Coolier - 新生・東方創想話

我輩こそが猫である

2009/09/01 04:53:18
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 雪の降る博麗神社。霊夢はいつものようにコタツに入って暖を取っていたところに思わぬ来客があった。

 「おい、霊夢!なんとかしてくれ!」
開口一番居間に上がってきたのは普段めったに顔を会わせない里の妖怪である上白沢 慧音だった。
彼女がひどく焦っている理由は霊夢にも察しがついていた。



 霊夢が地下へ潜って増長した地獄鴉を叩きのめした後、紫が地霊殿にいた猫を拾ってきた。そこまではまだ良かったのだが・・・・・・いや、もしかするとその時点で既に手遅れだったのかもしれない。
拾ってきた猫の名前は火焔猫 燐。通称お燐。火車であるお燐は灼熱地獄を維持するために日々、死体を持ち去っているらしい。
彼女が地上に来てからというもの、人の死体が次々と消えるという事件があちこちで発生した。
上白沢 慧音は里の者達に事情を聞き、調査を開始した。
その後の調査で猫の姿をした妖怪が死体を持ち去る所を見たという事から情報通の鴉天狗である射命丸 文を呼び出して話を聞き、間欠泉が湧き出すという異変が起こっていた事を知った。
そしてその後の顛末も聞いた慧音は、博麗神社にどうやら事件の原因となる猫がいるという事を聞いて駆けつけた次第であった。

 「おまえの神社に猫が住み着き始めたんだろう?その猫が里のあちこちで人を困らせているんだ、サボってないでなんとかしてくれ」
慧音が困り果てた風に言う。
 「あんたが守ってる里でしょう?なんとかしなさいよそのくらい」
自分のことは自分で出来るでしょ?と言わんばかりに霊夢は言ってのけるがそんな事は百も承知と言うような顔で慧音が言い返す。
 「それが出来ればとっくにやっているさ。あいつはかなり狡猾で中々捕まえられないんだ。見張りも立てたんだが、みんな奴のスペルカードに驚いてしまって立ち向かおうともしなくなった」
慧音の言葉に特別な反応を見せない霊夢に対して慧音は続けて言い放った。

 「そして・・・・・・何より死体を持ち去られた家族はどうやって故人に顔向けをすればいいのだ?人としての尊厳を踏みにじられているんだぞ!死してなお安らげる場所が無いのは許せないんだ。霊夢、頼む・・・・・・力を貸してくれ」

慧音は涙こそ見せなかったが泣いていた。里の者達を守れない力の無さを、そして自らと同じ妖怪がこのような事をする事に心で泣いていた。

 人も妖怪も良い奴がいれば悪い奴がいる。確かに昔は妖怪と人が争う時代があった。しかしそれはもう随分と昔の事、この幻想郷においては人も妖怪も同じ立場だという事をみんなに判って欲しかった。こんな事をしても人の恨みを買うだけだと。
このままだといつか人の心に妖怪に対する偏見が生まれてくる。その偏見は親から子へと受け継がれ、何代も続くと修正が不可能なまでの溝が出来上がる。

 そうして、また起こってしまうのだろうか・・・・・・人と妖怪の無益な争いが。

お燐が起こしたのはその発端となるような事件だった。
死を何よりも尊いものとする人に対するこれ以上無い侮辱の方法。
だが、相手は妖怪。身体能力で劣る人では敵うはずもなかったから同じ妖怪である慧音に縋った。しかし、ある日慧音が密かに危惧する事態がついに起きてしまった。
 誰が言い出したか知らないが同じ妖怪である慧音が里へと手引きをしているのではないか?という噂が里中に広まった。
聡い慧音には人の心情がわかっていた。心のもろい人間たちはやり場の無い怒りをどこかに向ける事によって一時的に精神の安定を得ようとしていた。
そのスケープゴートに慧音は妖怪という理由で選ばれてしまった。
中には慧音を信じている人もいたが、慧音を信じることによって里での自分の立場が危なくなる事を恐れ、言い出せないものが多数いた。
 慧音はもう限界だった。里中から見張られてるような冷たい視線がひどく心に突き刺さり、今まで慧音が一つ一つ築きあげていったものが一瞬で崩れ去った瞬間だった。
慧音は事件を解決してくるという短い内容の手紙を懇意にしていた阿求の家に置いて博麗神社へと駆け出したのだ。


