み、食い入るようにその姿を凝視していたという。
「散ればこそ いとど桜は めでたけれ
うき世になにか 久しかるべき」
風が止むと彼女は外世界の有名な歌を詠み、舞を終えた。
佳人の亡霊に皆が拍手を送った。
舞の後、その日は夜が明けるまで人妖入り混じっての大宴会が華胥の如く催されたという。
しかし、男はその宴会の場にいなかった。
舞が終わってそうそうに従者を連れて白玉楼を去っていったのである。
その去り際、庭師の翁が男に対し「もう満足か」と聞くとこう答えたそうだ。
「自分が恥かしい。彼女は高嶺の花などではない。
あれは決して手の届かない三千世界の向こうにある幻想だ。
幻想を捕まえる事などできるはずがなかった」
男はそう語り、すっかり心神の整理がついたようで清清しい面持ちで白玉楼を去っていった。
全ては丸く収まった。なべて世はこともなし。
しかしそれでは怪談にならない。この話はまだ終わらない。続きがあるのだ。
いや、この続きこそが今回の話の味噌なのだろう。
しばらく経ったある日のことである。
一人、あの男が再び白玉楼を訪れた。
当然門前払いを受けるのだが男には案があったようで、ようよう家の中へと通される。
「見せたい物とは何でしょう?」
客間で幽々子と対峙した男は背負っていた箱から一升の瓶を取り出すと、幽々子の前にどんと置いた。
「約束の品にございます」
その一升瓶を見た幽々子はとても驚いていたという。
しばし放心した後、はっと眼を瞬かせて周りにいた家の従者を全員退室させて
「部屋に近づいてはならない」
と言いつけ、ぴしゃりと襖を閉めて男と共に奥の部屋に消えてしまった。
突然の事に魂魄たちはうろたえた。
気になった魂魄の一人が襖に近づいて耳をそばだてていると、
「がしゃん」と陶器か何かが割れる音を聞いたという。
いよいよ部屋の中で何が起こっているのだろうかと従者たちが騒ぎ出した。
幽々子の傍に仕えていた庭師の翁も急いて廊下を歩き回り、
ぎろりぎろりと閉じた襖を何度も睨んで、なんとも物々しい雰囲気であったそうな。
結局、夕刻になっても二人は部屋から出てこなかった。
度重なる幽々子の気紛れに、かねがねより怒りを抱いていた庭師の老躯は痺れを切らし、
止める人魂たちを押しのけてとうとう禁断の間に踏み入った。
「幽々子殿!」
老躯は勢いよく襖を開けた。
すると甘く蕩けるような酒気が部屋から溢れ出た。
酒宴でもしているのかと思いきや、そうではなかった。
そこには何もなかった。
人影はおろか、一升瓶も窓も、調度品も何もない。
部屋の三方は壁であり、出入り口はここの襖だけである。
密室から二人が蒸発してしまった。
あまりの急事に庭師の老躯は熱を出してそのまま倒れてしまった。
にわかに白玉楼は慌しくなった。
主である幽々子が失踪し、その補佐役の翁もが倒れてしまったのだから無理もない。
一夜明けても幽々子は姿を見せなかった。
そして二人の蒸発から二日たち三日がすぎた。
もう後一晩主が戻ってこなかったら全冥界を騒がせる大事件になろうかとしていた。
その時、四日目の暮れに西行寺幽々子が冥界の外より現れた。
屋敷の者はこぞって幽々子に「どこに行っていたのかと」問いただした。
だが幽々子の返事は一向に要領を得ない。
失踪した男について尋ねてもなんとも歯切れが悪い。
長らく問い詰めていると、最後には惚けた顔でこう言った。
「 何 も 覚 え て い な い 」
幽々子があまりにきっぱりと言い切ったので、屋敷の者はそれ以上の追随ができなかった。
「覚えていない」とは奇妙な話であるにしても、とりあえず白玉楼の主人は戻ったので、
庭師の翁が憤慨のあまりに倒れたことを除けば平穏な日々が再び訪れたのである。
一方の男はというとそれっきり戻ってこなかった。今もその姿を見た者はいない。
男の失踪については、失恋の傷深く狂ってしまったのだとか、恥をしのんで土地を去ったのだとか、
未練が無くなり成仏してしまったのだとか、様々な事が噂された。
以来、この一連の出来事から、
白玉楼の西行妖とはあの家の麗しい娘のことを指すのだとも伝えられる。
話はこれで終いである。
だからここからは私の話をしたいと思う。
私はこの話の中でただ一つ気になることがあるのだ。
それは男に与えられた罰のことだ。
皆さんの中に疑念を持たれている方も多いのではないか。
聞いた話によればどうやら罰もなく返してもらったらしいが、それがどうも腑に落ちない。
男に与えられた罰とはいったい何だったのであろうか。
私が思うに、それは後日に男が白玉楼を訪れたことに関係しているのではないかと踏んでいる。
とくに注目すべきは一升瓶の中身である。
密室の間から溢れ出たという謎の酒気。
聞こえてきた陶器か何かが叩き割れる音。
その時いったいその居間で何が行われていたのだろうか。
想像の域を出ないが、とてつもなく恐ろしい事が起こっていたのではないかと気が知れぬ。
ここまで自分で書いていて気味が悪くなってきた。
酒気を帯びたように頭がぼうっとしている。
それに、先ほどから何かとても芳ばしい香りを嗅いでいる気もする。
漂っているのは花のように柔らかい、酔いに誘うような甘い匂いだ。
部屋が香味で満ちている。
そういえば腹が減った気がする。
まるで何日も食べていないような空腹だ。
いやまさか空腹を誘う酒などがあろうはずが無い。
いや、しかし、この匂いは私の体から出ているのだろうか。
おかしい。
体が締まる。
手が震えている。
口腔が垂涎している。
どんどんどん。
おや、誰かがが家の門戸を叩いておるようようだ。
少しばかかりり筆を置いて、用事をを済ませて、から、この話を仕上げ続く百話目に取り掛かかか。
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文文。社出版「稗田阿七 百怪群衆(未完)」より「怪の九十九 妖桜」全文を抜粋
稗田阿七はこの文を最後に失踪した。今も作品は未完のままである。
これで話はお終いよ。
まあ、私と阿求とは転生以前からの古い友人だけれど、
この事件を思い出すたび、あの男の断末魔と阿七の悲鳴が耳につくわね。
男の時は私も幽々子に手を貸したから後悔することもないわ。
だけど……阿七が食われたのは私の知らぬ所だったのよ。
ひょっとしたら止められたんじゃないかと自分を責める事もしばしばある。
でも、あの当時の幽々子はまだ不安定だったし、仕方ないといえば仕方ないのかもね。
今日では阿求の家で三人仲良くお茶を啜ったりもできるけれど、
やっぱり二人の横顔を眺めていると何ともいえない奇妙な気持ちになるわ……
あら、どうしたの霊夢? 顔色が悪いわよ?
