「あー癒されるわー」
「交代、交代だからね!」
永遠亭の縁側にて
二匹のうさぎが毛づくろいをしている。
「でもてゐの耳はいいわねー、ふかふかで」
目の前に座る兎の耳を丁寧に手入れしているのが鈴仙・優曇華院・イナバ。
「れーせんちゃんの耳はへたれだからねえ」
足をぶらぶらさせながら快楽に浸っているのが因幡てゐ。
「う、やっぱり耳がへたれてるのって、こっちじゃ良くないの?」
「うーん、最近の流行は太くてまっすぐでもこもこ、かなあ」
「月にいたころは結構自慢の耳だったんだけどなあ」
さすさすと自分の耳をさする鈴仙。
彼女の耳は中ほどから折れたへにょり耳である。
「ちなみにどんな自慢?」
「一番良く聞こえて一番ノイズを低減できて……」
「ああ、そーいう意味ね。最近じゃあ流行んないよねえ。
こんな平和なご時勢が続いたから、こっちじゃみんな耳は飾り物だよ」
鈴仙の手の中の耳をふるふると震わせててゐが言う。
「昔はみんな誰が一番遠くまで聞こえるか競ったものだけどね。
いまじゃあでかい耳ぶら下げてりゃ一番えらいみたいな」
時代遅れといわれて少し沈んでしまってしまった鈴仙。
それに気づいたてゐはぐいと彼女の耳を引っ張った。
「痛っ、何するのよ!」
「交代交代。時代遅れでもいーじゃない。
こーいう無骨でがさつで真ん中から折れてるようなへそ曲がりの耳でも」
するっと鈴仙の後ろに回って鈴仙の耳を手に取る。
「私みたいなすーぱーでびゅーちーな兎に手入れしてもらえば少しはましになるってもんでしょ」
そういっててゐは鈴仙の耳をぱくりとくわえた。
そこそこに良いというのが正直な感想です。
こーいうの好きですw
わ(ry)だけどもっと長く読みたいな
というわけでぜひ続きを。どうか続きを。