Coolier - 新生・東方創想話

ヴァンパイアハンター咲夜

2009/12/19 01:28:54
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日も沈み、夜の帳が覗き始める黄昏時。

今宵もまた、紅魔の城が目覚めの時を迎える。

私は自室の窓を開き、冷え始めた夜気を室内へと迎え入れた。

冷やりと頬を撫でる風が、仮眠から目覚めたばかりの私の意識を覚醒させる。

いよいよ、この時がやってきた。

昨日は想定外の事態により、やむなく延期せざるを得なかったが、今宵は万全である。

気の遠くなるような長い歳月をかけて暖め続けてきた計画を、ようやく実行に移すのだ。

『レミリア・スカーレット暗殺計画』

長い年月というのがどれほどのものかと聞かれれば、答えるのはそう難しいことではない。

私がこの館に従者として仕えてきた年月と、ほぼイコールだからである。

というのも、そもそも私がこの館に潜入したのも、この計画が理由なのだから当然だ。

私を知る者がこのことを聞けば、おそらくはただの冗談だと捉えられるだろう。

私のことを100人に聞けば、きっと100人がこう答える。

奴は悪魔の犬だと。

主君のためならば己の命すら簡単に賭けられる、忠実な僕であると。

当然だ。

そういう自分を、まさについ昨日まで、ずっと演じ続けてきたのだから。

しかし本当の私は違う。

私は魔族を専門に狩るハンターだ。

過去にも数度、強力な力を持った魔族をしとめた実績がある。

魔族とは、総じて人間などより遥かに強大な力を持つ。

私とて、時間操作という特異な能力を持つものの、所詮は人間だ。

時間操作という唯一の特殊技能でさえ万能ではない。

時間を停止したままナイフで刺すことはできないし、動き出せば奴らは眼前に迫ったナイフでもかわしてくる。

では、なぜこうも魔族を相手に、私は確かな実績を重ねていられるか。

その理由は、私の狩りのやり方にある。

用心深く、周到に、粘着質に獲物の隙を窺う。

そのためならば、たとえどれほど時間をかけようとも厭わない。

1%でも失敗する可能性があるのなら、実行は延期する。

そうして、100%確実に仕留められる瞬間のみを狙うのだ。

その執拗な狩りのやり方から、こちらの世界では『ヘルハウンド』という通り名で呼ばれている。

一度喰らい付いたら相手が死ぬまで離さない、という意味らしいのだが。

こちらでも犬と呼ばれているのだから、なかなか滑稽な話である。

そんな無意味な思考を弄びながら、私は装備を確認する。

大腿のベルトに装着された、銀製のナイフ。

そう。私は吸血鬼の弱点であるはずの、銀で造られたナイフの所持を許されている。

これは私が長い年月を賭けて築きあげてきた信頼の成果である。

メイド長という地位を与えられ、今レミリアから最も信頼を寄せられているであろう立場。

まさか私がいまさら裏切ろうなど、レミリア本人は夢にも思うまい。

まあ正確に言えば、裏切るという表現にはやや語弊がある。

なぜなら、私はこの館に来てレミリアに仕え始めたその頃より、ずっとそのつもりだったからだ。

「さて、そろそろお嬢様のお目覚めの時間だわ」

私は独り言をポツリと漏らし、自室を後にする。

こうした独り言を漏らすときでさえ、私は演技を忘れない。

偶然、館の誰かが耳にしてしまう可能性も否定しきれないからである。

演技をした上での独り言を聞かれるならば、むしろ好都合。

それはこの館の者達が信じるメイド長の十六夜 咲夜の独り言であり、狩人の独り言ではないのだから。

たとえ聞かれたとして、彼らの信じる虚像の私の姿を、さらに強固なものにするに過ぎない。

「あっ。おはようございます、メイド長」

「ええ、おはよう」

すれ違ったメイドたちが私に向けて頭を下げる。

私がいまから彼女達の主を暗殺しに行こうと思っているなど、夢にも思っていない顔で。

私は涼やかな微笑みを浮かべて応対しながら、内心ではほくそ笑んでいた。

もうこの館では誰一人として、私を疑うものなどいないのだ。

狩人としての私を覆い隠す究極の隠れ蓑。

人はそれを信頼と呼ぶ。





                     * * *





レミリアの私室の前に到着した。

上機嫌そうな表情を偽りながら、造りの豪奢なドアの前に正対する。

そして、時間を止めた。

偽りの表情を解き、私は大腿のベルトに差した銀のナイフを確認する。

レミリアを仕留めるのに使用することを許された武装は、このナイフ一本。

それ以上の武装は余計な疑惑を招く。

あくまで普段どおりの自分を、最後の瞬間まで装わなければならない。

磨きぬかれた銀のナイフに、まるで氷そのものから削りだしたかのような、研ぎ澄まされた眼光が映る。

時間の止まった世界にしかいない、狩人としての私がそこにいる。

「久しぶりね」

ナイフの向こうの狩人が、ひどく無機質な声で挨拶を投げかけてきた。

本当に久しぶり。

この館に来てからもう何年も表に出していなかった、本当の自分である。

準備はよろしい? 始めるわ。

時の流れが戻る。

上機嫌な表情の私は、ドアに軽くノックをした後、ドアノブを捻った。

「失礼致します、お嬢様」

返事は待たない。

いつも私が起こしに来るまで、レミリアはベッドの上で寝ているからである。

部屋に入ると、私は意外な光景に目を丸くした。

「あら、残念。もうお目覚めでしたのね」

「たまたま目が覚めたのよ。残念とはどういうことかしら」

「お嬢様の寝姿を拝見するのが私の日課ですわ」

レミリアは呆れたようにこめかみを押さえながら嘆息する。

残念なのは本当だ。

寝込みを襲うというのは、種族を問わず有効な手段の一つなのだから。

しかし私はそのくらいでは心を動かさない。

チャンスを逃したなら次を待つ。

次も逃したならまた次を。

今日が駄目ならまた明日。

決して焦らず、確実なチャンスが訪れるまでただじっと潜伏する。

その臆病すぎるほどに慎重な姿勢が、今日まで狩人としての私を生かしてきた。

何年もこの計画の下準備のためだけに費やしたのだ。

いまさら少し遅れたぐらいでは、どうということはない。

「まあいいわ。手伝いなさい、着替えるから」

「はい、喜んで」

「なんでそんなに嬉しそうなのよ、貴方は」

レミリアは姿身の前で、クローゼットを物色する私を待つ。

「今日はどういったお召し物に致しましょうか。うふふっ」

「任せるわ。いいから早くして」

ピンクよりは紅に近いドレスを選び出し、私はレミリアの元に向かう。

レミリアは無防備な後姿をさらしながら、ただじっと私を待っている。

少し考える。

今ならやれるか?

この隙だらけの背中に、大腿の銀のナイフを突き立てられるか?

