私は侍女だ。
名乗るほどの名前は持ち合わせてないけれど、誇れることならある。
月面一の頭脳と名高い、八意家の侍女だ。
月において、薬に八意の名がつけばその価値は何倍にもなる。
薬の天才家系である八意家は、その能力を買われて月の王家にも懇意にされている。
よって八意の薬は王家ご用達、一市民が手にするには過ぎた価値を持つのだ。
王家に懇意にされる八意家。
その当代である永琳様を王族である輝夜姫が頼りにするのは、また当然のことだった。
輝夜姫の我侭さは月面の民の間では有名だ。
その傍若無人な振る舞いは理不尽でなお気品がある。どんな無理難題でさえも、
すすんで引き受けようと思わせてしまうような、そんな雰囲気があった。
その理不尽な難題も、永琳様にかかれば大抵は解決した。
周囲の被害を考えない姫の我侭も、永琳様が動けばたちまち丸く収まった。
姫もそんな永琳様をますます気に入り、より頼りにするようになった。
「さすが永琳ね」
と。
私たち奉公人はそんな永琳様の働きをそばで見る機会がある。
そのとき私たちは「天才」の名に恥じない我らが主人をとても誇りに思えた。
永琳様の言うことは全て正しく思え、また事実、その言は誰よりも真理をついていた。
そんな折にあの事件が起こった。
発端は姫の興味本位だったらしい。なんでも禁忌とされる薬を永琳さまに作らせ、
それに手を出してしまったというのだ。
なんてことだろうと思った。
主犯である姫は処刑が決定したが、その「永遠と須臾」の能力によって刑は成らなかった。
そのかわりにしばらくの間、穢い地上へと落とされることに決まったそうだ。
永琳様は罰をお逃れになったが、かわりに自責の念にさいなまれなさっていた。
永琳様が何をおもってその薬を作ったのかは、一凡人である私には分からないけれど、
もしかしたらそれは月面の天才の、初めての失策だったのかもしれない。
姫が地上に落とされてから、永琳様はしきりに考え込むことが多くなった。
どんな難題も、考えるそぶりすら見せずにさらりと答える永琳様が考え込んでいる様は
珍しくはあったけども、それだけに心配に思えた。
そして永琳様はひとしきり考え込んだ後、いつもこう呟くのだ。
「このままでは申し訳が立たない」
―――時が経つこと幾年。
輝夜姫の刑がとかれる日が近づいた。
刑を受けたとはいえ正しく王族である輝夜姫、
その迎えに送る使者も相応の身分でなければならない。
月ではその人選が行われたが、そこには当然のように永琳様の名があった。
今回の罪の共犯ともいえる永琳様が使者として名を連ねたということは、
なんらかの根回しをしたのだろう。
―――ともかく、永琳様は輝夜姫を迎えに穢い地上に降りることとなった。
◇
「あなたについて来てもらうわ」
永琳様の部屋に呼び出されてすぐ、私はこの言葉を聞いた。
「地上に…ですか?」
ええそうよ、と永琳様が微笑んだ。
「承りました。すぐ支度を始めます」
穢いとされる地上に降りるのはかなり不安だったが、
私は侍女、主がついて来いというならばついて行くのが務めだ。
「ああ、そう、蔵の右奥に薬壷があるわ。もって来てくれる?」
「分かりました。ただちに」
答えてさっと立ち上がり、部屋の出口に向かう。
「しっかり封をしてあるから、すぐに分かると思うわ」
背中にかけられた言葉に礼をして、主の部屋を退出した。
長い板張りの廊下を歩き、薬倉に向かう。
そこは永琳様が作った数々の薬が保管されている。
「これね…」
言われた通りの右奥に、はたして薬壷はあった。
ほかの壷より一回り小さく、口が蓋と札でしっかりと封じられていた。
「何に使われるのかは分からないけれど…」
主の考えを詮索するのは無粋なことだ、と思考を打ち切った。
しかもその主が月の頭脳とくれば詮索も無駄なことだ。
