私はお腹が減っていた。もう一週間前から何も食べていない。
昔はよく来た人間もとんと来なくなり、今は妖怪の賢者達からの「配給」に頼る他なかった。
私のような妖怪が地底に来てから早数十年
長い年月をかけて「地底に行くと凶暴な妖怪に食べられる」という噂は深く人間たちに教えこまれているようだ。
「あーあ、誰か来ないかなぁ」
ここは私の巣。何重にも糸が張り巡らせられ、来た獲物を素早く包み込めるようにできている。
だが、今の説明で分かる通り、まずこの地底世界に来る者が少ないのだ。
幾ら頑強な罠でも獲物が来ないんじゃ活かそうにも活かせない。
これからどうするか、深く算段していると、
ピクッと近くにある侵入者察知用の糸が動いた。
どうやら獲物が来たようだ。
私はすぐさま糸伝いに素早くそれのもとへと向かう。
そこにいたのは複数もの屈強な男達だった。
(久しぶりの人間だ。やったー)
喜びながらどうやってそれを捕まえるかと男達を観察していると、
男の一人が話し始めた。
「なぁ親分、こんなところまで逃げてきて大丈夫なのですかい?
ここには凶暴な妖怪どもがうようよいるって話ですぜ。」
「馬鹿野郎、それはただの嘘だ。今までも特に何もいなかっただろう。
それよりこの場所はだいぶ深い。流石に奴らも追っては来れないだろう。」
どうやら話を聞く限り、彼らは人里から逃げてきた犯罪者のようだ。
それなら好都合。人里から追われたもの達ならば殺しても問題ないだろう。
「でもなんかここ不気味ですぜ。
暗くて寒い上に、そこらかしこに蜘蛛の巣がありまくっているのもそれに拍車をかけていて」
「こんな場所、別に怖くもなんともないだろう。お前らが怖がりなだけだ。」
考えている間、何やら男達は口論を始めた。
でもその間に準備もできた。では早速…
「やっぱここにいるのやめてさっさと出ましょうよ! 俺は…」
上方から糸を出し、男の一人を絡め取る。
そしてすぐさま手刀で首を両断する。単純作業だ。
「なんだこの女!? どこから出てきた!?」
落ちてきた首を落とさないよう受け取る。
…どうやらこいつは私が急に現れたことに驚いているようだ。
「別に、上からよ」
問に答えた瞬間、近くにいた子分と思われる男の腹に手を突き刺し
内蔵を抉り取る。
「ひぃぃぃぃ! この女、本当に妖怪だぁ! 早く逃げ…」
そうはさせない。逃げられたら面倒だ。
手から糸を出してそいつを縛り上げ、さっきと同じように首と胴体をおさらばさせる。
残りは一人。さっきの話から見るに、この群れのリーダーのようだ。
腰を抜かしたみたいで、必死に言葉を話している。
「殺さないでくれぇぇ! 何でもするから!」
こういう人間が言うことはいつも同じ。自分のことしか頭にない奴らばかりだ。
一応答えてやる。
「本当に?」
「ああ、本当! 俺ができる限り何でもやる!」
私は手に付いた血を舐めながら言う。
「本当に?私の望みをあなたが叶えてくれるの?」
男も少し落ち着きを取り戻し始める。
そして、助かる希望が見えたのか、流暢に話し始めた。
「俺にはかなりの人脈がある。それを使えば出来ないことは少ないはずだ。
さ、さぁお前の望みは何だ?叶えてやるから殺すのだけは…」
「そうねぇ、私の望みは…
あなたを食べることかな?」
瞬間、私はそいつに急接近し、糸で天井に吊し上げる。
「ひぃ! やめろ、やめてくれ、お願いだから!!」
そして心臓に手刀を突き刺す。
断末魔もあげないまま、そいつは絶望した表情で息絶えた。
「大漁、大漁。」
一週間ぶりの食事だ。ありがたく頂こう。
邪魔な服をはぎ、腕をちぎって食べる。うん美味しい。
頭を割って脳を取り出し、脳髄を啜る。
胴体から内蔵を取り出す。 悪くならない内に食べないとダメなのだ。
(この人間は油が多くて美味しいな)
他の奴らも順番に食べていく。だが、途中でお腹が一杯になってしまった。
仕方がないから残ったものは明日にでも食べるとしよう。
「うーん、美味しかった。明日もこんな人間がたくさん来ると良いな。」
昔はよく来た人間もとんと来なくなり、今は妖怪の賢者達からの「配給」に頼る他なかった。
私のような妖怪が地底に来てから早数十年
長い年月をかけて「地底に行くと凶暴な妖怪に食べられる」という噂は深く人間たちに教えこまれているようだ。
「あーあ、誰か来ないかなぁ」
ここは私の巣。何重にも糸が張り巡らせられ、来た獲物を素早く包み込めるようにできている。
だが、今の説明で分かる通り、まずこの地底世界に来る者が少ないのだ。
幾ら頑強な罠でも獲物が来ないんじゃ活かそうにも活かせない。
これからどうするか、深く算段していると、
ピクッと近くにある侵入者察知用の糸が動いた。
どうやら獲物が来たようだ。
私はすぐさま糸伝いに素早くそれのもとへと向かう。
そこにいたのは複数もの屈強な男達だった。
(久しぶりの人間だ。やったー)
喜びながらどうやってそれを捕まえるかと男達を観察していると、
男の一人が話し始めた。
「なぁ親分、こんなところまで逃げてきて大丈夫なのですかい?
