Coolier - 新生・東方創想話

笑顔で・・・

2004/11/14 03:59:49
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この話を読む前に、集落の守人を先にお読みください。


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「それじゃあ、行って来るわ」
と、輝夜は小箱と酒を持って空に飛び上がる。
「いってらっしゃい。」
「行ってらっしゃいませ。」
鈴仙と永琳に見送られて、輝夜が出かける。
「師匠、さっき渡した小箱はなんですか?
それに大事な「枝」まで置いて行くなんて・・・」
「枝」、蓬莱の玉の枝。
術式が篭められた、輝夜の「武器」
白銀を根とし、黄金を茎とし、白き玉を実として立てる木
の枝である。
これを置いて出かけるのは非常に不自然である、と鈴仙は言いたいらしい。
「ウドンゲ、今日は、この日だけは、必要ないのよ。」
「???」
まったく判らないと首を傾げる。
「じゃあ、あの小箱の中身はなんですか?」
「あの箱の中はね・・・」


------------------------------------



竹林の中、爆音が轟く。
爆風に竹が煽られて葉を舞い散らす。
そして、静寂・・・
竹の葉の舞う中心、
その爆心地。
「ッはぁ、はぁ、はぁ、今日は、ついて、ない、わ・・・」
大の字で仰向けに寝転がり、荒い息の少女が呟く。
折角の長く美しい黒髪がばらばらに乱れている。
着物も所々焦げたりしている。
「フーッ、今日は勝ち越しーッ。もう疲れた~」
寝ている少女の頭の方で、
両足を投げ出して、両手を支えにしてペタリと座る少女が
大きく息を吐く。
こちらの少女も、長く美しい銀髪はボサボサで、
袖が焼け焦げていた。
二人して息を整えている。
そこへ、声が掛る。
「おーい、妹紅、輝夜ー」
二人の少女が声の方に顔を向ける。
「あ、慧音」
「ハクタク?」
「・・・また殺し合いか?まったく、こんなになるまで」
やれやれといった感じで二人に1枚の符に魔力を流す。
光と共に、焦げた服やボサボサな髪が元に戻る。
「あ、ありがと。」
「輝夜の分なんかいらないのに・・・」
「なによ、その言い方・・・」
ふんっと二人同時にそっぽを向く。
「おいおい、そんな事より、頼みがある。」
「「頼み?」」
「あぁ、お前たち二人に会いたがっている人がいるんだ」
「「人ぉ!?」」
「ちょっと、私たちが普通の人間に会える訳無いじゃない」
「そうよ、また場所を離れるのは嫌よ?」
「あぁ、大丈夫だ、彼女は妖怪でも亡霊でも大丈夫だ。」
それに私が「無かった事」にすればいいだろう?
と付け加える。
「それ、本当に普通の人間?」
「あぁ、いたって普通だ。」
どうする?と聞かれ、考える二人。
「んー・・・そろそろ晩御飯だし・・・」
と輝夜が帰宅を仄めかす。
妹紅も同じく
「私もご飯の準備が・・・」
二人の言葉を聴いて、ニヤリと笑うと
「おぉ、それなら心配はいらんぞ?
彼女がご馳走してくれるらしい。」
「「行きます」」
二人の少女は即答だった。


慧音に先導されて、「彼女」の居る場所へ向う。
「ねぇ、こっちの方角って・・・」
「あぁ、妹紅は知ってると思うが、私の住む人間の里の方角だ。」
「ちょっと、本当に大丈夫なの?」
輝夜が人に見られるのを嫌がる。
「あぁ、この時間は殆どがご飯時だ。
それに、無かった事に出来るし、安心しろ。」
しばらくして、一軒の家に辿り着く。
表札には「川名」と表記してある。
「ここだ。」
コンコンとノックをし、
「鈴、私だ。連れてきてやったぞ」
しばらくして、ギィッと扉が開く。
二人は慧音の後ろに下がる。
「あぁ、慧音さん、本当に連れてきてくれたの?」
老婆が嬉しそうに驚く。
「あぁ、鈴の頼みだからな」
「ふふ、ありがと。
さぁ、上がって上がって、」
杖をついて現れた老婆が、嬉しそうに家に招き入れる。
二人は慧音の後ろに隠れたままだ。
「鈴、この二人だ」
「あらまぁ、可愛いお嬢さんだこと」
にこにこと二人の少女を眺める。
「「は、はじめまして・・」」
二人がオズオズと自己紹介をしようとするが、老婆が遮る。
「ふふ、当ててあげるわ・・・そっちの黒髪の子が・・・」
慧音がニヤニヤと笑っている。
「ワガママな輝夜ちゃんね?」
「わ、わがままぁ!?」
「それで、そちらのリボンの子が、」
「わ、私が・・?」
「寂しがりやの妹紅ちゃん」
「さみし・・・ッ」
名前を当てられた少女は二人して顔を赤くする。
「なんで私が」「なんで私が」
「ワガママなのよ!?」「寂しがりやなのよ!?」
大人しかった二人が同時に吼える。
それを聞いて、
「ふふふ、慧音さんが教えてくれたのよ?」
小悪魔のように笑う老婆、鈴。
「おいおい、それは言わない約束だろ?」
「ちょっと、慧音~」
妹紅がジト目で睨む。
が、気にせず老婆を紹介する。
「それで、こちらが川名鈴さんだ。」
「うふふ、さ、ご飯にしましょう、輝夜ちゃん、妹紅ちゃん」
ご飯と聞いて、少女達の表情が変わる。
「「はーい」」
元気の良い返事が聞こえた。