(私ごときに分かるはずも無い…)
蔵の鍵を閉めて、壷を抱え、永琳様の部屋に戻った。
地上に降りる前夜。
永琳様は庭に下りて虚空に浮かぶ、青く美しい穢い地を見上げている。
私は侍女としての役割のため、その後ろに従っている。
斜め後ろから見る永琳様の表情は物憂げで、付き従う私も心配になってしまう。
「…大丈夫ですか?」
思わず声をかけた。
「…ええ大丈夫よ」
永琳様はこちらを見ずに答えた。視線はずっとかの地を見上げたままだ。
「姫は…私を恨んでいるかしら」
「………」
答えることなど出来ない。薬を作った永琳様が罰されず、輝夜姫だけが罰を受けた。
自ら命じて作らせたとはいえ、輝夜姫が永琳様を恨んでいてもなんらおかしくは無い。
「恨まれてるかもしれない…。恨まれてないかもしれない…。
でもどちらにせよ、私は姫のために出来ることをやるだけよ」
言いつつ、永琳様の目に力がこもるのが分かった。
私はその意のまえに、何も言わずに頭を垂れるだけだった。
◇
―――はたして一行は地上に降り立った。
満月を鍵とした地上への道を通って。
地上に降り立った私たちを待っていたのは地上人の兵士たち。
弓を構え、一斉に矢を放ってくるが、その全てが永琳様の弾幕に叩き落された。
一度力の差を見せ付ければ、地上の兵など脆いもの。
大半が逃げ出し、残った者も次の矢をつがえる気力など無い。
私たちは悠々と輝夜姫がおわす屋敷の門をくぐった。
「姫、お迎えに参りました」
そう言って永琳様が膝をつく。私たちもそれにならった。
ガラリ、と雨戸が開く。
そこには、この地に落とされる前と露ほども変わらない姿で、輝夜姫が立っていた。
「あら、永琳じゃない。久しぶりね」
「…はい。姫もお変わりなく…」
「ふふふ、私は変わらないわ。いつまでも、どこまでも。
永琳、来てくれて嬉しいわ。相談したいこともあったし…」
「相談…ですか?」
「ええ、そう。でもそれより、あなた達お腹すいてない?今日一晩は泊まって、
それから月に帰りましょうよ」
私たちを見渡して、にっこり笑って輝夜姫は言った。
その笑みはやはり、まったく変わっていなかった。
「しかし姫、それは…」
「ちょっとくらいいいじゃない永琳。それにここの地上人には恩があるの。
ちゃんと恩返しはしなくちゃ駄目だわ」
「…姫がそこまで言うなら」
と永琳様は承諾なさった。
渋々といった感じではあったが、輝夜姫の応対が以前と変わらなかったせいだろう。
どことなく緊張が抜けた様子だった。
輝夜姫は永琳様の承諾を聞いて、またにっこりと微笑んだ。
―――私はその笑みが、月面に居たころの輝夜姫の、
我侭を言うときの笑みであるといまさら思い出した。
一行は部屋に通され、そこで食事が出来上がるのを待った。
永琳様は輝夜姫に呼び出されている。先ほどの相談とやらを受けているのだろう。
先ほど、部屋に案内されるとき、わたしは永琳様に言った。
「よかったですね」と。永琳様は「よかったわ」と返してきた。
その時の表情は、久しく見たことが無いほど晴れ晴れとしていたように思えた。
わたしはその表情を見ることが出来て、心の底からほっとした。
永琳様が悩み思いつめる姿など見たくは無い。
―――だというのに。
食事ができたと呼ばれ、向かった大部屋に座っていた永琳様の表情は、
地上に降りる前より暗くなっていた。
永琳様の隣に座っている輝夜姫は相変わらずにこにこと微笑んでいる。
一同は決められた席につく。
「さあ、いただきましょう」
輝夜姫が言い、食事となった。
わたしは永琳様の表情の理由が気になって、
月面とあまり変わらない食事も、ろくに喉を通らなかった。
永琳様は、皆の食事の様を眺めながら、ますます表情を曇らせていった。
深夜、眠れないわたしは床から身を起こす。
