「村紗だ! みんな村紗が帰ってきたわよ!」
それは寺の周囲を哨戒していた一輪の声だった。その時、ぬえは居間で茶をすすっていたのだが、一輪の声を聞いて転げるようにして縁側から外に飛び出した。
庭に出て声が上がった方を窺うと、たしかに山門の前で一輪と会話している小柄な人影が見えた。近づくつれ徐々にその姿がはっきりとしてくる。頭には白いセーラー帽をかぶり、服装は白いセーラー服にむらむらキュロット、確かにそれは行方をくらましていた村紗水蜜その人だった。もっとよく見ると、村紗は背中に船員が持つているような大きな荷物袋を担いでいる。
本当に村紗が帰ってきたんだ。ぬえは湧き上がる喜びを押えきれずに村紗のもとに駆けよった。近づくと、村紗の背負っている船員袋からはなにやら楽しい匂いがしてきた。
息急き切って走りよってきたぬえに、村紗は目で軽く合図した。
そのうちに他の者たちも寺の中から駆け出してきて村紗の周りを取り囲んだ。
「今までどこに行っていたのですか?」
「何をしていたの?」
集まってきた者たちが口々に質問を浴びせかける。
しかし村紗はそれには答えず、ぬえたちをかき分けるようにして後ろにいた白蓮の前に進み、まっすぐ目を見開いて言い渡した。
「聖、私とカレーで勝負してください」
村紗水蜜が命蓮寺から姿をくらましたのは3ヶ月ほど前のことである。
その日は金曜日で、本来なら村紗が寺の炊事番に当たっている日だった。しかしその日、村紗はあいにく朝から発熱を生じていて、少し歩くだけでもふらふらと倒れこみそうになる有様だった。
それでも無理に炊事場に立とうとした村紗だったが、白蓮が今日の食事の支度は自分がやるから、と言って寝かしつけたのである。
こうして急遽、台所に立つことになった白蓮だが、その日、台所にあった食材は村紗が用意していたカレー用の材料しかなかった。
別に他の料理に変更する気もない。傍らの玉ねぎを手に取ってトントントンとリズミカルな包丁の音を響かせ始めると、ものの30分もしないうちに鍋いっぱいのカレーを作りあげた。
夕刻になると三々五々、皆が居間に集まってきて食事となった。中にはやや体調の回復した村紗の顔もある。食卓には白蓮の作ったカレーが、人数分の皿の上に湯気をあげて並んでいる。
「いただきます」
「いただきま~す!」
いつもの通り、合掌して食材への礼を唱えた後、食事が始まった。ぬえたちは早速、食欲をそそる香りを放つカレーにスプーンを伸ばす。そして一口食べるや、皆一斉に目を丸くした。
「おいしい!」
「こんなにおいしいカレーは初めてです!」
当然というべきか、これまで命蓮寺ではカレーは村紗の専売特許になっていて、白蓮がカレーを作ったことは無かった。ところが今日はじめて味わった白蓮のカレーは、普段、村紗が作っているそれよりはるかに美味しかったのである。
「さすが姐さん! 同じカレーでもこんなに味に差がでるなんて!」
みんな口々に白蓮の作ったカレーを賞賛した。
ぬえは自分も褒めたり食べたり忙しく動きながら、嬉々として和気藹々とした食卓を眺め回した。しかし、ふと村紗の方に目をやると、驚いたことに村紗は顔面を蒼白にしてまるで石のように固まっていた。体調不良のためかと思ったが、すぐにハッと気づいて、ひと際大きな声を上げた。
「みんな、ひどいよ! 村紗の前で白蓮のカレーをそんなに褒めて。それじゃ、いつものカレーが美味しくないみたいじゃない! 村紗からカレー取ったら、ほかに何も残らないじゃない! 」
ところが、ぬえがそう言った途端、かたわらの村紗が腰をあげ、つむじ風のように居間から走り去ってしまった。為す術も無く呆然と見送る一同。
「ちょっと! みんながあんなこと言うから、村紗、ショックを受けちゃったじゃない!」
ぬえが涙目で抗議の声をあげるが、横に座っていた一輪はスプーンを口に運びながら、さして興味もなさそうに言った。
「いやいや、半分くらいはぬえのせいなような気がするけどね。ま、ただのカレーのことじゃない、ほっとけばいいのよ」
結局その後、村紗は皆の前には姿を見せなかった。ぬえは村紗のことが心配になり、夕食の片付けが終わった後で村紗の部屋まで様子を見に行った。
ドアに取り付けられたイカリの形をしたノッカーをノックして部屋に入る。すると驚いたことに村紗は大きな旅行かばんに服やイカリや柄杓を詰めているところだった。
「村紗、なにやっているの?また熱がぶりかえしちゃうよ」
ぬえは不安そうに村紗の顔をのぞき込んだ。
村紗はぬえのほうに顔を向けたが、作業の手は休めずに答える。