カチャカチャ、モグモグ
食が進む。
「そういえば、慧音とはどうやって知り合ったのかしら?」
輝夜が気になっていた事を老婆に聞いてみた。
「あぁ、やっぱり気になるかしら?
うふふ、寂しそうだった誰かさんのお友達になってあげたのよ」
クスクスと慧音を見る。
「もぐもぐ、んぐ、わ、私は別に・・・それに、あの時は鈴がッ・・」
ご飯を咀嚼していた慧音が慌てて反論する。
「へぇ~じゃあ、私が2番目かな?
それにしても・・・慧音も寂しがり屋だったんだ?」
妹紅がニヤニヤと笑いながら確信を突いてくる。
「そうそう、まだ子供だった私を家に招いてね・・」
「す、すず、あれはお前が来たいといったから・・・」
「あらあら、そうだったかしら?最近ボケちゃってねぇ」
三人がクスクスと笑う。
「まったく、私が寂しがり屋なら、鈴はどうなんだ?」
面白くないといった感じに、話題を変える慧音。
「あら、寂しがり屋三人を招くんですもの、私も寂しがり屋よ?」
あっさりと答える鈴。
それに反論するのは輝夜である。
「ちょ、ちょっと、三人って何よ?
私は「ワガママ」なんでしょ?」
「うふふ、ワガママは「甘え上手」って事、
「甘え上手」なのは、寂しがり屋だからよ?」
「そんなぁ~」
三人の笑い声が家中に響いた。

当然のように老婆は二人を気に入ったが、
二人も、この(2人にとっては)不思議な老婆を気に入ったようだ。
特に妹紅は、久しぶりの普通の人間との接触に少し興奮しているように見えた。

慧音が後片付けを手伝い終わり、
帰宅の時間になった。
「ごちそうさま、美味しかったです。」
「わたしも、楽しかった。」
二人がペコリとお辞儀をする。
「ふふ、嬉しいわ、そんな嬉しい事言ってくれる二人には・・・」
鈴がゴソゴソとポケットを探る。
「はい、飴をプレゼントよ」
妹紅と輝夜の手のひらに、3個ずつ、飴が乗せられる。
「わぁ・・・・」
「わぁ・・・・」
しばらく飴を眺めて、何故か顔をあげ、お互いの顔を見合わせる輝夜と妹紅。
くるりと鈴に背を向ける二人
「?」
「?」
慧音と鈴は二人の行動に首をかしげた。
「ボソボソ(輝夜、)」
「ボソボソ(なにかしら?)」
「ボソボソ(どちらが多くもらえるか勝負よ)」
「ボソボソ(ふふ、じゃあ、明日からでいいかしら?)」
「ボソボソ(望むところよ!)」
くるり
「ありがとう、すず」
「うれしいわ、すず」
二人の笑顔が無垢な少女そのものになる。
「え、えぇ、また来てくれると嬉しいわ」
「わぁ、いいんですか?」
「嬉しい!」
無邪気に喜ぶ二人と
それを見て喜ぶ老婆。
二人の様子から、なんとなく企みを予想し、苦笑する慧音であった。


「あら、姫も今お帰りですか」
遅く帰ってきた輝夜を迎える永琳。
どうやら彼女も先ほど帰ってきたようだ。
「もう、姫って呼ばないでって言ってるでしょ?」
月にいたころは姫でもよかったが、今の永琳との関係は親友どうしと輝夜は思っている。
それで、二人で居る場合は姫と呼ばれるのを嫌う。
「それより永琳、ちょっといかしら?」
「はい?」
そのまま台所まで連れてかれる。
「なんでもいいから料理を教えて」
無言で輝夜の額に自分の額を当てる。
みるみる輝夜が不機嫌な顔になる。
「・・・・えーりん、ふざけてるんじゃないのよ?」
「・・・いえ、ちょっと確認しただけです。」
クスリと笑う
「ちょっ、なんの確認!?ねぇ、聞いてるの・・・」
「じゃあ早速始めましょうか。」
普段なら、「やっておいてね」「お願いね」と他人任せな輝夜が、
自分から教えを請いに来た事にビックリしたが、
それよりも、そんな輝夜の変化に喜びを隠せない永琳だった。