それなりに広さのある部屋で、月からの使者一同は皆この部屋で寝ている。
永琳様の姿は無い。輝夜姫のところだろうか。
皆静かに眠っている。
わたしは静かに起き出し部屋を出た。
廊下から庭に下りる。
空にはわたし達が鍵とした満月が浮かんでいる。
見上げて、目を細める。
こうこうと輝く金は、素直にきれいだと思えた。
あの裏側に、わたし達の世界がある。
「綺麗でしょう?」
突然、背後から声がかかった。
あわてて振り向くとそこには、
「―――輝夜さま」
輝夜姫が廊下に座して同じように月を眺めていた。
「あなたは、眠れなかったのかしら?」
「―――はい」
輝夜姫は月から目線を外さずに問いかけてきた。
いつからそこに居たのだろう。
しばらく沈黙が続く。
輝夜姫はひたすらに月を眺めている。
永琳様のことを聞いてみようかと思い口を開こうとしたが、
そのまえに輝夜姫が沈黙を破った。
「わたしはね、こうして月を眺めるのが好きなの。
月面の生活は悪くないけれど、そこに住むよりこうして眺めていたい」
輝夜姫はほとんど独白のように言葉をつむぐ。
「わたしはこの穢い地上が気に入ったの」
「それは………」
わたしは言葉を返せない。なぜ輝夜姫はこのようなことを言うのか。
輝夜姫は月から目線を外しわたしを見て、おかしそうに笑いながら言った。
「面白いことにね、地上では満月は忌まわしいものなんだそうよ」
「…忌まわしい…ですか」
「そう、忌まわしいもの。人の心を狂わすって。
おかしいわよね…月人は地を穢いと言い、地上人は月を忌むなんて」
クスクスと輝夜姫は笑う。
わたしは黙ったままだ。
静寂に小さな笑い声だけが響く。
ひとしきり笑ったあと、月の姫はまた満月を見上げる。
「本当―――狂ってしまいそうだわ」
少し風が強くなった。
「冷えてきたわね…、そろそろ部屋に戻りなさい。永琳も戻っているはずだから」
「…輝夜さまもお部屋にお戻りください。明日の朝は早めに出るはずです」
「ええ、分かったわ。―――また、明日」
また明日、と返して一礼する。
わたしは部屋に向かった。
廊下を歩く。
輝夜姫は永琳様が床に戻っていると言っていた。
もしまだ起きておられたなら、あの食事時の、暗い表情のわけを聞こうと思った。
部屋に着き、すっと戸を開いて中にはい―――
―――血のにおいがした
「………っ!!」
思わず一歩下がろうとしたが、バシンッ、とひとりでに戸が閉まって開かなくなった。
にわかに混乱しそうになる。
「ぅ…あ……」
何で血のにおいがするのか。ちょっとやそっとじゃない、空気に色が付きそうな血臭。
そこまで考えてこの部屋に居るはずの主のことが思い浮かんだ。
なんで気が付かなかったのか。わたしの忠誠はその程度か。
ともかくこの血が主のものでないことを願い―――
「え、永琳様!!」
叫び、灯かりをともす。
燈色の光に闇が逃げる。
わたしは必死で目を凝らし―――
はたして主はそこに立っていた。
部屋の真ん中、血だまりの中に、弓と矢を携えて。
◇
姫から相談があるといわれたとき、正直良い予感はしなかった。
だがそれでも、私を恨まずに以前のように接してくれた姫に深い感謝の念を抱いた。
そしてその感謝の分だけ、申し訳が立たないという念も大きくなっていた。
「わたしは月には帰りたくないわ永琳」
姫の相談はこれまでのどの我侭より厄介なものだった。
「それは無理です姫。私たちがあなたを連れ帰らなかったとしても、
月は何度でも使者を送るでしょう」
「それは分かってるわ。だから、あなたに相談しているの」
なにか良い案は無いかしら永琳、と。
姫のためなら何でもしよう、と決意した私だが、これはさすがに不可能に思えた。
―――いや、正確には不可能ではない。相談を受けたときにはもう答えは出ていた。