「ぬえ、私はカレーを極めるために旅にでるわ。みんなにはよろしく言っておいて」
「えっ、えっ、旅って何、どういうこと。急に何をいいだすのよ。さっきの白蓮が作ったカレーの事で腐ってるの? そりゃ、私も村紗の前であんなに白蓮のカレーを褒めなくてもいいじゃん、って思ったけどさ」
「聖が悪いわけじゃないわ。美味しく作れるのに、わざとまずく作るわけにはいかないでしょ。聖は普通にカレーを作っただけ。そして、みんなが聖の作ったカレーを褒めたのも当然なことだって思うのよ。今日のカレーは本当に美味しかったわ。……そう、問題は聖じゃない。私が腹が立つのは自分自身の不甲斐なさに対してなの。私は自分が納得のいくカレーを作れるようになるまで命蓮寺には帰ってこないつもりよ」
「ちょっと、ちょっと、ただのカレーじゃない。何を大げさなこと言っているの」
「ただの? 私にとってカレーは『ただの』カレーではないの。私は水兵なのよ! カレーが作れない水兵に何の価値があるっていうのよ。そんなの、ビンのふたが開けられないお父さんと同じくらい無価値じゃない。カレーだけは……カレーだけは誰にも負けたくないのよ!」
ぬえは村紗の剣幕に驚いたが、その気持ちがわからないでもない気がした。
「そうか、カレーの作れない村紗なんて、雲山のいなくなった一輪と同じだもんね」
「そこまでひどいの!?」
ぬえのその言葉に決心を固めた村紗は、その日のうちに荷物をまとめ、命蓮寺から姿を消した。
それから3ヶ月、杳と行方の知れなかった村紗が命蓮寺に姿を表し、そして今、白蓮へカレー勝負を申し込んでいる。
一同は、村紗の唐突な宣言に互いの目を見合わせた。白蓮が答える前に一輪が一歩前に進み出た。
「ちょっと村紗、帰ってきて早々失礼でしょ。みんな、あんたのこと心配していたのよ。それなのに、いきなり『カレーで勝負してくれなきゃ腹をかっさばく』とか『負けたら一輪の奴隷になります』とか。だいたい、3ヶ月程度の修行で姐さんに勝てると思っているの」
泡を飛ばして食って掛かる一輪だったが、村紗は顔に不敵な笑みを浮かべて答えた。
「勝てる自信がなけりゃ帰ってこないわ。私はこの3ヶ月、カレー仙人にカレー作りを学んでいたのよ」
「カレー仙人!?」
「そう、カレー仙人はカレー大学を卒業したプロカレーヤーなの。『カレーを普及させる会』の会長も務めているアメリカ人で、普段は植木屋をやっているのよ」
「カレー大学!?」
一輪はなおも何か言いかけようとしたが、それを横から白蓮が手で制した。
「まあまあ、落ち着きなさい一輪。なにはともあれ、村紗はカレーのために命蓮寺をひとり離れ、修行に打ち込んでいたのです。ここは勝負をしないと村紗も気が治まらないでしょう。わかりました、村紗、カレー勝負受けて立ちましょう。でも村紗、ひとつ言っておきますが、私はわざと負けるような優しさは持っておりません。一切、手は抜きませんよ」
「もちろんです。手加減なんかしたら、一生、恨みますよ」
こうして3ヶ月ぶりに妙蓮寺に帰還したキャプテン村紗とゴッド姉ちゃん聖白蓮との間に、宿命のカレー対決が行われることになった。
勝負の内容としては各々3品カレーを作り、星、一輪、ナズーリン、ぬえといった命蓮寺のド腐れ野郎どもがそれを食べ、いずれが優れているか判定をくだす、というシンプルなものだ。雲山は残念ながら物を食べることが出来ないので、食卓に立ちのぼる湯気役となり、無駄にアットホームな雰囲気を演出する係となった。
食べる料理の順番は先に仕上がった方のカレーから食べていく、というか単に待つのは腹が減るから出来たものから随時食べていくというケダモノ理論である。まあ、そこら辺は適当なもんだ。
審査委員長は幻想郷きってのキレンジャー、寅丸星が務めることとなった。
1品目
村紗と白蓮は調理場を二分して各々調理を始めた。調理場の中央にある台の上には食材が小山のように盛られていた。おなじみの玉ねぎ、人参、じゃがいもをはじめ色とりどりの野菜たち。肉や魚も様々なものが揃えられている。そして今日の主役といえる各種香辛料。
カルダモン、クミン、クローブ、コリアンダー、サフラン、セーラ、ターメリック、ナツメグ、フェンネル、大茴香、胡椒、マジョラム、アムチュール……
形もそれぞれ個性的で、中には馴染みの薄いものもある。これらは今日の勝負のために村紗が集めてきたものだが、もちろん白蓮が使っても構わない。
二人の手によって野菜や肉が細かく切り分けられ、フライパンで炒められ、あるいは鍋でぐつぐつ煮られていった。村紗の手際は以前よりずっと洗練されていた。
