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本日は快晴なり、本日は快晴なり。
「えー、幻想郷の知識人の方々のご協力もありまして、絶好の天気となりましたここ博麗神社」
神社の境内でマイクを握り締めて解説を始めるのは、
最近ブン屋よりもそっちのほうが向いてるんじゃない? と噂の射命丸。
「それでは! 幻想郷交流ミニゴルフ大会を始めたいと思います! ゴルファー入場!」
そして鳥居をくぐって現れる四人の偉い方々。
「紅魔館代表! レミリア・スカーレット!」
「くく……この私にゴルフで挑むとは、東方の野蛮人どもめ」
「八雲家代表! 八雲紫!」
「物騒ね、これは交流のためのゴルフよ?」
「そして我らが妖怪の山代表! 八坂ぁぁぁぁ! 神奈ぁぁぁぁ子ぉぉぉぉぉ!!」
「ギャラリーよ、私を崇めなさい!!」
「そして最後がその他地域代表のアリス・マーガトロイド」
「私が、私が代表……頑張らなきゃ……」
「以上の四名で開催されまーす」
カリスマをその身から溢れさせる三名のゴルファーと、
明らかに一人だけ場違いにもかかわらず、何やらやる気に満ちている一名、
その後ろにはそれぞれの関係者達がずらりと揃っている。
「えー、皆様には全三ホールでスコアを競っていただきます、
それでは早速、石段下のティーグラウンドまで移動してくださーい」
第一ホール 博麗神社 120ヤード PAR2
「え? PAR2? 3じゃないの?」
キャディである咲夜からホールの情報を聞いた瞬間、レミリアは頭を捻った。
「いえ、しっかり2と書いてあります」
「一打でグリーンに乗せて一打で入れろってこと?」
「そのようかと」
「この大会開いた奴、ゴルフのルール分かってるのかしら?」
「あら、分かってないのはあなたではなくて?」
「……何?」
睨みつけてくるレミリアに対して、紫は不敵に微笑む。
「グリーンの部分をよく見てみなさいな」
「む……これはまさか!」
「そう、カップがあれなのよ」
「その鉄壁さは要塞のごとく!」
「その中身は虚無のごとく!」
『博麗神社のサーセン箱!!』
「あなた達、本当は仲いいんじゃない?」
それにしてもこの二人、実にノリノリである。
「そうと決まれば一打で決めるわよ、咲夜、8番アイアン!」
「はいお嬢様」
ボールをセットし、クラブを構えるレミリア、
ちなみにその頭には日差し避けに麦藁帽子が乗っかっている。
「(神社の間取りはすべて頭の中にある……ダイレクトで入れる!)」
ゆっくりと、それでいて丁寧にクラブは振りぬかれ、
ボールは石段の上を舐めるように打ち上げられた。
「あ、お嬢様」
「何よ?」
「注意事項が一つありまして」
「注意事項?」
「博麗霊夢はゴルフの事を知らないので、カップインの際はご注意くださいとあります」
「ええっ!? もう打っちゃったんだけど!?」
その頃ゴルフボールの軌道は頂点を過ぎ、落下へと向かっていた。
「はー……お茶が美味しいわ……」
「お、レミリアのボールが来たぜ」
「コース、距離ともに完璧ね、さすがレミィ」
「美味しいのはいいんだけど、何で今日はこんなに人が多いの?」
何も知らない霊夢はお茶をすすりながら、賽銭箱周りに集まっている観客に懐疑の眼差しを送る、
そして三百七十二口目をすすろうとした瞬間、賽銭箱から鈍い音が響いた。
「……はい?」
「おお!! 入ったぜ!」
「え、入ったって何が? ああっ! 蓋に穴が!!」
賽銭箱の中央の蓋は砕かれ、小さな穴が開いていた、
それを確認した霊夢は五秒ほど停止していたかと思うと、
針を持って石段を全速力で駆け下りていく。
「――ぶるぅあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
石段下からレミリアが太い叫び声をあげながら飛来し、
賽銭箱へと着弾したのはそれからわずか十秒後の事であった。
「レミリア……あなたの勇姿は忘れない」
強敵の死に様に、紫は涙を流しながら十字架を切る。
「……ちょっと紫、あんたも賽銭箱を壊す気じゃないでしょうね?」
「いいえ、お賽銭をいれるだけよ」
「何を言って……っ!!」
紫はおもむろに霊夢の前でボールを取り出すと、
おもむろに十円玉をテープで貼り付けた。