 事の一部始終を聞いた霊夢の顔からはいつしか表情が消えていた。

 「わかったわ、その依頼受けましょう。じゃ準備してくるから外で待ってなさい」

しばらくして霊夢が出てきた。その手に持っているのは今まで使っているお払い棒で無い事がそれから放たれる霊力の違いによって慧音にはわかってしまった。今までの妖怪退治は遊びだったのだろうか?だとしたらこの巫女は妖怪の力をとうに凌駕している。もはや人を超えた存在だ・・・・・・





 「で、あいつはいつもどこから来るの?」
神社から移動しながら慧音に問う。
 「多分普通に地上を歩いてきているのだろう。猫の姿でごまかせるからな。おかげで猫を見るたびに疑わなければいけなくなったよ」
それを聞いて霊夢はすぐさま作戦を思いつき、慧音に指示する。


 ある人物の墓地の前で慧音は一人で立っていた。今慧音が守っているこの墓地には里の中でもとりわけ偉かった人が眠っていた。この人物を攫われてはもう里の者達にあわせる顔が無いと慧音は死守を決める。お燐が死体を攫う法則性に生前が関係しているのだとしたらこの墓しかもう考え付かなかった。
そしてお燐を待ち受けるべく蟻一匹通さないように全方向に気をめぐらせていた。

慧音が見張りを続けて数時間するとあたりの空気が一変した。
すぐさま周囲に気を配ろうとした矢先に妖精が地中から現れ、慧音にむかって突進してきた。

 呪精「ゾンビフェアリー」

それは慧音へとゆっくりと迫っていき、慧音が一体ずつ打ち落とすと返し弾を残して動かなくなった。だがこの妖精は何度でも動き出す事を既に情報として得ていた慧音はすぐさま移動してお燐の姿を探し回った。
すると墓地の裏から禍々しい妖気がもれていたので慧音が墓地を壊さないように上空から一点集中で射撃を行うと小さな鳴き声と共に黒い影が飛び出してきた。

 恨霊「スプリーンイーター」

お燐の放ったスペルカードは上空にいる慧音を包み込むようにして弾が展開され、徐々に霊魂が迫っていった。これを慧音はぎりぎりでグレイズして切り抜けるが慧音が見据えた先にお燐はいなかった。

慧音はすぐに罠にかかった事を知った。
慧音はまんまと墓地の前からおびき出され、何も無い上空で時間稼ぎをされた後に自分が持ち場を離れている事に気がついた。そして慧音が本来守っていたはずの墓地から妖精と共に死体を引っ張り出すお燐の姿を見てしまった。
お燐は慧音がいる方向とはまったく逆の方向に向かって一目散に逃走を開始し、墓地を出ようとしたところで信じられない事が起こった。
お燐が墓地の外に出ようとしたその時、何かの見えない壁のようなものにぶつかって墓地から出られなくなっていたのだ。お燐は何度も見えない壁に向かって突進するも突破できない事を悟ると墓地の中央にいる霊夢の方に向き直って初めて言葉を発した。
 「お姉さんやっぱ強いね。やっぱりお姉さんが相手だとわくわくしてくるよ。こんな強力な壁のようなものを展開できるなんてお姉さんはホントに人間なのかな?地下のときとは段違いの強さをお姉さんから感じるよ。凄い凄い、これはな
んとかして逃げないとね。巫女がここまで厄介な存在だとは思わなかったねぇ」

 「あんたは遊びが過ぎたようね。悪いけどそれなりの痛い思いはしてもらうわよ」
巫女が答えるのと同時に左右二つの陰陽玉が不規則な動きでお燐の動きを制限した。避ける方向が決まっているのなら狙う事はたやすいとでも言わんばかりに霊夢は針を目標が移動するであろう先へめがけて予め投げつける。
しかし、お燐も避ける方向を制限されている事に気づいていたのか避けた瞬間に今度はまったく別の方向へと跳んでいた。
霊夢の目の動きや腕の動きから軌道を読み巧みに避けていくお燐。
霊夢もお燐から放たれる弾幕をわずかな動きだけでグレイズしていく。
数秒間通常弾の応酬をした後、お互いが通常弾だけでは勝てないと判断したのか同時にスペルカードを解き放った。

