Coolier - 新生・東方創想話

お狐様の常日頃

2005/09/08 14:06:22
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注)
この作品は『狐の出稼ぎ』と少しばかり繋がっております。
出来れば先にそちらを読んでいただけると、分かりやすいかと思います。














「ふぅ」

私は額の汗を拭いながら息をつく。
梅雨の中晴れ。
久しぶりの好天に、溜まっていた洗濯物を一気に片付けたのだ。

「どうにか午前に終わったな」

いい仕事をした後は心地よい。
さて、これで午後まで……

「キャー!」
「……」

厨(くりや)から悲鳴が届いた。
間違いなく橙だろう。

「藍様~……助けて~」

情けない声に、思わず頭を抱える。
やはり仕事を逆にしておくべきだった。
橙が強行に、「今日は私が料理しますから!!」と意気込んでいたので、とりあえず任せてみたのだが……

「今行くよー」

急いで厨に向かう。
そこにいたのは、見慣れぬ白猫の姿。

「えっと……橙?」
「はいー」

橙と話ながらも、私は厨を見渡す。
そして、ようやく原因に目が行った。

「片栗粉被ったのか?」
「そうですー」

既に半泣きの橙。
せめて小麦粉にしてくれないだろうか?
こっちは掃除が大変なのだ。
自然、盛大なため息がでる。

「とりあえず、風呂に行って来い。ここは片しとくから」
「ええ!?」
「……嫌なの?」
「いえ! 行ってきます!!」

私の言葉に不吉な響きを察したか、素直に風呂場にカッ飛んでいく橙。

「せめて粉を落として行かんかー!!」
「はいー!」

逃げる橙の背を見送りながら、粉まみれの厨にまたため息。

「こりゃ、紫様を起こしてる時間は無いな。寝かしときゃいいか」

我ながら薄情な台詞を吐きながら、さっさか粉を片していく。
同時にありあわせの物で昼食の用意も進めてしまう。
家事全般は時間との勝負。
いかに効率よく無駄を省くかが、楽をすることに繋がるのだ。
そういった意味では橙に手伝わすことは非効率なのだが、これは仕方ない。
何事もやらなければ上達しないのだ。

「偶にはのんびりしたいもんだね」

紹介が遅れた。
私の名は八雲藍。
神隠しの主犯・八雲紫の従者にして、橙の主。
幻想郷一割烹着が似合う妖怪さんである。



*   *   * 



「ん、うまい」
「そりゃどうも」

昼時のこと。
私の料理に舌鼓を打つのは、楽園の赤貧巫女さん・博麗霊夢。
彼女が来るのはここ最近毎日のことである。

「自分のところで食ったらどうだい?」
「家の窮状知ってんでしょうが」
「養ってくれるあてには事欠くまい?」
「それじゃヒモじゃない」

言って味噌汁を啜る霊夢。
なるほど、立派なお覚悟だこと。
なら家に居座るのはヒモじゃないのか?
ここら辺、一度じっくり問い詰める必要を感じる。

「こら猫! その南瓜の煮付けは私のでしょう!?」
「へーん、早い者勝ちー」

まぁ、私の作ったものを喜んで食べてくれるのは料理人冥利に尽きるというものだ。
食べ盛りの子供達を見るのも微笑ましい。
これで鬱陶しい梅雨の湿気が無ければ、言うことはないのだが。
ああ、今日も尻尾が重たい。

「でも、ほんと美味しいわ。いい嫁さんになれるわよ?」
「私もそう思うよ」
「何なら、貰ってあげようか?」

あくまでも冗談。
しかし、私は以前も霊夢にスカウトされたこともある。
初めて私の手料理を振舞った時『ずっと私にご飯作って』と。
ちなみに丁重にお断りした。
私に生活無能力者を二人も背負う自信は無い。
そういえば、あの時は……

「堂々と家内を口説かないでもらえるかしら?」

そうだ。
こんな風に邪魔が入ったんだ。
紫様の姿は見えない。
いつ間にか、私の背中に張り付いていたからだ。
それでもどんな顔をしているかは解る。
おそらくむっつりと膨れているのだろう。

「もっとも、そんな貧相な身体に、藍が転ぶとも思えないけど?」
「どの口でほざく訳? あんた」

霊夢は怒るよりむしろ呆れている。
それはそうだろう。
現在、紫様は省エネモード真っ最中。
その姿は橙等と比べてもまだ幼く見える。
そんな相手に貧相とか言われても説得力はない。
普段の紫様を知っていても。

「ところで藍。私のご飯」
「ええ、丁度そこに極上の巫女さんが……」
「待てやコラ!」

流石に、大人しく喰われてはくれないか。
まぁ、宮廷料理で舌の肥えた私にとって、人食いとゲテモノ食いは同義だが。

「ねぇ藍? このご飯、反抗的だわ」
「ふむ、餌付けが足らなかったか?」
「そうねぇ。あと50年は餌付けして頂戴」

人間の50年かい。
遠慮って言葉知ってるか?