ここには凶暴な妖怪どもがうようよいるって話ですぜ。」
「馬鹿野郎、それはただの嘘だ。今までも特に何もいなかっただろう。
それよりこの場所はだいぶ深い。流石に奴らも追っては来れないだろう。」
どうやら話を聞く限り、彼らは人里から逃げてきた犯罪者のようだ。
それなら好都合。人里から追われたもの達ならば殺しても問題ないだろう。
「でもなんかここ不気味ですぜ。
暗くて寒い上に、そこらかしこに蜘蛛の巣がありまくっているのもそれに拍車をかけていて」
「こんな場所、別に怖くもなんともないだろう。お前らが怖がりなだけだ。」
考えている間、何やら男達は口論を始めた。
でもその間に準備もできた。では早速…
「やっぱここにいるのやめてさっさと出ましょうよ! 俺は…」
上方から糸を出し、男の一人を絡め取る。
そしてすぐさま手刀で首を両断する。単純作業だ。
「なんだこの女!? どこから出てきた!?」
落ちてきた首を落とさないよう受け取る。
…どうやらこいつは私が急に現れたことに驚いているようだ。
「別に、上からよ」
問に答えた瞬間、近くにいた子分と思われる男の腹に手を突き刺し
内蔵を抉り取る。
「ひぃぃぃぃ! この女、本当に妖怪だぁ! 早く逃げ…」
そうはさせない。逃げられたら面倒だ。
手から糸を出してそいつを縛り上げ、さっきと同じように首と胴体をおさらばさせる。
残りは一人。さっきの話から見るに、この群れのリーダーのようだ。
腰を抜かしたみたいで、必死に言葉を話している。
「殺さないでくれぇぇ! 何でもするから!」
こういう人間が言うことはいつも同じ。自分のことしか頭にない奴らばかりだ。
一応答えてやる。
「本当に?」
「ああ、本当! 俺ができる限り何でもやる!」
私は手に付いた血を舐めながら言う。
「本当に?私の望みをあなたが叶えてくれるの?」
男も少し落ち着きを取り戻し始める。
そして、助かる希望が見えたのか、流暢に話し始めた。
「俺にはかなりの人脈がある。それを使えば出来ないことは少ないはずだ。
さ、さぁお前の望みは何だ?叶えてやるから殺すのだけは…」
「そうねぇ、私の望みは…
あなたを食べることかな?」
瞬間、私はそいつに急接近し、糸で天井に吊し上げる。
「ひぃ! やめろ、やめてくれ、お願いだから!!」
そして心臓に手刀を突き刺す。
断末魔もあげないまま、そいつは絶望した表情で息絶えた。
「大漁、大漁。」
一週間ぶりの食事だ。ありがたく頂こう。
邪魔な服をはぎ、腕をちぎって食べる。うん美味しい。
頭を割って脳を取り出し、脳髄を啜る。
胴体から内蔵を取り出す。 悪くならない内に食べないとダメなのだ。
(この人間は油が多くて美味しいな)
他の奴らも順番に食べていく。だが、途中でお腹が一杯になってしまった。
仕方がないから残ったものは明日にでも食べるとしよう。
「うーん、美味しかった。明日もこんな人間がたくさん来ると良いな。」