……いや、やめておこう。

姿見があるからだ。

例え背後でも、不信な気配が一瞬でもあれば気付かれる可能性がある。

事を急く必要はない。

今日はまだ始まったばかり。チャンスはいくらでもあるのだから。

「ねえ、まだ?」

「……やっぱりブルー系にします?」

「はぁ。好きにして」





                     * * *





着替えを済ませた後、私はレミリアに従って食堂に向かって歩いている。

相変わらずレミリアは無警戒に私に背後を晒しているが、そこに飛び掛る気にはなれない。

なにかに集中しているわけでもない今の状態では、いつ注意がこちらに向くかわからないからだ。

私が動き出した瞬間にこちらを向かれたりでもしたら、これまでの積み重ねが水の泡になる。

もっと確実なタイミングが訪れるまで、手を出すつもりはない。

「ん? やけに上機嫌そうね」

「うふふっ、やっぱりお嬢様には紅ですね!」

「……あそ」

手を出さなくて正解だった。

このように、偶然こちらに意識が向く可能性もあるというわけだ。

こういった小さな可能性を無視していては、命がいくらあっても足りはしない。

いまさら運などという不確かなものに任せるつもりなど欠片もないのである。

やがて、私とレミリアは食堂に到着した。

レミリアはいつものように、長テーブルの先に据えられた、彼女の体に対して大きすぎるイスに腰掛ける。

私はレミリアの食事を運ぶため、隣室である厨房のほうへと足を向ける。

厨房では調理係であるメイドが数人、せわしなく駆けずり回っていた。

「あっ、メイド長! お嬢様のお食事はそちらのキャスターにご用意できてます」

「これね。わかったわ」

メイドの一人が私にそう告げて、すぐに私から意識を外した。

これから屋敷中の使用人の食事を作るというのだから、彼女達も大変な職場である。

キャスターに手を伸ばし、私は考える。

この料理に一服盛るとしたら、チャンスではある。

周囲のメイドたちは私に気を配っていない。

時間を止めてその隙に仕込むなら、おそらく気付かれないだろう。

吸血鬼相手にも有効な量の毒は常備している。

結論はすぐに出た。

致死量の毒を仕込むならかなりの量が必要になるし、それだけの量を盛れば無味無臭とはいかない。

万が一にでも毒に気付かれた場合、致死量を摂取する前に吐き出されてしまうかもしれない。

かといって、少なすぎれば効果がない。

チャンスではあるが、確実性に欠ける。

「メイド長、どうかしました?」

「ん? いい香りだと思って。今日のは特に出来がよさそうね」

「あっ、わかります? おソース変えたんですよ」

「へぇ。あとでレシピ教えてね」

「いいですよ~。あっ、ちょっと!? それ砂糖と塩間違えてる!!」

「きゃー!!」

何食わぬ顔でメイドに応対しながら、私はキャスターを押し始めた。





                     * * *





食事を終えた後は自由時間。

自由時間というのは語弊があるが、ようするにレミリアが日によって何をするかわからない時間帯である。

博麗神社に向かうこともあるし、テラスでお茶を楽しむこともある。

こればかりは、長年行動パターンを研究し続けてきた私でも予測は不可能だ。

計画の実行には、残念ながら不向きな時間帯である。

まあいい。この時間帯以外はほぼスケジュール通りの行動となるはずだ。

そのときにチャンスを窺えばいい。

「今日はパチェの所に行くわ。貴方は好きにしてていいわよ」

「好きにしていてよろしいのですか? それではお嬢様を膝の上に乗せて一緒に読書を―――」

「言い直すわ。来んな」

レミリアは私を置いて、すたすたと図書館のほうへと向かっていった。

付いていく必要はない。

どの道、パチュリー・ノーレッジが一緒に居るならチャンスは訪れないだろう。

収集したデータによれば、今日は霧雨 魔理沙が図書館を襲撃する可能性は低い。