「あんたもさっさと戻んなさいよ」
「ふふん。卑小な人間に、この姿の意味など解らないでしょう……」
「あん?」
「私の能力は世界すら容易に破壊できる程の物。それを制限するために、常時はこの姿ですごしているのよ」
「紫様のは太っただけでしょう? 早くもとの服着れる様になってくださいね」
「酷い! 藍のばか!!」

いきなり頭をスキマに突っ込んで泣き出す幼女。
また一つ、悪を滅ぼしてしまったな……
っていうか、今のは突っ込み待ちじゃなかったのか? 
そういえば、さっきから橙の声を聞かないな……あ、寝てやがる。

「食っちゃ寝かぁ。いいご身分ね」

私の視線に気づいたか、霊夢も橙を見てそう評す。
いかんな……最近紫様の悪いところが似てきているような気がする。
まぁ、それは後で考えよう。
今は泣いてる紫様を慰め……

「……藍がすっごく冷たいの……それがとっても悲しいの……」

……他人のフリして良いかしら?
スキマから聞こえる声に、そう思った私を誰が責める?
それにしても紫様は何と話しているのだろう。
中に人でもいるのだろうか。

「あの~すば~らしい、あ~い~を~もういちど~……」

今度は歌いだす齢ン百歳の大妖怪。
霊夢は既に我関せずを決め込み、勝手にお茶を啜っている。
いつの間に用意したのか、家で一番高級なお茶を。
私は肺が空っぽになるまでため息をつく。
何か、大きなものを少しづつ諦めていくために。
仕方ない。
私は紫様の首根っこを掴んで持ち上げると、そのまま自分の胡坐の上に座らせた。
そして絹糸のような金髪を梳くように撫でる。
私の視線が、愛らしい幼女の視線と交差する。
その瞳は涙に濡れていた。
まずい。
こんなに儚げで脆い紫様を見ていると……


―――もっと泣かせてぇ……


私の悪い虫が騒ぎ出す。
誤解の無いように言っておくが、私に幼女虐待の趣味は無い。
私が泣かせたいのは紫様であって、それが今、偶々こんな姿というだけのことなのだ。
嗚呼、これで二人きりだったら!!

「藍?」

こくん、と首を傾げて私を見上げる紫様。
クッ、誘ってやがるなこのスキマ。
いいだろう。
今晩覚悟しておけよ……

「そろそろ時間じゃない?」
「あー……っと、そうだった」

霊夢の声に私はいやいや正気に戻る。
いま少し紫様の泣き顔を堪能していたかったのだが。

「紫様。少々出掛けてまいりますね」
「何処行くの?」
「商品の納品に行くんですよ」
「また物騒なもの作ったわけ?」
「失礼な。武器にはロマンがあるのです」

ちなみに、今日は紅魔館からの大量注文の納品日。
現在我が家の最大の収入源であり、お得意様との取引なのだ。

「後のことは霊夢に任せてありますので」
「え~霊夢~?」
「あら、不満そうね? ま、あたしは何にもしないけどね」

いや、しろよ不良巫女。
貴様の陰陽針の代価が今日の留守番なんだから。

「あんまり手ぇ抜くと代金請求するからな……」
「いくら請求されても、無いものは出せないわ」

ごもっとも。
……誰かこの駄目人間に、世の正道を説いてやってはくれまいか?

「藍。遠慮は要らないから、この似非巫女からふんだくってやりなさいな。そもそもなに? その控えめな胸に反比例したでかい態度? 少しは私を見習った『えい』ごふぁ!?」

調子よく喋る紫様の口目掛けて、霊夢の針が飛ぶ。
……私の作った武器で紫様刺さないで。

「ふーん。良い仕事してるわね」
「妖怪の作った武器で妖怪退治する巫女って何なんだろうな……」

私の疑問に答えてくれるものは誰もいない。
やはり、答えは自分で探すものということか?
少し違う気もするが。

「ほら、晩御飯くらい作っといてあげるから、行ってきなさいよ?」
「そうだな。それでは頼む」

未だにゴロゴロ転がって悶える紫様については、もはや触れまい。
あ、ちゃぶ台に頭ぶつけて悶絶した……

「じゃ、行ってくる」
「いってらしゃい」

私は空間転移に意識を研ぎ澄ます。
術の完成の直前、紫様が「私のご飯……」とか言った気がするが聞かなかったことにした。
忘れてたとは言えない。
絶対言えない。



*   *   *



次の瞬間、私は白玉楼の外れにいた。
私は上を見上げる。
そこには遥か彼方まで連なる階段。
その先端は私の視力を持ってしても見渡せない。

「長いよ……」

私は陰鬱に呟いた。
一体誰が何のためにここまできつい階段を作ったのだろう?
製作者の悪意がにじみ出ている。
よほど性格の捻くれ曲がった奴だったに違いない。

「登るか……」

個人差は当然あるにしても私の場合、全力疾走のほうが空を飛ぶよりも速い。
疲れるけど。
このくらいの傾斜なら地形を無視出来るというメリットをおいても、走った方が速いだろう。
心底疲れるけど。
私は十分ばかり無呼吸のまま全速力で駆け上がる。
しこたま疲れるけど。

「……やっぱり中まで翔ぶべきだったか?」

しかし、私は慌ててその考えを打ち消す。
以前それで痛い目にあった事があるのだ。
まぁ、その、なんだ?
ちょっくら百合の花が咲いてるところに出くわしたってだけなのだが。
あれは気まずかった……
妖夢の方からは貞操の恩人として感謝されたのだが、幽っ子の方は……
やばい。
思い出すな、私。
あのときの幽っ子は夢に見るくらい怖かった。

