Coolier - 新生・東方創想話

ウルトララン 第三話

2004/12/05 07:37:54
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博麗神社こと暇得隊本部。
毎度恒例になってきたかは知らないが、定例会議が行われようとしていた。

     咲夜「さて、恒例の会議ですが・・・・・。」
     霊夢「恒例になってるのも、問題よね。」
    アリス「そろそろ、ここに通うのも面倒になってきたわ。」
     慧音「何か打開策は無いのか?これじゃあ無駄に時が過ぎるだけだぞ。」

みんな、やる気は薄い。
     
     咲夜「そう言わない。今日は、助っ人を呼んだわ。」
    魔理沙「助っ人だと?」

ぱんぱん、と、咲夜が手を叩く。
すると、障子が開き、

     永琳「こんばんわ。」

永遠亭の薬師、八意永琳が現れた。
宇宙人、月人だ。

     霊夢「輝夜のとこの・・・・。あんたが助っ人?」
     永琳「そうよ。姫が、じっくり観察してきなさいって。」
     霊夢「何を?」
     慧音「怪しいな。また、何か企んでるんじゃないか?」
    アリス「むしろ、今回の怪獣ってところかしら?」
    魔理沙「アリス、『今回の』ってフレーズは不味いぜ。」     
     咲夜「怪しいって言うのには、否定しないわ。」
     永琳「酷い言われ様だわ。」

折角来たというのに、散々な言われ様。
しかし、天才永琳は、そんなことを気にすることは無かった。

     咲夜「でも、天才って呼ばれるだけの頭脳があれば、事件解決に近づく。そう思わない?」
     慧音「む・・・・。」
     永琳「そうそう。私の頭脳を貸してあげようって言うのよ。貸し賃は、普通のお茶と普通のお茶菓子で。」
     霊夢「安いのか高いのか、微妙なところねぇ・・・。」
     永琳「高級なのは、出さないでよ?」
     霊夢「誰も出さないわ。」
    魔理沙「高級な奴なんか、霊夢にゃ買えん。」
     霊夢「失礼ね!」
     永琳「いや、そっちの意味じゃなくてね。」

霊夢にしてみれば、お茶とお茶菓子の消費量だけが、問題らしい。

     咲夜「と、言うわけで、彼女に協力して貰おうと思うけど?」
    アリス「私に異存は無いわ。お手並み、拝見させてもらおうかしらね。」
    魔理沙「異存だらけだが、許す。」
     慧音「仕方ないな・・・・。」
     永琳「決定のようね。よろしく。」
     霊夢「あ~あ・・・・。また、お茶の消費が・・・・・・。」

いろんな反応をされつつ、永琳は暇得隊入りをした。
秋も終わりかけの、やや寒い夜のことである。
そんな夜なので、


 りんりんりん・・・・


自然一杯の神社には、虫の鳴き声が響くものである。

     霊夢「あら、スズムシかしら?」
    魔理沙「もう、そんな季節も終わりだな。」
         
     
 ちんちろりんちんちろりん・・・


     慧音「おや。今度はマツムシか。」
     霊夢「風流ね。」

『いとをかし』、霊夢が思った、そんなとき、


 み~んみんみんみ~~ん!!


     霊夢「(がくっ!)」
    魔理沙「蝉の何処が、風流なんだ?」

セミの鳴き声、風情を壊す。


 みょ~んみょんみょんみょ~~ん!!


    魔理沙「これは虫か?」
     咲夜「いや、みょんって鳴く虫は、存在しないはずよ。」
     霊夢「・・・・・そこ!」


 シュッ!


霊夢はアミュレットを、外に向かって投げた。

      ?「わあっ!・・・・危ないわね!」

茂みから、声が聞こえた。

    リグル「いきなり何するのよ!」
     霊夢「蝉なんか引き連れて、何してんのよ!季節外れも甚だしいわ!」

出てきたのは、妖怪蛍、リグル・ナイトバグであった。
どうやら先ほどから鳴いていた虫は、全部リグルの眷属らしい。

    リグル「仕方ないじゃない。たまに、季節外れに羽化しちゃうのが居るんだから。」
     霊夢「だからって、うちに連れてこないでよ!」
    魔理沙「さっきまで、風流だ何だって、言ってたのにな。」
     霊夢「セミが居なけりゃよかったのよ。」
    リグル「それ、蟲に対する差別?」