ただ、その解決策はあまりにも―――
難しいことはない。むしろ簡単なことだ。私以外の使者全員を―――
「永琳」
姫の声。私は姫の顔を見る。
「この地は穢いわ。でも、月には無いものがあった。これを手放すなんて私には考えられない。
この地で生きていきたい。でもわたし一人で生きていけるとも思えない。だから、永琳―――」
―――力を貸して。
私は決意を固めた。
すでに出来ていた解決策を姫に話す。
単純で簡単。私以外の使者全員を殺し、身をくらます。
ここの地上人には全ての元凶といえる薬―――蓬莱の薬を口止めに渡す。
私が地上で処理しようと持ってきたものがここで役立つとは。
殺害方法は本当は毒殺にするつもりだった。ただ地上に持って降りた薬では十分な毒薬は作れなかった。
よって遅効性の麻痺毒を使うことにした。睡眠中に効果が出始める麻痺毒。
この状態で殺せば、苦しむ間もなく死ぬであろうと計算してのことだった。
出来るだけ、苦しみを与えずに殺そうと思った。
ただ、気にかかることがあった。
私が連れてきた侍女―――八意家に仕える者の大半は薬に対してなんらかの耐性をつけている。
あの子には即興で作った麻痺毒は効きそうに無い。
だから、あの子だけは一番最初に、寝静まったときに素早く殺そうと思っていたのに。
◇
「なんですぐに寝てくれないのかしら。あなたは」
永琳様は、そんなことを言っている。
先ほど永琳様の姿を確認したとき、思わず駆け寄ろうとした。
でも、永琳様はその弓に矢をつがえ、私に向けたのだった。
「 」
あまりにことに思考が空白になった。
足から力が抜け、がくんと尻餅をつく。
その頭の上を、永琳様が放った矢が通り過ぎていく。
矢は背後の戸に刺さった。ちょうど今まで、わたしの頭のあった位置に。
みれば、その部屋のほかの使者たちは皆、横たわった体から一本の棒をはやしていた。
ちょうどこの矢のような。
「え、永琳様?」
声が震えているのが分かる。でも永琳様の行動は分からない。
なんで私は殺されかかっているのか。なんで皆は殺されているのか。
何で永琳様はわたしに矢を向けるのか。
わたしは何か至らなかったのだろうか。気に障るようなことをしてしまったのだろうか。
「…ごめんなさい。あなたは私を恨んで良いわ。でも―――姫のためなの」
死んで頂戴、と。
その言葉と、受け入れ難い現実から逃げるように、わたしは身をよじった。
矢は肩をかすって後ろにそれた。
倒れこんだまま戸を蹴倒して外に飛び出た。
走る走る走る。
どこに逃げて良いかなど見当もつかない。涙が溢れてきた。
裏切られたように感じた。騙されたように感じた。
混乱した感情が頭の中で渦を巻く。
とりあえず、すこしでもここから離れたかった。
廊下から庭に飛び出る。先ほどまで輝夜姫と話していた庭だ。
体力の無いわたしはすぐに息が上がってしまう。
でもここで止まってしまうと、何もかもが終わってしまう気がし―――
―――天網蜘網捕蝶の法―――
声が、聞こえた気がした。それと同時に視界いっぱいに拡がる光の網が―――
「…っう!!」
気がついたときには地面を転がっていた。
体勢を立て直そうとするけれど、足に激痛がはしってまた転んだ。
さっきの光の網だろう。きっと酷いことになっているはずだ。
見たくもない。
わたしは体を引きずって庭木のところまで這い、
それに背をあずけてへたり込んだ。
なんで、こんなことになったのか。
誠心誠意、わたしは永琳様にお仕えしてきたつもりだった。
何時でも、わたしは永琳さまのことを第一に考えて行動してきたつもりだった。
その結果がこれか。
永琳様はわたしの世界だった。
お仕え出来ることが名誉で、使われることが誇りだった。
思わずわたしは強く拳を握り締めていた。
わたしのどこが悪かったというのです永琳様!!