「その十円玉は……まさかっ!」
「わーんたーんめーん!」
「ナイスショットォー!!」
霊夢の合いの手はとても澄み渡っていたそうな、
そして紫の打球もホールインワンである。
「さて、今のうちにと」
「神奈子様ホールインワーン! 見事にパットで沈めましたー!」
「こらそこの二人! どさくさ紛れに何をやっている!!」
その直後、神奈子のパッティングに対して文の突然のホールインワン宣言、
しかしそれにいち早く気づいた藍が抗議の声を上げる。
「なんだパットで沈めたって! いつグリーンに乗せた!!」
「いやほら、早苗に分社を賽銭箱の前にまで持っていってもらって、ワープでカコンと」
「待て待て! ありなのかそれは!?」
「ありですね、解説者の私から見ても何も問題はありませんけど」
「(こいつら組んでる……!)」
文と神奈子は悪びれるどころか、邪悪な笑みを浮かべながら藍を見下していた。
「じゃ、皆さん打ち終わったので次のホールに行きましょう」
「ちょっと待ったぁぁぁ!!」
「なんですかアリスさん?」
「私まだ打ってないんだけど! というか私が代表ってこと忘れてない!?」
「え? ……あ、あー……はい、どうぞ!」
「本当に忘れてた!?」
アリスはため息をつき、頭を軽く抑えながらティーグラウンドに立つ、
そしてボールをセットすると、なんとパターを構えた。
「霊夢」
「ん?」
「これ、見える?」
「これって……はっ! そ、それはまさか……五百円玉!?」
アリスはボールに貼り付けた五百円玉を霊夢に確認させると、
パターで軽く打ってその足元へと転がした。
「賽銭箱までお願いね」
「イエスマム!!」
『ちょっと待てぇぇぇ!!』
さすがにこれには、と他のゴルファーやキャディーが一斉に声を上げる。
「何よ、原住生物が習性でボールをカップに入れようとするだけのことでしょう?」
「そうよ、文句あるの?」
『……ありません』
しかし鬼畜陣の御札を構えながらすごむ霊夢の前には黙らざるをえなかった。
第一ホール終了時点スコア
紅魔館 -1
八雲家 -1
妖怪山 -1
その他 -1
博麗霊夢 +レミリア
「では続きまして第二ホールの紅魔館です、グリーンは紅魔館屋上時計台前、
そしてティーグラウンドはここ、博麗神社境内となっておりまーす」
『……えっ?』
第二ホール 紅魔館 ???ヤード PAR5
「ここから紅魔館までボールを打っていく、ということですよね」
「……まずいわね、四桁飛ばせるレミィは賽銭箱に封印されてるし」
「妹様でもお呼びしましょうか?」
「ゴルフでなくなってもいいのなら呼んでもいいけど……」
神社の境内から紅魔館は湖の霧などに遮られ、見ることすら叶わない、
距離という点から考えても、咲夜やパチュリーではギブアップしたほうが早いだろう。
「藍、あなたはこのホールをどう見る?」
「そうですね……私がプレーしたならばウッドを使って三打程でようやく門前でしょうか、
そこから乗せてワンパッドでパーですが、途中の障害物やラフなどの状況も考えますと、
運がよくてダブルボギーかと、正攻法では一打で湖のそばまで飛ばせないと辛いでしょう」
「といっても到底届かない距離よね」
「紫様が真の身体能力を発揮したならば――」
「えいっ」
「うっ!!」
ゴルフクラブの柄で鳩尾をつつくのはやめましょう。
「ふふ、誰も彼も怖気ついてるわね」
「おおっと、ここで八坂様が自信満々にパターを構えた」
「だが……我が分社は幻想郷中にあり!」
「そして分社ワープパットが決まったー! 一気にボールは紅魔館の門前に!!」
『(卑怯な……!)』
「ふふーん」
じと目の十字砲火を浴びる神奈子だが、それに堪える様子はまったく無い。
「紫様、どうしましょうか、弾幕で抗議しますか?」
「別にかまわないわ、それよりパターを取ってくれる?」
「パターですか……やる気ですね」
「勿論よ、そーれ、隙間パットー」
『あっ』
紫は先に空けておいた隙間にボールを落とす、と同時に神奈子と文の口から同じ声が漏れた。
「分社ワープとか、程度の低い能力よね~」
「まったくです、ワープ見てからワンオン余裕でしたね」
「ぐぬぬぬぬぬ……!」
悔しがる神奈子の姿を見て紫は満足げである、しかし藍の心には不安もよぎっていた。
「(だが……これではもはや普通のゴルフは望めまい……交流など、夢のまた夢)」