香辛料はすり鉢で挽かれて鼻をくすぐるような匂いをまき散らしながら粉になり、薄く削がれたモルジブ・フィッシュの切片が調理場を舞う。
外はうららかな冬の午後だった。
審査員たちは料理ができるのを、ぴょこぴょこ見学したり、腹を鳴らしたり、うつらうつらしたりしながら待った。やがて、カレーの香りがあたりに立ち込めてきた。
村紗1品目:『迷える雌鶏と断罪の炎』(タンドリーチキン)
お腹をすかせた審査員たちの前にまずは村紗の料理が並べられた。
村紗の1品目はタンドリーチキンだった。鶏のモモ肉に塩、胡椒、各種香辛料をヨーグルトとともに漬け込んでおき、最後にもう一度カレースパイスを表面にふりかけ窯でじっくりと焼き上げたものである。
どうやら、村紗はあらかじめ下ごしらえを済ましておいたようだ。村紗が背負っていた巨大な船員袋には各種スパイスや調理器具の他、この勝負のために前もって仕込んでおいた特選の素材が入っていたに違いない。
村紗は古風な石窯から用心深く鶏を引き出し、焼きあがった肉を皿に取り分けていく。カレーとハーブの匂い、そしてわずかに焦げ臭い香りがあたりに満ちた。
一同の前に皿が並べられると、ぬえは早速こんがり焼きあがった鶏のモモ肉を手に取って口に入れた。
鶏肉は表面はパリパリで、中は柔らかく、噛むとジューシーな脂が飛び出てきた。淡白なチキンの味をスパイスが引き締め、それによってチキンの旨さがさらに引き出されている。
「おいしい!」
「すごい!これほんとに村紗が作ったの?」
「ああ、これは夜雀の焼き鳥より美味しい!」
冬なのに体がポカポカしてきた。お腹の中から手足の先まで鶏のおいしさで満たされてきて、なんだかとても幸せな気分だった。
ぬえたちは次々とチキンに手を伸ばし、髪を振り乱してむさぼり喰う。ガツガツと食い散らかす様は妖怪の地が出かけており、意地汚い光景であった。一輪など旨さと辛さにヒートしてしまったのか「うおォン! 私はまるで人間火力発電所だ」とわけの解らぬ言葉を口走りながら鶏の足に食らいついている。
「へへ、どう私の修行の成果は」
村紗は皆が夢中でチキンにむしゃぶりつく様子を見て得意そうに言った。
チキンが無くなるとようやく一同は落ち着きを取り戻し、そして改めて村紗の変貌に驚いた。
単に味の良さに目を見張ったわけではない。この料理は今まで村紗が作っていたカレーとは根本的に違うものだった。これまでの村紗のカレーは、人参とじゃがいもと玉ねぎが湯だっている鍋に「カレーの王子さま(業務用)」を放り込んでいただけだった。カレー粉を扱う技量など持ち合わせていなかったのだ。
今、眼前に立っている村紗は、キュロットこそ同じでも3ヶ月前の村紗とは別人だった。一同が戦慄したのはカレーが辛いからというばかりではない。
聖1品目:『お母さんのカレータルト』
対する、白蓮の1品目はカレーを使ったタルトケーキだった。
卵、バター、砂糖、塩、小麦粉とほんの少しのアーモンドパウダーで作る上品なタルト生地に、本格的なインドカレーをペースト状にして広げ、その上にシロップ漬けにされたアーモンドやクルミ、ナッツ、ピスタチオなどの木の実を載せて、風雅に焼き上げた一品である。
茶色いタルトホールは綺麗に6等分に切り分けられ、審査員それぞれの皿に取り分けられた。
ぬえはタルトを手に取ってみた。タルトの断面はパッと見は茶一色に見えるが、よく見るとカレーの焦げ茶とタルトの黄土色がかった茶色の断層があり、綺麗なツートンカラーになっている。
口に入れてそっと噛めば、タルトは木の実の心地良い抵抗だけを残して崩れ、サクッとした軽やかな歯ざわりの生地と、舌にわずかに粘り気を残すカレーが口いっぱいに広がる。甘さと辛さ、二つの味が絶妙のハーモニーを奏でながら、お互いの長所を殺し合い、舌の上で魔界への扉を開こうとする。
審査員たちはしばらくの間、モグモグと咀嚼していたが、食べた後は皆一様にうつむいてしまい声もない。
しばらくの沈黙の後、星が湯のみに入った緑茶を一気に飲み干し、大きく息を吐いた後でポツポツとしゃべりだした。
「う~ん……これは、ちょっとコンセプトが間違っているんじゃないかな……と、あまり私の口には合わないといいますか、これ以上、食べろと言うなら弁護士と話あった後で決めたい、といいますか……」
「うん、これははっきりいって美味しくないな」
辛辣な批評を始めた星とナズーリンに、横で聞いていた一輪がどなり声をあげる。
