Coolier - 新生・東方創想話

てーまそんぐ

2009/08/01 12:44:36
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「……でね、こんな感じに……」
「スゲェ!神奈子、アンタ天才だよ!流石だよ!ながれいしだよ!!」
「……何をなさってるんですか?お二人とも」

 守矢神社に戻ってきた早苗は、神社の二柱の怪しげな会話に首をかしげた。
 神奈子の力により、この守矢神社が幻想郷にやって来て数日。
 今日は博麗神社に神社の禅譲を進言しに行って来たのだ。
 目的を果たし帰って来た矢先の事である。

「おや早苗、お帰り」

 神奈子と諏訪子が笑顔で早苗を迎える。

「ただいま戻りました。ところで、何の話をなされていたんですか?」
「ああ、テーマソングについてちょっとね」
「テーマソング?」

 ふむ、と一度うなずくと神奈子は早苗に神妙な顔で話しかけた。

「この幻想郷では向こうの世界では失われつつあった物が、いまだに力を持っている。
 ……例えば、私達が求めて来た『信仰』の力とかね」
「はい」
「『歌』というのもその一つだ。古来より人間は音楽という物を『神への供物』としてきた。
 音楽を神へ捧げ、豊穣を祈り、自然を敬い、鎮魂を捧げてきた。そして人は音楽に言霊を
 乗せる事により、その力をより大きな物へと変えてきたんだ」
「なんとなく判ります」
「向こうの世界でも歌は大きな力を持っていた。多くの人に感動を与え、時には人の命を救う
 事すらあった。そんな力がここ幻想郷ではほとんど力を失わずに存在している。ならば、
 その力を使わない手は無いさね」
「具体的にはどの様になさるのですか?」
「何、難しく考える必要は無いよ。さっきも言った通りテーマソングでも作ろうかって話さ。
 向こうでも「主題歌が有名になったおかげで、本編も有名になった映画」とかあったろう?
 これから先、信仰を集めていく上でどうしても早苗が矢面に立たざるを得ない。そんな時に
 ある程度知名度があった方がやりやすいだろう?」
「そうですね」
「だから私や諏訪子、早苗なんかにもテーマソングを作って守矢神社の名前を売ろうって訳さ」
「なるほど」

 早苗は感動した。この2柱がこんなにもこれからの事を考えていてくれたとは。
 また歌と言う案も素敵な提案だった。
 確かに古来より神に捧げる歌は数多く存在している。それを分かり易い形で人里に伝える事が
出来るならば、信仰を広めるのに素晴らしい方法となるだろう。
 何故ならば、神に捧げる歌を歌うと言うことは神に祈りを捧げる事に等しいのだ。

「素晴らしい提案だと思います」
「そうだろう、そうだろう」

 早苗の言葉に満足したかのように頷く神奈子。

「しかし、肝心の『歌』はどうされるんです?私作曲とか出来ませんよ」
「実はもう考えてあるんだよ」
「そうなんですか!一体どんな歌なんです?八坂様」
「私はね、子供受けする様な『ヒーロー物』っぽい感じで行こうかと思っているんだ」
「はぁ、ヒーロー物ですか?」
「おっと、早苗『ヒーロー物』を馬鹿にしちゃあいけないよ。子供に人気が出れば子供の親にも
 知れ渡る。また、その子が将来親になった時に自分の子供に伝えるかも知れない。ほら、向こうの
 世界にあった「ウル○ラマン」とかは親子で人気があったりしたじゃないか」

 早苗は思い返す。確かにスーパーで主婦らしきおば様達が「仮面○イダー」の話をしていたのを
聞いた事がある。なるほど子供を取り込めば親達にも知れ渡るだろう。

「確かに良い案かも知れませんね」
「それにね、ヒーロー物なら歌を聞いた人達に無意識に「守矢神社は正義の味方」というイメージを
 与えられると思う訳さ」
「成る程!で、具体的にはどの様な歌にされるおつもりですか?」
「とりあえず歌ってみようか。……諏訪子、準備は良いかい?」
「OKだよ」

 早苗が諏訪子の方を見ると、いつの間にやらカラオケセットの様な物を用意している。
 神奈子はカラオケセットの側に行くと、やおらマイクを握り締めた。
 ピンと伸ばした小指に気合が感じられる。
 とりあえず早苗はその場に正座した。

