※この作品にはドラゴンボールネタが含まれています。そういうのが苦手な方はご注意ください。
白蓮は嘆いていた。自分が封印されている数百年の間にここまで酷い惨状になっていたことを。
悔しさと悲しみで心が押し潰されそうになる。自分が不甲斐ないばかりに、この子達の存在を否定させてしまった。
バラバラに切り刻まれたモノ、炎で焼かれたモノ、まだ原型を留めているモノ。しかし、みんな一生懸命生きていたのだ。
それをこれから自分の手で暗い闇の中へ埋葬しなくてはならないのが辛かった。それでいいのか?と自分に問う。
その身を犠牲にして我々の力になろうとした彼らを、このまま見殺しにしていいのか……答えは考えるまでも無い、
自分が今行うべきことは、この子達の想いを成就させること。最後まで諦めないと、物言わぬ彼らに誓った。
しかし、その想いを叶える為には戦わねばならない。この子達の存在を否定した者達に今一度認めさせなければならない。
だが、その相手は…自分が愛する家族。これから最愛のヒト達と戦うことになる、そう思うとまだ心が揺らぐ。
それでも、やらなくてはならない。覚悟を決める。南無三―――!
「姐さん、さっきから食後の食器見て何ブツブツ言ってるの?」
「そうですよ。さっさと片付けておやつのプリン食べましょー」
「わあーい!ぷりん♪ぷぷぷぷりん♪」
「プリンでそこまで喜ぶなんて、みんなまだまだ子供だね」
「あれ?ナズーリンも食事前にずっと冷蔵庫の中を笑顔で見ていたじゃないですか」
「な、何を言って!」「なんだ、ナズーリンも子供じゃん」「尻尾振って否定してもね~」、ワイワイと楽しそうに話している一同。
だが白蓮の一言がその場を静寂に変える。
「駄目です。プリンはお預けです」
みんながきょとんと目を向けた。白蓮が何を言ってるか理解できないという顔をしている。だが、白蓮はそれを気にせず
そのまま続ける。
「みんな、自分のお皿をよく見て頂戴」
そう言われ、各自目の前の皿に目を向ける。そこには、己の身体を犠牲にして勇敢に戦う戦士達の姿があった。
一輪の皿には―――――ごぼう。
水蜜の皿には―――――菜っ葉。
星の皿には――――――アスパラガス。
ナズーリンの皿には―――ブロッコリー。
ぬえの皿には―――――レタス。
これらの野菜がそれぞれの皿に綺麗に残されていた。
「なんで食べないの!」
白蓮が叫ぶ。目にはうっすら涙を浮かべている。こんな風に怒ることは滅多にないのでみんなビックリした。それでも、
恐る恐る言葉を発する。
「え、ええと」「いや~」「だって」「あえて言えば」「それはですね」
「「「「「おいしくないから」」」」」
見事にハモる。そして、それから一斉にどこがおいしくないだの、いつから嫌いになっただの、自分が好きなヒトは…キャー!!!
だとか乙女の話題で盛り上がる。
―――――――プチン
「おいしくないですって?クリリンのことかーーーーーっ!!!」
「クリリンって誰ですかーーー!?」
「あ、いえ一度言ってみたかっただけです。それより、好き嫌いは駄目だっていつも言っているでしょう?せっかく栄養もあるのに
食べないなんて勿体無いわ」
「し、しかし、姐さん。ヒトは誰しも苦手なものがあります。それを無理に食べさせるのは…」
必死に一輪がなだめようとするが白蓮は聞いてくれない。どこからともなく、『ゴゴゴゴォォ』と音が鳴り響き、白蓮の周りにオーラの
様なものが見え、髪の色も黄金に染まっていく。そんな気がする!