「こら! そこの虎皮と鼠! 何を失礼なことを言っている! 姐さんの作るものに、まずいものなんてありゃしないのよ。たとえ姐さんの体内から分泌されたカレーであっても、万薬長寿の甘露と思い、ありがたくいただくべし!」
血相を変えていきりたつ一輪だったが、それを白蓮がたしなめた。
「こらこら、一輪。私はそんなことは望んでいませんよ。なにより、審査は公平に行わないと村紗に対して申し訳が立ちません。みなさん、私に遠慮せずに正直に評価してくださいね」
一輪は尊敬する白蓮の言葉に感動して眼をうるませた。
「さすが姐さん。なんという器の大きさ。なんという寛大な心。この一輪、海より深く反省いたしました。それでは、お言葉に甘えて忌憚なき意見を述べさせてもらいます。くそまずいっすね、これ。うんこにカレー粉まぶしてんのかと思いました」
「一輪、後でちょっと話し合いましょう」
1品目審査結果発表
それぞれの1品目の実食が終了した。幻想郷きってのカレー好き、寅丸星が1戦目の判定を下す。
「1品目の勝者は……村紗です。調理もスパイスの配合も難しかったでしょうに、素晴らしい出来でした。それに対して聖のカレーは、前衛的すぎるというか、あまり一般受けしないというか、頭がおかしい人には受けるんじゃないでしょうか。1品目の講評はこんなところです。まあ、まだ一戦目ですからね。勝負はどう転ぶかわかりませんよ」
2品目
続いて両者は2品目の調理に取り掛かる。もっとも、両人共一品目を作る際に同時に2品目の仕込みも並行して行っていたようで、ほとんど最後の仕上げを残すのみの状態だったため、調理の再開からわずか30分たらずで2品目のカレーはできあがった。
村紗2品目:『神卵魔焔邂逅領域』(カレーパン)
村紗の2品目はカレーパンだった。竈で焼き上げた自家製のパンに、ミジン切りにされた挽き肉と野菜で作ったキーマカレーをたっぷりと詰め込み、油でこんがりと狐色に揚げたものである。
パンは外はサクサクと香ばしく内側は日本妖怪好みのモチモチとした食感だった。食べると中からはスパイシーなキーマカレーが溢れてくる。
この料理を食べた各審査員の選評は以下のようなものである。
封獣ぬえ審査員
「おいしい! でも、辛い! でも、その辛いのが病み付きになりそう」
寅丸星審査員
「キーマの辛さとボリュームはかなりのものですね。しかし、パンの甘みと弾力がキーマの強さに負けておらず、しっかりと受け止めています」
ナズーリン審査員
「なるほど、カレーは現代に生きる個人を、パンは現代社会を象徴しているわけだ。パンに染み込むカレーは近代的自我と個人の孤独との葛藤の寓意である。このカレーは我々全てに対し「近代の超克」というテーマを問いかけてくる。無論、それは本来、全てのカレーがア・プリオリに包含している問いだが、このカレーの場合、パンという表象をまとうことにより、自意識と社会規範との乖離がよりアイロニックに提示されている。そもそも吉本隆明は『共同幻想論』の中において……」
雲居一輪審査員
「見てみたい 聖がヌーブラ 外すとこ」
聖2品目:『ブラックハバネロカレー』
白蓮がそのカレーを運んで部屋に入ってきたとき、部屋全体が黒く淀んだように思えた。そして、ぬえたちの目と鼻に突き刺すような痛みが走った。一同、ある者は目頭をつまみ、ある者は深呼吸を始める。
白蓮はそんな様子に一向構わず、いつもと変わらない微笑を浮かべて、運ばれてきたカレーについて説明を始めた。
「私の2品目はブラックハバネロのカレーです。ブラックハバネロは魔界で取れるこの世で最も辛いといわれる唐辛子なの。その辛さは普通のハバネロの約28倍で、この唐辛子の匂いを嗅いだ魔王の目と鼻が潰れたとか、粉を死体にふりかけると死者が飛び起きたとか、まあ、いろいろな逸話があります。
このカレーは、そのブラックハバネロを魔界の太陽で天日乾燥させたものをすりつぶして粉にし、他のスパイスと合わせてガラムマサラとして使用します。
さらにスープも水は使わずに、生のブラックハバネロを加熱したときにでる水分を濾したものをベースにスープストックを作ります。こうして、作ったカレーに魔法をかけて、辛さを10倍にしたのが、今みなさんの目の前にある『ブラックハバネロカレー』です。ちなみに『旧約聖書』に出てくるソドムとゴモラを滅ぼしたカレーというのは、このカレーのことです。『ラーマーヤナ』では「インドラの矢」とも伝えていますが」