不機嫌になるリグル。
    
    アリス「・・・・リグモンね。」
    魔理沙「あ~?」

不意に、アリスが口を開いた。

    魔理沙「何だよ、リグモンって。」
    アリス「どうせ怪獣になるんでしょ、展開的に。それなら、予めつけておいたほうが・・・。」

そういえば、いつも怪獣に名前を付けているのは彼女だ。
リグルは、まだ怪獣ではないが。

     慧音「なるほど、合理的だな。」
   リグモン「勝手に変な名前つけるな~!!」
     永琳「そういえば、何か用なの?リグモン。」 
     霊夢「どうでもいいけど、早く蟲を連れて帰ってよ、リグモン。」
   リグモン「リグモン言うな~!」

リグルこと、リグモンはご立腹のようだ。
よく見たら、既に表記も変えられていた。

   リグモン「大体、怪獣怪獣って言ってるけど、怪獣になったのはあいつなんだからね!」
     咲夜「あいつ?」


 ばさ!ばさ!


外からなにやら、音が聴こえてきた・・・・。

     霊夢「・・・・・嫌な気配ね・・・・。」
     永琳「羽音・・・・。外ね。」

嫌な羽音の原因を見るため、外に出る暇得隊。
そしてそれは、すぐに姿を現した。

  ミスティア「コケコッコ~~!!!」

お馴染みとなった、巨大化した妖怪。
今回現れたのは、夜雀、ミスティア・ローレライ。
雀なのに鳴き声が鶏であるのは、きっと理性を失っているからであろう。
三分経つとスッパテンコー、それと同じことだ・・・・・・と思う。

    魔理沙「何時ぞやの雀か。」
    アリス「これは、予想外の展開ね・・・・。」

アリスは、珍しく困った顔をしている。
ネーミング係として、コレのネーミングに困っているのだろうか?

    リグル「こいつが追いかけてくるから、他の蟲たちも連れて、ここに避難してきたの。」
     霊夢「こいつまで連れてこないでよ!!」


 ばさ!ばさ!


 ぶおおおおおおお!!


巨大ミスティアの羽ばたきが、突風となって神社を襲う。

     霊夢「あ~!!また掃除したところが~!」
  ミスティア「コケ~!!」
     咲夜「ふん。どうあっても、フライドチキンになりたいようね。」
     慧音「大きい骨が、無駄に多いフライドチキンになりそうだな。」
     永琳「フライにする前に、こっちの骨が折れそうだけどね・・・・。」

暇得隊は、ミスティアを料理することを決めた。
このサイズならば、小骨と言えどもさぞかし大きいことだろう。

    魔理沙「いくぜ!」
     咲夜「あ、こら。抜け駆けなんてすると・・・。」


 ぎゅん!


早速魔理沙が、自慢のスピードで突撃して行った。


  ミスティア「コッケコッコ~!!」


ミスティアが咆哮する。
今は、秋の『夜』長のいいところではあるが。

    魔理沙「おお!?急に目の前が真っ暗に・・・・・。」


 ど~~~~ん!!


    魔理沙「うわぁ~・・・・・。」


鳥目にされた魔理沙は、そのまま巨大ミスティアに突っ込み、墜落してしまった。

     霊夢「ああもう!最近の魔理沙は頼りないわね!」
    アリス「まぁもともと、頼りにはならないけど。」
     永琳「・・・・あれは?」 


 ぴか~~~~!!!

       
 ウルトララン「ジュワ!」

色々短縮して、ウルトラランが姿を現した。

     霊夢「だから~!何で神社に出てくるのよ!!」
     咲夜「それは仕方ないと思うわ。体質だし。」
     霊夢「体質?」
    アリス「変なこと巻き込まれ体質。」

よく言われていることだ。

     霊夢「・・・・嫌な病気にかかったものね・・・。」
     永琳「残念ながら、それに対する薬は作れないわ。」
     慧音「まぁ、精々被害が出ないことを、祈ることだな。」

暇得隊の話は置いといて、ウルトラランである。
八雲藍は、そんじょそこらの妖怪より強い。
よって、そんじょそこらの妖怪が巨大化した怪獣よりも、ウルトラランは強いのである。
霊夢が文句たれている間にも、ウルトラランはミスティア相手に、戦いを有利に進めていた。

 ウルトララン「シュワ!」


 ブン!