翌日
「で、今日はどこへ何しに行かれるんです?」
「うふふふふ、人里へ妹紅と勝負しに」
「ひ、人里!?」
「じゃね、永琳」
「ひ、姫ーなんで人里なんですかー?
妹紅がいったいどうすれば人里に行くようになるんですかー?」
遠ざかる輝夜に大きな声で聞く。
しかし、
「名前で呼んでって言ってるでしょ!」
と一言返ってきただけだった。


川名宅前
そこには既に銀髪のリボンの少女、藤原妹紅がいた。
「あら、遅かったわね」
「ふん、永琳のせいよ・・・それより、今日の勝負は、料理勝負にしない?」
「・・・いいわ、どちらが飴玉を多く手に入れれるか勝負よ!」
二人してニヤリと笑う。
妹紅は自炊が出来るし、輝夜は永琳に仕込まれた。
さらに二人は持参した塩と砂糖があった。
コンコン
「すず~、きたよー」
「すずー、おはよー」
しばらくして、ドアが開けられる。
エプロン姿の鈴が杖をついて現れる。
「あら、本当に来てくれたの?
嬉しいわ、さ、上がって」
「「おじゃましまーす」」
「あれ、慧音は来てないの?」
「慧音さんなら、少し前に子供たちに勉強を教えに行ったよ。」
そう言いながら鈴が台所に向おうとする。
丁度お昼の準備をしようとしていたらしい。
「すず、今日は私たちがお昼を作るわ」
「おや、そうなのかい?」
「えぇ、どっちが美味しいか審査してね。」
「あぁ、この事だったの、慧音さんが言ってた面白い事って」
クスクスと笑い出す鈴。
「面白い事?」
「えぇ、これから面白い事になるから、飴を沢山用意しておくといいって飴をくれたのよ」
と、袋に入った飴玉を見せる。
「ふ、ならば話は早いわ、早速台所を借りるわよ、すず。」
「輝夜に料理が出来るのかしら?クスクス」
二人の間に火花が散る。
「うふふ、じゃあ私は本でも読んでいましょうかね」
「えぇ、すぐに終わるからまっててね、すず」
そう言うと、台所に消えていった。

そうして、鈴はしばらく小説を読んでいたが
カチャカチャ、
と作業の音が、
ぎゃあぎゃあ、
と言い合う声が聞こえてくる。
「・・・気になるわぁ・・・・覗いてみようかしら」
老眼鏡を置いて、杖をついて台所に向う。

「ふ、付け焼刃なんじゃないの?」
「く、味がよければなんでもいいのよ!」
余裕のある妹紅に対して、苦戦している輝夜。
この戦いは普段の生活が表に出る。
そして完成は間近。
二人がお互いの顔を見て、にやりと笑う。
「ふふり。(私の勝利は揺るがない、でも
藤原の家訓[勝つ為に手段は選ばない]
に則り念には念を!)」
対する輝夜も
「うふふ。(妹紅の勝利を確信した、あの余裕の笑み・・・
ふふ、この名言を知らないようね。
[相手が勝ち誇った時、すでにそいつは敗北している])」
「・・・ねぇ、妹紅、そちらの真っ白なお皿、取りに行っていいかしら?」
「いいわよ・・私もそっちの花柄の食器を取りに行っていい?」
「えぇ、どうぞ・・・」
二人の微笑んだ顔が引きつっている。
二人とも、握った手の中には、持ってきた砂糖と塩の小瓶・・・
そして、お互いがすれ違う。
「((元)月の姫に敗北の二文字は無いわ・・・)」「(輝夜、貴女の完全敗北よ・・・)」
そのとき、
「はい、すとっぷ、」
ドキッ
二人の動きが大第三者の声で止まる。
様子を見に来た鈴だ。
「あらあら、二人とも、失敗作を私に食べさせるのかしら?」
「「そ、そんなことは・・・」」
二人が同時に弁解しようとする。
「いいかしら?二人とも、勝負は勝たなきゃ意味が無いけれど、相手を陥れて勝ってはダメ。
あなた達のやろうとしていることは、私は許さないわ。」
穏やかではあるが、二人の行動に対しての怒りがひしひしと伝わる。
「勝負をするなら堂々と正面からやりあいなさい。
さぁ、手の中の物を出しなさい。」
「「はい・・・」」
さすがに、自らの行いに恥じたのか、鈴の言葉に従う二人。
テーブルに、塩と砂糖の小瓶が置かれる。
「「ごめんなさい・・」」
そして、謝る二人。
「私に謝っても意味は無いでしょ?
さぁ、お互いに謝って、」
「う、・・」「むぅ・・」
お互いに相手の顔を見る。
「ごめんなさぃ」「ごめんなさぃ」
すぐに、ぷいっと顔を逸らす。
そんな二人に、微笑みながら
「・・・ふふ、よくできました。
さぁ、出来たのでしょ?ご飯を食べましょう。」
二人が自分で作った料理をテーブルに運び、食卓に着く。
「あ、忘れてたわ、素直に謝れたから、はい。」
と、二人に飴玉を二個ずつ渡す。
「あ・・・」「いいの?」
叱られて、嫌われたと思い、沈んでいた妹紅と輝夜だが、
一気に表情が晴れる。
その後はお互いに評価をしながら、三人、途中で慧音も混ざったので四人で楽しく過ごした後、
妹紅と輝夜は帰っていった。

