!このお話は、作品集95にある『「わかったかしら。つまり私は、貴女より本当はかなり年下なのよ」 』の続きとなります。
正直、前作を読んでいないと全く分かりません。
もし読んでいない方は、お手数ですが先にそちらを読んで下さい。
前回読んでくださった方。
今回もぷっ○んプリン的にぷっつり終わりますが、続きがありますので安心(?)してください。
と言うか、書いてたら長くなりすぎたので分割にしました。
※このお話には、次のような人物が含まれます。
・ツッコミ時には敬語・女言葉が抜ける咲夜さん
・ものすごく巫女らしくない霊夢
・扱いが(今後もこのシリーズでは)酷くなる射命丸
以上、おk!な方は下へ。
咲夜と魔理沙が恐ろしい真実を乗り越えて談笑している頃。
窓際から一つの影が飛び去った。
「ぐふっ・・・っ!ぐふふふふふっ!これはいい・・・今日は徹夜です!」
恐ろしい運命を連れて・・・・・・・・・。
~翌日~
「な・・・っ!?何よ、これっ・・・!」
新聞を読んでいた咲夜は目を見開いた。
見開くと余計に見出しが大きく見えるような気がする。
「号外!紅魔館衝撃の新事実~十六夜咲夜、10歳ですっ☆」
これは明らかに昨日魔理沙に話した内容である。
だが、魔理沙は意外と秘密を共有するより、自分だけが知っていたい、と思ってしまう人間だ。
魔理沙から情報が漏れることはまず無い。
かといって、魔理沙のネタ帳は煙が上がらない程度で燃やし、
そのための対価として今なお現在進行中で燃えているはずなのである。
今頃は土の中でどんな風に燃えているのであろうか。
計算した通りに事が運んでいれば、
今頃地中で咲夜お手製拡大空間(酸素量多め)でくすぶり続けているはずだ。
あと2時間程で完全な灰となるだろう。
その頃には咲夜の注いだ霊力が切れて空間も元通りになっている。
もちろん紅魔館の例に漏れず、外からは全く分からない。
と、なると。
「やっぱり天狗が盗み聞きしてたのね・・・・・・」
これしかないのである。
なぜ、よりによって昨日の会話が烏に聞かれてしまったのか。
自分はどうしてそのとき周囲の警戒を怠ったのか。
今更悔やんでも、もう遅いのである。
しかし。
咲夜は完全で瀟洒な従者だ。
だからこそ彼女は悟った。
今のこの状況を打破するためにも、悔やむばかりではいけないのだと。
そして彼女は向かう。
まずは、博麗神社へと。
~博麗神社~
「で?何の用よ。私より年下の咲夜ちゃん」
「その言い方むかつくわ・・・・・・。」
咲夜がまず向かったのは博麗神社だった。
理由は簡単。
ここには、すべての妖怪が来る『可能性』があるから。
それだけだ。
この神社は、山の神社よりも規模も小さい。
妖怪の山ほど妖怪が住みやすくも無い。
人間の里のように幻想郷の中心に位置するわけでもない。
だが、ここは全ての人間・妖怪・幽霊・亡霊・月人・神・・・・・・
全ての者がこの神社にはやってくる。
それは、此処が幻想の原点だから。
・・・・・・まぁつまり困った時は原点に戻れと。
そう言う話である。
「なぁに?じゃあお年玉でも貰いに来たの?」
「そんな事あるわけないでしょう。大体そんな財産がここにあるの?」
「ないけど?」
「やっぱり無いんだ。なら話を振らないの」
「仮にあったとしてもあげない」
「なら余計に振るな」
賽銭箱の前で話す咲夜と霊夢。
縁側に咲夜が腰掛けると霊夢が、
「縁側も有料になったわ。レンタル10分100文」
と言ったためである。
「江戸時代換算でかけそば5杯は食べられるわよ・・・・・・」
そう言う咲夜もすぐに縁側から離れるあたり瀟洒である。
キャーサクヤサンショウシャー。
「じゃなくて。私の話、ずいぶん噂になってるでしょ」
「あーあ、みんな神社には来るけど賽銭を置いていかない。おーいーてーけー」
「だから、ああもう!なんでみんなして話を聞かないのよ!
あと山に向かって叫ぶのやめなさい!あんたは山姥か!」
「お前の方がヤマンバだー」
「だから山に向かって言うな!木霊がそんなに面白いのか!」
「・・・・・・じゃあこの遣り場のない悲しみをどこへ向ければいいの私は?