 「死灰復燃」
 霊符「夢想封印」

お燐が放ったスペルで妖精が霊夢に特攻を仕掛ける。霊夢がいくらかわしてもなお、執拗に迫ってくる。
霊夢が御札を抜き取り妖精に投げつけると妖精は爆発するがすぐ後にまた動き出す。

霊夢が放ったスペルで大きな光弾がいくつもお燐めがけて襲い掛かってくる。お燐は右へ左へとぎりぎりで避けて

いたが最後の一つをまともに正面から受けてしまう。
 「ぐっ・・・・・・」
お燐がスペルカードを受けた事により妖精が消え去っていく。そしてそのチャンスを見逃すほど霊夢は甘くなかった。続けざまにお燐の周囲へと御札を展開して最後のスペルカードを宣言する。

 大結界「博麗弾幕結界」

そのスペルカードを宣言した瞬間御札がパリパリと霊力を迸らせてお燐を結界の中に閉じ込めた。
結界の内と外から同時に放たれる弾幕、前後から弾幕を展開されてお燐は必死に避ける。
前から来る弾は半歩引いて避け、後ろから来る弾には半歩前に出て避ける。
それが数秒続き、お燐は避けきれると確信を持ち始めた刹那のことだった。
急に弾幕がパターンを変えお燐に襲い掛かってきた。これに驚いたお燐は身体を必死に捻り避けようとするが被弾してしまう。
 「ふぎゃっ・・・・・・」
被弾した衝撃でお燐は意識を失い、そのまま地上に墜落していき、地上で成り行きを見守っていた慧音に抱きとめられる。

お燐が目を開けると慧音に抱かれている事に気付き、慧音の腕の中で暴れようとするが観念したのか海の波が引くように大人しくなった。
霊夢が地上に降り立ちお燐と慧音の元に歩み寄るとお燐へ質問を投げかけた。
 「で?なんでこんなことしたわけ?理由を聞こうじゃないの」
 「・・・・・・」
お燐はうつむいたまま何も話そうとはしない。
 「あっそ。まだお仕置きが足りないみたいね」
そういうとお燐はビクッと身体を竦ませて嫌々ながら真相を話し始めた。
 「あたいがやってる事は人間と対して変わらないよ・・・・・・お姉さんたちは生きるために動物等を殺したりして日々の糧にしてるよね?あたいがやってることはそれと一緒さ」
 「私達がやってる事とあんたがやってる事が一緒?」
霊夢はさも不思議そうな顔でお燐の顔を見た。その顔は嘘や隠し事が一切無い顔だった。
 「表面上は好きで死体を集めてはいるけどそれは半分。あとの半分は灼熱地獄を維持するために死体を集めなきゃならないんだよ。お姉さん達が生き物を殺して日々の糧とするように、あたいも死体を集めてあそこを維持しなきゃならないんだよ」
霊夢はお燐の理由を聞いて一瞬驚いた顔をしたがすぐに表情を消した。
 「あんたの理由はわかったわ。確かにあんたの言う事にも一理あるわ」
霊夢はお燐の言い分に対して理解を示した。その言葉にお燐は顔を輝かせて霊夢を見るが霊夢の表情からはとても理解を示してくれたようには見えなかった。
お燐がその表情に疑問を抱いていると、霊夢はお燐の反応を見てから語りだした。
 「あんたにとって必要な事なら勝手にやればいいわ。私は人妖問わずにあまり小さな事にはいちいち関わりたくないから。でもね、あんたはやりすぎよ。度を越えた出来事はやがて大きな事件へと発展するの、そうなったらもっと色々と面倒になるからその前に私が退治しに来たの。わかったら今度は遊びの範疇でお願いするわ。・・・・・・こんなとこでいいわよね、慧音?」
お燐を抱いていた慧音はしばらく考え込んでいたが、納得したのか霊夢に答えを返した。
 「あぁ、こいつもこれで懲りた事だろう。だが霊夢、私が良くてもこのままでは里の者達が納得しないぞ。説教をしましたってだけじゃ彼らの怒りは収まらないはずだ」
慧音の指摘ももっともだった。彼らは最愛のものや家族など自分に縁のある人物の死体を持ち去られたのだ。下手をすれば人間は彼女を殺しかねない。
霊夢はさも面倒臭そうに頭をかくと慧音にとりあえずお燐を里まで連れて行くように促した。