「しゃあねえな!」

私は姿勢を低くして更に加速する。
身を切る風が痛いくらいだ。
程なくして、屋敷の正門が見えてくる。
そこで箒片手に鼻歌なんぞ歌ってる庭師の姿も。
私は妖気で自分の前方に円錐状の障壁を張る。
効果は唯の風除けである。
小細工だが、この小細工は結構重要だったりするのだ。
音の壁を越えるときなんか、特に。

「飯綱権現降臨」

身体能力を跳ね上げる術が私に限界を超えさせる。
重い空気の壁を越えると何かに引っ張られる感覚。

「あ、藍ど!?」

凄まじい衝撃波を撒き散らしながら、私は門に駆け込んだ。
到着ー。
同時に門は吹っ飛んだが。
ついでに間にいた妖夢も吹っ飛んだが。

「庭師の子、そこのけそこのけ、狐が通る……字余り」

肩越しに後ろを見ると、丁度妖夢本体が車出落ちしていた。
……そうか、人間って弾まないんだな。
私は妖夢(だったもの)に背を向ける。
そして哀愁等を滲ませて、呟いてみた。

「勝利とて、虚しいものだ……」
「あ……うぅ」
「?!」

背後から聞こえる呻きに、私は思わず振り返る。
見ればそこにはボロボロになった半霊庭師が、起き上がろうと必死に足掻いていた。
なんとなく、亀みたいだった。
緑だし。

「おお ようむ! しんでしまうとは なさけない」
「いゃかましいぃ!!」

突然ダメージを無視して起き上がる妖夢。
うむ、やはり子供は元気が一番。

「出会いがしらになんてことするんです!?」
「なにって? 挨拶だよ。決まってるだろう」
「何処の世界に音速超えてぶちかましかける挨拶があるんですか!?」
「……ふ。それも偏に、お前恋しさ故の事……」
「なんで微塵の罪悪感も無く、大ぼら吹けるんですか……」

妖夢は諦めたようにため息をつく。
失礼な。
二割くらいは本当のことなのに。
残り八割は、私が必死に階段ダッシュしているときに、暢気なお前がムカついたからだが。

「すまんが、今は忙しいんだ。預けたものを受け取りに来たんだが、幽っ子いるかい?」
「幽々子様でしたら、食後のお休み中ですよ」
「そうか。ありがとう」

私はそれだけ聞くと、屋敷に向かう。
今度はこの無駄に広い庭を通らなければならない。
流石にうんざりしてくるなぁ……

「ちょ、待ってください! ですから、幽々子様はお休み中で……」
「聞いたよ。起こせば良いだろう?」
「な!? いくらなんでも非礼です!」
「……なら、何時なら良いんだ?」
「え?」
「何時来れば、食事と昼寝以外の時間に当たるんだ? って聞いてるんだよ」
「……」

無言で頭を抱える妖夢。
そんな時間が無いことに気づいたのだろう。

「そういうわけで、致し方ないな?」
「ううぅ、はい」
「それでは、行くとしようか」

私は妖夢の手を引いて歩き出した。
低血圧の幽っ子が、寝ぼけて襲ってくる可能性を考慮した布石である。
別名スケープゴート。

「紫様で鍛えた迅速・確実な離床法を伝授してやるよ」
「そんな危ないものいりませんよ」
「知っておいて損は無いぞ?」
「幽々子様はちゃんと起きます」

こいつと駄弁りながら歩く庭は、あまり広いと感じなかった。



*   *   *



「大丈夫ですか?」
「……そう、見えるか?」
「駄目っぽいですけど……」
「その目で見たものが真実だ。受け入れろ」

私と幽っ子はお互いに左右の頬を腫らしていた。
だが、まぁ珍しいことではない。
私たちは時々、クロスカウンターで友情を確かめる仲なのだ。
そのペースはほぼ、月一度。
原因の大半は、紫様か妖夢の取り合いである。
ちなみに、幽っ子との争いはあくまでも暗闘。
紫様と妖夢の与り知らぬところである……と思う。

「まぁ、あいつも痛そうだったがね」
「仲良いんだか悪いんだか……」
「誤解するなよ? 幽っ子とは愛し合ってるんだから」

流石にそれは言いすぎだが。
それでも私達の仲は良好である。
好きな人を取り合うというのは、嗜好が似ているということでもあるのだ。
それに今回の問題は別にある。

「お前が鍵持ってんなら、わざわざ幽っ子の安眠妨害しなくても良かったのに」
「……すみません、忘れてました」
「もういいんだけどね。行くか」
「はい」

私は白玉楼の一角に蔵を四つ借りている。
当然、そこに納められるは愛しの武器たち。
私が丹精込めて作り上げた一品ぞろいである。

「何番の蔵ですか?」
「三番目かな」

一番目と二番目は、私と紫様が使う装備が仕舞ってある。
商品保管庫が三番と四番。

「着きましたよ?」
「っと、すまない」

私はかなり呆けていたらしい。
危うく通り過ぎるところだった。
既に妖夢は鍵を開けてくれている。

「相変わらず、壮観ですねぇ」
「ふふ、そうだろう」

幼くとも、こいつは一端の剣客。
ここに在るのは刀剣だけではないが、やはり武器には並々ならぬ思い入れがある。
そうだな……

「これ終わったら、私も少しゆとりが出来るから……」
「え?」
「近いうちに、山篭りでもするか?」
「ええ!? いいんですか?」
「ああ」

それは、付きっ切りで鍛錬を見てやるということ。
最近はご無沙汰だったが、私と妖夢は過去幾度か山篭りをやっている。
そろそろ投げ物の使い方とか教えてやりたい。

「その棚にある奴とそっちの袋、あと向こうの棚の奴全部な」
「はい……。っと、今回は多いですね」
「ああ、紅魔館の百人近いメイドの武装だからね。あ、そっちの槍束もね」
「はい」