魔理沙は一昨日、昨日と連続で図書館を訪れている。

三日連続で魔理沙が図書館を訪れる確率は3%以下。無視してもいい数字だ。

ならば、レミリアは今日の自由時間中、ずっと図書館に居続けるだろう。

張り込むのは無駄だ。それより今出来ることをするべきである。

「さて、美鈴の様子でも見に行きましょうか。居眠りしてなければいいけど……」

半分は嘘。

居眠りしていたほうが好都合である。

紅 美鈴はレミリア暗殺というプロセスのなかで、私が最も警戒している要因だ。

なにが厄介かといえば、彼女の能力である。

『気を操る程度の能力』

美鈴は気を扱うスペシャリストだ。当然他者の気にも敏感である。

私がわずかにでも殺気を漏らせば、たとえ門の外に居ようとも美鈴は察知するだろう。

仮に私の殺気を美鈴が察知したとしても、おそらく美鈴はレミリア暗殺という確信には至らない。

それだけの信用を、私はすでに確立している。

しかし疑念は湧くはずだ。

暗殺に成功した後に気付かれるならば、時間操作を駆使していくらでも逃げ切れる自信はある。

だが前もって察知されてしまえば、もうチャンスは訪れない。

いかに美鈴に気付かれずにレミリアを暗殺するか。

そこにこの計画の全てがかかっているといっても過言ではない。

その美鈴が居眠りしているなら、暗殺のチャンスは大幅に増える。

居眠りをしているのを見つけたら、私の立場上たたき起こさなければならないが、それは問題ない。

居眠りしているところを起こした場合、再度美鈴が居眠りする確率はほぼ100%だからだ。

どの道することがないのだから、今のうちに美鈴の様子を把握しておこう。





                     * * *





門の前に飛び降りた私は、美鈴の様子を見て嘆息した。

外向けには呆れ、内心では安堵である。

案の定、美鈴は門に寄りかかりながら、こっくりこっくり船を漕いでいた。

美鈴の頭がメトロノームのように、一定間隔で前後に揺れている。

「また寝てる。懲りないわねぇ」

演技での独り言を漏らしておき、私は大腿のナイフを引き抜く。

先端の尖り具合を確認し、それをそっと上に向けて、美鈴の胸元の前あたりに差し出す。

―こっくり、こっくり、こっくり、こグサッ!!

一際大きく揺れた美鈴の額に、鋭く尖ったナイフの先端が埋もれた。

「痛ァ!?」

「おはよう」

「ひどい!! いつものことですけど、ナイフ刺すなんて咲夜さんひどい!!」

「人聞きの悪いこと言わないで頂戴。貴方が自分から刺さったのよ。

 私は貴方の額に刺さりそうなところにナイフを添えただけ」

「なにその理論!? どこのヤンキーですか!?」

いつものやりとり。

そう、あくまでいつもどおりの自分を装う必要がある。

わずかにでも怪しまれてはならないのだ。

私は美鈴の額に絆創膏付きビンタを叩き込み、ナイフの先端を拭った。

大丈夫。切れ味は落ちてない。

「あっ、咲夜さん。今夜は雷雨みたいですよ」

ナイフから視線を戻すと、美鈴は西の空を見上げていた。

真っ黒い雲が西のほうから流れてきているのがわかる。

「へぇ。雨雲だっていうのはなんとなくわかるけど、雷雲かどうかまでは判断できないわ。

 貴方の気を読む力って、天気とかも読めちゃうわけ?」

「いいえ。空気の質感とか、においとか、そういうのから判断してるんです。

 能力のおかげだからじゃないので、慣れれば誰にでもできますよ」

雨、か。

流水は吸血鬼の弱点の一つ。

雨が降るというのなら、今夜は好都合かもしれない。

弱点といっても、せいぜい気だるい気分になるとかその程度らしいのだが、少なくともプラスには働く。

やはり待っていればチャンスは巡ってくるものだ。

「……咲夜さん?」

おっと、自分の考えにのめりこみすぎていた。

美鈴が不思議そうな表情で私の顔を覗き込んでいる。

じぃっと、窺うように。

まさか、殺気が漏れた?

