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「お嬢様は男の娘ぉぉぉ!!」
「叫ぶなぁぁぁ!!」
それはまったくの偶然の出来事であった、
一週間続いた便秘にようやく回復の兆しが見えた咲夜は、
喜び勇んでトイレの戸を開けた、その向こうにお嬢様がいたとも知らずに。
「すごく……プリティです」
真実を知った咲夜から最初に飛び出た言葉はこれだった、
本来レミリアにあるはずのない男性のシンボルマーク、
しかし日頃から瀟洒である咲夜にとって、その状況を理解するのに時間はかからなかった。
「どうして咲夜が私専用のトイレに入ってくるの!」
「お嬢様専用だからです」
「あうあ……五百年守り続けた私の秘密が……」
レミリアは全力でうなだれた、というか便座の上でしゃがみガードである。
「大丈夫ですお嬢様」
「何が大丈夫なのよ」
「そもそもこんなにかわいいお嬢様が女の子のわけがありません!」
「どういう理屈よ!!」
咲夜の鼻からはこれでもかというほど忠誠心が溢れていた、
最近は滅多に見ないその光景に、レミリアも懐かしさを感じていた。
「はぁ……とりあえずでていってくれない?」
「何故です?」
「出てけっ!!」
「ぺぱっ!?」
人は吸血鬼にトイレットペーパーを本気で投げつけられると飛ぶ。
―――――
「十六夜咲夜、今の話は本当なの?」
「ええ、レミリアお嬢様は確かに男の娘」
「……それは予想外ね」
咲夜の報告を受け、八雲紫は静かに扇子を閉じる。
「我々、男の娘を愛でる会によって男の娘と確認されたのは、リグル・ナイトバグただ一人、
ここ幻想郷でも最上位の希少生物であるそれがもう一人、しかも500年ものの大御所……!」
「まさしく奇跡の存在ね」
男の娘を愛でる会、その会長にとって、咲夜の報告はまさに戦慄、
あのレミリア・スカーレットが男の娘などと誰が想定しようか。
「――さらに」
「まだあるの?」
「今晩、男の娘の集会が行われるみたいよ」
「なんですって!!」
紫は驚愕と共に立ち上がり、己が耳を疑った、現在確認された男の娘は二人、
しかし集会が開かれるということは三人目以降の存在を示しているのだから。
「紅魔館にもう一人隠れていた男の娘との会話から、ほぼ間違いないわ」
「もう一人……まさかフランドール・スカーレットも?」
「残念だけど妹様は確認済みよ、もう一人は小悪魔だったわ……ショートカットの方のね」
「そう、あの目立たない子が……どうやら、我々の予想以上に彼らは上手に隠れているようね」
「ですが、それも今日までかと」
二人の顔が笑みにゆがむ。
「愛でる会全員を招集しなさい、彼らを取り囲んで……徹底的に愛でるのよ!」
「了解!!」
―――――
「ああ……本当に不味いことになったわ……」
「お嬢様、元気を出してくださいこぁ」
今晩開かれる男の娘の集会所、紅魔館の男の娘二人が向かった先はなんと竹林であった、
彼らがとぼとぼと歩きながらたどり着いたのは、一見のボロ家屋。
「レミリアよ」
「小悪魔です」
「……合言葉は?」
『準にゃん』
「よし、入って」
合言葉を確認し、二人を出迎えたのは妹紅だった、
ゆっくりと戸を開くと、周りを確認し、二人を招き入れる。
「(まさか……妹紅も男の娘だというの!?)」
しかし、すでに家屋の周囲を包囲されていることに彼らは気づいていなかった。
「うっ、鼻血が……」
「姫、ティッシュです」
「ふぐふぐ……ねえ永琳、私……明日妹紅に謝ろうと思うの、仲直りしたいのよ」
「それはいい心がけですね」
男の娘を愛でる会永遠亭支部代表である輝夜とその従者永琳のボルテージは上昇中、
特に輝夜にいたってはすでに限界が近い。
「そうか、妹紅の生まれを考えたらありえなくもない話だ」
「慧音さん角! 角が生えかけてます!」
「おっとっと、危ない危ない」
さらには人里支部の慧音と阿求までもが食らいつく、
すでに竹林の影に潜む目の数は幾十にも。