白蓮はライスの盛られた皿に、鍋から黒色のカレーをすくって掛けていく。鍋から姿を表した粘性の強いカレーは、蠱毒の壺に長年封印されていた魔物が這いだしてきたかのようだった。その黒いマグマがかかるたびに、白飯から謎の叫び声が上がるのが聞こえ、真鍮製のお玉は醜く変形していった。
カレーが盛られた皿の周りは辛さのために空間が歪んで見えた。歪みの中心では一切の光の存在を許さない深淵がポッカリと穴を開けている。
次の瞬間、にわかに目を刺すような閃光が炸裂した。
「雲山!」
一輪の絶叫が響いた。
何の気なしにカレーから立ち登る瘴気を吸い込んだ雲山が全身、巨大な火の玉と化して燃え上がったのだ。豪火に包まれた雲山は言葉にならぬ叫びをあげ、その身をくじらせながら縁側から空の彼方へと突っ切って消えた。
あまりの事に皆が騒然とする中で、ひとり星だけが何もなかったかのようにカレーを口に運んでいる。
「うん、ちょっと辛いかもしれません」
ぬえはしばらく星の様子を見ていたが、特段、変わったところもないようなので皿の中の黒いルーを指で少しだけすくってみた。
カレーが付着した途端に指が熱くしびれた。指先に蛇が絡み付いたような感覚に、思わずもう片方の手で指を握り締める。しばらくすると、今度は冷感にかかったように指の感覚が無くなった。
ぬえは感覚の無くなった指をプラプラ振った後、カレーの匂いを嗅がないように気をつけながら指を口に近づけると恐る恐る指先のカレーを舐めた。
「ブニュー!ギャラララララララララァー!シャシャボアアアー!!!」
カレーをひと舐めした直後、ぬえは目から、口から、鼻から、全身から火花を発しながら部屋中飛び回り、何度も柱や障子にぶつかった後、庭の池にボチャンと落ちた。
一方、一輪はカレーが盛られた皿を穴の開くほど見つめていた。黒いカレーは牢名主のように皿の上に鎮座している。
問題は無論、食べるべきか食べざるべきかだ。
本能は食べるべきではないと告げている。しかし、白蓮への忠誠心が彼女の頭にもたげかかる。自分の聖への思いはカレー以下か。星が食べているのに、自分は姐さんの作ったカレーを食べられないのか。
やはり、そうはいかない。ええいっままよっ!
一輪は意を決して、皿の上のダークマターをぱっと口に放り込んだ。
「……ん、意外とたいしたことな…!!!! グギャギャギャギャ!ゴエー!グェー!ゲコォー!……痛い!痛い!痛い!辛い!燃える!死ぬ!あかんあかん!これほんまあかんって!許してください!許してくださいっ……誰か助けてっ……富くじ作って勝手に売ったのは私ですっ……命連寺特製木刀作って修学旅行生に売ったのも私ですっ……大事な宝塔を売ったのも私ですっ……反省します!……もうしませんから許してっ!!」
一輪は己の罪を懺悔しながら、痙攣したうなぎのように床を転げまわり、やがてぐったりと倒れ込んだ。一輪が這いずりまわったあとは畳が焼け焦げ、あたりにイ草の燃える臭いがたち込めた。
ナズーリンはぬえや一輪の惨状を横目に見てそろそろと腰を浮かす。
「さて、私は浦安のほうでバイトがあるんで、このへんで失礼するよ」
「ナズーリン、逃げちゃダメだっちゃ」
「ウギュー!!」
逃げようとするナズーリンの背中に、星の持つ宝塔から放たれた電撃が直撃した。
「やめろ! 死にたくな~い!!」
ナズーリンが叫んだが、星は構わずしびれて動けなくなったナズーリンの口をつまみ上げ、その中に黒色のカレーを流し込んだ。
「ゴバブッ!ラエア!ガライイイー!アラナンウヲーン!ハハッ!」
「まあ、ナズーリンったらあんなに面白い動きを、よっぽど気に入ったのね」
2品目審査結果発表
こうして、2品目の実食が終了した。勝者の名前が幻想郷のカレー好き少女、寅丸星によって告げられる。
なお、星以外の審査員は何か強いショックを受けることでもあったのか、何を聞いても「フヒヒ」としか答えなくなったため審査には加わっていない。
「2戦目の勝者も村紗です。ひき肉を使ったキーマカレーの辛味とそれを包み込むパンの甘み。どちらもとてもよくできていました。それに対して、聖のカレーは辛すぎるのが難です。カレーだけに。今、うまいこと言った。まあ、牢屋に閉じ込められて1ヶ月ぐらい何も食べていない人なら、美味しいと感じられるんじゃないでしょうか。私ならあれを食べるぐらいなら死を選びますが。2戦目の講評はこんなところです」
これで、勝負結果は村紗の2勝0敗となった。しかし、村紗の顔に余裕の色はない。
最後の3品目の出来によってコース全体の印象が決まる、ということを彼女は本能的に理解していた。ここまでがいくら優勢でも、最後の料理で水を開けられる羽目になれば、この勝負全体の軍配は白蓮に上がることになるだろうと感じていた。