いや、そんなことはないはずだが……。

さすがに距離が近ければ感覚も鋭敏になる。

状況を確認できたのなら、早めに距離を取るべきかもしれない。

「そうそう、咲夜さん。最近ちょっとおかし―――」

「そ、そういえば洗濯物を取り込み忘れていたかも! 美鈴、サボるんじゃないわよ!」

私は慌てて屋敷に向かって駆け出した。

最近ちょっと、おかしい?

勘付かれたのか?

流石の美鈴も、完全に確信を得てはいないだろう。

だが怪しまれたかもしれない。

計画は延期するべきか?

1~2ヶ月も大人しくしていれば、たとえ怪しまれていたとしても杞憂だったと思われるはずだ。

そういったところに時間を惜しまないのも成功の秘訣であることを、私は知っている。

たったこれだけのことで美鈴が勘付いたかどうかを判断するのは、まだ早計だろう。

しかし、計画の延期も視野に入れる必要があるかもしれない。

もしそうなったとしても構わない。時間ならいくらでもかけてやる。

それが私の狩り方だ。



「最近ちょっとおかし作りに凝っていて、洋菓子のレシピとか……、あの……。咲夜さ~ん?」





                     * * *





夕食も片付き、今日もそろそろ終わりを迎える頃だ。

結局、決定的な隙はいまだにない。

しかしながら、最後にして最大のチャンスがまだ残っている。

「さて、お嬢様。夕食も片付きましたことですし」

「そうね。寝ましょう。あとは寝るだけね!」

「お待ちください、お嬢様。レディがそのようなことを仰ってはいけません」

レミリアの腕を逃がすまいとがっちり掴み、私は傍に用意しておいた着替えとタオルを手に取る。

「まだ湯浴みという大切な行事が残っておりますわ」

うっ、とレミリアの表情が嫌そうに引き攣った。

「へ、平気よ。今日は外出したわけでもないし」

「駄目です。流水が苦手なのは存じておりますが、レディの嗜みとして欠かすことは許されません」

レミリアは入浴を嫌がることが多い。

流水は苦手だけど溜まり水なら平気、という屁理屈くさい理論のおかげで、湯船に浸かるのは平気である。

しかしながら、髪や体を洗った際の泡を洗い流すのは、やはり流水となってしまう。

吸血鬼であるレミリアが入浴を好まないのは、まあ無理もないことである。

あとは、髪を洗ってると泡が目に入って痛いとかなんとか。

ともあれ、これは私にとっては絶好のチャンスに他ならない。

弱っているレミリアを確実に襲撃できる、またとない機会だ。

一人で着替えも出来ないレミリアは、当然入浴の際も私の手伝いを必要とする。

お嬢様とはすべからくそうあるべき生き物らしいのだが、今の私にとっては好都合なのでよしとしよう。

「さあ、お嬢様。参りましょう!」

「いやー! やめてー! 拉致されるー!! そこのメイド!! 見てないで助けなさい!!」

すれ違うメイドたちは微笑ましそうに私達を見るだけで、誰一人として止めようとする者はいない。

メイドたちは幾度となくこんな光景を見ているのだから、いまさら不思議にも思わないのだろう。

そのために今日この日までこんな演技を続けてきたのだから、当然の結果だ。

しかし、それも今日で終わり。

この最大のチャンス、逃す理由はない。

浴場までたどり着いた私は、脱衣所にレミリアを放り込んだ。

「さ~て、脱ぎ脱ぎしましょうね~」

「うぅ……。嬉しそうに脱がさないでよ、この変態」

「はい! もうこの瞬間のために生きていると言っても過言ではございません!」

「胸を張って言うことではない!!」

手早くレミリアの服を脱がし、今度は脱衣所から浴室内へと放り込む。

さて、これで場は整った。

満面の笑顔を顔に貼り付けながら、一方で私の心の中は真冬の空のように冷たく澄み切っていた。

大腿に意識を向けると、そこにはナイフの感触が確かにある。

やるならば、レミリアの髪を洗っている時。

そのタイミングならば、確実にこの銀のナイフをレミリアの心臓に叩き込める。

「咲夜、まだー?」

おっと。これ以上待たせるわけにはいかない。

大丈夫。心の準備など必要ない。

緊張もない。思考は機械の様にロジカルに動いている。

情など、言うまでもなく存在しない。

「今行きます、お嬢様」

先に放り込んでおいたレミリアが、不服そうに口を尖らせながら、イスに座って待っていた。

私はいつも以上に完璧にメイド長の十六夜 咲夜を演じながら、浴室内へと足を踏み入れた。

過去に幾度もあったシチュエーション。

そのたびに、仮想上の私は確実にレミリアを仕留めていた。

やれる。確実に。

「……ふぅん。咲夜? 貴方、どういうつもりかしら?」

じろり、とレミリアの眼光が私を射抜いた。

思わず声を上げそうになり、己の全霊を賭けて平静を装った。

「どう、とは?」

気付かれた?