「じゃあ行くよ早苗。歌は八坂神奈子で『オンバシラーV』のテーマ!!」
「は?オンバシ……え?」

 驚く早苗をよそに、やたら軽快な音楽が流れ始める。

「V!V!V!ビクトリー!オーンバイン・ワン!ツー!スリー!フォーォファーイブ出撃だぁ!
 大地を揺るがす超ぉぉ電磁ろぼべらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ちょっと待てぇぇぇぇぇ!!」

 神奈子の顔面に早苗のヤクザキックが突き刺さる。

「何ですかソレ!完全にパクリじゃないですか!」

 早苗の叫び声が聞こえていないのか、神奈子は顔面を押さえてのたうちまわる。

「ちょっ早苗……」
「大体『オンバイン』って何ですか!そんな物聞いたことありませんよ!」
「え、あーその……『おっぱいバインバイン』の略?」
「さっき子供向けって言ったじゃないですか!」
「いや、その……子供の頃から正しい性教育をだねぇ……」

 神奈子がしどろもどろに答える。

「なんで八坂様が性教育をするんですか!と言うか性教育をする神様に仕える風祝って
 私はどんなエロ巫女ですか!その歌が人里で流行したら、私はどんな顔をして人里に
 行けば良いんですか!!」
「ちょっと早苗落ち着いて」

 ヒートアップする早苗を諏訪子が宥める。

「とりあえず神奈子の馬鹿は放っておいて、私の歌を聞いてみなよ」
「……諏訪子様。パクリじゃ無いでしょうね」
「あ?え?いやーあはは……」
「とりあえず歌のタイトルを教えて頂けませんか?」

 三白眼で諏訪子を睨む早苗。諏訪子はしどろもどろになりながらポツリと答える。

「えー……『ケロロンえん魔ちゃん』」
「貴女閻魔じゃ無いでしょうがぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「べげらぁぁぁぁぁ!!!」

 華麗にシャイニングウイザードを決める早苗。吹き飛ぶ諏訪子。

「確かにその帽子はしゃべりそうですけど!それでもただのパクリじゃないですか!」
「落ち着いて!落ち着いてよ早苗!」

 倒れている諏訪子に追撃を決めようとする早苗を神奈子が必死に抑える。

「早苗、私達あなたの歌も考えたのよ!とにかく聞いてみてよ!絶対気に入るから」
「え?わ、私の歌ですか?」
「そうそう、早苗の為に二人で考えたんだから!」

 二人の言葉に早苗が落ち着きを取り戻す。

「お二人に作ってもらった歌ですか、何だか恥ずかしいですね。どんな歌なんです?」
「ほら、早苗はこれから「守矢神社の顔」として頑張ってもらわなきゃならないしね。
 ダークヒーロー……ゴホン、クールビュティーって感じで考えたんだよ」
「……なんかダークとか不穏な単語が聞こえたんですが」
「そ、そんな事はないよ。ほらっ、歌ってみるから聞いておくれよ」
「とりあえず聞かせていただきます」

 そう言って早苗が座ると、神奈子は緊張した顔でマイクを握る。

「タイトルは「東風谷早苗の歌」だよ」
「ふむ、タイトルは普通ですね」
「じゃあ、ミュージックスタート!」

 神奈子の合図と共に重厚な音楽が流れ始める。神奈子は低音を搾り出す様に歌い始めた。

「私の名は、私の名は「早苗ちゃん」。潰せ!壊せ!破壊せよぉぉぉ!」
「は?」
「……博麗神社を破壊せよ!ハ・カ・イせぇよぉぉ!『私の名は「早苗」。「霊夢」貴女の妹さ!!』」
「なんですか!それはぁぁぁぁぁ!!」

 早苗の絶叫が響く。

「ど、どうしたんだい早苗?!」
「何ですか!その驚愕の新事実は!いつの間に私は妹になったんですか!私には他人の脳が移植
 されてるんですか!後から「早苗4姉妹」とか出てくるんですか!それより何より、
 「ハカ○ダーの歌」だと瞬時に理解する自分が憎い!!!」