「(新しい男の娘が来たわ、全員気配を消して!)」
紫の号令によって一瞬で竹林と同化する会員達、
そして新たに現れたのが、以前から存在を確認されていたリグルともう一人。
「ここまでくればもう見つからないね」
「ふー、文様に見つからずに山を抜けるのは苦労しましたよ」
「(も……椛ーっ!?)」
「合言葉は?」
『ハヤテきゅん』
「よし、入って」
通産五人目の男の娘、否応なしに会員達のボルテージが上がる、
しかし近い存在である文は頭を抱え込んでいた。
「そんな馬鹿なっ……一緒にお風呂に入ったこともあるこの私が気づかなかったなんて!」
「男の娘を舐めてはいけないわ、彼らは親族以外なら軽く騙しきる」
「こんな、こんな身近にいたのに……私は、私はっ!」
「安心なさい、もはや彼らは袋のねずみ、これから愛でてあげればいいだけよ」
紫は文を優しく慰める、すでに家屋の周囲の竹林は完全に包囲済み、
さらには結界と歴史食いによりカモフラージュ率は百%である
「ひっひっひー、全員集まるなんて初めてだね~」
「初めての人もいるようですから、さすがの私も緊張してきましたね……」
しかし新たに現れた二人の姿に、一同はどよめきたった。
「伊吹萃香だよー」
「し、四季映姫です」
「合言葉は?」
『鰤』
「入ってよし」
一人百鬼夜行、そして楽園の最高裁判長、
それは会員達の予想をはるかに超える大物二人。
「(馬鹿な……ありえないわ! 萃香はともかく、あの閻魔様ですら男の娘!?)」
四季映姫・ヤマザナドゥ、彼自身が男の娘であることに誰が気づけようか。
「盲点だったわ、確かに彼の権力ならば隠し通すのは容易い」
「いや、あれは違うわね」
しかしそこに異論を挟んだのは、山の神である神奈子であった。
「神たるもの性別を操ることぐらい容易い、つまりあれは後天性の男の娘よ!」
「何ですって!?」
「恐らくは男の娘をより近くで愛でるために自分から性別を……って諏訪子、何をしてるのよ」
「えっ、ちょっと私も男の娘になろうかなーって」
「やめなさい、私が愛でるわよ」
「うっ、神奈子に愛でられるのはいやだな」
諏訪子が何をしようとしていたかは秘密である、
そして新たな男の娘が来ないのを察して、各々は家屋へと近寄る。
「では会長の私が中を覗くわ……」
まず紫が極小の隙間を開き、様子を伺う。
「ぼくいっつもズボンだから、皆みたいにスカートはいてみたいなぁ」
「だったらやっぱりドロワーズじゃない?」
「いやいや、毛皮のパンツでも上手に隠せるよ」
「袴だと全部隠れて大丈夫なんですけどね」
「閻魔様は何をはいてるこぁ?」
「人前に出る時は白黒はっきり無いことにしてるのです」
「ほー、羨ましいねぇそういうの……私ももんぺやめてスカートにしようかな」
「(桃・源・郷!!)」
紫の鼻から愛が溢れ、藍がとっさに取り出したビニール袋を紅く染める、
そして他の会員達も空いた隙間を奪い合うように覗き込む。
「え、えーと……スカートはいてみたけど……どうかな?」
「(マイフェイバリットリグルゥー!!)」
幽香が逝きました。
「紅色のブラジャーっておかしくない?」
「よくお似合いですこぁー」
「(スカーレットハリケェーン!!)」
咲夜が逝きました。
「えっへっへー、脱げ脱げー!」
「うわわわ! 伊吹様やめてください!!」
「(イーティングウルフゥー!!)」
文が逝きました。
「こうして背を縮めたりもできるんですよ」
「いいねぇ、そっちのほうがより女の子っぽいや」
「(ヤマスティックインザミィー!!)」
小町が逝きました。
「くっ、四人も逝かされるとはなんて破壊力……!!」
「大丈夫です、我々の残存兵力は20を超えています」
「そうね、そしてうかつにこれ以上兵力を減らす必要も無い」
「では、いよいよ……?」
「やるわよ藍、男の娘を保護して精一杯愛でて愛でて愛でまくる作戦を!!」
そして次の瞬間、妹紅の家屋の壁と屋根が霧散した。
「な、なんだ!?」
「あなた達は包囲されている! 抵抗せずにおとなしく愛でられなさい!!」