いや、そんなはずはない。

いつも演じている十六夜 咲夜に寸分違わない演技だったはず。

クッ、とレミリアは口の端を吊り上げて笑った。

「随分と白々しいとぼけ方をするのね。貴方らしくもない」

私の心臓が早鐘のように鳴り始め、手の平に嫌な汗が浮いた。

駄目だ。冷静に。冷静に。

自分からボロを出してはいけない。

滑稽でもいい。最後の瞬間まで演技を続けろ。

レミリアは笑みを消すと、顔を上げ、見下ろすような視線で私に言った。

「貴方は服を着たまま入浴するつもりかしら?」

……。

「そ、そこですか」

「そうよ。そこ以外になにがあるというの」

思わず安堵のため息をつきそうになった。

別に計画が勘付かれたわけではなかったのだ。

要するに、服を着たまま浴室に踏み込んだ私を指摘しただけ。

「あのですね、お嬢様。私はお嬢様の入浴のお手伝いをするだけで、一緒に入浴するわけではありません。

 別に服を着たままでもよろしいかと」

「何いまさら恥ずかしがっているのよ。脱げ、脱ぐのじゃ!」

「あ~れ~!」

「よいではないか、よいではないか」

私はレミリアにあっという間に服を脱がされ……、るようなことはなかった。

そもそも一人で着替えもできないレミリアが、私の服を手際よく剥げるはずがない。

結局、私が自分で脱ぐ羽目になった。

過度に拒絶すれば不信を招く。脱がざるを得ないのだった。

しかしこれは想定外の痛手である。

衣服と共に、所持していたナイフも脱衣所に置いていくしかないということだ。

いくらレミリアに隙があるとはいえ、素手で吸血鬼を絞め殺すことなどできるはずがない。

ナイフがないのなら、この場でのレミリアの暗殺は絶対に成功しない。

惜しいことだが、このチャンスは見送るしかないということか。

「咲夜、早く洗って。寒いわ」

「はい喜んで!」

「貴方が嬉しそうなのがなぜだか物凄く癪に触るわ」

まあいい。明日に延期すればいいだけのこと。

急いて事を仕損じるような間抜けな真似はしない。

また確実なチャンスを待てばいいだけの話だ。

これまでの狩りもそうして成功させてきたのだから、それは苦痛なことではない。

私はシャンプーを手に取り、レミリアの頭を洗い始める。

この間はレミリアは目を開けていられない。

絶好のチャンスだというのに……。

いや、いけるかもしれない。

時間を止めて脱衣所に戻り、ナイフを持って戻ってくることくらいなら、確実に気付かれずに実行できる。

後は刺すだけ。一瞬で片がつく。

レミリアの頭を洗いながら、その工程を何度も頭でシミュレートする。

何度も、何度も。

そして、そのことごとくがイメージ上で成功する。

やれる。今なら。

私は洗い終えた手を止めて、一度レミリアの頭から手を離す。

この後は手桶からお湯をかける工程。手を離しても不自然ではない。

手桶を取る振りをして、私は時間を止めた。

気付かれている様子はない。

はやる気持ちを押し殺し、努めて普段どおりの足取りで、私は脱衣所へと戻る。

仮に急いだところで、それを誰かが見ているはずもない。

だからこれは、自分の冷静さを保つためだけの足取りだ。

脱衣所の扉は半開きにしてある。

もしもの時のために、私は扉を半開きにしておく癖がある。

時間を完全に停止させてしまうと、扉も固定されてしまい、開け閉めが出来なくなってしまうからである。

その行動が役に立った。

やはりどんなときでも、あらゆる可能性は想定しておくべきものだ。

「……は?」

脱衣所の扉の前に立ち、それを見た瞬間、私の思考は一瞬完全にどこかへ吹っ飛んだ。

美鈴がいた。

あろうことか、こちらを覗いていやがった。

半開きにしておいた扉は、その覗き魔のせいで完全に封鎖されていたのである。

思わず足蹴りを叩き込んでやろうかと思った。

思いっきり足を振り上げ、渾身のケンカキックを叩き込もうとして、寸前で私は思いとどまった。

待て。今ここに美鈴が居る理由はなんだ。

私の心の中に冷たい緊張が滑り落ちる。

もし美鈴が単なる助兵衛心で覗いているのではないとすれば、答えは一つ。

警戒しているのだ。私を。

だとすれば、やはり美鈴は既に私に疑念を抱き始めているのかもしれない。

美鈴が強引に私を捕らえようとしないのは、まだその疑念に確証を得ていないから。

そう考えれば、この行動は納得できないものではない。

やはり、この場では断念する他ないな。

これで今日の暗殺の機会は全て潰れてしまったわけだが、まあ仕方あるまい。

成功こそしなかったが、かといって失敗したわけでもない。

明日になれば、また別のチャンスもあるだろう。

それに、美鈴が私に疑念を抱き始めている可能性もある。

しばらく潜伏期間を置いたほうがいいかもしれない。

どの道、今日はもう無理だ。

あとは、この計画が露呈しないことだけに注意して今日を終わらせればそれでいい。

私はレミリアの元まで戻り、止めていた時間を戻した。

「はい、流しますよ」