私と妖夢はそれぞれに、台車に商品を積んでいく。
通常のそれよりもかなり大型のものである。
流石にこれを全部抱えて行くわけにはいかない。
しかし私も空間転移の扱いに関しては、幻想郷屈指を自負している。
台車を紅魔館に送るくらい容易である。

「さて、いくかね」
「それ送るんですか?」
「当然だろ? お前に運べとは言わないから、心配するな」

いきなり門前とかに送ると失礼かしら?
ここは周りの森に飛ばすかね……

「よし、逝っとけ」

私の声と共に台車が消える。
ベストショットの手応えだ。

「……」
「どうした?」
「いや、よくそんなことが出来るなって……」
「ああ……それほど難しいことじゃないんだがね」

確かに、空間転移は修行で身につける類のものではない。
これは生まれ付いて出来る者には呼吸と同じ感覚で使える。
例えば、妖精にはこれが使えるものが多い。
しかし使えるものにとっても、自分以外のモノにかけることは非常に難しい……らしい。
少なくとも、霊夢はそう言っていた。

「2+3も3+2も5だろう?」
「理屈ではそうですけど……」
「後は、自覚だけだよ。『自分はこれが出来る』というね」
「……」
「まぁ、私の言ってることが常に正しい訳じゃないけどさ」

紫様や霊夢には及ばないにしても、私も持って生まれたモノには恵まれていたと思う。
その点、妖夢も悲観したものではないはずだが、最近特にこいつからは焦りを感じることがある。
確かに妖夢の周りの大人は、皆強かった。
それこそ、妖夢にとっては生まれた時から。
また最近咲夜や魔理沙といった、比較的強い人間の知己が増えたこともある。
妖夢がそれらと比較して焦るのも、あながち解らないではないのだが……
こいつには、あまり強さという結果を見てもらいたくない。
霊夢のような例外はあるにしても、凡才の魔理沙が今の強さを得るまでの努力、非力な人間の身で妖怪だらけの紅魔館で台頭した咲夜が踏破した過程、才能で紫様に劣る私がそれでも彼女と歩むために必死で足掻いたこと……
誰しも強くなるのであって、決して初めから強かった訳ではない。
そのことを、こいつには知って欲しいのだが……
ふむ、そろそろ年寄りの小言が必要なときかもしれない。

「じゃ、行って来るからね」
「はい。準備の方は任せてください」
「ああ、三人分ね」
「は?」
「いや、橙もつれて来たいからね」
「あ、はい」

以前は一度も橙を連れて行ったことは無い。
しかし橙が紫様に毒されている昨今、私も教育方針を見直す必要があるだろう。
私はやや意外そうな妖夢を尻目に、紅魔館に跳んだ。



*   *   *



トンネルを抜けると、そこは雪国だった……
等ということは無く、以前来た紅魔館を囲む森。
台車がない。
私の感覚だとこの辺りのはずなんだが……
ずれたのか?

「んな馬鹿な……」

完璧なまでの、自動的成功だったはずだ。
専門用語で言えば六ゾロ。

「こんなこともあるのか?」

私はやや鬱になる。
転移に手ごたえがありすぎて、台車がどのあたりに流れたのか見当も付かない。
しかたないな……
美鈴に探すの手伝ってもらうか。
此処まで踏み入ってしまえば、既に門番の領域内のはず。
今日が納品期限だということも、当然知っているだろう。
だが、今は手ぶら。
冷やかしと思われるのも面白くない。
此処は迎えが来るまで待つことにする……が、

「……なんで来ないんだろ?」

私が来てから、既に四半刻。
特に気配を絶ってるわけもなし、美鈴が気づいてないはずは無いのだが?

「行ってみるかね」

私は館に向かって歩き出す。
既に目と鼻の先まで来ている。
すぐに森の切れ目から、館の屋根が見えてくる。
そして、何かの喧騒も聞こえてきた。

「……なんか騒がしいな?」

私は意識を聴覚に傾ける。
やがて多くの、おそらく門番達の声が聞こえてくる。

『隊長! しっかり、しっかりして下さい!!』
『医者だ!! 医者を呼べ!!』
『ええい、間に合わん! パチュリー様をお呼びしろ!!』
『現在、喘息で臥せってます!』
『死んでも構わん! とにかくつれて来い』
『はい!!』

……フム。
どうやら、何か変事があったようだ。
それも美鈴が負傷するほどの。
これは……あのいけ好かない女に借しを作る絶好機!!
私は急いで駆け出す。
すぐに正門が見えてきた。
あ? 台車もある。
ラッキー。
なぜか台車の周りに人だかりが出来ている。
なんと、そこには紅魔館当主・レミリアの姿もあった。