ウルトラランが、パンチを繰り出した。

  ミスティア「コケ~!!」
 ウルトララン「!?」

それに対し、ミスティアが咆哮!

 ウルトララン「ジェア!?」

ウルトラランが、顔を抑えた。
夜雀は、人を鳥目にする。
が、妖怪も、幽霊も式神も、ウルトラランをも鳥目にしてしまう。

 ウルトララン「(目が・・・・!)」
    魔理沙(気をつけろ、そいつは敵を鳥目にする。)
 ウルトララン「(もうなってる。・・・・くそ!)」

暗いところが見えにくくなり、イライラしてくるウルトララン。

 ウルトララン「ジュワ!」


 ブン!


ヤケクソで、パンチを繰り出した!

    魔理沙(馬鹿!辺り構わず攻撃するな!)


 スカ!


普段、辺り構わず撃っている魔理沙の説得など、耳に届くはずも無い。
パンチは、ターゲットを大きく外して、空振りした。
しかし、その余勢は・・・・・・・。


 ど~~~ん!!


何かに、当たった。
ウルトラランのパンチは、きっとマスタースパーク5.4発分くらい。
空振りした後の余勢でも、多分3発分近くはあるだろう。
まぁつまり、余勢とは言えウルトラランのパンチは、凄い威力である。
そんなパンチを喰らったら、

 
 ガラガラガラ・・・・


     霊夢「あ~~~~~~!!!!」
  
オンボロと呼ばれている博麗神社などは、たまったものではない。
鳥目にされたウルトラランは、何と神社にパンチを当ててしまった!
        
     霊夢「こら~~~~!!!なんてことしてくれるのよ!!」

巨大生物が発する音にも負けない、霊夢の大音声。

 ウルトララン「(ふ~、ようやく見えてきた・・・・・。げっ!)」

ウルトラランが、自分のやらかした事に気付いた。

    魔理沙(だから馬鹿って言ったんだ。)
 ウルトララン「(ど、どうしよう・・・・?)」
    魔理沙(私は、正体がばれなきゃいいんだが。まぁ、この場は、一刻も早く・・・・。)
 ウルトララン「(こいつを始末するんだな!)」
    
とにかく急いで、目の前の敵を片付けることにしたウルトララン。
さっさと逃げろよと、魔理沙は思った。
      
 ウルトララン「ヘア!」

  ミスティア「コッコッコ・・・。」


 バサ!


 ウルトララン「へア!?」


 スカ!

ミスティアが、パンチを避けた。
上に飛んだのだ。


 ど~~~ん!!


その余勢は再び、博麗神社にぶつけられた。

     霊夢「わ~~~~~!!またやった~!!」

悲痛な霊夢の叫び。

  ミスティア「コケー!」


 ぶおおおおおお!!


 ウルトララン「グ・・・!!」

ミスティアは、上空から、羽で突風を起こす。
その風は強く、ウルトラランは、動けない。


 バキバキバキ!!


崩れた神社に、ミスティアの突風が追い討ちをかける。

     霊夢「神社壊すな~~~!!」


 ゴン!


     霊夢「ぶっ!!」

神社の破片が、霊夢を直撃した。
まぁ霊夢は巫女だから、それくらいで死んだりはしない。
しないが、

     霊夢「(ぶち!)」
     永琳「!」

何かが、切れた音がした。
足音に羽音に咆哮にと、辺りは騒然としているが、その音を、永琳は聞き逃さなかった。

     霊夢「あんたらいい加減にしろ~~~!!!」

霊夢が叫んだ!
その瞬間!


 ずもももももももも!!!


    アリス「何・・・・?」


 ぴか~~~~!!


     霊夢「 ウ オ オ オ オ オ オ オ ~ ~ ~ !!」

ぶち切れた霊夢は突然、巨大化した。

     慧音「何事だぁ~~!?」
    アリス「霊夢が怪獣になった!?」
     咲夜「巨大化するのは、妖怪だけじゃなかったってことね・・・・・。」
     永琳「あ~あ・・・・・・。」

驚きを隠せない、暇得隊の面々。

     霊夢「シネ~!!」


 ポイ!


巨大霊夢は、何かを投げた。

 ウルトララン「ジュワ!?」

巨大な陰陽玉だ。


 さっ!