「んー。……ぷぅ~」

「次は体を洗いましょうね」

「ま、前くらい自分で洗うわよ。貴方に任せるのは背中だけでいいわ」

「だが断ります」

入浴中、私はメイド長の十六夜 咲夜を完璧に演じきった。





                     * * *





もうじき日が昇る。

紅魔の城が眠りに就く時間だ。

私は自室に戻り、寝巻きに着替えて就寝するところだった。

結局、今日はレミリアを確実に暗殺できるチャンスは訪れなかったな。

それに、美鈴が私を怪しんでいる可能性も浮上した。

またしばらくの間、メイド長の十六夜 咲夜に徹しきることになるだろう。

一ヶ月ほど見積もればいいだろうか。

美鈴が疑念はただの杞憂だったと思い切った頃に、もう一度計画実行のチャンスを窺おう。

「雨、か。そういえば美鈴が言ってたわね」

自室の窓には激しく雨が打ち付けていて、時々思い出したように激しく瞬いた。

遅れて、激しい雷鳴。

年頃の少女なら、驚いたり怯えたりするものだろうか。

残念ながら、とうの昔に凍りついた私の心は雷鳴ごときでは融かせない。

メイド長としての私ならどうだろう。

驚く振りでもしておくべきだろうか。

いや、必要ない。

私の演じるメイド長の私でも、雷くらいは平気そうだ。

―コンコン

控えめなノックがドアを叩いた。

誰だ? この時間に私の部屋に来訪する者?

私はあくまで普段どおりのメイド長を装いながら、内心最大限の警戒を以ってドアの前に立った。

すぐには開けない。別に不自然な対応ではないだろう。

「どちら様?」

「私よ」

若干尊大な口調で扉越しに聞こえてきたのは、聞き間違えようもなくレミリアの声だった。

ドアの向こうに居るのがレミリアなら、すぐに開けなければならない。

本当ならドア越しに対応したいところだが、それはメイド長の対応としてあまりに不自然である。

少し嬉しそうな表情を装って、しかし最大限の警戒を以って、それを微塵も表に出さず、私はドアを開けた。

「あら、お嬢様。このようなお時間に、どういったご用件でしょうか?」

レミリアは寝巻き姿。

My枕に鯖折りを仕掛けるかのように力を込めて抱きしめ、私を見上げている。

私の質問に、レミリアはない胸を張って尊大に答えた。

「咲夜。貴方、雷が苦手でしょう」

「いえ、別に。平気ですが」

事実である。

狩人としての私も。メイド長としての私も。

苦手な振りをする必要性も、やはり感じない。

「いいえ。苦手なはずだわ。苦手よね!? 苦手と言いなさい!」

「はぁ……」

意味がわからない。

どうしても私を雷嫌いにしたいのだろうか。

とりあえず、ここで首を横に振る権利はメイド長にはないのだから、嘘でも肯定するしかない。

「そうよね! やっぱりそうね! 仕方ないわね咲夜は!」

欲しかった答えを得られてご満悦らしい。

どのような意図があるのか未だに計りかねるが、間違った対応はしていないと思う。

満足げに何度も頷いたレミリアは、ようやく本題に入ってくれた。

「怖がりな咲夜のために、私が直々に添い寝してあげるわ。感謝なさい!」

そこまで聞いて、私はレミリアの意図をようやく理解した。

「あの……、お嬢様は雷が苦手なのでしょうか?」

「な、なななワケないでしょうが! 私は吸血鬼なのよ! 愚弄するのも大概にしなさい!

 貴方のために言ってやってるのよ私は!!」

―カカッ!!

ここで空気を読んだ雷鳴が唸りを上げた。

「んきゅう!?」

レミリアはとっさにしゃがみガードをしたが、残念ながら雷鳴はガード不能だったらしい。

唐突に鼓膜を痛打したその一撃は、耐性のまったくないレミリアの涙腺を一撃で崩壊させた。

「ああ!? すみませんお嬢様! まさか泣くほど苦手でしたとは」

「な、ないてなんかないもん! ばか! ばか!!」

目から涙では決してない塩水を滝のように流しながら、レミリアは平仮名で私を罵倒した。

よほど苦手らしい。

そういえば、この紅魔館に雷雲が舞い込むなどそうそうあることではないので、私は知らなかったのだ。

普段は図書館のパチュリーが天候操作を行っているので、雷雨どころか小雨すら降ることはないのである。

昼間の自由時間の間にパチュリーの機嫌を損ねるような真似でもしたのだろうか。自業自得だ。

兎にも角にも、今私に求められているのは普段のメイド長としての対応である。

いつまでも呆れているわけにはいかない。

「ああ、お嬢様! 私、実は雷が苦手だったんです! このままでは怖くて眠れないところでした!」

「……ん、ほんと?」

「本当です! お嬢様の広いお心遣いに感謝感激雨大嵐ですわ!」

ぐしぐし、と塩水に濡れた顔を拭って、レミリアは再び顔を上げた。

機嫌は直ったらしい。いつもの自信ありげな表情である。

「そ、そうでしょうそうでしょう。従者の面倒を見るのも主の務めだものね!」

「はい、お嬢様! 今夜は心逝くまでイチャコラさせていただきますね!