 「こいつは私が見ておくからあんたは里の者達を呼んできて」
里に着くなり霊夢はすぐに慧音に指示を飛ばした。慧音は「わかった」とだけ返事をするとすぐに里中へと声を掛けてまわった。

 半刻もしないうちに十を越える数が集まった。その誰もがお燐の姿を見つけると皆一様に殺気だった目を向けた。そして皆の注目が彼女を捕らえている霊夢へと移り、こいつをどうするんだ?と言いたげな目をすると霊夢はゆっくりと話し始めた。
 「あんたら怒るのは勝手、けどこいつにもこいつなりの理由があった。そしてここは幻想郷。揉め事を解決するのはスペルカードルールに則って決めて頂戴」
霊夢がそういった瞬間、里の者達が次々と彼女に対して怒声を浴びせた。
 「あんな妖怪相手に勝てるわけないだろっ!」
 「それができたらとっくにやってるよ!」
 「あんたは強いからそんなことが言えるんだ!」
里の者達の怒声は中々止まなかった。なんとか慧音が皆を落ち着かせて霊夢に続きを促す。
 「自分じゃ手に負えないからあんたらは慧音を頼った。その慧音でさえ手に負えなかったから慧音は私に頼った。つまり私に頼るという事は妖怪退治の依頼と見ていいわよね?ならこうして妖怪を退治したことだし後はこの妖怪をどうしようが私の勝手よね・・・・・・違う?」
順序立てて理論を展開する霊夢に里の者達は皆返す言葉を失ってしまった。しかし言葉を失っても怒りは収まってなかった。必死に何か言いたそうにする里の者達にむけて霊夢は更に言葉を紡ぐ。
 「悔しいのなら強くなればいいじゃない。同じ人間でも妖怪を退治している奴を私は知っているわよ」

 魔法の森に住む金髪の少女である霧雨 魔理沙。彼女は人ながらにして数々の大妖怪に打ち勝ってきた。彼女の実力は努力と研究の末に成り立っている事を霊夢は一応知っていた。一応というのは霊夢にとって努力というものが嫌いであり、魔理沙も努力しているようには見せない為だった。

 「あと、あんたたち慧音を犯人扱いしたでしょ?その事に関しては後で本人に謝っておきなさいよ。じゃあこいつは神社に連れて帰るから」
一方的にそう告げて、霊夢はお燐を神社へと連れて行った。慧音と里の者達が後に残されて非情に気まずい雰囲気が辺りに流れていった。

 何とか現状を打破しようと慧音が「あの・・・・・・」と声を掛けたときだった。
 「すいませんでした!」
慧音が言葉を発するのとほぼ同時に里の若者の一人が頭を下げた。するとそれを見た他の者達も次々と謝罪をしては頭を下げていった。
沢山の里の者の中から一人の着物に身を包んだ小さな少女が里の者達を代表するかのように慧音の前へ歩み出た。
 「阿求殿・・・・・・」
前へ歩み出たのは慧音が書置きを残した人物である阿求だった。
 「私達は日ごろから慧音さんに里を守ってもらっているにもかかわらずそれを忘れ、あまつさえ慧音さんを犯人の一味扱いするというような噂が流れてしまいました。謝って済むような問題ではない事は重々承知しております」
阿求の心からの謝罪に慧音はそんな事は無いとでも言わんばかりに首を横に振った。
そして慧音はゆっくりと阿求に歩み寄ると、そっと壊れ物を扱うかのように阿求を優しく抱きしめた。
慧音の腕の中で彼女を見つめる阿求と、その阿求を見つめ返す慧音。二人の視線が交錯した時、阿求の目頭が熱くなり、涙と共にありったけの思いを慧音へとぶつけた。

 「怖かったんです!あんな噂が流れて、こんな書き置きを残されて!もし・・・・・・ひっく・・・・・・もじがじたら、もう戻って・・・・・・ひっく・・・・・・来ないんじゃないかって・・・・・・思うと・・・・・・私」
それ以上はもう言葉にならなかった。慧音に抱きしめられたままわんわんと泣きじゃくる阿求に対して、慧音は一言だけそっと囁いた。