ウルトラランは、それを回避した。
が、陰陽玉は、そのまま暇得隊の方へと向かってくる!

     慧音「こっちにく・・・・。」
     咲夜「よいしょ。」

それに対し、咲夜は時を止め、

     咲夜「さっさっさ・・・と。・・・・はい。」

作業をした後、時を戻した。
 
     慧音「るぞ!・・・・って、おや?」

慧音が見た景色は、先ほどとは微妙に違っていた。
   
     永琳「ふうん。時を止めて、脱出させてくれたわけね。」
    アリス「手際がいいわね。」
     慧音「そういうことか。助かったぞ。」
     咲夜「お褒めに預かり、光栄ですわ。」

咲夜の働きで、危機を脱した暇得隊。
しかし、     
         
   リグモン「わ~~~!!」


 グシャ


リグモンは、巨大陰陽玉に潰されてしまった。

     咲夜「あら、忘れてたわ。」
    アリス「いいんじゃないの?リグモンだし。」
     慧音「ああ、リグモンだしな。」
     永琳「所詮、リグモンね。」

勝手に怪獣扱いされ、挙句に見捨てられる。
哀れリグモン。


 バキバキバキバキ・・・・・


リグモンを潰した陰陽玉は、その余勢で神社をさらに破壊する。

     咲夜「あ、神社が。」
    アリス「また、壊れてるわね。」
     慧音「自業自得と言うか、怒りや憎しみは、何も生み出さないということか。」
     咲夜「また、霊夢が五月蝿いでしょうね。」

神社の破壊は進んでいるが、霊夢以外にとっては他人事である。

     咲夜「あれはもう、霊夢じゃないわね。立派な怪獣ね。」
    アリス「あいつの名前は、『二色蓮華獣 Red & White キング』よ。」
     慧音「レッドアンドホワイトキング?」
     咲夜「確かに、紅白だけど、キングって何よ。」

巨大化した博麗霊夢は、『二色蓮華獣 Red & White キング』と、勝手に命名されてしまった。
レッドアンドホワイトキングでは、少しばかり長いので、R&Wキングと表記しよう。   

 R&Wキング「ウガ~~~~~!!」

でも、正気を失った霊夢、R&Wキングは、そんなことお構いなしに、
 

 ガシ!


  ミスティア「コケ~~!!」
 
ミスティアを捕まえて、

 R&Wキング「キエエエエエ!!」


 ばっち~~~~ん!!!


  ミスティア「ケ~・・・・・・・。」

巨大なお払い棒でぶっ叩いた。
ミスティアは、ゆっくり前に倒れ・・・・。


 ずずずず~~~~~ん・・・・・


地響きを起こし、気絶した。


 ぐらぐら・・・・


     慧音「とと・・・・。震度はどれくらいだ?」
     永琳「5~6くらいじゃないかしら?」

そんな局地地震。
だが、起こった場所の状況を考えると、


 がらがらがらがらがら・・・・・・・


神社が崩壊すると言うことは、容易に考えられる。

     咲夜「あ~あ・・・。霊夢が何と言う事やら。」
    アリス「いいんじゃないの?霊夢がやったって言えば、それで済むでしょ。」
     慧音「後々、面倒そうだけどな。」

神社は、完膚なきまでに壊れてしまった。

 R&Wキング「ケヒャ~ヒャヒャヒャヒャ!!!」

完全に壊れてしまった神社などお構いなしに、R&Wキングは高々と笑う。
はっきり言って、怖い。

 R&Wキング「ケヒ、ケヒ、ケヒケヒケヒ・・・・・。」


 ギロ!


 ウルトララン「!!」

R&Wキングは、ウルトラランを睨んだ。
そう、そもそも神社を最初に壊したのは、ウルトラランだ。
巨大化の原因は、ウルトラランにあると言ってもいい、と思う。

    魔理沙(・・・・・おい、さっきから放って置かれてたが。)
 ウルトララン「(そ、そんなことより、こんな話聞いてない・・・。)
    魔理沙(うるさい、自業自得だ。何とかしろ。)
 ウルトララン「(こ、こうなったら破れかぶれだ!)」

R&Wキングが、自分を敵視していることは、判りきっている。
ウルトラランはヤケクソで、パンチを繰り出した!

 ウルトララン「ヂュワ!」


 ドカ!