「なにがあったんだ?」
「ああ貴女、八雲の……」
「藍だ。それより、一体どうしたんだ? 騒がしいようだが」
「大したことじゃないわ。ちょっと、そう……不幸な事故があったのよ」
「事故?」
「そう事故。見て御覧なさいな……」

レミリアが顎で示すのは私の台車?
特におかしな所は、下からはみ出た手と紅い髪位のもの……

「手!?」

……OK
状況を整理しよう。
台車は無事だ。
それは紅魔館正門にしっかりとある。
美鈴の姿は、まだ見ていない。
しかし台車の下からはみ出た手と、深紅の髪には見覚えがある。
更に、レミリアの先の発言を考慮するに……

「嗚呼、ごめんね美鈴!! 私は知ってたの。貴女が今日此処で潰れる事は、ちゃんと知っていたのに!!」
「……」
「私の力では、この運命から貴女を救うことは出来なかった……非力な私を許して頂戴……」

あくまでも日傘を手放さずに、はらはらと涙を流す悪魔。
なかなかレアな光景だが今はそれどころではない。
私は完全に混乱状態だ。
なんで? どうして? ありえない?
空間転移の制御は完璧だった。
それなのに台車はずれて、偶々美鈴の真上に落ちた?
そんな馬鹿な……

「貴女のせいじゃないわよ……これは、美鈴の不運が招いたこと」
「……どういうことだ?」
「彼女ね……運が無いのよ」
「そんなに悪いの?」
「悪いんじゃないの。無いのよ」

つまりなにか?
こいつのアンラックが運命にまで作用して、私の手元を狂わせた?
なんだ。
要するに、私はこいつの不運に巻き込まれた、いわば被害者。
美鈴は勝手に自爆しただけ。
そういうことにしておこう。
私が決めた。
今決めた。
……良心とか言われてるところが、妙に痛いのはスルーの方向で。

「実を言うと、避けさせることは出来たんだけどね」
「あえてそれをしなかった?」
「そう。世界の平和のためにね」

世界平和と来たか。
なかなかに魅力的であり、胡散臭い言葉だこと。

「ちなみに、これを避けさせるとどうなったんだ?」
「リリー・ホワイトが大発生して、幻想郷中の作物を食い荒らすのよ」

……どんな経緯を辿ればそんな災害が起こるのだろう?
出来れば聞いてみたいのだが、止めておいた方が無難か……

「ぐ……うぅ……」
「あ、気がついた」
「美鈴、大丈夫?」
「うう、申し訳ありません……お嬢様」
「美鈴? なんで……謝ったりするの?」

悲しげに告げる。
それが何なのか、レミリアは解っているはずだった。
それでも理解したくない。
それを認めたくない……
そんな思いが伝わってくるような悲痛な声。

「約束……ずっと一緒に……」

美鈴の震える手がレミリアに触れようとして……

「ああ、駄目ですねぇ……ここは暗くて……お嬢様の顔も……見れやしない」
「美鈴! 美鈴!」

美鈴の手を取って、レミリアが呼び続ける。

「……美鈴、お前、もう目が…」
「藍……そこにいるんですね。 ふふ……馬鹿ですね、私も。自分に運が無い事くらい、判ってたのになぁ……」
「もういい、もういいから喋るな」

手遅れなのは知っていた。
しかしそれがなんだ?
私がこの強敵(とも)にしてやれる事は、もう多くない。
ならせめて……

「ああ、楽に、してください」

斬ッ!

「美鈴ーー!! うっうう……」

私はレミリアに声を掛けようとして、やめた。
他ならぬ私自身が、美鈴に止めを刺したのだ。
その事実の前には、どんな美辞麗句も無意味。
私はただ、無言で今逝った強敵に最敬礼を送った……

「何やってるのよ? 貴方達」
「お姉さま、変?」

館から出てきたのは、紫萌やしことパチュリー・ノーレッジと、悪魔の妹、フランドール・スカーレット。
その声に、私とレミリアは顔を見合わせる。

「失礼ね。折角感動のシーンを再現してあげたのに」
「でも美鈴、まだ生きてるよ?」
「なら助けてあげなさいよ?」
「私、おやつ食べてたもん」
「私だって午後の紅茶の時間なのよ」

どうやら此処の姉妹の優先順位では、美鈴は相当下らしい。
それでも、その変事にこうして集まってくる辺り、彼女は愛されている……かもしれない。
あれ?
そういえば……

「咲夜はどうした? 姿が見えないようだが……」
「咲夜は買出し。猫いらず買ってくるんだって」
「……まだ根に持ってたのね、あいつ」
「なになにパチェ? 何のこと?」

面白そうな気配を察したか、パチュリーに迫るレミリア。
私も気になったが、それどころではない。
咲夜からお届け済みの判子を貰わなければ、契約が終わらないのだ。
一応、彼女が取引相手なのだから。

「じゃあ、上がって少し待ってなさい。丁度お茶の時間だし」
「そうだね……それじゃ遠慮なく呼ばれるか」
「ほら、美鈴? お客様よ。さっさと御持て成ししなさい」
「……だからお姉さま? 美鈴潰れてるんだけど?」
「誰がそんなこと許可したのよ?」
「いや……誰もしてないだろうけど」
「私の許可も無く潰れるなんて、美鈴も偉くなったものね」
「……見殺しにしたくせに」

言って、妹君は妙に疲れた表情で台車に近寄る。
……ひょっとして、彼女は苦労しているのではあるまいか?