 「私は何があってもずっと阿求殿と一緒に里を、幻想郷を見守り続けますよ」


 以前にも増して里の者達は妖怪である慧音を慕い、慧音もまた人を信頼し、人妖が共存できる場所を再び築き上げていった。







博麗神社。幻想郷の東の境に位置する神社。
お燐に対して地上にはしばらく来るなと言い聞かせた霊夢は気配を感じ、何も無いはずの中空へと声を掛けた。
 「紫、いるんでしょー」
霊夢が声を掛けると何も無いはずの中空に切れ目が入り、そこから日傘を差した女性が上半身だけ姿を現した。
 「何か面白い事があったって聞いたわよ」
 「面白い事は無かったけど、厄介事ならあったわよ」
さも面倒臭そうに言う霊夢だった。
 「それ、責任者に報告しに行かなくていいのかしら?多分また時期を空けてやらかすわよ?」
 「うーん・・・・・・もう二度と勘弁して欲しいけどいちいちあそこに行くのが面倒だし、あんたが連れて行ってくれるなら行ってもいいわよ」
 「わかったわ。じゃあ特別に連れて行ってあげる」
 「へ・・・・・・?」
素直すぎる紫の言動に多少の胡散臭さを感じる霊夢であったが面倒な行程が省けるとあって、紫の提案に乗ることにした。
ぐいっと腕を掴まれて、乱暴にスキマに放り込まれた霊夢が着いた場所は地霊殿の門前だった。
たまには親切な事もあるのね・・・・・・と霊夢が目の前を見ると門の前に仁王立ち・・・・・・をしているけどよく見れば霊夢と目が合って冷や汗まみれのお燐の姿がそこにはあった。
 「うわわ、お姉さん本当に来ちゃったよ・・・・・・やっぱり日傘のお姉さんが言っていた事は本当だったんだ」
霊夢はお燐の言っている事の大半を聞いていなかったが日傘のお姉さんというワードに反応して仕組まれた事を知った。

 「いつになく親切だと思ったらそういうことだったのか。ふぅ・・・・・・えぇい!あいつに利用されるなんてむかつくわね!報告しようかどうしようか迷ったけど、憂さ晴らしにあんたの主人に言いつけてやる!」
 「それだけは絶対にダメにゃーーー!」
こうして再び地下であいまみえる事となった一人と一匹。
当然の如く、怒った霊夢に勝てるわけも無く、地霊殿に猫の悲鳴が響き、悲鳴を聞きつけた主人が出てきたのは言うまでも無い事だった。



 「え?・・・・・・あら、そう。そんな事が地上であったのね」
さとりは霊夢の心を読むことによって地上で起こった今回の騒動を知った。
 「おぉ!やはり会話いらずは便利ね、じゃあ用件も済んだし私はこれで帰るわ」

霊夢が去った後に残るは主人とペットが一匹。
 「お燐、なにか・・・・・・言いたい事はあるかしら?」
あまりの迫力に思わずしどろもどろになるお燐。
 「あの・・・・・・ご主人様・・・・・・これはその・・・・・・ふぎゃぁぁぁぁ・・・・・・」
そして再び地霊殿に猫の悲鳴が響き渡った。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
お燐が好きすぎて思いつくまま勢いで書き上げましたっ!(マテ
テーマはそれぞれの主張です。これだけは譲れないって事皆さんの中にもあると思います。それをちょっぴり大袈裟に?書き記してみました。
なお今作には二次設定とか原作設定とか色々混ざってるかもしれませんが多めに見てやってください。
最後にこの物語を読んだ時間があなたにとって無駄な時じゃ無ければ幸いです。

追伸
マイマイさんご指摘ありがとうございます。指摘どおりですので分かりやすいように修正させていただきました。
PONZA
http://ponza884.web.fc2.com/top.html
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コメント



0.1040簡易評価
1.80マイマイ削除
おー、なるほどなるほどと思う作品でした。
あっきゅんの台詞に「ん?」となりましたけど、里の代表としての言葉なんですね。
まさかあっきゅんがそんな噂を流す訳がなし。でも、結果的に絆が深まってよかったですな。
11.無評価名前が無い程度の能力削除
良かった・・・んですがなんか全体的に描写が薄かったのが残念。
14.無評価名前が無い程度の能力削除
微妙に言い回しがおかしいところがありますね
>今まで慧音が一つ一つ築きあげていったものが一瞬で崩れ去った瞬間だった。
例えばこの辺とか
28.無評価バイト削除
行間が詰まってて見にくいかも。
いや、私見だけどね