 狂ったように床に拳を叩きつける早苗。神奈子と諏訪子が慌てて駆け寄る。

「やめなさい早苗!一体何が気に入らないんだい?」
「何が気に入らないかと言うより、何を気に入ると思ったのか聞きたいです!!」
「何を言っているのさ!ハ○イダーだよ?私の初恋の相手だよ?」
「うわぁぁぁん、そんな新事実、聞きたくなかった!!」
「さ、早苗!とにかく落ち着いて!」

 暴風の様に暴れる早苗を神奈子と諏訪子はなんとか宥め様とする。
 最終的に神奈子が早苗を抱きしめるという荒業をもって、なんとか早苗は落ち着きを取り戻した。

「すみませんでした。取り乱してしまいました」
「良いんだよ。私達も悪ノリしすぎた、反省してるよ」
「そうそう、謝るのはこっちの方だよ」
「八坂様、諏訪子様……」
「でね早苗。確かに悪ノリが過ぎたけど神奈子の言っていた「歌」を作るって案は悪くないと思うんだ」
「……ええ」
「だから早苗も一緒に考えようじゃないか」

 早苗は頷くと、3人はちゃぶ台を囲んだ。

「とりあえず早苗はどんな歌が良いと思うんだい?」
「やはり神に捧げる歌ですから、それなりに荘厳な感じの方が良いんじゃないでしょうか」
「うーん、荘厳ねぇ」
「はい、賛美歌なんかもそんな感じですし」
「でも、それは少し偏見じゃないかい?」
「そうでしょうか?」
「もっと楽しい歌の方が良いんじゃないかい?祭囃子なんかは大抵豊穣を祈願する音楽だしね」
「なるほど」
「人間はさ、神に自分達の姿を投影してきた。だから神を喜ばせるには自分達も楽しい物が良い
 と考えてきたのさ。だから神前で歌い、踊り、酒を捧げてきた。それに人間自身、楽しい物の
 方が吸収しやすいだろう?」

 神奈子の言葉に頷く早苗。
 そこに諏訪子が割ってはいる。

「じゃあさ、派手な感じで行こうよ!いわゆる「エロカッコイイ」系?」
「「エロ」が付くんですか?」
「イイじゃん。早苗も結構好きだったでしょ?「倖田○未」とか」
「何で知ってるんですか!」
「早苗の事で知らない事は無い!!」
「何でそんな事に胸を張るんですか……」

 無意味に自信ありげな諏訪子に、早苗は溜息をつく。
 その時、何やら考え込んでいた神奈子が口をひらいた。

「……演歌とか歌謡曲はどうだい?」
「演歌……ですか?」
「何言ってるんだ、このオバハンは……ぶべっ!」

 諏訪子の脳天に神奈子渾身のチョップが炸裂する。
 頭を押さえてのた打ち回る諏訪子を無視して、神奈子は早苗に話しかけた。

「実は昨日、人里の様子をこっそり見に行ってみたんだよ」
「人里を?」
「ああ、これからこの世界で暮らすんだ。少し散歩がてらにね」
「それと演歌に何の関係があるんでしょう?」
「……人里を見て来た限りでは、ここ幻想郷の生活様式は「昭和初期」、もしくはそれ以前に
 近いと感じたんだ」
「それがどうしたのさ」

 復活してきた諏訪子も話に加わる。

「まぁ詳しく調べた訳じゃないけど、もしそうなら向こうの世界の新しい歌は受け入れられ難いかも
 しれない。大結界を以って幻想郷を創ったのはかなり昔の事だと聞くしね。幻想郷の生活様式は
 日本をベースにしているみたいだし、もし「外来音楽」が流入していなかったら、独自の文化が
 あっても不思議じゃあない」
「なるほど……」
「その点演歌なら日本古来の民謡等をベースにしている部分もあるし、受け入れられ易いと思うんだ。
 ……もちろん何らかの理由、例えば、向こうでは幻想になりつつある「レコード盤」なんかが流入
 している可能性もあるけどね」
「確かに私達の世界で流行していたからといって、幻想郷でも流行するかは判りませんしね」
「へぇ、神奈子にしては考えてるじゃない」
「……諏訪子、もう一度チョップいっとくかい?」

