「早苗,信仰を集めにいっておいで」神奈子は,突然そういった。
「えぇ!?」早苗は驚いたような声を上げる。
「いいから」と神奈子 「そうそう,いっといで~」
「諏訪子様まで・・・」外は既に雪が降っており,真っ白だ。豪雪というわけではないが,いつもの服で行くのは厳しかった。今日ぐらいは,と早苗は想っていたが,二柱には逆らえない。渋々ながら,里に降りていった。
――――――人間の里に来た早苗は,里を歩いていた。しかし,この雪だ,外に出ている人はほとんどいない。
「おかしいな・・・夕方だから子どもたちは遊んでる筈なのに・・・」不思議がる早苗。
何かあったのか,と歩き回る。ふいに,ある家を覗き込むと,そこには家の中を飾りつけ,はしゃぐ子供と,料理を作りながらそれを見ている親の姿があった。
「・・・!」 早苗はショックだった。ここの家族はこんなに幸せそうにしているのに。自分だけ,こんなに寒い中,外に出て信仰を集めているのだ。早苗は怒りを感じた。どうして,自分ばっかり。
どうして,自分ばっかり・・・・!
――洩矢神社 ・・・そこでは,二人の神が一生懸命働いていた。
「よいしょっ・・・と」帽子をかぶった一人の神が家を飾り付けていた。
台所には,料理を作っている注連縄を付けた神がいた。
二人は同時にいった。「早苗を家から離すにはこれしかなかったもんね・・・」
そのころ,もう日もすっかり落ち,帰る途中,早苗はあの家族のことを思い出していた。
「私にも,あんな頃があったかな・・・」 思い出してみたが,小さい頃から立派な風祝になるための修行をしていた早苗は,そんなことをしてはいなかった。早苗の心の中に何かが引っかかっていた。
不満を持ちながらどんな文句をいってやろうか,と早苗は思っていた。
「ただいま帰りました」 怒ったような口調で言う。
「「お帰り!」」 大きな声で迎える二人の神。
「「さあさあ,こっちきて,寒かったろう?」」早苗の手を引っ張り,居間へとつれていく。
何なんだ,と思った早苗が見たものとは,
豪華な飾りと,たくさんの料理だった。
「「いやあ,この準備をするためにねえ,ちょっと出てもらっていたんだ」」 照れくさそうに笑う神。
早苗のなかで何かが浮かんだ。 分かった,やっと,わかった。引っかかっていたものが。
「私は・・・家族のぬくもりが・・・欲しかったんだ・・・」 心の中で呟いた。
「悪かったね,早苗,さあ,食べよう。・・・早苗?」
自然と涙か零れ落ちていた。
「「ちょちょ,ちょっと早苗!?何か私たち悪いことしたかい!?出て行かせたことは謝るけど・・」」
「いえ・・・ちがうんです・・・有難う・・・お母さん・・・!」
終
「えぇ!?」早苗は驚いたような声を上げる。
「いいから」と神奈子 「そうそう,いっといで~」
「諏訪子様まで・・・」外は既に雪が降っており,真っ白だ。豪雪というわけではないが,いつもの服で行くのは厳しかった。今日ぐらいは,と早苗は想っていたが,二柱には逆らえない。渋々ながら,里に降りていった。
――――――人間の里に来た早苗は,里を歩いていた。しかし,この雪だ,外に出ている人はほとんどいない。
「おかしいな・・・夕方だから子どもたちは遊んでる筈なのに・・・」不思議がる早苗。
何かあったのか,と歩き回る。ふいに,ある家を覗き込むと,そこには家の中を飾りつけ,はしゃぐ子供と,料理を作りながらそれを見ている親の姿があった。
「・・・!」 早苗はショックだった。ここの家族はこんなに幸せそうにしているのに。自分だけ,こんなに寒い中,外に出て信仰を集めているのだ。早苗は怒りを感じた。どうして,自分ばっかり。
どうして,自分ばっかり・・・・!
――洩矢神社 ・・・そこでは,二人の神が一生懸命働いていた。
「よいしょっ・・・と」帽子をかぶった一人の神が家を飾り付けていた。
台所には,料理を作っている注連縄を付けた神がいた。
二人は同時にいった。「早苗を家から離すにはこれしかなかったもんね・・・」
そのころ,もう日もすっかり落ち,帰る途中,早苗はあの家族のことを思い出していた。
「私にも,あんな頃があったかな・・・」 思い出してみたが,小さい頃から立派な風祝になるための修行をしていた早苗は,そんなことをしてはいなかった。早苗の心の中に何かが引っかかっていた。
不満を持ちながらどんな文句をいってやろうか,と早苗は思っていた。
「ただいま帰りました」 怒ったような口調で言う。
「「お帰り!」」 大きな声で迎える二人の神。
「「さあさあ,こっちきて,寒かったろう?」」早苗の手を引っ張り,居間へとつれていく。
何なんだ,と思った早苗が見たものとは,
豪華な飾りと,たくさんの料理だった。
「「いやあ,この準備をするためにねえ,ちょっと出てもらっていたんだ」」 照れくさそうに笑う神。
早苗のなかで何かが浮かんだ。 分かった,やっと,わかった。引っかかっていたものが。
「私は・・・家族のぬくもりが・・・欲しかったんだ・・・」 心の中で呟いた。
「悪かったね,早苗,さあ,食べよう。・・・早苗?」
自然と涙か零れ落ちていた。
「「ちょちょ,ちょっと早苗!?何か私たち悪いことしたかい!?出て行かせたことは謝るけど・・」」
「いえ・・・ちがうんです・・・有難う・・・お母さん・・・!」
終
それ以前に、文章があまり宜しくないのではと感じます。
他の人の作品と、自分の作品を比べてみて下さい。
これからもっともっと中身を詰め込んで、より面白い作品を書いていって下さい。
誤字報告
洩矢神社になってますよ