 てててててテンション上がってきたッ!!」

「……やっぱり美鈴のところに行くわ」

「ああ、そんなことを仰らないでくださいお嬢様!!」

よよよと泣いてすがりつき、私はどうにかレミリアを引き止めた。

こんな演技をする自分がなんだか情けなく感じてきたが、これも計画遂行のためである。

普段どおりのメイド長が行うであろう行動を演じ続けなければならない。

ベッドの中に入るなり、レミリアは私にぎゅっと縋り付いてきた。

「ほら、これで怖がりの咲夜も安心ね。ありがたく思いなさい」

「あまりのありがたさに感謝の念があふれ出しそうですわ。主に鼻から」

などとくだらないやり取りをしつつ、レミリアが眠りにつくまで私はじっと待つ。

レミリアが異様に寝付きがいいのを私は知っている。

いざ眠るという体勢になれば一分以内に眠りに落ちる、実に羨ましい体質なのである。

などと考えている間に、もう布団の中から寝息が聞こえ始めていた。

やれやれ、メイド長の演技をするのも楽ではない。

私も寝ようかと、ベット脇の化粧台に乗ったランプに手を伸ばす。

手探りだったため、ランプを見つけるまでに少々苦労した。

手に触れたのは、ランプとは違った感触。

「……」

あまりにも触り慣れているため、私はそれがなんだか一瞬で理解できた。

ナイフ。

いつも愛用している、銀製のナイフ。

あまりにも唐突なレミリアの来訪だったため、すっかり失念していた。

これは、予想だにしていなかった最高のチャンスではないか。

レミリアは腕の中。

完全に寝入っており、無防備な隙を晒し続けている。

手元には、浴場ではなかった銀のナイフもある。

ナイフを手元に引き寄せ、背中越しに心臓に突き立てる。

たったそれだけのことで、確実にレミリアを殺害できる。

やれる。今なら、確実に。

私は化粧台に置いてあったナイフを手に取り、片手だけで器用に鞘を取り払った。

一瞬窓から差し込んだ雷光に、ナイフのきらめきが反射する。

レミリアは起きない。

目を覚ます気配もない。

あとはこのナイフを、レミリアの無防備な背中に突き刺すだけ。

ナイフに映った私の表情は、もはや冷たい狩人のものになっていた。

これで、終わり。

「ん、う~?」

ごそっ、と腕の中でレミリアが身じろぎした。

私は硬直したように動きを止めた。

気付かれた?

起きるか?

鼓動すら押し殺して、私はレミリアの反応を窺った。

「むぅ……」

なんのことはなかった。

ただの寝返りだ。

相変わらず、目を覚ます様子はない。

体勢が気に入らないのか、レミリアは眠ったままごそごそと動き続ける。

やがて、抱き枕のように私にしがみついた体勢で動きを止めた。

その体勢でしっくりきたらしい。

不機嫌そうになっていたレミリアの表情が、満足げに緩んだ。

「んふふ~。さくや~……」

ふぅ、と私は安堵のため息を漏らす。

相変わらず、レミリアを確実に仕留められるチャンスは続いていた。

私はレミリアを刺激しないように、そっと化粧台にナイフを戻す。

そして誰に聞かせるでもなく、一人ぽつりと呟いた。



「よし。明日にしよう」





                     * * *





日も沈み、夜の帳が覗き始める黄昏時。

今宵もまた、紅魔の城が目覚めの時を迎える。

いよいよ、この時がやってきた。

昨日は想定外の事態により、やむなく延期せざるを得なかったが―――








 
投稿37発目。

今日こそ部屋の掃除をしようと思っていたのに、いざ始めるとなったらやっぱり面倒になって、
「よし。明日にしよう」と呟いたら、昨日も同じこと言っていた自分に気づく。
そゆことあるよね。(´・ω・`)
暇人KZ
http://www.geocities.jp/kz_yamakazu/
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コメント



0.5330簡易評価
2.100名前が無い程度の能力削除
この発想は無かった。

>あとがき
あると思います!
4.100名前が無い程度の能力削除
いい…すごくいい…達した。
5.100名前が無い程度の能力削除
これは…有りだ!