コンコン
「川名さん、診察にきました。」
夜遅くに、薬箱と鞄をもった人物が老婆の家のドアをノックする。
医者だ。
女性なので女医が正しいか。
「先生、どうぞ上がってください。」
簡単に診察をすませ、薬を処方する。
「そういえば、鈴さん、何か良い事でもありましたか?」
採血の痕を抑えながら
「ふふ、判ります?
最近毎日が楽しみなんですよ。」
嬉しそうに笑う。
「それはよかった。
嬉しい事や笑う事は、心の特効薬です。
そして、病は気からとも言います。
以前より体調も良いのではないですか?」
「えぇ、なんだか若返ったみたい。うふふふ」
それではお大事に、と女医は帰っていった。

そして、輝夜と妹紅の妙な対決が始まって5日目の事
この日も、輝夜と妹紅は外見年齢相応に鈴を楽しませていた。
「ちょっと、輝夜、私がやろうとしたのに~」
「ふーん、動かなかった貴女が悪いわ、はい、鈴」
とお茶を人数分煎れてくる。
「あら、ありがとう輝夜ちゃん。
そういえば、お茶菓子があったわね、よいしょっと」
鈴が杖をついて立ち上がる。
「あ、すず、私が行くッ」
「あら、妹紅ちゃんじゃ届かないわよ、いいから座ってて」
妹紅を座らせると、ゆっくりと台所へ向った。
「しかし、二人ともまだ勝負なんてしてるのか?」
よくもまぁ続くものだと慧音が呆れる。
「弾幕ごっこばかりだと飽きるでしょ?」
「そうそう。それにすずの喜ぶ顔が見たいし。ねぇ」
「えぇ。」
二人で頷きあう。
こんな場面を見ていると、
この二人の仲が悪いのか良いのか判らなく時がある。
しかし、鈴に言わせれば仲が良いのだそうだ。
何度も殺し合いを見てきた慧音にはいまいち判らない。
「ふふ、そうだな、私も・・」
喜ぶ顔が見たい、そう続けようとした時
ガタッガタガタンッ
台所の方で何かが倒れる音が聞こえた。
「ッ!?すず!」
慧音がすぐさま反応し、駆けつける。
輝夜と妹紅も後に続いた。
高い戸棚にあったお茶菓子を取ろうと踏み台を使ったようだが、
どうやらそこでバランスを崩してしまったようだ。
「大丈夫か?、鈴、」
「ぅ、あぁ、慧音さん、」
「すず、怪我は?」
「大丈夫?すず」
「えぇ、大丈夫よ、すこしドジを踏んだだけ。」
そういって立とうとするがふら付いてしまい、またも倒れそうになる。
そんな鈴を支える慧音
「ほら、後は私がやっておく、鈴は座っていろ。」
「ふぅ、すみませんねぇ。」
慧音に支えられて、なんとか椅子に座る。
この日、鈴は動くことなくずっと椅子に座っていた。
食事の用意も全て慧音、妹紅、輝夜の三人任せにしてしまった。

そんな日が二日も続いた。
心配した慧音が鈴を動かさないように、と配慮した結果だった。

鈴の家に通い始めて七日目
コンコン、
「すずー、おはよー」
「おはよー、すずー」
二人がいつもの様に訪れる。
が、出てきたのは慧音だった。
「あぁ、お前たちか、さぁ入れ。」
「すずはどうしたの?」
「ちょっと、な・・・」
寝室へと案内される。
「ごめんなさいね、出られなくて・・」
ベッドに横になったまま、二人を迎える鈴。
顔色が悪い。
「調子が悪いの?」「大丈夫?」
二人が心配する。
「まぁ、しばらくは安静にしなければな。
と、言う訳で輝夜、妹紅、粥でも作ってやれ。」
慧音が二人に指示を出し、
「ふぁ~ッ、失礼。」
眠たそうにあくびをする。
今までは使い魔を鈴の元に残していて、
前日、二人が帰った後、具合の悪くなった鈴を
徹夜で看病をしていたのだ。
「大きな欠伸ね、でも、お粥なら私一人で十分よ。」
「あら、輝夜お粥の作り方知ってるの?」
「ぐぅ・・・」
痛いところを突かれる。
「ふふ、すず、台所借りるわよ」
そんな輝夜を見てクスリと笑うと、
妹紅は腕まくりしながら台所に向っていった。
「むぐぐ・・・」
その後姿を見て、悔しそうに呻く輝夜。
「じゃあ、輝夜ちゃんにはお洗濯をお願いして良いかしら?」
既に洗ってあるので取り込むだけだ。
「あ、うん、すぐに終わらせるから!」
輝夜は、嬉しそうに庭に出て行くのだった。