3品目
昼に始まったカレー勝負だったが、3品目の調理が始まった時、外では夜の帳が落ちようとしていた。
村紗は調理台の前に立ち調理を開始しようとしたが、すでに彼女の体は限界を迎えつつあった。目はかすみ人参とカボチャの区別がつかず、鍋をもつ手は震え、膝は今にも地に崩れ落ちそうだった。
肩で荒々しく呼吸する村紗に白蓮が心配そうに語りかける。
「村紗、だいぶ消耗しているように見えます。これ以上続けるのは危険なのではないでしょうか」
「……聖、言ったはずです……手加減しないで欲しいと……」
苦しい息のもと、言葉を返す村紗。目の光だけはまだ衰えていなかった。
「……そうですか……わかりました、ならば私も奥義にてお相手いたしましょう」
そういうと、白蓮は腕を伸ばし、両手を腰から顔の前まで大きく円を描くようにゆっくりと動かした。そしてその手が眼前で合わされると、白蓮の全身が白く発光しだした。
「あれは! 妙蓮寺奥義『千条流刀刃』!!」
「知っているの、一輪」
「『千条流刀刃』その源流は古代インドにさかのぼる。暗殺の道具としてカレーが使われた時代に、暗殺者たちによって密かに継承されてきた秘術。魔法によって自らの身体を限界まで高め、それにより常人の2倍の速さで玉ねぎを切り刻む。あの奥義が出た以上、村紗の命が危ない!」
阿修羅のごとく玉ねぎを切り刻む白蓮。
一体、姐さんはこの技で何人の人間を再起不能に追いやってきたのだろうか。飛散する玉ねぎを見て一輪は身震いを禁じえない。そして、ついにたまらなくなって呼びかけた。
「村紗、もうギブアップしなさい!」
「否! 美少女船長セーラームラサに逃走はないのだ! 穿かぬ! 付けぬ! 省みぬ!」
もはや村紗の思考回路はインド寸前、黄色い粉をキメすぎたのか、盟友一輪の説得にも耳を貸さず、自分で自分を美少女とのたまうまでに混乱していた。
これ以上、続けると取り返しのつかないことになりかねない。最悪の事態までもがギャラリーたちの頭によぎった。だが当の村紗は鬼気迫る表情で玉ねぎを炒めるという危険極まりない作業に没頭しており、自らの身を案ずる朋友達のことも、もうその目には入っていないようだった。
「ああ、玉ねぎがあんなに飴色に」
「美しい」
誰かがそう言ったが、それが玉ねぎの色彩のことなのか、それとも何か別のものについて述べてことなのか、ぬえにはわからなかった。
その時、玉ねぎを炒めていた村紗の右肩ががくんと落ちた。連戦による酷使により、ついに右腕に限界がきたようだ。
しかし、村紗は歯を食いしばると左手を添え、両手でフライパンを持ち上げようとする。腕を上げるたびにギシギシと右肩に痛みが走る。
「くれてやるわよ、腕の一本ぐらい」
村紗は厳しい修行の日々を思い浮かべ、ともすれば折れそうな自分の心を鼓舞する。この日のために重力10倍の部屋でカレーを作り続けてきたのだ。
(私を見ていてカレー仙人)
村紗はセーラー服のポケットに手を入れて何かを掴むと固く握りしめた。ポケットの中ではカレー仙人(本名ニコル)から15万5千円で買った、幸運を呼ぶ印鑑が光っていた。
しかしその時、非情にも白蓮の鍋にじゃがいもが投入された。
「じゃがいも!」
「もう駄目だ!」
周囲はさながら阿鼻叫喚の地獄と化した。
だが、白蓮は攻撃の手をゆるめない。追い打ちをかけるかのように、鍋に香り付けのためのローリエを浮かべた。
「ローリエだと!」
「村紗!もうギブアップして!」
ぬえが泣きながら叫んだ。
村紗の全身を極度の疲労が襲い、肩から崩れ落ちそうになる。しかし、それでも彼女は人参を茹でることを止めない。その姿は神のように美しかった。
村紗の朦朧とした意識の中に、不意に昔の情景が浮かび上がり、波が砕けるように現実と入り交じった。混濁とした心象の中で、冷たい雨の降る海肌に、一人佇む濡れそぼった少女の姿が見えた。
そう、聖と出会う前の自分は何者でもなかった。
暗い海にただ孤舟を浮かべ、寄る辺なく漂っていた。持ち物といえば何もすくえぬ穴あき柄杓だけで、六文銭すら持ってない。そうして孤独が抑えきれないほど水嵩を増してくると、たわむれに眼についた舟を転覆せしめ、溺れゆく者の嘆きの内に自らの心を慰めていた。
どこまでも虚しく醜悪な存在だった。所詮、自分は許される者ではないのだ。
ところが、それが今ではセーラー服に身を包み、なんの因果か末法の手先、仏の教えを説いてまわっている。くだらない。ちゃんちゃらおかしいと思う。自分自身も、仏法も。