 睨み合う2柱に、早苗があわてて割って入る。

「と、とにかく私は異存ありません」
「まぁ、早苗がそう言うのなら……」
「よし!そうと決まれば早速私が曲を作るから、諏訪子は作詞をお願いするよ!その後は早苗の特訓だ!」
「あいよ!まかせときな!」
「わ、私が歌うんですか?」
「何を言ってるんだい!まずは早苗が頑張らないと!」
「判りました。努力します」
「よーし!この敏腕プロデューサー諏訪子が早苗を一流アイドルにしてみせるよ!」
「諏訪子様、何時の間に「敏腕プロデューサー」になったんですか?」
「アイ○スでは「りっちゃんの鬼」と呼ばれたこの諏訪子Pが……」
「……八坂様、物凄く不安になってきたんですが」
「……気にしない方が良いよ」

 こうして「早苗・幻想郷演歌の歌姫プロジェクト(命名・諏訪子)」が開始された。



---



 数日後。

 博麗霊夢は妖怪の山の山頂付近にあるという神社を目指して飛行していた。
 文の話が本当ならば、もうすぐ見えてくるはずだ。
 しばらく飛行していた霊夢だが、やがて森の切れ目に開けた場所があり、神社の様な建物が見えてきた。
 霊夢はその場所を目指し緩やかに飛んでいると、神社の方から一人の少女がやって来た。

 ……間違いない。先日、博麗神社にやって来た少女だ。
 霊夢は少女の目の前で止まると、いつもの口調で少女に話しかけた。

「ここは神社みたいだけど……うち以外にも神社はあったのね」
「……」
「とりあえず、貴女がここの責任者なのかしら?」
「……」
「……一体どうし……え?」

 霊夢は俯いたまま何も話そうとしない早苗に近づこうとした時、いきなり辺りが暗闇に包まれる。

「な、何なの!?」

 霊夢はあわてて距離をとる。実は早苗の「奇跡を起こす程度の能力」なのだが、そんな事は霊夢には
判らない。

 この暗闇の中、何をするのかと身構えていると、まるでスポットライトを当てたかのように
2人の女性の姿が浮かび上がった。

 1人は先程からいた自分と同じような巫女服を着た少女。
 そして、もう1人は金色のジャケットに赤い蝶ネクタイ、そして巨大な注連縄を背負い眼鏡をかけた
女性だった。
 神奈子としては浜○淳をリスペクトしていたのだが、残念ながら霊夢は○村淳を知らない。

「何よ、一体……」

 混乱している霊夢をよそに、辺りに軽快な音楽が流れ出すと、女性はマイクを取り出した。

「歌は世につれ、世は歌につれ、信仰求めて東へ西へ。流れ流れて幻想郷、守矢神社の歌姫が
 せつせつと女心を歌い上げます。さぁ!歌って頂きましょう!東風谷早苗で「涙の幻想郷」!!」

 紹介らしきものが終わると、早苗と呼ばれた少女は深々と頭を下げた。
 霊夢はもはや呆然と見ていた。
 そして早苗はマイクを取り出すと歌い始める。

「覚えていますか、貴方と飲んだあのお酒を。あの時見上げた「白昼の客星」を……」

 その瞬間、突然弾幕が吹き荒れる。

「な!スペルカード!?」

 あわてて飛びのく霊夢。しかし、機先を制されたせいか、避けるのが精一杯で反撃できない。
 その間も早苗の歌は続く。

「嗚呼、貴方とならばどこでも行けると信じていたのに、例え「海が割れる日」が来たとしても……」

 新たなスペルカードが展開される。
 自分の物とも違う、魔理沙の物とも違う色とりどりの弾幕が、まるで暴風のように吹き荒れる。
 とりあえずペースを取り戻すために回避に専念する。

 ……いや、「ペースを取り戻すため」など言い訳なのは霊夢自身が良く判っていた。

 いくら早苗のスペルカードが強力だとはいえ、霊夢とて百戦錬磨。
 紫の弾幕結界も、輝夜の難題も突破してきた。いくら初見とはいえ、反撃ぐらいは出来る。
 しかし、霊夢には反撃を戸惑わせる理由があった。