藍様がこんな感じなのも同時に想像してしまった…眼福w
9.100奇声を発する程度の能力削除
すげー!!!!!これが正直な感想です!!!
読み終わった後に声に出してしまいました。
>あとがき
同意しますw
10.100名前が無い程度の能力削除
無限ループって怖くね?
しかもよい方向にしか向かわないなんてもっと怖くね?

この無限ループが成り立っているのは偏に
咲夜さんの心からの愛によるものです
それも本人だけが気づいていないような深い愛に

このツンデレ、なんて壮大なんでしょう!
15.100名前が無い程度の能力削除
なんだかんだ言いながら、心の奥で咲夜はレミリアが大好きっとφ(..)

良いお話でしたw
20.100ずわいがに削除
これ運命操られてるだろ、絶対ww
30.100名前が無い程度の能力削除
>「よし。明日にしよう」
咲夜さん……認めちゃえば楽になれるのに
34.100名前が無い程度の能力削除
>「はい、お嬢様! 今夜は心逝くまでイチャコラさせていただきますね!
てててててテンション上がってきたッ!!」

どうみても本音です。本当にありがとうございました
40.100名前が無い程度の能力削除
なんぞこれwww壮大なツンデレwwwしかも脳内だけwww
42.90名前が無い程度の能力削除
投稿待ってました。
てててててテンション上がってきたッ!!

面白かったです。
44.100名前が無い程度の能力削除
「よし。明日にしよう」
この一言にこの作品の全てが詰まってますね。

レミリアの信頼を得てから毎日、こんなことを言ってるんでしょうねぇ。
45.100名前が無い程度の能力削除
お嬢様は全部分かっててこんな態度をとってるのかもw とにかく二人ともかわいい。
50.100名前が無い程度の能力削除
メイド長の演技≠変態の演技?
どうみても本性です本当にありが(ry
51.100名前が無い程度の能力削除
もう本音だろーがこのメイドw
52.100名前が無い程度の能力削除
『よし。明日にしよう』
この一言で、俺の人生語れる気がする
58.100名前が無い程度の能力削除
これが殺ンデレか・・・お見事
62.100てるる削除
>「よし。明日にしよう」
この一言は自分自身でももう毎日言ってる気がするw
でも、このレミリアの破壊力なら仕方ないw
66.100名前が無い程度の能力削除
きっと咲夜さんは、そうでも思わないと
日々のれみりゃに耐えられないんだ!!!!そうに違いない!!!
69.100名前が無い程度の能力削除
定番の咲レミも、こんな風にひねればドキドキして新鮮。

読み終わってから、「いつも通り」の意味が
①1次創作・他の2次創作におけるレミリアを溺愛する咲夜
②この作品の中で、結局レミリアを殺せない咲夜の日常
のダブルミーニングになっている事に気がついた。
70.100名前が無い程度の能力削除
これは巧い。楽しく読ませてもらいました。
こういう咲夜さんもいいものですね~。

ところで気になったんですけど、何で美鈴は風呂のぞいてたんでしょ?
まさか本当にあの周到な計画に気がついて……
73.100名前が無い程度の能力削除
途中まではちゃんと理由つけてたのに、結局最後はそれかいw
77.100名前が無い程度の能力削除
最後の一言に全部詰まってるね!
81.100名前が無い程度の能力削除
無限ループ・・・だけど、抜け出して欲しくないですね。
面白かった。
82.80名前が無い程度の能力削除
脳内ツンデレwww
83.100名前が無い程度の能力削除
明日できること 今日はやめよう
という歌がありましたね
84.90名前が無い程度の能力削除
仲いいなwこいつら
90.80名前が無い程度の能力削除
咲夜はなんでレミリアを暗殺しようと思ったんだろう?
91.100名前が無い程度の能力削除
「よし。明日にしよう」
皆書いてるけど、この言葉に全てが詰まっていると思う。
なんとなくだけど、美鈴もレミリアも咲夜の気持ちには気づいてそうな気がする。
93.50名前が無い程度の能力削除
最後まで予想通りの展開だったのがどうも・・・
94.100削除
なんと壮大なツンデレ
ただの変態かと思いきやこれとは
104.80名前が無い程度の能力削除
「よし。明日にしよう」
この一言で全てが説明ついちゃいますねww
いやー、無限ループって怖い怖い。
117.100名前が無い程度の能力削除
良い・・・のか?
122.100名前が無い程度の能力削除
誰もツッコンでないがね、美鈴がただの助平なんだが。
130.80名前が無い程度の能力削除
たしかに。たしかに...。
138.90名前が無い程度の能力削除
暗殺できない理由を探すのが毎日の日課な咲夜さん。ただの助平、略してタダスケ美鈴さんはヤンキーメイドに絡まれても仕方ない。
147.100名前が無い程度の能力削除
捨て子が拾われてなったとか、
ヴァンパイアハンターが返り討ちにあってなったパターンとかはよく聞くけど、
潜入してそのままなったパターンは初めて見た
咲夜さんが楽しそうでなによりです