慧音が食器を下げる。
「ふぅ、ご馳走様でした、妹紅ちゃん、上手になったわねぇ」
妹紅の作ってきた粥に鈴は満足したようだ。
「えへへッ」
「はい、飴玉3つよ」
妹紅の手の平に3つ、飴玉が転がる。
「わ~い(これでリード!)」
「・・・(きぃー!)」
二人はアイコンタクトで会話する。
「輝夜ちゃんも、洗濯物の取り込みありがとね。」
ニコニコしながら反対側の輝夜にも礼を言う。
「う、うん・・・」
「綺麗に畳んでくれたし、1個おまけで3個ね」
「わぁ、ありがとう、すず!」
がばっと寝ている鈴に抱きつく輝夜。
「おいおい、鈴が困るだろう?」
食器を洗い終わった慧音が戻ってきた。
「むぅ、」
しぶしぶ離れる輝夜。
この日、3人は寝たきりである鈴の為に、部屋で時間を過ごしたのだった。



輝夜は永遠亭の自室で体調を崩した鈴の事を考えていた。
「それにしても、永琳まだかな・・・」
最近、永琳の帰りが遅い。
帰ってきても、部屋に閉じこもってなにやら研究しているらしい。
実は、鈴の体を元に戻せそうな薬を作ってもらおうと輝夜は考えていた。
病名は聞いていないので、兎に角どんな病気も治りそうな薬が欲しかった。
そのとき、玄関のほうで「ただいま」と声が聞こえた。
すぐに部屋を出る。
「永琳、おかえり。」
「只今帰りました。」
疲れた様子でイナバ(鈴仙の方)を呼ぶと
鞄を預ける。
「ねぇ、永琳、疲れてるところ悪いけど、
ちょっと頼みがあるのだけれど・・・」
「何でしょうか?」
「どんな病気も一発で治る薬作って」
「無理です」
・・・即答された。
「そ、そんな事言って~、できるんでしょ?」
「姫、そんな薬は存在しませんし、あったとしても、どんな存在でも一発で殺せる薬ですよ?」
「な、なんで殺す薬なのよ!」
「だって、良く言うじゃないですか、『バカは死ななきゃ治らない』って」
「・・・・・ふざけているんじゃないのよ?永琳」
静かな輝夜の声に怒気が含まれる。
「判っています。治せはしませんが、効果のある薬なら知っていますよ。」
「あ、それでいいわ、譲ってくれないかしら?」



鈴の家に通い始めて八日目
「今日はね、お土産があるわ」
と持ってきた小さめの瓶を鈴に手渡す。
「これは・・・お酒かしら?」
「えぇ、薬酒「百薬」よ
これを飲んで早くよくなってね」
「ほぅ、酒は百薬の長とも言うしな。
なかなか洒落ているではないか、輝夜」
「じゃあ、私は生姜湯と卵酒を作ってあげる!」
負けてられないと、妹紅も張り合う。
「ふふ、いいわね、お願いするわ」

「ねぇ、すず、他にして欲しい事とか、欲しい物は無いかしら?」
いつものように、食事の準備や洗濯物などをして、飴玉をゲットした後である。
ただ、鈴の顔色が悪いという事を除けばいつも通りだ。
「そうそう、何かないー?」
姫だったり、孤独だったりした二人は、
”相手に何かしてあげる”という、奉仕の楽しみを堪能していた。
さらに、床に伏せった鈴の為にいつもより頑張っていた。
そこで鈴は
「ん・・・そうねぇ・・・そうだわ、お花の冠が欲しいわ」
「花の・・・」
「冠?」
「そう、草花で冠を作るんだけど、庭にある花で作って欲しいの。
ただし、私の気に入るものじゃないと飴玉は無しよ?」
すこしイヂワルな要求だった。
「作り方を知らないわ・・」
「私も・・」
作り方すらしらない二人
「ん、お前たち知らないのか?」
「え、慧音知ってるの?」
あぁ、知っているぞ、と眠そうに答える。
「じゃあ、慧音さん、作り方を教えてあげてくださいな」
「あぁ、じゃあ、鈴は大人しく寝ているんだぞ?」
「判っていますよ。慧音お姉さんは怒ると怖いですからねぇ」
「こら、鈴。
ったく、ほら、庭に行くぞ。」
3人はそろって庭に出て行った。
一人になって鈴は
「ふふ、何日掛って作れるかしらねぇ」
そう言って、布団を被りなおした。