「あ、あれは…」
「知っているのか、星!」
「はい、あれは、おだやかな心を持ちながら激しい怒りによって目覚めた幻想郷最強の野菜愛好家(ベジタリアン)。
スペルカード、超人「聖白蓮」の更に上をいく伝説の…」
―――― 超サイヤ人「聖白蓮」
「え、それってパクり…」
「まずいです。白蓮は毘沙門天とカカロット、どっちを信仰するか最後まで悩んでいました。結局、カカロットを召還することが出来なかったので
泣く泣く毘沙門天にしたようですが」
「それ本気!?しかも優先順位おかしくない?うわ、上司が聞いたら泣くよ」
「ともかく、ここまでの力(リキ)を使えるとは、何が起きてもおかしくない状況です」
ゴクリ、唾を飲み込む一同。一体何が起きるのかと緊迫した雰囲気になる。そしてついに、白蓮の口が開く。
「さあ、ちゃんと食べましょう!野菜は身体にいいのよ」
ニッコリ笑って完食を促す。普通の反応にみんなガクッとなった。緊張したのがバカみたいだと思わんばかりにブーブーと抗議の声を出す。
ドンッ!!!白蓮が笑顔のまま食卓を叩く。寺が震えた。みんなも震えた。
「全員が食べ終わるまでプリンはなしです」
とどめの一撃を放つ。
「えええぇぇええぇぇぇぇぇーーー」
「ああん、聖~そんな殺生な~」
「はふん」
「うわあーー!?ナズーリンが気絶してしまいました!しっかりしてくださいぃ!!」
「何か出てはいけないものが出ています!雲山、早く連れ戻して!」
「気絶?連れ戻す、ですって?ナズーリンのことかーーーーーっ!!!」
白蓮が楽しそうに叫ぶ。なんかもうハチャメチャが押し寄せて、スパーキンッって感じだった。
ナズーリンが赤い髪の死神の胸に嫉妬して戻ってきた頃、みんな食べ残しの皿の前に座っていた。もう文句を言ってる場合じゃない。
これを食べなきゃ幸せはやってこない。そう悟っていた。
「仕方ありません。食べるしか道は残っていないのなら食べるだけです」
「私も覚悟を決めましたよ。プリンの為です」
「ああん、レタス嫌いー」
「プリンプリンプリンプリンプリンプリン死神の乳プルンプルン…」
「ナ、ナズーリン、大丈夫ですか?」
みんなが箸を取る。白蓮がそれを確認し、合図を出す。
「準備はいいですか?それでは素晴らしい明日の為に。 いざ、食さん――!」
パクリ。一斉に口に入れる。みんな渋い顔、泣きそうな顔になりながら一生懸命食べ続ける。ゆっくりではあるが一口、一口食べていく。
そして、最後の一口を食べ終える。安堵して目を開けると白蓮が涙を流していた。
「みんな、よくがんばりました。そして謝ります。無理をさせてごめんなさい。でも、野菜は生きていくために身体に必要な食物なのです。
それを味が悪いという理由で避けているのが私には心苦しかった。それで残される野菜の気持ちを知ってほしい。野菜だって生きている。
私達はその恩恵を受けているのです。おいしく食べてあげる、それが私達に出来る野菜への恩返しになるのです」
「うん、そうですね。今までなんか味が気に入らないと思っていましたが、それは野菜に対して失礼でした」
「身体の基本は栄養を取ること。姐さんの言うとおりです」
「私、これからちゃんとレタス食べるよ!」
「フフ、みんないい子です。わかってくれて嬉しいわ。さて、それじゃあ遅くなったけどおやつを食べましょう!」
「ハッ、おやつだって?プリンのことかーーーーーっ!!!」
「大変です!ナズーリンが壊れました!まあ可愛いから良しとしましょう」
「ところで姐さん」
「なあに?一輪ちゃん」
「姐さんの皿に残っているニンジンはどうするんです?」
白蓮は嘆いていた。自分が封印されている数百年の間にここまで酷い惨状になっていたことを。
悔しさと悲しみで心が押し潰されそうになる。自分が不甲斐ないばかりに、この子達の存在を否定させてしまった。
バラバラに切り刻まれたモノ、炎で焼かれたモノ、まだ原型を留めているモノ。しかし、みんな一生懸命生きていたのだ。
それをこれから自分の手で暗い闇の中へ埋葬しなくてはならないのが辛かった。それでいいのか?と自分に問う。
その身を犠牲にして我々の力になろうとした彼らを、このまま見殺しにしていいのか……答えは考えるまでも無い、
自分が今行うべきことは、この子達の想いを成就させること。最後まで諦めないと、物言わぬ彼らに誓った。
しかし、その想いを叶える為には戦わねばならない。この子達の存在を否定した者達に今一度認めさせなければならない。
だが、その相手は…自分が愛する家族。これから最愛のヒト達と戦うことになる、そう思うとまだ心が揺らぐ。
それでも、やらなくてはならない。覚悟を決める。南無三―――!
