紅魔館の従者は忙しい。
特に咲夜、美鈴の二人はそれぞれ多くの仕事を抱えている。
だがどんなに忙しいとはいえ、休憩する時間くらいはとれるものだ。
紅魔館のお嬢様方が眠りにつく頃には、二人はいつものように咲夜の部屋に向かっていた。
二人が咲夜の私室に入って三時間ほどした後。
疲れていたのか、まどろんでいた咲夜はちょっとした刺激に目を覚ました。
「ん……」
「あ、おきちゃいましたか?」
美鈴は済まなさそうにいじっていた咲夜の髪を離した。
みつあみを解いた髪は意外なほど長く、ゆるくウェーブがかかっている。
その髪をいじるのは、手持ち無沙汰なときの美鈴の癖だった。
「いいわ、数少ないあなたとの逢瀬だものね。寝ているだけじゃもったいないもの」
「わ……」
美鈴はふにゃっと笑って咲夜の髪に顔を埋めた。
「そんな嬉しいこといわれると、はずかしいですよう」
「いいじゃない。だれもいないんだし」
甘えるように首筋に鼻をこすりつける美鈴。
咲夜はその頭を抱えるようにしてがしがしと適当に頭を撫でてやった。
少し乱暴だったのか、わぷ、と美鈴が髪の毛の洪水に埋もれてしまう。
「もー、咲夜さん乱暴です」
「んふふ」
二人がいくらかじゃれあった後。
「ところで咲夜さん、最近抜け毛が多くないですか?」
そう言って身を起こした美鈴は枕を指差した。
確かにそこには数本、というには多すぎる数の抜け毛が散らばっている。
「だめですよ、ちゃんと食べるもの食べないと。
忙しいからといって食事を抜くのは悪い癖です。忙しいならこっちに振ってくれてかまわないんですから」
「もう、心配のしすぎよ」
咲夜はそう言って取り合わないが、美鈴の顔は真剣だ。
枕もとのチェストにおいてある細長いクッキーを取って咲夜に見せる。
「今の咲夜さんはこのクッキーみたいなものなんですよ」
そう言ってクッキーの両端にゆっくり力をかける。
クッキーは何の前触れも無くパキッと割れた。
「人間は脆いんです。いろんな仕事を器用にこなせる半面、いつ体が壊れるか分からない。
いったいどこが限界だったのかはこんなふうに割れてみないと分からないんですから。
私は咲夜さんで試してみる気はありませんよ」
そう言って咲夜の口にクッキーを押し込んだ。
どこか不満そうにそれを咀嚼していた咲夜だが、ふと思いついたように聞いてみる。
「でも美鈴だって負担は変わらないでしょう?
私が楽になってもあなたが忙しくなったら……」
「その点私はよくできてるんですよ」
美鈴はすこし嬉しそうに咲夜の抜け毛を手に取った。
ゆっくりと力をかけて引っ張ると、髪の毛はどんどん伸びていく。
伸びきったところでブチンと切れた。
「私ならこんな風に壊れる前にだらだら延びるんです。
門番しながら昼寝したり、読書したり、ご飯食べたり。
たぶん私が壊れる前に、咲夜さんにおしおきされちゃうんじゃないかな?」
美鈴はそう言って笑う。
「だから咲夜さん、私が真面目に門番やってるときにはちゃんと仕事振ってくださいね?」
「いつでも真面目にやりなさい」
きりっとした顔で咲夜は美鈴のおでこをぴんと弾く。
だが、すぐにいたずらっぽい笑みを浮かべて言った。
「でも、もしあなたの言うとおりなら、
私とあなたが複合して使われれば最強なんじゃない? こんなふうに」
そう言いながら美鈴の足に足を絡め、腰に腕を回す。
美鈴もそれにあわせて咲夜を抱き寄せた。
もぞもぞとうごいて一番しっくりする位置を探る。
ぴったりと密着したところで、二人は動くのをやめてお互いの顔を見た。
「これで引っ張ったらとっても強いんじゃないかしら」
「咲夜さんと私の間には強い力が働いてるってことですね」
まるで大発見をしたように語る咲夜に、大げさに驚く美鈴。
二人はお互いの冗談に、額を合わせてくすくすと笑い続けたのだった。
その日以来、メイド長は忙しいときには必ず門番長の元を訪れるようになったという。
唐突にキムチ食べたくなった。糖分過剰摂取だぜw
咲夜さんには黒ゴマきなこをお薦め。
良いね、良い話だねぇ。
足が絡んだところで一番2828した俺きめぇ!
おぜうさまは妹様のドロワーズ強度を、ですねわかりますww
そしてどんどんパッチェさんがダメになっていくww
だめな子になっているパチュリーもかわいくてよし。
ほのぼの
パチュリーは自重しろwwwww
パッチェさん自重
パチェ自重www
パチェさんぱねえwwwww