裏切りだ、と思った。
ざっ、とうつむいた視界に人の足が移った。永琳様だ。
どんな顔で立っているのだろう。
間抜けな従者だと馬鹿にしているのだろうか。
それともそんな感情すら抱いていないだろうか。
卑屈なことを思い浮かべつつ、
自分を裏切った主の顔を死に際に焼き付けておこうと、頭を上げて―――
―――永琳様の無表情な泣き顔を見た。
泣き顔というには涙は流していないし、表情も歪んでいない。
それでも、その無表情が、永琳様の泣き顔だと悟った。
そうだ。
いつだってわたしは、永琳様の表情を見てきた。
そのわたしが、永琳様の表情を読み違えるはずがないのだ。
「―――恨んでもいい。蔑んでもいい。あなたにはその権利がある」
永琳様の表情は崩れない。
ああ、そういえばわたしに矢を向けた時だって、ずっとこの顔だったじゃないか。
わたしはこの主に暗い表情をさせたくないと思っていたのではなかったか。
何が、裏切りか。
裏切っているのは自分ではないか。
主のためを思う従者が、主にこんな顔をさせるなんて。
職務怠慢もいいところだ。
「謝れることではないけれど、それでも謝るわ。これ以外の方法が思いつかなかった。
本当、月の頭脳なんて聞いて呆れるわ」
永琳様は矢をつがえる。
そして無表情を崩してすこし笑う。
わたしから見ればそれは泣き笑い。
これ以上、そんな表情をさせるのは申し訳なくて。
わたしはおとなしく殺されることにした。
笑みすら浮かぶ。
最初からおとなしく死んでいれば、永琳様にこんな表情をさせることもなかっただろうに。
永琳様が弓を引く。
「―――ごめんなさい」
「―――御気になさらず」
その言葉は自然と口に出た。
謝罪はいりません、永琳様。あなたがとる行動が間違っているはずがありません。
だって、あなたは、
―――月が誇る天才なのですから―――
意識は途絶えた
◇
使者の最後の一人、私の連れてきた侍女が息絶えた。
即死だったはずだ。よく、仕えてくれたと思う。
私の永い人生の中で、この子の名は薄れて消えるだろう。
だからいま、ほんの一瞬、この瞬間だけは、この侍女のために悲しもうと思った。
「永琳」
呼ばれ、振り向くと、廊下に座った姫が居た。
きっと、ずっと月を見ていたのだろう。
「はい、姫。あとは蓬莱の薬を地上人に渡すだけです」
「ええ。さすがは永琳ね」
姫は嬉しそうにころころと笑う。
つられて私も笑みがこぼれる。
屋敷から悲鳴が上がった。おそらく部屋の死体を見つけた地上人だろう。
「姫」
「わかってるわ」
薬の壷をもって姫は屋敷に入っていく。
この後逃げるところを考えなくてはならない。
この地のどこかに妖怪や妖精が跋扈する地があると、月の資料で読んだが…
「さあ、どうしようかしら」
わたしは、あの月の姫と悠久の時を過ごすことにした。
時は明け方。未だ満月は沈んでいない
多分、それは善悪の二元では律し難いものであり、だからこそ永琳も輝夜に従っているのでしょう。
少しばかり物悲しいお話でしたが、最後のシーンには永琳の天才故の苦悩を垣間見た気がします。その侍女が、永琳の心中を察することができなかったのは残念に思いましたが、最後の言葉だけは彼女と、侍女自身のの救いになったものと、そう信じたいと思います。
少なくとも私にはそう感じられました。
私の考えてる・・・永琳と、とある侍女の因縁話に通ずるものが。
最後でもう一ひねりあれば・・・・・。
なにはともあれ、とても雰囲気のいい流れです。・・・自分も見習いたい。
とは驚きでした。