ちょっと、離れないでよ。もう、どうして引くのよ!
人を妖怪みたいに扱って酷いわねぇ。
……え、何?
「どうやって私が阿七の悲鳴を聞いたのか」だって?
…………それは……
ああ! いけない!
もうこんな時間じゃないの!
はやく家に帰らないと藍に怒られちゃうわ!
じゃあね!
…………またおはなししましょう、れいむ。
そう言い捨てて、八雲 紫はするりと隙間に消えていった。
夕闇の中、取り残された霊夢は竹箒を持って佇んでいた。
しばらく経っても紫のあの妖しい微笑が中空に浮かんで見えた。
動けないでいるうち、日は西の峰に沈んでいった。
夜の闇が辺りを覆った。
耳にはまだ悲鳴が木霊していた。
霊夢はひとり「信じない」と呟いた。
久しぶりに物語がじっくり読めた。
ありがとうございます。これからも読ませていただきたいです。
また、何故男は桜の染絣を見つけられなかったのか、罰とは何だったのか、何故阿七が襲われなければならないのかといった曖昧な点が、そういう趣向の怪談話である事を考慮しても、やや多すぎるように思われます。謎を残して恐怖感を煽るにしても、あまりにも謎が多すぎると、かえって物語としてのまとまりを欠いてしまっているような印象を受けます。
少々長くなりましたが以上です。今後とも頑張ってください。
後、下の人と被りますが見つけれなかった理由、罰とは、標的になった理由が?特に阿七が?????
一応考えてみると、
男達が探した後に紫がおいた
酒を探させてくる、で、飲ませた。酒は紫の入れ知恵で男は元より幽々子も詳しく知らなかった。酒の効能は飲んだものを餌にする?
何らかの方法で紫が飲ませた
というわけで、全て紫の企みってことでオッケー?
暇つぶしというか、楽しくしたかったのかねえ・・・黒っ!怖っ!!
で・も・ね~阿七を獲物に仕立てた理由は~?
稗田阿七 百怪群衆を、もとい、この怪談話を完成させるため????
全部はしつこい男が現れたのをいいことに紫が仕組んだ個人的お楽しみですかいっ!!
真相違ってたらすみません。でも、怖さとか怪談独特の雰囲気というより謎々しか残りません。ああ、阿七は後味わるいですが、やっぱりその事を考えると?もでてきて・・・はぁ~。
ご感想を下さった方々から話が分かりにくい、というよりも説明不足や合理性に欠ける部分が多いとのご指摘を受けました。
自分の主観では書いた文章が他人からはどう見えるのか、何処まで書けば汲み取ってもらえるのか、そういったことが私はいまいち把握できておりませんでした。
今更自分で読み返すとご指摘頂いた意味不明な箇所が多く、申し訳ありませんと言うしかありません。
そういうわけで、感想の中で指摘にあった不明瞭な部分について、少し説明させて頂こうかと思います。
この話は「八雲 紫が語る」ということを念頭に置き、話の中で「怪しい所」や「嘘臭い所」などを入れるように考えました。また、最後の霊夢の台詞にあったように「信じない」、信じてはならない話、鵜呑みにしてはいけない話を作り、霊夢の台詞を持って「この話には嘘が多い」と言う事を示し種明しにしました。
つまり僕は、内容の矛盾や不整合な点は「紫の嘘」でまとめて片付けてしまったのです。
結果、読み手の方を裏切る形になってしまいました。
ほんとうに申し訳ありません。
お酒は自分を食べてもらうような、嗜食効果のあるものだと思ってました。
男が愛のあまり、せめて自分を食べてもらおうとして。
なんたって、男は冥界指折りの料理人ですし、空腹は最高の調味料と言いますからね。
ゆゆ様も気ままな亡霊姫と言う感じで素敵でした。