「せーの!」

威勢の良い掛け声と共に台車が持ち上がる。
凄い力だ。
流石に、吸血鬼の身体能力は侮れん。

「お疲れ、美鈴」
「あ~助かりました」

ようやく美鈴が救出される。
潰れてた割りに余裕があるな。
彼女はフランドールに一礼すると、私に向き直る。
そして氷点下の微笑を浮べて慇懃に頭を下げて見せた。

「これはこれは、お約束の品、確かにお受け取りいたしました」
「ああ、無事に届いて何よりだ」
「無事? ああ、商品は無事ですよね」
「他に何か?」
「……別に」

美鈴は一瞬、考え込んでそう告げる。
……何だ?

「それより美鈴、お客様よ。咲夜がいないのだから、貴方が持て成して頂戴」
「かしこまりました、お嬢様。藍殿、こちらです」

そういって、レミリアは踵を返して館に戻る。
私も美鈴に案内されて、館に入る。
その道すがら……

「あ、そういえば!」
「ん?」
「私、咲夜さんから預かり物があるんですよ。貴方が来たら渡すようにって」
「何!?」
「ああ、何処やったんでしょう? さっきの衝撃で忘れちゃいましたわ」
「貴様ぁ……」

どうもこのアマとは、一度本気で決着をつけねばならんようだ。
内から闘志が満ちるのを感じつつ、私は卑屈に美鈴のご機嫌を取り続けたのだった。



*   *   *



「ただいま~」

私は家の玄関に出現した。
外はまだ明るいが、時間は既に夕餉時。
……畜生。
結局咲夜が帰ってくるまでの二時間、下げたくも無い頭を下げ続けていた。
よく我慢したもんだと思う。
判子を貰った後、少々美鈴とガチッたけど問題はない。
返り血は全部避けて来たし。

「あら、お帰り。夕飯出来てるわよ」

丁度、霊夢が洗濯物を抱えて通りかかる。
どうやら真面目にやってくれていたらしい。

「そのようだね。今日はカレーか」
「そ。ちょっと凝ったからお楽しみに」

そういって霊夢は居間に向かう。
私も急いで後を追った。
香辛料の香りが鼻腔を心地よく刺激する。
流石霊夢。
ポイント高いぞ。

「ただいまー」

そこに後ろから橙の声。
どうやら、丁度帰ってきたらしい。
私は肩越しに振り返る。

「お帰り橙。楽しかった?」
「はい!」
「そう……今日は厳しめの課題出したのに、楽しかったんだ」
「うぇ!?」

この子は……
やっぱりサボって遊びに行ったな。
ったく、私の前では結構真面目なのにな。

「夕飯の後でお説教。そして私と一緒に術のおさらいだ」
「はい!」

妙に嬉しそうに返事をする橙。
……なんか調子狂うな。
橙は私に一礼すると、駆け足で居間に向かう。
私と霊夢は、そんな橙の背を見送る。

「なんかあったか?」
「別に」
「そうか」
「ただ……」
「?」
「あんたに構ってもらえりゃ、嬉しいんでしょ」

……そうか
確かに最近は工房に篭りきりだった。
橙の修行に割ける時間は無く、常に課題を出していた。
もちろん私が見てなければ動けないというのは、橙の甘えである。
しかしあの子に寂しい思いをさせてしまったのは、間違いなく私のせいだった。

「まだ、ガキなんだからさ……」
「……」
「ガキらしくしてれば良いんじゃない?」
「そうだね」

言って、霊夢は歩き出す。
私は先を行く霊夢の背中を見ながら、こっそりとため息をつく。

「お帰り、藍」
「ただいま戻りました」

さして長くもない廊下のこと。
いつの間にか居間に着いていた。
やや大きめのちゃぶ台には、赤みがかったカレーにサラダ、そして水差しとコップ。

「いただきまーす!」

もう食べる気満々の橙。
こらこら。
まだ皆座ってないんだよ?
私が注意しようとしたとき、既に橙は匙に一杯のカレーを頬張っていた。
次の瞬間、橙は式とか猫とかの範疇を超えた雄たけびを上げた。
そして生ける火炎放射器と化し私の視界から消え失せた……

『……』

静寂が、我が家の居間を支配する。
私はもちろん、紫様まであまりの事態に呆然としている。
そんな中、おそらく当の加害者と思われる人物が悠然と匙を取る。
そして一口自作を味わい、ほざいた。

「まだ熱かったかしら?」

……本当にそうならどんなにいいか。
この後に及んで、もはや逃げることは不可能。
見かけは普通のカレーに過ぎない。
行ける!
私は意を決して、一匙口に運んでみた。

「セdrftgyふじこlp;!!??」

すいません。
なめてました。
辛い……なんてもんじゃない!
痛い!
ほんのりと甘さを感じたのは口に入れた刹那のみ。
後は際限なく上昇する獄炎のカーニバル。
横を見れば紫様も、机に突っ伏して痙攣していた。
甘党にはきつかったらしい。

「美味しい?
「…………嗚呼」
「そう。良かった」

私のさりげないニュアンスの違いに気づかず、嬉しそうに微笑む霊夢。
こいつ……激辛党か!?