『かりぶかい』にでも向ければいいの?」
「とりあえず、そのよく分からない日本語を直しなさい。
カリブ海に向けるって何よ」
「・・・・・・・・・なんだろう?」
「何でしょうね?自分で探しなさい。
で、よ。アンタの所にも来たでしょ、押し売り天狗」
「さーあー?
私はしらな『チャリーン』いなんて言わないわよ!?」
「(・・・・・・この子ホントに大丈夫かしら、こんな現金になって・・・・・・)
コインいっこで裏返る紅白、今度からそう名乗ったらどうかしら?
で、どうなの?」
「ああ、天狗なら朝方ここに来たわよ。
でも、無料でこれ置いてった」
霊夢が縁側に捨ててある新聞を指さす。
裏も表も黒く汚れている上にくしゃくしゃだ。
きっと境内の掃除に使ったのだろう。
最早金を貰った霊夢に怖い者などない。
咲夜の人を哀れむ目でさえも恐れない。
「・・・・・・そう。じゃあね、ありがとう。これで」
咲夜が大した収穫も無かったな。他を当たるか―――――
そう思い踵を返しかけて――
「待ちなさい」
しかし巫女はそれを許さなかった。
「あんた。人にこれだけ聞いといて、勝手に帰るの?賽銭も少ないし」
咲夜の心にその言葉が突き刺さる。
悪魔の狗などと呼ばれていても、咲夜も人の子。
少しくらいは申し訳ない気持ちが心に浮かぶ。
ついでに最後の言葉も聞かなかったことにした。
私は瀟洒だからね。
「なら、何をして欲しいのかしら?
まさか、私を小さくしてだぼだぼのメイド服着せるとかさせないわよね」
「まっまさか。違うわよ、噂が本当なのか知りたいだけ」
(少しだけ、咲夜の言った通りにして寝顔でも写真に撮っとけば売れるかな~とか考えたけど)
「そう。ならいいけど。
――――悪いけど本当よ。それじゃあ」
「じゃなくて。アンタ、その話が本当なら
難しい漢字読めないでしょ?」
「―――――!?べっ別にそんな事は」
「じゃあこれ読んでみてよ」
霊夢がさらさらと雪に『悪魔』と書く。
「あくま」
咲夜が答える。
そんなやりとりを6回ほど繰り返すと―――――
咲夜はポーカーフェイスを崩した。
そしてついに、11回目で咲夜がボロを出した。
『行楽』
「ぎょ―――こうらく」
「今アンタ『ぎょうらく』って読もうとしたでしょ」
「うっ五月蠅いわね」
「そう。さっき『海豚』もフグって読もうとしてたようなー」
「・・・・・・。
―――――分かったわよ、もう認めるわよっ!
私は寺子屋レベルの漢字も読めません!これで良いでしょ!」
「認めたわね。・・・・・・やった、初めて咲夜に口げんかで勝った・・・・・・!」
「どうでも良いでしょうが!ほっといて!」
咲夜超傷心。
そこに追い打ちをかけようとする霊夢。
「・・・・・・・・・ねぇ咲夜、思ったんだけど、
紅魔館ってそう言う書類のやりとりとかどうしてんの?」
「・・・・・・・・・・・・紅魔館内の書類は全て英語かフランス語かイタリア語かルーマニア語よ」
「そんなばかな」
「今度持ってきましょうか?」
「いいわよ、いらない」
どうせ読めないし。
しかも門番はどうなのよ。中国語はどうした。
「あいつはさっき言った4カ国語と中国語の他に、アイヌ語なんかも使える
インターナショナルチャイナーよ。
最終的には100言語くらい使えるらしいわ。
魔界語とか違う世界の物を合わせると200くらい?」
「それって最早人間じゃないんじゃ」
「いや、美鈴は妖怪だから。元々人間じゃないわよ」
早く続きを。
てか美鈴が語学堪能すぎるwww
まぁ時間を操る程度の力があれば肉体年齢なんてどうにでもなりまさぁな。
求聞史紀でも阿求が何百年も昔の人のように感じるって言ってるしね。
続 き を 頼 む
つうかキャラ崩壊すげえなw全く以て嫌いじゃないw
めーりんすごいよめーりん。キャーメイリンモンバーン
しかし、いくらなんでも尻切れトンボ。
え、終わり? って声に出てしまいました。なので無評価で。完成後にまとめますね
なんか美鈴が結構良い設定な気がするので楽しみです!
……何で俺の足元にナイフが刺さってるんだ