「姐さん、さっきから食後の食器見て何ブツブツ言ってるの?」
「そうですよ。さっさと片付けておやつのプリン食べましょー」
「わあーい!ぷりん♪ぷぷぷぷりん♪」
「プリンでそこまで喜ぶなんて、みんなまだまだ子供だね」
「あれ?ナズーリンも食事前にずっと冷蔵庫の中を笑顔で見ていたじゃないですか」
「な、何を言って!」「なんだ、ナズーリンも子供じゃん」「尻尾振って否定してもね~」、ワイワイと楽しそうに話している一同。
だが白蓮の一言がその場を静寂に変える。
「駄目です。プリンはお預けです」
みんながきょとんと目を向けた。白蓮が何を言ってるか理解できないという顔をしている。だが、白蓮はそれを気にせず
そのまま続ける。
「みんな、自分のお皿をよく見て頂戴」
そう言われ、各自目の前の皿に目を向ける。そこには、己の身体を犠牲にして勇敢に戦う戦士達の姿があった。
一輪の皿には―――――ごぼう。
水蜜の皿には―――――菜っ葉。
星の皿には――――――アスパラガス。
ナズーリンの皿には―――ブロッコリー。
ぬえの皿には―――――レタス。
これらの野菜がそれぞれの皿に綺麗に残されていた。
「なんで食べないの!」
白蓮が叫ぶ。目にはうっすら涙を浮かべている。こんな風に怒ることは滅多にないのでみんなビックリした。それでも、
恐る恐る言葉を発する。
「え、ええと」「いや~」「だって」「あえて言えば」「それはですね」
「「「「「おいしくないから」」」」」
見事にハモる。そして、それから一斉にどこがおいしくないだの、いつから嫌いになっただの、自分が好きなヒトは…キャー!!!
だとか乙女の話題で盛り上がる。
―――――――プチン
「おいしくないですって?クリリンのことかーーーーーっ!!!」
「クリリンって誰ですかーーー!?」
「あ、いえ一度言ってみたかっただけです。それより、好き嫌いは駄目だっていつも言っているでしょう?せっかく栄養もあるのに
食べないなんて勿体無いわ」
「し、しかし、姐さん。ヒトは誰しも苦手なものがあります。それを無理に食べさせるのは…」
必死に一輪がなだめようとするが白蓮は聞いてくれない。どこからともなく、『ゴゴゴゴォォ』と音が鳴り響き、白蓮の周りにオーラの
様なものが見え、髪の色も黄金に染まっていく。そんな気がする!