しかし、一方でこの世界に対して完全に冷笑的な気持ちになることもできなかった。少なくとも仏は自分の前に聖を遣わせてくれた。聖と出会わず、永遠にあの淀みの中をさまよっている自分を想像すると、あまりの寒々しさに思わず目を覆いたくなる。
果たして、この世界に救われない存在というものがあるのだろうか。しかし、私が沈めた者たちはどうなる。なぜ、聖は私の前に現れた。私が生き長らえた意味は何なのだろうか。そもそもこの世界に生き続ける意味などあるのだろうか。
わからない、何も、恐らく最後まで。いや、そうであるからこそ我々はカレーを作り続けなくてはならない。村紗はそう思った。そこに論理的矛盾はない。
切り、刻み、茹で、盛り付ける。そこにあるのは一個の美しい魂だった。
村紗は懇親の力を振り絞り、ビンから福神漬を取り出し皿の上に並べ、そして倒れ込んだ。
今、審査員たちの前に運命の3品目が並べられた。
聖3品目:『魔界魚と両頭海老のシーフードカレー』
聖の最後の品はライスの上に白身の魚と海老の切り身を並べ、上からカレーをかけたシンプルなシーフードカレーだった。
カレーは今までよく見る家庭のカレーではなく、レストランのカレーとでもいうべき垢抜けた感じのものだった。フォンド・ボーをベースに使った、粘り気もあまりない西洋風のカレーである。魚は繊細な味わいでコクの強いカレーの風味と良く合っていた。プリプリの海老は甘みで味にアクセントを添えるだけでなく、その食感も楽しい。
「とても素直な味でおいしいです」
「これは繊細な味だね」
審査員からも安堵の声が上がる。最初からこれを出せ、という響きが混ざっていなくもない。
「そう、私は3品目にしてカレーの極意に辿りついたのよ。『とりあえず、普通に作ればカレーはうまい』という真理にね」
村紗3品目:『ダークエンジェル・ダンシング・ギルティスカイ』(豚肉のカレー)
「これが……私の……全力です……」
村紗は自らの最後の品を説明する力もないほど消耗しきっていた。
ぬえは目の前に並べられたカレーを見て少し意外に感じた。
なぜなら、そのカレーはじゃがいもに人参、炒めた玉ねぎに安いバラ肉を使った、ありふれた家庭のカレーだったからである。
食べてみると予想していたものと変わらない懐かしい味がした。
それはいつも通りの、いや、その味には格段の進歩があるが、しかし、それはやはり皆がいつも食べていた、村紗のカレーだった。
だが、このシンプルなカレーを食べると湧いてくる、不思議な感動はなんだろうか。
村紗は苦しそうな表情の中で痛々しい笑顔を作りぬえたちに語りかけた。
「……このカレーをどうしてもみんなに食べてもらいたかった……私が作りたかったのはこのカレーなの……じゃがいもは星……にんじんはナズーリン……一輪は玉ねぎ、ぬえは豚肉……雲山は……え~と……ご飯、それをカレーの聖が包み込む。いつも作っていた何の変哲もない、お家のカレー……これが私にとって一番のカレーだもの……」
ふと気づくとぬえの耳に誰かの嗚咽が聞こえてきた。
ぬえの横で星が涙を流していた。そうか、星たちは自分より遥かに長く村紗とともに笑い、泣き、そしてカレーを食べてきたのだと思い当たった。
「見える! 見えます! 村紗とはじめて会ったあの海が、村紗とともに飛んだあの日の夕焼けが、村紗に貸した槍が質屋の軒先に並んでいたあの日のことが、まるで昨日の事のようにありありと浮かび上がってきます!」
普段、自分の感情を他人に見せることを嫌うナズーリンが涙ぐんでいた。
「ふん、私としたことが格好悪いな、泣いてしまうだなんて。でも、どうしても涙が押えきれない。このカレーを食べていると、もう千年も前に京の町で村紗と歌ったあの歌が聞こえてくるんだ。……常夏の楽園ベイベー、ココナッツとサンシャインクレージー……」
涙、涙、涙の合唱。一輪までもが泣きながらカレーを食べていた。
「これに比べたら姐さんのはカスや」
結果発表
ここに全てのカレーは出揃った。いよいよ、幻想郷史上一、二を争う過酷で重大な勝負の勝者が、本当はラーメンのほうが好きな少女、寅丸星によって言い渡される。
「最後の3品目はお互いに持てる力を出し尽くした好勝負となりました。3品目……そして、このカレー勝負全体の勝者を発表いたします」
皆、かたずを飲んで見守っている。
村紗はチラッと聖のほうを横目で窺ってみた。聖はいつもと変わらない微笑を浮かべていて、その心情は察せない。
「このカレー勝負、勝者は……村紗です!」
(えっ、今 ムラサって言った。勝ったの? 私勝ったの?)