『愛でっ!?』
全方位を囲まれ、窮地に追い詰められた男の娘達、
妹紅や映姫、萃香、レミリアなどがかばうように四方に立つが、戦力差は明らかだ。
「くそっ、咲夜が漏らしたか……信じていたのに!!」
「あの子は独占するよりも皆で愛を注ぐべきだと考えたのよ、いい従者ね」
「戯言を! 何故我々をそっとしておいてくれない!」
「……愛でられるのは男の娘の宿命よ」
じりじりと包囲を狭める紫達、逃げ場などどこにも無く。
「妹紅ー、仲直りしましょう~」
「やだっ! ってか手をわきわきさせるな!」
「レミィ……私達、親友よね?」
「親友はこんなことしない!」
「じゃあ小悪魔は門番の私めがいただきますね」
「私はおまけですか!」
「萃香! 子供は何人ほしい!?」
「うひぃ、勇儀なら別に悪くないけどやっぱ駄目!」
「リグルっておいしいのかー?」
「あはは、ルーミアはいつもどおりだね……え? 性的な意味で?」
「椛! これからは布団の中で暇をつぶせるね!」
「こ、このエロ河童……!」
「うふふ、閻魔と冥界の姫の禁断の関係……萌えるわぁ」
「直感で分かります、あなたが一番危うい」
絶体絶命の危機、もし捕まってしまえば何をされるかも分からぬ状況、
しかし、救世主は遅れてやってくるものだ。
「おおっと! そこまでだぜ!!」
「はっ、この声は!」
「私が退路を作る! 皆逃げるんだ!」
『霧雨魔理沙!!』
そう、男の娘はまだいたのだ。
「お前だけにいい格好はさせない!」
『妖夢!』
「リリカは女の子じゃないよー!」
「男の娘はあんた達だけじゃないのよ!」
『リリカ! 天子まで!』
「俺もいるぜ!」
『テリーマン!!』
男の娘達のその後のことは明らかになっていない、
ただ、彼らが不幸になったという話は……幸いにも無い。
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ちょっwwwww
だめだこれくそおもしれえ!!全体的にあれだ、最高だちきしょう!
吹いた!
何故貴様がいるwww
入ってくんな!てかまだ連載中だから!!
そして実は霖之助が女の子なんですね、わかりますww
ありだーっ!
だが、そんなアナタに敬意を表するッッ!!!
なんぞこれww
しかしこれだけは言わせてもらわねばなりません。
生えてても全然いいよ。
このオチだけで30点は跳ね上がったwww
腹筋コワレルかとオモタwww
マリサは、男言葉で捻くれていて、でも乙女なのがいいんじゃないかッ!
知らねえよwww
何もかもテリーマンが持って行きやがったw
私は生えていてもいいと思いますよっ!
あと合言葉がアレすぎる!!
テリーマンつえええええええええええ!!!!!
後からじわじわ効いてきやがったwww
テリーマンなんでそこにいるんだよwww
テリーマンが全部持って行きやがったwwww
足りなかったから100点でいいや
テwリwーwマwンwwwwwwww
男の娘…個人的にあんまりなぁ……とか思いながら読んでたらテリーマンに全部持っていかれた
もう生えてても全然いいと思います!
まじありえねえwwwwテリーマンwwwwww
テリーマンでとどめ、テリーマンつえーよwwwww
あんたもうどうしようもないわww
もうテリーマンしか思い出せなくなったじゃねぇかwww
テリーマンwwwwww
オ チ が 秀 逸 w
つか男の娘多いなwww
ちょっとテリーマンに生えてるか確認してくる・・・
もちろん超人じゃなくて男の娘のほうな!
最後の最後にこれはwww
テリーマンで全部もってかれたwww
ここ一年ほぼテリーマンで埋まってる。誰か内容について語ってやれよw
まぁそういう自分もやられたわけですが
やばい、腹筋がやばいw
くそ、もってけ100点
テリーマンは衝撃のオチだったなw
でもやっぱり…
テリーマンwwwっぱねぇww
僕は、何よりもはぴねすが幻想入りしたのが悲しかったもん
男の娘いいんじゃない
ううううううう
破壊力がテラトン級