「あ、あれは…」
「知っているのか、星!」
「はい、あれは、おだやかな心を持ちながら激しい怒りによって目覚めた幻想郷最強の野菜愛好家(ベジタリアン)。
スペルカード、超人「聖白蓮」の更に上をいく伝説の…」
―――― 超サイヤ人「聖白蓮」
「え、それってパクり…」
「まずいです。白蓮は毘沙門天とカカロット、どっちを信仰するか最後まで悩んでいました。結局、カカロットを召還することが出来なかったので
泣く泣く毘沙門天にしたようですが」
「それ本気!?しかも優先順位おかしくない?うわ、上司が聞いたら泣くよ」
「ともかく、ここまでの力(リキ)を使えるとは、何が起きてもおかしくない状況です」
ゴクリ、唾を飲み込む一同。一体何が起きるのかと緊迫した雰囲気になる。そしてついに、白蓮の口が開く。
「さあ、ちゃんと食べましょう!野菜は身体にいいのよ」
ニッコリ笑って完食を促す。普通の反応にみんなガクッとなった。緊張したのがバカみたいだと思わんばかりにブーブーと抗議の声を出す。
ドンッ!!!白蓮が笑顔のまま食卓を叩く。寺が震えた。みんなも震えた。
「全員が食べ終わるまでプリンはなしです」
とどめの一撃を放つ。
「えええぇぇええぇぇぇぇぇーーー」
「ああん、聖~そんな殺生な~」
「はふん」
「うわあーー!?ナズーリンが気絶してしまいました!しっかりしてくださいぃ!!」
「何か出てはいけないものが出ています!雲山、早く連れ戻して!」
「気絶?連れ戻す、ですって?ナズーリンのことかーーーーーっ!!!」
白蓮が楽しそうに叫ぶ。なんかもうハチャメチャが押し寄せて、スパーキンッって感じだった。
ナズーリンが赤い髪の死神の胸に嫉妬して戻ってきた頃、みんな食べ残しの皿の前に座っていた。もう文句を言ってる場合じゃない。
これを食べなきゃ幸せはやってこない。そう悟っていた。
「仕方ありません。食べるしか道は残っていないのなら食べるだけです」
「私も覚悟を決めましたよ。プリンの為です」
「ああん、レタス嫌いー」
「プリンプリンプリンプリンプリンプリン死神の乳プルンプルン…」
「ナ、ナズーリン、大丈夫ですか?」
みんなが箸を取る。白蓮がそれを確認し、合図を出す。
「準備はいいですか?それでは素晴らしい明日の為に。 いざ、食さん――!」
パクリ。一斉に口に入れる。みんな渋い顔、泣きそうな顔になりながら一生懸命食べ続ける。ゆっくりではあるが一口、一口食べていく。
そして、最後の一口を食べ終える。安堵して目を開けると白蓮が涙を流していた。
「みんな、よくがんばりました。そして謝ります。無理をさせてごめんなさい。でも、野菜は生きていくために身体に必要な食物なのです。
それを味が悪いという理由で避けているのが私には心苦しかった。それで残される野菜の気持ちを知ってほしい。野菜だって生きている。
私達はその恩恵を受けているのです。おいしく食べてあげる、それが私達に出来る野菜への恩返しになるのです」
「うん、そうですね。今までなんか味が気に入らないと思っていましたが、それは野菜に対して失礼でした」
「身体の基本は栄養を取ること。姐さんの言うとおりです」
「私、これからちゃんとレタス食べるよ!」
「フフ、みんないい子です。わかってくれて嬉しいわ。さて、それじゃあ遅くなったけどおやつを食べましょう!」
「ハッ、おやつだって?プリンのことかーーーーーっ!!!」
「大変です!ナズーリンが壊れました!まあ可愛いから良しとしましょう」
「ところで姐さん」
「なあに?一輪ちゃん」
「姐さんの皿に残っているニンジンはどうするんです?」
聖さん、あんたがニンジンかー!
しかしこんな多種多様な野菜が並ぶ食卓って…www
魚も食えない!
けどなァ!
ニンジンは……
食えるぞぉぉぉぉぉおお!!
壊れたナズーリン可愛いよナズーリン
ちなみにケチャップとかミートソースは大好きです
なんて無理矢理なんだ・・・なんて無理矢理なんだーーーっ!
俺のしいたけ嫌い力はスカウタ―粉砕だぁぁぁ!
…似てるねっ!
そんなワシは大根が嫌いですだ。