この日、二人の作った花の冠は、
「違うわ、私が欲しい冠じゃないわ」
と全て拒否されてしまった。


鈴の家に通い始めて九日目
「「すずー」」
ノックも無しに家に上がろうとする。
ガチャッ
「「あ!」」
「あら、ノックくらいしなきゃだめじゃない」
昨日まで顔色も悪く、横になっていたのに今日は来客に応じる事が出来るほど回復していた。

「やっぱりお酒のおかげね」
フフンと胸をそらす輝夜
「むぅー」
「ふふ、確かに昨日は少し飲んでから寝たんだけど、朝起きてすごく調子がいいのよ」
それでね、と何やら用意し始める。
「面白いもの見せてあげるわ」
と輝夜と妹紅を座らせ、鈴もその対面に座る。
「よぉく見ててね」
と用意したトランプを老齢と思えないほど滑らかに切ると、
「はい、1枚選んでそれで数字とマークを覚えてね」
「うん、(んっと、ダイヤの4)」
「そうしたら、裏のまま渡して頂戴」
カードを受け取ると、もう一度切り始める。
「今からさっきのカードを当ててあげるわ」
言いながら4枚のカードを並べる。
「この4枚のなかにあるわ」
1枚ずつめくっていく。
スペードの2
クラブのK
ハートの9
そして、
ダイヤの4
「これね?」
とダイヤの4を指差す。
「「おぉ~」」
パチパチパチ
思わず拍手してしまう。
「ふふふ、どうかしら?」
「す、すごい、どうして判ったの?」
「教えて~、やってみたい!」
「それは企業秘密だ。なぁ、鈴」
いつの間に入ってきたのか慧音が
妹紅の頭をクシャッと撫ぜる。
その後、4人で食事をし、
輝夜と妹紅は花の冠を作る
「さぁ、これでどうかしら?」
輝夜の花の冠は、大輪の花をいくつも使った派手なもの
「こっちでしょ?」
妹紅の花の冠は、花の色に気をつかった作品。
だが、鈴は二つの花の冠を見て
無言で首を振った。
またもダメだった。
でも、鈴の回復は、とても、とても嬉しかった。


鈴の家に通い始めて十日目
この日も、鈴が迎え入れてくれた。
ただ、少し顔色が悪いような気がした。
でも、慧音も居るから大丈夫だろうと思い、
妹紅と一緒に花の冠を作っていた。
「あれ、花が無い・・・」
3日も花を摘んでは冠にしているので、庭に咲いている程度の花ではなくなってしまうのは当たり前だった。
「あ、輝夜の方も無いの?」
「えぇ、半分しか出来ていないのに・・・」
「私もそうよ。」
むぅ、と二人して唸る。
「そうだ、花を摘んでこればいいわ」
「ちょっと妹紅、それじゃあ庭の花を使ったことにならないじゃない」
「同じ花を探せば問題ないわよ」
二人で言い合いをしていると
ガチャッ
と玄関が開く。
慧音が真っ青な顔で口を開く。
「・・鈴が、倒れた・・・」


「すず、すず、」
輝夜が鈴を揺らす。
目には涙が溜まっている。
「輝夜、止めなよ、寝てるんだし・・
「うん・・・でも、どうして?あんなに元気だったのに・・」
溢れそうになった涙をぬぐって慧音に問う。
「むぅ・・わからん、音がして駆けつけたら、真っ青な顔で倒れていたんだ。」
輝夜と妹紅がベッド脇に近寄り、鈴の手を握る。
鈴の指は、信じられないほど、細くなっていた。
まるで、枯れた枝のように、今にも折れそうだった。

