Coolier - 新生・東方創想話

『M-弾』グランプリ2004(5)

2004/11/10 01:46:23
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〈これまでのあらすじ〉
辺境最笑を決める一大イベント『M-弾』! 激戦続いた一回戦も残すところ後一試合、会場のボルテージは頂点へ……!


「お待たせしました! いよいよ『M-弾グランプリ』2000と4、一回戦最後の対戦! 実況は例によって私こと妖怪蛍リグル・ナイトバグがお届けします。解説はいつみても無愛想、こちとら笑うより笑かすのが仕事じゃい! と言わんばかりの笑い絶えない家庭の学徒・パチュリーさんです。よろしくお願いします」
「……ZZZ……」
「寝ボケ! ここで寝ボケとは恐れ入りました。さぁ、それでは二回戦へ進むのはいったいどちらなのか!? まずは舞台右袖より『鳥のおくすり』のおふたがたーー!」


(拍手とともに『鳥のおくすり』の二人が登場)


「八意永琳でーす」
「鈴仙・優曇華院・イナバでーす」
「って永い! 永いのよ! どれだけ自己紹介に時間かけてるのよこのウサギ耳ーー!!」
「そんなこと言われても……だいたい、優曇華院ってつけたのは師匠じゃないですか」
「私たち、こう見えても宇宙人なんです」
「ええーっ、名前の話は……」
「といってもまぁ、宇宙人っていうほどの宇宙人じゃないんですけどね。まぁアレかしら、プチ宇宙人?」
「プチって……」
「まーぶっちゃけ、エイリアンなんですけどね」
「はっ!? ひょっとして、永琳師匠の名前はエイリアンから!?」
「そんなわけないでしょうこのヘニャポコ耳!!」
「ぐっ……何もそこまで……」
「この子、ウドンゲって呼ばれてるんですよ、おっかしいでしょ~~?」
「そう呼んでるのは師匠だけです!」
「誰が師匠よ!」
「あなたですよ!」
「ン……まぁ、いいわ。そんなことより、ウドンゲ。よく聞いて頂戴」
「何なんですか、急にあらたまって?」
「実はね……優曇華院、というのは私の昔のあだ名なの」
「へぇぇ? じゃあ、私にそう名づけたのは、私に師匠みたいになれってことですね!」
「そんなはずがあるわけもないでしょうこの二本耳!!」
「三本なら良かったの……?」
「でまぁ、優曇華院といえばそれはそれは悪名高い毒殺専門の殺し屋でね、ああ私は当時暗殺のバイトもやってたんだけども、だからあなたが優曇華院を名乗ることで、私が殺した者の恨みやつらみは、ウドンゲへと移るという次第なの」
「そんなことサラッと言われてもー!」
「まぁ、皿を食らわば毒までも、ということでね」
「逆ですよ逆!」
「ありがとうございましたーー」
「えぇぇぇ!?」


(微妙な拍手とともに『鳥のおくすり』退場)


「はいありがとうございましたー、さすが宇宙人コンビ、なんだか微妙な空気が漂ってましたがどうでしょう解説のパチューさん?」
「ムニャムニャ……もう紅茶ケーキはいらないってば……」
「な、なんと王道! 満腹寝言! さすがお笑い界のギャングスター、あなどれません。さぁ、続いては地球の誇りをかけて戦うか! 舞台左袖より『S・G・G・K』の登場でーす!」


(会場拍手。しかし、誰も出てこない)


「……おや? どうしたんでしょう……おっと、ここで連絡が……なんと!? 『S・G・G・K』のメンバーである『紅美鈴』選手が、一身上の都合により現在行方不明! したがって出場は不可能ということになってしまいましたーー!」


(ざわつく場内)


「クククク……クフフフ……クックック……」
「あの……師匠、何がおかしいんですか?」
「ン? ううん、こっちのことよ。ククク……カカカカ……キキキキ……」
(……何も言わないでおこう……)


「これではこの対決、不戦勝で『鳥のおくすり』の勝利ということに――」


――ちょっと待った!!!