 ウルトララン「!?」
 R&Wキング「ケヒ?」

R&Wキングが、嫌な笑みを浮かべる。
『何よ、そのヘボい攻撃は?』とでも言いたいのだろうか?

 ウルトララン「ヘア!」


 バキ!


再度、パンチを繰り出すウルトララン。

 ウルトララン「・・・・・・!!」
 R&Wキング「ケヒケヒケヒ・・・・。」

やはり、効いている様子は無い。

 R&Wキング「ケ~ヒ~!!」

R&Wキングが攻勢に転じた!


 ドカ!


 ウルトララン「グハッ!」
 R&Wキング「ケヒ~!」

ウルトラランは、仰け反った!


 バキ!


 ウルトララン「ゲハッ!」

R&Wキングの攻撃は、きっと東方紅魔郷のマスタースパーク7発分に匹敵するだろう。
重すぎる一撃だ。

 ガッ!

 ガッ!

 ガッ!

 ガッ!

 ガッ!

 ウルトララン「アアアアアアア・・・・・・・。」
 R&Wキング「ケヒケヒケヒ♪」

R&Wキングの強さの前に、ウルトラランは成す術なく、苛められるしかなかった。
R&Wキングは、実に楽しそうである。


 テンコー! テンコー!


 ウルトララン「!!」

ウルトラランの、活動限界が近づいている。
早く何とかしなければ、その場でテンコーだ。
ていうか、三分過ぎてるんじゃ、という気もするが、その辺はお約束だ。

 ウルトララン「(こ、こんなの勝てるか~!!)」
    魔理沙(逃げろ!このままじゃスッパテンコーだ!)


 テンコー! テンコー!


 ウルトララン「シュワッチ!!」

ウルトラランは、敵前逃亡に踏み切った。
何処かへ飛んでゆく。

 R&Wキング「ケ~ヒ~!!」

巨大化し、理性を失っても怨みと必殺技は覚えているらしい。
R&Wキングは、印を結ぶと、


 ぎゅおおおおおおおお!!


夢想妙珠を放った!


 どどどど~~~~~~ん!!!


 ウルトララン「ギャアアアア・・・・・・。」

ウルトラランは、空の彼方で撃墜されてしまった・・・・。

 R&Wキング「ケヒ、ケヒ、ケヒケヒケヒ。」

R&Wキングは、大変満足気だ。
素敵な笑顔を、辺りに振り撒いている。

     咲夜「ウルトラランが倒された・・・・・。」
     慧音「流石に、相手が悪かったか。」
     永琳「南無・・・・。」
    アリス「あ、見て。」

アリスが、R&Wキングの方を指した。


 しゅるるるるるる・・・・・・・・・


見る見るうちに、R&Wキングが、小さくなってゆく。

     永琳「きっと、満足したのね。」
     咲夜「行くわよ。霊夢の回収。」
     慧音「ああ。」

暇得隊は、R&Wキングが居た場所へ向かう。
きっとそこには、元のサイズに戻ったそれ、つまり霊夢が居るだろう。
     
     霊夢「う~ん・・・・・。」

居た。
どうやら、気を失っているようだ。

    アリス「ちょっと。しっかりしなさいよ。」
     霊夢「・・・・あ~?」

割とあっさり、目を覚ました。
何処かのスキマ妖怪とは違い、目覚めの良いことだ。

     咲夜「お目覚めかしら?」
     霊夢「私は・・・、何を・・・・?」
     永琳「ちょっと巨大化して、暴れてただけよ。」
     霊夢「巨大化してって・・・・・。あ~~~~~!!!」
     慧音「寝覚めがよくて何よりだ。どうした?」
     霊夢「神社!私ん家はどうなったの!?」
     咲夜「心配しなくても、ぶっ壊れてるわ。盛大にね。」
     霊夢「あああ・・・。まだ先は長そうなのに、何てことなの・・・・。」