「ぅ・・ん・・」
「「「すず!」」」
三人が一斉に声を掛ける。
鈴が薄く目を開ける。
「・・・あら?、みんな揃って・・・」
か細い声だった。
「鈴、体は大丈夫なのか!?」
「え、・・・少し、気だるいわねぇ・・」
そう言って、手を握っている輝夜と妹紅をみる。
「二人とも、冠は作れたのかしら?」
にっこりと微笑みながら聞く。
「あ・・・その・・・花が・・・」
「うん、完成しなかった・・・」
残念そうに、二人は半分しか出来ていない花の冠を見せる。
「あら、もう少しじゃないの」
「でも、庭の花が無いの・・・」
「ふふ、折角半分ずつ作ってあるのにねぇ」
とても満足そうに二人に微笑む。
「「・・あ・・・」」
二人が同時に気が付く。
「ねぇ妹紅、そっちの端っこを貸して」
「いいわよ。輝夜私にも」
「うん」
二人で半分ずつの花の冠を繋げて一つにする。
「これで、どうかな?」
「ふふ、二人の共同作品・・・そう、これが、欲しかったの・・・」
見える位置に置かれた歪な花の冠を嬉しそうに見る。
「慧音さん、箪笥の一番上の引き出しの中の小箱を2つ持ってきてくれないかしら?」
「あぁ、待ってろ」
慧音が隣の部屋に取りに行く。
「ねぇ、どうしてそんな歪なのがいいの?」
輝夜が訳を聞く。
「それはね、貴女達二人はいつも競っているでしょ?
そこで、二人に協力してもらいたかったの。
せっかく仲がいいのだから、ね」
「な、なんでこいつと仲がいいのよ!」
「そうよ!」
「そういう所よ」
かすれた声でクスクスと笑う。
「持って来たぞ」
そこへ慧音が小箱を2つ持って帰ってくる。
「ありがとう、慧音さん
その小箱を二人に渡してください。」
慧音から小箱を受け取る。
「これは?」
「お花の冠のお礼・・ゴホッゴホッ」
苦しそうに咳き込む。
「鈴!いま、医者を呼ぶからな!」
慧音が慌てて部屋から出ようとした時、
カチャリ、
扉が開く
「その必要は無いわ。」
その声に、聞き覚えのある声に輝夜が振り向く
「え、永琳が・・なんで?」
「この集落に薬を安く卸したり、診察をしたりしていて、
万病に効く薬を必要とするほどの患者は、鈴さんだけなんです。」
「じゃ、じゃあ、はやくすずに薬を!」
ふるふると首を振る。
「無理です。
彼女は、既に死んでいる体です。
死んでいる体には、どんな薬も効果はありません。
今、こうやって話しているのが・・・
奇跡なんです。」
パシンッ
輝夜が永琳の頬を叩く
「死んでるって・・永琳でも、そんな言葉を言うのは許さないわよ・・」
輝夜が永琳を厳しく睨む。
その目には涙が溢れている。
その目をまっすぐ見つめる永琳
「輝夜ちゃん・・・実はね、もう、動かないのよ・・・私の体」
「え・・・」
「動かなくてもね、イロイロ思い出せるのよ・・・昔の事。」
死の前に見ると言われる走馬灯というものだろうか?
鈴が話を続ける。
「慧音さん、覚えてる?
烏に襲われたあの日の事を・・・」
「あぁ、鮮明に覚えているぞ。」
「あの時の事を知っている人はみんな逝ってしまったわ、私と慧音さんを残して・・・」
「あぁ、そうだな。」
グスッと慧音が鼻をすする音が聞こえる。
「慧音さんに寂しい思いをさせるわ、ごめんなさいね」
「ッ・・・気に・・・るなッ、・・」
慧音は、流れる涙を拭こうともせず、鈴の話を聞いていた。
「そうそう、私にも、家族が居たのよ・・・」
「家族?」
鈴の手を握り続ける妹紅が聞く。
「えぇ、無口だけど優しかった旦那と
双子の姉妹の4人家族だったわ。」
「旦那さんと2人の娘はどうしたの?」
「妖怪に襲われて、助けに駆けつけた夫と一緒に2人共亡くなったわ。」
「しかし、あれは私が間に合えば・・私の力不足で・・・」
「そんな事無いわ・・あなたのおかげで葬式も、納骨もできたの、感謝はしても、憎むはずはないわ
そして、最後にまた愛しい娘たちに出会えた。」
「娘たち・・・私と、輝夜の事?」
「えぇ、そうよ。こんなに幸せだった日々は無かったわ・・・」
「ぐすッ、慧音が、はいってない、けど、」
「ふふ、慧音さんは、私のお姉ちゃんだもの・・・娘にはなれないでしょ?」
「ん・・そうか、そうだね・・・ぐしゅ、」
あはははッ
妹紅が無理やり笑う。
「・・・あれが、あるじゃない・・・」
輝夜がポツリと呟く。
「ねぇ、すず、
私なら、貴女に永遠を与えられる!
妹紅も貴女から死を永遠に遠ざける事が出来るわ!
お願いだから、「最後」だなんていわないで、
お願い、私達二人を頼って、ねぇ、すず、「死にたくない」って、
「生きたい」って、言って!
なんでも願いをかなえてあげるからぁ」
妹紅の隣にしゃがみ込んで、すずの言葉を待つ。
瞳に溜まった涙が一気に流れる