「!? あーっと、突如、舞台に虹色の煙が! そこから、いくつもの人影が飛び出してきます! あれは一体~~!?」

「――紅一妹(ホン・イーメイ)!」
「――紅二妹(ホン・リャンメイ)!!」
「――紅三妹(ホン・サンメイ)!!!」
「――紅四妹(ホン・スーメイ)!!!!」
「――紅五妹(ホン・ウーメイ)!!!!!」
「――紅六妹(ホン・ローメイ)!!!!!!」

『我ら、紅氏積極門衛娘家軍!!』


「何と!? 現れたのは紅いメイド服姿の6人組……あっと、資料が回ってきました! 彼女達は紅美鈴選手直属の部下で、上司にかわって緊急参戦するとのことです! 大会執行部もこれを認めましたーー! ではさっそくお願いします!」


(戸惑いぎみの拍手に一同一礼)


「はいどうもー、S・G・G・Kでーす」
「まぁいろいろありましたけどもアレやね」
「うちらこう見えてもお笑いには定評ありましてん」
「そらもうメイドですから」
「メイドばかばかしいお笑いを、みたいな」
「もうええわ、っていうか君らいっぺんに話さんといてや! ごちゃごちゃしてようわからひんねん!」
「て貴方のそのしゃべくりもどうかと思うわ」
「そうぞな。あしらは、スカーレット家の、メイドなんじゃから、もっと、こう、威厳のあるしゃべりを心掛けないと、いかん……と、あしは思うぞな」
「って悠長すぎるよそのしゃべり! スピードや! 現代はスピードが一番なんやねんで!」
「それじゃー3倍速くらいで行ってみましょうか。はいスタート」
「はっ、あっ、えっ、でっ、こっ、もっ、おっ」
「訳わからひん!」
「よくわかったわ。わかったからあなたたちちょっと黙りなさい! ここは私が、ちゃーんと仕切ってまともな漫才を披露してあげるから」
「と、いうと?」
「ここだけの話……私、メイドやめようと思うの」
「えー? なんでなんで?」
「だってメイドといえばお掃除やお料理が仕事だと思ってたのに、今やってることは弾を撃ったりレーザーで撃たれたりっていう殺伐な任務。これじゃあ、お嫁にも行けないっていうものよ」
「い、言われてみれば!」
「でも、メイドを廃業してどうするというの?」
「そうねぇ、隊長から教わったラーメン作りを生かして、屋台でも引こうかしら。へいらっしゃい」
「しょうゆラーメンください」
「すみませーん、しょうゆラーメンは品切れなんです」
「そうなの? じゃあ味噌ラーメン」
「それも品切れですー」
「ええ? じゃあ、塩ラーメンで」
「申し訳ない、それもソールトアウトで」
「はぁぁ? じゃあ、とんこ」「それも」
「ちょっとお、それじゃいったい何が置いてあるのよっ!?」
「はいお嬢ちゃん、味付き玉子おまけー」
「おまけしかないんかい!? やってられん、帰る!」
「メイドありー」
「だからもうそれはいいんだよ!」
『ありがとうございましたー』


(拍手とともに、新S・G・G・K退場)


「『S・G・G・K』の麺々でした! どうでしたか、解説のパチュリイさん?」
「ムニャ……きしめん、もう食えないだぎゃ……」
「さすが博識、見事なコメントでした。では、結果発表~~!!」