 「早苗は霊夢の方を見ていない」

 これが、その理由である。

 早苗は歌に感情移入しているのか、ほとんど目を閉じている。
 たまに目を開けると、何やら遠くの方を見つめている。
 そんな早苗に攻撃をしたら、自分が悪者みたいじゃないか。
 霊夢はポツリと呟く。

「……しかも、結構歌うまいし……」

 霊夢が戸惑っていると、歌はどうやらサビに入ってきたらしい。曲調が盛り上がってきた。

「……嗚呼、私たち2人「神の風」につつまれたなら……」

 とたんに嵐のような弾幕が吹き荒れる。

 吹き荒れる嵐、荒れ狂う弾幕、まわるコブシ。

 やがて霊夢ですら回避が困難になってくる。

「……くっ!」

 ギリギリを掠める弾幕を回避しながら霊夢は決心する。
 荒れ狂う弾幕の中、才能なのか勘なのか、霊夢は僅かな隙間を見つけると
 そこに飛び込む。そして刹那の瞬間、意識を集中するとスペルカードを発動させた。

「夢想封印!」

 七色に輝く光球が荒れ狂う弾幕を飲み込んでゆく。
 やがて全ての弾幕を喰らい尽した光球は、そのまま早苗をも飲み込んだ。

「……貴方とならば歩いて行ける、嗚呼~ぁぁ幻~想ぉぉきゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 夢想封印をまともに喰らい、悲鳴と共に落下していく早苗。
 早苗が落下した辺りを見つめながら霊夢は考える。
 被弾の瞬間まで歌い続けた早苗を褒めるべきか、弾幕勝負中はせめてコッチ見ろと言うべきか、
 ってか「幻想きゃあ」って何処よ。
 色々と思う所はあるが、霊夢の口から出たのは

「何だったのかしら?」

 の一言だけだった。



---



 数日後、博麗神社

 何時もの様に掃除を済ませた霊夢は、縁側でお茶を飲んでいた。
 ふと空を見上げる。秋晴れの抜ける様な青空が広がっている。
 秋とは言え、この分だと今日は暑くなりそうだ。

 あの後、博麗神社に守矢神社の分社を置く事で早苗とは和解した。
 信仰の為に、これからは地道に布教活動をするらしい
 早苗は話してみると真面目で、これからは良い友人になれそうだ。

 ……少々暴走するきらいがあるが。
 
 考えてみれば魔理沙以外に人間の友人が出来るというのは珍しい。
 咲夜とも友人だと言えなくも無いが、それ程親しい訳ではない。

「ふぅ」

 霊夢は早苗との弾幕ごっこ(?)の後の事を思い出す。

 あの後、神社に向かうと銀色の際どい水着?を着た「ぴんくごっです」を名乗る
 巨乳神とロリ神が「ゆーふぉー」がナンダカンダと歌いながら現れた。
 ……とりあえず、ありったけのスペルカードを叩き込んでおいたが。

 霊夢は空を見上げる。

 とりあえず今度会ったら、早苗にはあの2柱と手を切る様に強く忠告しよう。
 ……友人として。

 抜ける様な秋晴れの空に、霊夢は固く決意した。
 『文々。新聞 号外

   人里にて人気急上昇中の「ピンクゴッデス」のセカンドシングル「ペッパーけーね」が新発売!
  初回特典は二人の直筆サイン入りポスターが付いて来る豪華仕様!
   香霖堂にて絶賛発売中!さぁ、貴方も今すぐ香霖堂へ!

   なお、『文々。新聞』を見たと言えば「ピンクゴッデス」の限定ブロマイドが付いて来ます!』

 人里では割とウケている様です。
ぐれ
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コメント



0.1090簡易評価
8.90名前が無い程度の能力削除
秋姉妹がアップを始めたようです
11.90名前が無い程度の能力削除
>>新事実
大丈夫だよ早苗さん、俺のオカンの初恋なんかデビルマンだし<笑>
20.80名前が無い程度の能力削除
ついこの前カラオケで歌ったのが数曲・・・
23.100名前が無い程度の能力削除
やべぇ、Vしかメロディーわかんねぇ…。
っていうか、なんで神の方がアイドル路線なんだよ!
26.90ぺ・四潤削除
星蓮船でみんなが飛倉をUFOに見たのはこのことが原因でした。
29.100名前が無い程度の能力削除
幻想きゃあぁぁっ♪