「有り合わせで作ったから、少し甘めかなぁって思ったんだけどね」
「マジで?」
「ん?」
「いや、なんでもない」

無邪気に語る霊夢を見るに、どうやらこれは天然らしい。
もっとも、何時だって霊夢に悪意はないのだ。
いろいろなモノが常人と比して外れてるだけで。
私は恥も外聞も捨てて逃げたくなった。
悪意なく殺されるのはその逆より残酷だと思う。
だが……

「どうしたの?」

霊夢の笑顔が……

「藍……」
「紫様?」

いつの間にか紫様が復活していた。
水差しの水全部と引き換えに。
この場合、この上なく高い代償だ。
……私の分は?

「逝くわよ」
「はい」

どうやら紫様は闘うことを選んだらしい。
主が闘うと決めて、どうして私が逃げ出せよう?
……とっとと逃げてくれればいいものを。
私は木製の匙を掴む。
それを見た紫様は優雅に。
その実、全霊の力を込めて宣言した。

「それじゃ、順序が違っちゃったけど、頂きましょうか」
『頂きます』

それは特攻を示唆する無形の赤紙だった……



*   *   *



音が聞こえる。
ヒューヒューと。
誰かの呼吸音。
いや、誰かではない。
私か、紫様か、あるいはその両方か。
始まってどのくらい経ったのだろう?
刹那も永遠も、既に私たちには意味がない。
私と、紫様。
八雲の脳裏を締めるのは、深皿四分の一のカレーのみ!!

「紫様……生きてます?」

私は隣にいるはずの紫様に声を掛ける。
既に喋ることすら尋常ではない苦痛がある。
味覚などとっくの昔に磨耗していた。

「紫様?」

返答はなかった。
脱落していたのか?
私は常の十倍の遅さで隣を見た。
紫様は……まだ闘っておられた。
どうやら紫様はご飯とカレーを別にして、各個撃破を選んだらしい。
ご飯とカレーを比較して、後者の方が著しく多いのは仕方あるまい。
紫様には私の声は届いていなかった。

「……後……少し……待ってて……もうすぐ……幽々子……」

……なんかやばいこと言ってない?
これは……止めた方がいいか!?
私の逡巡を他所に、紫様は着実に中身を減らしていった。

「う、ふふ……ふふふ……うふ……」

今度は笑い出す紫様。
既に目の焦点があってない。
……手遅れかな。
紫様は目を閉じ、一つ息をつく。
そして目を見開くと、残ったカレーソースを一気にかき込み、そのまま噛まずに嚥下した。

「……勝った」

彼女はようやく私を見た。
誇らしげな微笑を浮かべて。
私も自然、笑みを浮べる。
そして万感の想いでうなずいた。

「お疲れ様でした」
「……うん。疲れちゃった……」

その言葉を最後に、金髪の幼女はちゃぶ台の地平線に沈んでいった。
歓喜の表情のまま……
後は私を残すのみ!

「……あのさ?」
「あん?」
「辛かったら残していいよ?」
「気遣い無用……」

とっくに食べ終わった霊夢が、お茶を片手に声を掛けてくる。
もはや取り繕うのは不可能だった。
それでも私は手を休めない。
紫様はこれに耐えたのだ。
ならば私がここで諦めるなんてできない。
同じ高みへ……
いつか、紫様のところまで行くと決めたのだ!

「やっぱり私って辛党なのかな?」
「気づいて……なかったのか?」
「うーん……魔理沙はそういってたのよね。レミリアは気に入ったみたいだけど」
「あの吸血鬼じゃ当てにならんな」
「うん。だからひょっとしたらって思ってた」

私の匙を持つ手に力が入る。
後一口!!
これを飲み込めば私の勝ち……
このとき私は満足してしまったのだろう。
だから……

「あ、おかわりする?」

耐えられなかった。
私の中で何かが切れた。
新たな激辛カレーを想像した私は、もはや再び立ち上がることは出来なかった。
申し訳ありません、紫様。
私は……

「っと」

視界から深皿が消える。
霊夢が引いてくれたのだろう。
私は一瞬前まで皿があったところに崩れ落ちた。
ちゃぶ台と私のおでこが派手にぶつかって音を立てる。
それを他人事のように聞きながら、私は意識を手放した……

―――

その後、意識を取り戻した私は二度と料理を作らないことを条件に、霊夢を50年餌付けすることを約束した。
紫様はごねていたが、もう一度あれを食べるのは嫌だったらしく、納得してくれた。
しかし疲れきった私は橙の課題を見るゆとりさえなかった。

「明日は一緒に遊ぼうか」

私は隣で眠る橙に囁いた。
夢を見ているのか、橙は笑っていた。
そんな橙の髪を撫でながら、私も目を閉じる。
橙と同じ夢が見られればいい……
なんとなく、そう思った……







お久しぶりです。
近頃は読み専に帰っていたおやつです。
嗚呼、此処は本当にいいところです。
読み応えのあるお話が毎日毎日……

それはさておき、久しぶりに投稿用の話を書いてみました。
少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
それでは失礼いたします。