鳥のおくすり………4票
S・G・G・K……6票


「あーーっと! 接戦の末、急遽参戦の新生S・G・G・Kが勝利ーーーっ!! これは意外な結果じゃないんですか、解説のPさん?」
「……んぇ? ああ……やっぱり、コンビ名にセンスないからじゃない?」
「何とーっ! ここで響いたのはネーミングセンス! まさに飼いウサギに耳を噛まれたか宇宙人! ともあれ、勝者はS・G・G・K~~~っ!! これにて一回戦はすべて終了! では、二回戦の開始までしばらくお待ちくださ……え? おっと、ここで炊き出しです! 敗退した『鳥のおくすり』チームが、薬膳を振舞っています! 敗れてなお爽やか! メニューは鳥料理! 鳥のダシを取ったスープだそうです! それにしては……まぁいいや。それでは、二回戦でお会いしましょう! 実況はリグル・ナイトバグでしたー」
「…………」


(薬膳スープを飲んだ観客や選手が次々と不調を訴え、会場は大混乱に陥る。収集がつくには数時間を要した。そしてやっと、二回戦が始まろうとしていた……)


(つづく)
いよいよ一回戦も終了! 二回戦はどうなることやら……自分でも楽しみでもあり、不安でもあり(w
ともあれぼちぼちと頑張っていきますので、よろしくお願いします!



……え? (2)~(4)はどうしたのかって?
(2)~(4)は慧音になかったことにされました。
直す方法は慧音が知っている。慧音に任せろ。
STR
http://f27.aaacafe.ne.jp/~letcir/
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コメント



0.1510簡易評価
3.50名前が無い程度の能力削除
ズルい、ズル過ぎます!(最高の誉め言葉)
慧音様、お願いですから(2)~(4)を直して下さい。orz

って言うかタイトルやコメントでネタかますのが上手すぎます…。w
脱帽です。二回戦期待してます。(さりげなく逃げ道をふさぐ)
5.50名も無き名無しさん削除
タイトルを見た時点で吹きましたw
そして、コメントに親近感を感じてしまうのは何で何だろうか?
7.50名前が無い程度の能力削除
タイトルみて(2)~(4)を探したのは俺だけじゃないはず、絶対。
次いきなり決勝戦とか表彰式にいったりしないで2回戦も書いてくださいね。
楽しみにしてますので。
10.無評価電脳の狭間に生きる者削除
いきなり1回戦最後!?w
なかなかナイスな回しを。

しかし読んで「あれ?実況は確かミスティアでは…?」と思ったら、
最後に料理されていたとはw
11.50電脳の狭間に生きる者削除
あ、得点入れ忘れたw
12.無評価名前が無い程度の能力削除
いきなり(5)かよっ!? と思ったのは私だけではなかったらしい・・・
そして(2)~(4)とミスティアが食われたっ!? Σ(゚д゚;) 修復希望。
13.50名前が無い程度の能力削除
そして私も得点入れ忘れorz
17.60裏鍵削除
続いてなーーーーーーい!!!(゚∀゚)
タイトルと後書きまでネタにしてしまうとは、なんという恐ろしい orz
でも次はどこまで飛ぶのでしょうか…?ww
23.60名前が無い程度の能力削除
美鈴・・・。・゚・(ノД`)・゚・。
やっぱり美鈴はこんな扱いなんですね・・・。
32.20無し削除
スーパーグレートゴールキーパー!
なんて懐かしい……
33.30Barragejunky削除
タイトルとツカミでがっしり掴まれてしまいました。リグル上手すぎ。
そしてやっぱりスーパーグレートゲートキーパーだったかSGGK。二回戦には復帰できるのか?
どうやらこの後も続くようで期待なのですよ。
34.50名前が無い程度の能力削除
グレートなのはGSGKなのでSGGKならスーパーがんばりゲートキーパーだと思うよ。中国頑張れ超頑張れ
なんか「身体のどこかに当たってくれー」とか叫びながら弾幕に突っ込む中国か連想されてしまった。
しかしてっきり続き書かないのかと思ったらこう来るとは。次回楽しみにしてます
35.50名前が無い程度の能力削除
中国はネームレスだと思っていたよ
48.80名前が無い程度の能力削除
紅部隊がツボでした