星が続けて解説する。
「村紗の最後のカレーを食べたとき私は得もしれぬ感動を受けました。しかし、正直に言えば味だけなら両者のカレーは互角だったのではないでしょうか。勝負を分けたのは、そう食べる者への心配りでした」
「心配り?」
白蓮がたずねる。
「そうです。例えば、聖はスプーンを出してくれなかったので、みんな手づかみでカレーを食べていましたが、村紗はスプーンを出してくれました。私にはその心遣いが嬉しかった」
「そうでしたか……なぜみんなが手づかみで食べているのか不思議だったのよ。みんなインド人なんだと思っていたわ。そんなことを見落とすなんて……村紗、私の完敗です。……随分と腕を上げましたね」
村紗は未だ自分が勝ったという実感がわかず呆然と立っていたが、白蓮のその言葉を聞き、喜びと疲れがこの3ヶ月の様々な思いとともに一気に押し寄せてきた。
自らの内に去来した説明のできない感情をこらえきれず、白蓮のもとに近寄ると、思わずその胸の中に飛び込んだ。
「お帰りなさい、村紗」
「……ただいま」
万感の思いが胸にこみ上げてきたが、言葉になったのはそれだけであった。
そうしてしばらくの間、二人は抱擁していたが、やがて脇で二人を見つめていたぬえが注意を向けるようにパンパンと柏手を打った。
「さあさあ、村紗も帰ってきたことだし、久々にみんな揃っての夕食をはじめようよ。白蓮と村紗はお腹すいたでしょ」
外はどっぷりと日が暮れ、あたりはすっかり暗くなっていた。
「食べ物は……カレーなら残ってるけれど……」
「やれやれ、私はしばらくの間、カレーは見るのも遠慮したいね」
「カレーが余ってしまいましたね。どうしましょうこれ」
星が鍋に大量に残っているカレーを見渡して言った。
「残ったカレーはタッパーに詰めて檀家のみなさんに配ってあげましょう。それから小傘にも送ってあげないとね、あの子いつもお腹すかしているから」
「それはいいですね。小傘もきっと喜びますよ」
「村紗、私にカレーの作り方を教えてよ」
ぬえがセーラー服の袖を引っ張りながら村紗の顔を覗きこむ。その姿を見て一輪が軽口を叩いた。
「ぬえったら、さっき、ちょっと泣いていたのよ」
「ちっ違うもん! あれは玉ねぎが眼に入っただけだもん!」
「アハハハハハハハハハ……」
寺の中に少女たちの笑い声がこだまして、いつまでもなりやまなかった。
ここにキャプテンムラサは長き旅路からの帰還を果たし、再び命蓮寺の一員として暮らし始めることとなった。しかし、これからも彼女の行く手には数々の試練が待ち受けているだろう。そう、彼女はまだ登り始めたばかりなのだ、この果てしなきカレー坂を。
(キャプテンムラサ航海記 第4561話「辛符・華麗なる決闘」・完)
おいwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
カレーはスパイスの数だけおいしくなるけれど
駄目だwwww京極さんwwwwwwwww
いや面白かった。
あと夜雀は八つ目鰻で焼鳥は妹紅な。
それ、多分無駄だったと思います。
こんなに笑い悶えたのは久しぶりです
ああ、それはうまそうだ……って、さりげなくミスティアが(物理的な意味で)喰われよる!?
ぬえがカレーに指突っ込んでるところで『なんて行儀の悪い奴だ!』と思ったりもしましたが、まさかこれが伏線だったとは……いろいろとヒドいですね、これは。
その他にも、みんな壊れすぎで腹筋が捩れました。こんなに笑ったのは久しぶりで、面白かったです。
くすりと笑いぶっと吹き、それでも最後まですらすら読めるのは素晴らしいです。
>雲山のいない一輪と同じ
よしぬえ表に出ろ。
納得だ 小傘(;ω;`)
端で眺める分には微笑ましいけど、当事者にはなりたくねえーw
ぬえのトラブルメーカーっぷりが良かったな。
これはカオスだ
ツッコミどころと笑いどころが多すぎて何も言うことができないが、それでも一つだけ言わせてくれ。
「たとえ姐さんの体内から分泌されたカレーであっても、万薬長寿の甘露と思い、ありがたくいただくべし!」
おいwwwwwww
とりあえず自重しない一輪と、何かと可哀想な星がウケるwww
いいなぁ、こういう話ww大好きだwwww
ずいぶん懐かしい話だww
面白かったです…w
雲山の生死が気になるwww
>>「もう駄目だ!」
お前らwww
一輪毒舌だなwww
水兵=カレーという発想は今まで無かった。
お前ら自重しろ!!!! と!
うん、これはひどい
にしてもここまでキャラが崩壊していてそれでもまとまっているのがすごいですw
つっこみたいところが多数ありますがとても書ききれないのでやめておきますw
おいやめろ馬鹿 消されてまう!
そしてぬえはかわいい
ろくなやつがいないなこれはwwww
美少女船長セーラームラサはいつから放映されますか?
あとこがさん頑張れ。超頑張れ。
一輪さんいろいろ終わっちゃったw
確かにセーラー服繋がりだ
タッパーに詰められたカレーがブラックハバネロだったら……
俺なら遺書書いて間食する。
しかし最近になってオリンピック種目にもなったこのカレー、日本はまだまだですね。早くムラサ選手を推すべき。
楽園ベイベー千年前に歌うなwww
いろんな漫画のネタが豊富で最高でした。これは至高のギャグ命蓮寺だ
本当にまともなのがいないじゃないか!
使い方とチョイスは良く、元になったギャグの作者に対する点数を考慮すれば50は越えるなあと
面白いですが突き詰めたギャグではありませんね
まあこのサイトに突き詰めたギャグが必要とは思えませんが
また何か書いてください
読み進めるのにも抵抗がなく、ちゃんと笑えてとてもよく出来たお話だったと思います。
孤独のグルメネタでワロタwwww