9/12  
極一部修正
おやつ
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コメント



0.6310簡易評価
8.70蔭野 霄削除
紫も妖夢も美鈴も愛されてるなあ……。どっちかって言うと悪い方向に。だがそれ故に美しい、てか面白い、笑える。

>専門用語で言えば六ゾロ
よくは知らないんですが、TTRPGでしょうか?
16.90名前が無い程度の能力削除
>専門用語で言えば六ゾロ
TRPGですな。
自分が良くやるのだとファンブルですが。
18.80名無し毛玉削除
一度でいいから勤勉な霊夢&紫を見てみたいです、歌○です。

…それはそれで『らしくない』か。
22.100rock削除
GJ
23.70七死削除
おやつさんと言えば藍様。
ちょっと武骨だけど、おやつさんがこの藍を通して見せてくれる幻想郷が好きです。
27.80名前が無い程度の能力削除
読んでて自然に頬が緩みました。GJ。
35.90名前が無い程度の能力削除
たいちょーが不幸慣れしてる割には、門番隊は心配してくれてるなぁ。
……気分盛り上げ?

クリット6ゾロ>蓬莱学園?
パラノイアだと20出したら自動失敗だっけ。
37.80八尾削除
らんさまのいちにち。って感じですね。
美鈴は運が無いというか…それも含めて全員で楽しんでる様子に見える。
本人含めて。
妖夢も凄い目に合ってる気がするけど。


で……最後は皇帝陛下の晩餐会第七夜ですか。
そうくるとは思わなかった!
39.100通りすがり削除
同じ高みへ・・!
燃えました。異常に
まさにGJ!!
52.70名前が無い程度の能力削除
味覚まで無重力だったのか、霊夢。


ああそうそう、「厨」って言う字は高確率で「ちゅう」と読まれそうなので、「くりや」と
読みがなをふっておいた方がいいような気がします。蛇足まで。
54.100名前が無い程度の能力削除
よし。
55.80名前が無い程度の能力削除
「バタフライ効果」、あるいは「風が吹けば桶屋が儲かる」理論により
不幸との遭遇を見殺しにされる美鈴カワイソス(´・ω・`)

そしてマッハの吶喊喰らって車田落ちしても平気な妖夢の頑強さに軽い同情
(タフすぎて損は無いというか、丈夫じゃないとやっていけないんだと思われ)

でも、一番大変なのは省エネモードゆかりんやらサボタージュもする式やら
口内をムスペルヘイムと化する料理を作る霊夢やらときちんと日常を送ってる
藍様だと思った・・・本人もドラクエのセリフ知ってたり意外と
お茶目----というか変わった人(式?)だが

何はともあれ、この作品は読んでて楽しかったです
63.100CAP削除
藍様かっけ~な~藍様かっけ~な~
あーやべー藍様かっけー
69.100no削除
相変わらず展開と話し運びが上手いです。
そうか、どこかで見た記憶があると思ったら皇帝陛下の晩餐会でしたか。
そういえば幻想郷には無口キャラはいませんな。
いつもの面子に霊夢を足したのがおやつさんのお話としては珍しかったです。
75.80床間たろひ削除
色んなイベントを詰め込みながらも、それでもやはり常日頃。
ってか見所多すぎですよ~(嬉しい悲鳴)
凛々しい藍様が相変わらずかっちょいいです!
76.80名前が無い程度の能力削除
惚れるー。
85.90名前が無い程度の能力削除
相変わらずいい藍様です……。
それにしても、紫受けって珍しいかも……。
89.60名前が無い程度の能力削除
 色々アクシデントは起こってるのにほのぼのとしてしまいました。不覚。悔しいのでリミッター解除版のほのぼのします。ぼの~。
 そして晩餐会を知っておられる方が多いことにちょっと驚き。
 ラッシー抜きで攻略できるところを見ると、霊夢の味覚はややセーフ領域なんでしょうかね?

 とまれかくまれ、美鈴は常時ピンゾロなんだろうなぁ……剣の世界では経験値長者かもしれません。でも自動的失敗。不憫。
91.100AG削除
とても良かったです!!
紫様がやばいほどかわいいよ!!11!
そして藍様がクールで素敵w
93.無評価おやつ削除
……感涙。
もうそれだけです。
点を入れてくださった方、レスしてくださった方。
皆様に感謝しております。

嗚呼、初めて触れた同人にして私の二次創作への憧れの原点……
晩餐会に突っ込みを貰っただけで満足です。
それと家の藍様は基本的に紫様とラブです。
しかし最近……というかずいぶん前から藍×霊夢という茨道に目覚めたおやつです。
今度はそっちも書いてみたい……
まぁ、基本的に読み専なんで予定は未定orz

また次の作品で挨拶できればと思います。
失礼しました。
101.100名前が無い程度の能力削除
おやつさんの書く藍様が一番好きだぁぁぁぁぁぁ
102.100はち削除
自分の求めていた藍様が此処に・・・はぅ
104.100点線削除
藍さまかっこいい!そしてゆかりんがありえんほどにかわいかったです。
138.-20名前が無い程度の能力削除
カレーのあたりは銀英伝のアンソロネタですね。
面白いですが、展開が完全に同じなのはちょっと…
もうちょっとひねってほしいところです。
というわけでマイナス点。そのほかのところは面白かったです。
139.-20名前が無い程度の能力削除
既に触れている方もいらっしゃいますが、
他の同人作品の文章をほぼ丸ごと引っ張ってくる(しかも出典を明示しない)のはいかがな物かと。
作品としては、藍のキャラクターが一定していないのが気になります。