Coolier - 新生・東方創想話

盲目の僕と、夜のコーラスマスターとその後

2004/12/19 00:57:27
最終更新
サイズ
2.35KB
ページ数
1
閲覧数
681
評価数
1/17
POINT
450
Rate
5.28
 


 盲目の僕と、夜のコーラスマスターとその後     










 私は一人暮らしだった

 両親は病気で死んでしまった

 そのときはとても悲しかった

 一瞬にして、一人になってしまった

 孤独感




 でも、そんな時彼女の歌声が聞こえた

 そのときの彼女の歌声はとてもとても悲しかった

 彼女の両親は妖怪退治屋に退治されてしまったそうだ

 彼女もまた、一瞬にして一人になってしまった

 似た者同士ねと、いつだったか彼女は言った

 そこから彼女との関係が始まった



 
 そして今日も彼女の歌を聴きに森へ行こう・・・とした時

 彼女の歌声が・・・止まった




 悪寒が走る




 気がつけば森に向かって全速力で走っていた

 森へは長年通ってるので、感覚だが道はわかる

 急げ

 もしかすると彼女は・・・




 森に着いたなり、彼女の名前を必死になって叫ぶ

 僅かながら彼女の呻き声が聞こえる

 急いで近づく

 見えないからわからないが間違いなく彼女は致命傷を負っている

 大方、妖怪退治屋にやられたのだろう

 でもここで疑問が浮かんだ

 妖怪退治屋は人間だ

 なら、なんで人間の私を殺さなかったのだ

 彼女に聞く








 やさしそうだったから・・・








 その言葉を最後に彼女の命は・・・

 闇に堕ちた・・・








 私は泣いた

 生きていた中でこれほどに無いまで、泣いた

 涙が枯れても

 それでも、泣いた








 私は大好きな彼女のために墓を作ってあげた

 彼女の大好きだった木の実を添えてあげる

 あの世でも彼女には歌い続けてほしい








 家へ戻る

 彼女の歌声は聞こえない

 彼女がよく歌っていた歌を歌ってみる

 無性に涙が出てくる

 眠気に襲われる

 私は眠りに堕ちた








 夢を見た

 彼女が歌っている

 私も歌っている

 とても暖かい夢だった

 この夢ならずっと続けばいいのに

 そう願う・・・








 朝

 目が覚める

 彼女の墓へ向かう

 そこで、彼女がよく歌っていた歌を歌う

 私は死ぬまで歌い続けよう

 夢の終わりに彼女はよく聞こえなかったが、こう言ったはずだ








 生きて、と








 今日も亡き彼女のために歌う

 私の中に歌という彼女がいる

 この歌を歌えばいつでも彼女に会える







 私は死ぬまで歌い続けよう

 たとえ、声が枯れても

 たとえ、死にそうでも

 私は死ぬまで歌い続けよう














 もう・・・

 歌しか聞こえない・・・

                                   E N D
     
第2投稿。なんかうまくまとまってない様な気もする。
それでも、感想なんかくれると嬉しい。
psy家
[email protected]
http://blog2.fc2.com/psy/
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.430簡易評価
13.20Mr.モル削除
絵本の様な柔らかさのある文…
個人的にこういうの、好きです。