一度、目を閉じてから、
しっかりと見開き、口を開く。
「本当に、願いを叶えてくれるの?」
「うん、必ず!」
妹紅も首を縦に振る。
「じゃあ、・・・・笑って」
「え・・・?」
「泣かれたままじゃあ、閻魔様に叱られてしまうわ・・」
輝夜が何か言おうとするが、慧音がそれをそっと止める。
「・・・笑顔で、最後まで・・・ね?」
「あぁ、判った、鈴の最後の、頼みだからな・・・」
慧音が優しく微笑む。
「・・うん、私も、笑ってあげる・・・あれ、涙が・・止まらない・・」
妹紅も、笑う。
しかし、頬を伝う涙は止まってくれない。
「・・・姫、」
「ぐすッ、なんで、なんで、どうしてみんな笑えるのよ!」
振り返ると、永琳までもが微笑んでいる。
握った拳を真っ赤に染めながら
まるで、自分を罰しているかのように
「・・・わかった、月の姫は、約束は違わない・・・」
涙でぐしゃぐしゃな顔を、笑顔に変える。
「ありがとう、輝夜ちゃん・・・
二人ともいつまでも、仲良くね・・
喧嘩をしても、
最後に、お互いが謝って、許しあって、
笑いあえるような関係でいてね・・・」
「「・・うん、」」
「ふぅ・・もう、言う事が・・見つからないわ・・・
これで、眠れるわ・・・安心して・・・」
鈴が、目を
閉じる。
ゆっくりと、息を吐いて。
眠るように、穏やかに・・・


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2年前のこの日、この家で幸せな事と悲しい事があった。
私は、いつも持っていく「蓬莱の玉の枝」ではなく、
あの時貰った「小箱」を持ってきていた。
それにしても・・・
「妹紅の奴、遅いわね・・・」
昨日結構派手に弾幕ごっこをしたせいかな?
でも、すぐに再生してたし・・・
そんな事を考えていると
「あ、今年は早いわね」
「すまんな、遅れた」
と妹紅と慧音が一緒にやってきた。
二人の手には袋を下げている。
袋の中身は私と同じで酒や食べ物が入っている。
「もう、早く開けてよね」
すまんすまんと、謝りながら慧音が鍵を出し、扉を開ける。
なんでも、遺言状が書かれていたようで、
鈴の死後、この家と財産を慧音が管理していた。
相続する跡継ぎが居ないし、慧音の事を伝え聞いている長老衆は
皆この事に賛成だった。
「ちゃんと持ってきた?」
輝夜が小箱を開けて、中身を取り出す。
美しい装飾のされた、櫛だった。
「えぇ、」
と妹紅も同じように、美しい櫛を箱から出す。
鈴は、最後に「仲良く」と言っていた。
そして、渡された小箱には櫛・・・
いつも喧嘩している彼女たちは、
この日だけは、弾幕も、喧嘩もしない。
鈴の家に集まって、お互いの長く美しい髪を、
相手に櫛で梳いてもらう。
そして、3人で楽しく一夜を過ごすのだ。
「それよりも、」
と妹紅がイヂワルそうに続ける。
「梳いてる最中に泣き出さないでよね~」
「う、うるさいなー、妹紅だって去年は泣きながら酔いつぶれていたくせに」
「ふぅ、二人とも同じだろうに・・・」
「「私は違う!」」
仲の悪い二人の声が、美しく響いた。

皆で仲良く過ごす。
特別な一日を過ごす。
あの時みたいに、笑顔で・・・
時間を置いて、コメントを書いてみる。


ちょい役でしかなかったキャラ
しかも、普通の人間
今回は、その脇役を主軸にしてみました。

元は何故か自分の作品では腹黒いキャラに思われている輝夜を
救済する為だったんですがふと、あのキャラを出そうと、思いついて変更。

弾幕や戦いで死ぬのではなく、自然に、老衰で死ぬ。
東方とは、何の関係も無いキャラですが、
やっぱり死んでしまう話は辛いです。
書いていて悲しくなりました。

最後に、こんな長い話を読んでくれてありがとうございました。
EXAM
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コメント



0.2690簡易評価
16.80てーる削除
・・・仲の良い輝夜と妹紅もいいですが、輝夜様意外と純情・・(ヲ

永遠を知る二人だからこそ、自分以外の大切なものを失うことへの恐怖はとても大きかったことでしょう。それこそ、悲しいぐらいに。

素直に感動。
18.80おやつ削除
そのとうり、もこたんとてるよは仲良しなんです。いいもの読ませていただきました。
36.50いち読者削除
 かつては、頑なだった慧音の心をも解きほぐした鈴。その鈴が今度は、ひとくせもふたくせもありそうな輝夜と妹紅の仲を取り持つ。ただ者ではありませんね。
 ふたりを想う、鈴の優しさ。鈴のこの仕事が彼女自身の死で以って完結するのなら、それはとても悲しいこと。けれど、その悲しさを互いに共有できるからこそ、仲の悪くて仲良しの、今のふたりがあるのかも知れないですね。
62.100daiLv4削除
鈴がまた出てくるとは思は無かった。泣いたよチクショウ
63.100絶対に殺されない程度の能力削除
泣いた。
鈴っち強いな。あの妹紅と輝夜を取り持つとわ。
ええ話やわぁ(涙
64.100名前が無い程度の能力削除
良い話でした・・・乙です!!