僅か三話で住まいを破壊され、霊夢はショックを隠せない。
仕方ないので、廃墟になった神社へ向かう。
     
     咲夜「あれは、まぁ7割くらい、霊夢が原因ね。」
     霊夢「私が何をしたのよ!?」
     永琳「一緒に大きくなった陰陽玉、思いっきり投げつけてたじゃない。」
     咲夜「で、倒した妖怪が倒れた際、大地震が起きてね。」
     慧音「あれがトドメになったのは、まぁ間違いないな。」
    アリス「それにしても、これは、酷いわねぇ・・・・。」
     永琳「ただでさえ、風通しがいいのに。これじゃあ冬は越せないわね。」
     霊夢「うう・・・・・。この先どうしろって言うのよ・・・・?」     
     咲夜「うちに来る?お嬢様が暇しなさそうで、助かるんだけど。」
     永琳「うちでもいいわよ。」
     慧音「里は、う~ん・・・・、どうだろう?」
    アリス「うちには来ないでよ?」
     霊夢「何処もロクなもんじゃなさそうね・・・。はぁ~・・・・・。」

移住先を考えつつも、霊夢は今後の自分の扱いに対し、不安を抱いた。
と、同時に、巨大妖怪(ウルトララン含む)に対する憎しみを、一層抱いたのであった。    
さて、一方落とされてしまった、ウルトラランであるが・・。

    魔理沙「・・・・・・・痛い。」

元の、魔理沙の姿に戻っていた。
やられた分、本体である魔理沙にも、ダメージがいってしまったようだ。

      藍(ありゃ反則よ・・・・。)
    魔理沙「だから言ったぜ。霊夢を怒らすなって。」
      藍(し、仕方ないじゃない・・・。事故なんだから・・・・。)
    魔理沙「それにしても、私の身体は大丈夫なのか?」
      藍(・・・・内臓破裂の追加・・・・・。)
    魔理沙「大丈夫じゃないってことか。」
      藍(もうやだ・・・。出て行きたい・・・。)
    魔理沙「死ぬからやめろ。・・・・いたた。」

秋の夜長、迫り来る冬の足音。
されど、藍の心には、一足先に冬が到来してしまった。
だが、正義のヒーローは、決して挫けてはいけない。
正義のヒロインも、同様だ!
がんばれ、ウルトララン!負けるな、ウルトララン!!

 冬ですね。めっきり寒くなった、今日この頃・・・・。

 さすがに、原作の怪獣全部出すことは無理なので、有名なやつが出てくる話に飛びました。
 
 ・・・ええ、原作、この作品の博麗神社くらい、完璧に叩き潰しました。原作じゃ、ア○シ隊員は巨大化しませんし、怪獣はヒーロー倒さないし。ていうか、霊夢、○ラシっぽい役回りしてないなぁ・・・。
 永琳師匠は、岩○博士役の予定で、登場して貰いました。
 リグモンは、ええ、ピグ○ンです。あの有名な良い怪獣。可哀想です。
 R&Wキングは、あの有名な恐い顔の怪獣。このネーミングは、結構気に入ってます。蓬莱人形の、二色蓮花蝶~Red&Whiteが、このネーミングの元ネタです。
 怪獣のネーミングは、語呂のよさで決めてます。が、ミスティアはさっぱり思い浮かばず、無念です。羽をもぎ取られることもなく・・・。ある意味、一番不遇かもしれません。
 アリスがネーミング係になっているのは、永夜抄本編の満月光線事件が原因。「変な名前をつけないの!(輝夜姫)」。変なネーミング、全部アリスのせいになってしまいます。アリスごめんなさい・・・。

 さて、次はどのお話を持って来ようか・・・。
Piko
[email protected]
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コメント



0.1840簡易評価
28.無評価いち読者削除
巨大ミスティアをお払い棒一撃でKOした上に、ウルトラランをも墜とすとは、R&Wキング強すぎ(笑)。
巫女としてはアレでも、神社壊されたらさすがに怒りますよね。
でも、博麗神社=暇得隊本部が壊れてしまって、これから彼女達どうするんだろう。
32.50Mr.モル削除
意表を突かれました。
まさか霊夢が巨大化するとは!!(爆)
しかし、やはりpikochuさんの霊夢だと鳴き声は「ケヒヒ」になるんですねぇ。

いつも不遇な目に合っているpiko霊夢(勝手に命名)な分、今回は有る意味いい役かも。(笑)
33.90テュルフング削除
久しぶりに聞いたな、「ケヒヒ」
46.60名前が無い程度の能力削除
ケヒヒwww
47.80名前が無い程度の能力削除
ふはは
48.無評価レスキューライナー削除
神社→鈴、鳥目→目潰しで、ミスチーに鈴をつけるタロウネタが欲しかった。