これから襲いくるであろう地獄を想像すると、冷や汗がその頬を伝う。
「美鈴、本当に大丈夫なの?」
「任せてくださいよー」
その頃、紅魔館組はレミリアに代わって美鈴を送り出していた。
「本当に大丈夫なのかしら?」
「今のところレミィの次に力があるのは彼女よ、任せるしかないわ」
咲夜が心配そうに見つめる中、美鈴が構えたのはドライバー。
「いー」
「(ドライバー? それで刻んでいけるの?)」
「あーる」
「(あるいは、湖のほとりまで飛ばすなんらかの策があるのかもしれないわ)」
刻むか、飛ばすか、二人はそれぞれ美鈴の行動を予想するが、
彼女が実行に移したのはそれをさらに上回る内容だった。
「参ッ!」
『(――!!)』
そのインパクトの音を何かにたとえるとするならば、爆発音、
ただシンプルに、そう答えるのが正しかった。
「……こぁ?」
紅魔館屋上でグリーンを見張っていた小悪魔は見ることになる、
突然の炸裂音と共に時計台に現れた巨大なひび割れを。
「こ、こぁぁぁぁー!!」
そして崩壊し、自らに降り注いでくる時計台その物を。
「あちゃー、咲夜さんすみませーん」
「え……何? 何がおきたの? 一体どうなったの?」
「えっと……時計台壊しちゃいました」
「壊した? 時計台を……? き、きちんと後で直しておくのよ」
「はーい」
本来ならば美鈴の頭にナイフが刺さりかねない出来事ではあるが、
爆音の衝撃によって半ば放心状態の咲夜に正常な判断は難しかった。
「レミィにも勝るパワーね、猫でも被ってたのかしら?」
「あー、今のはですね、単純に始動の足先から終点の指先まで順番に筋肉を加速し続けて、
クラブヘッドにその速度をそのまま上乗せしたんです、パワーだけではありませんよ」
「成る程……武術の達人ならではってことね」
「とりあえずグリーンには乗ってると思いますので、あとはどこまで寄ったかですね」
その時パチュリーの脳裏をゴルフの祖は中国にあり、
などという無駄知識がよぎったが、深く考えないことにした。
「そ、それでは皆様、グリーンまで移動をお願いします」
ギャラリーを引き連れて紅魔館まで移動する一行、その姿はまさに百鬼夜行か、
その中にはなにやらこれからおきる出来事に心を躍らせている者もいるようだ。
「さあさあ、八坂様の番ですよ、見事なアプローチを期待してますわ」
「ぬぬぬ……早苗、ピッチングウェッジ!」
「はい、こちらに」
紫、そして美鈴がワンオンした為、神奈子だけが一打分不利な状況へと変わる、
神奈子は苦虫をかみ締めながらも、的確にピンの傍へとボールを落とした。
「さて、グリーンの状況ですが……一番近いのが八坂様の2ヤード、
続いて美鈴さんの5ヤード、一番離れているのが八雲様の15ヤードです」
この状況を見て神奈子がわずかに微笑んだ、自身はワンパットがほぼ確定ながら、
美鈴は少し外れる可能性も出てくる距離であり、紫にいたってはワンパットは絶望的である。
「早苗ー、隙間で直接乗せても沈めやすい距離じゃなければ無意味と思わない?」
「まったくです」
目には目をと横目でちらちら見ながら皮肉る神と巫女、
しかし当の紫はあまりにも涼しげな顔をしていた。
「紫様、この距離でしたら私が……」
「大丈夫よ、きちんと助っ人を呼んであるから」
「助っ人ですか?」
「そうよー、タイガーちゃんカムヒアー」
「オーライマム」
「ちょっと待てぇぇぇぇぇ!!」
突如隙間から現れる謎のコーカネイジアン、
だが神奈子はさすがにそれを見過ごせなかったのか、紫へとくってかかる。
「あら、なんですの?」
「どう考えてもあの人じゃないの!? アメリカ人の!」
「違いますわ、彼は八雲虎、昨日式になっていただいたばかりの流れのゴルファーよ」
「いやいや! 明らかにグランドスラムとかやってる世界最高のゴルファーに見えるんだけど!」
「まったくしょうがないわねぇ、ほら、御柱をお貸しくださいな」
「あ、ちょっと、私の御柱に何を……」
御柱を一つぶん取ってタイガーに何やら話しかける紫、
神奈子は少ししてからその御柱を返してもらうと、嬉しそうに早苗の所に戻った。
「見て見て早苗ー、御柱にサインもらっちゃったー」
「(駄目だこの神……はやくなんとかしないと……!)」
結局全員がワンパットで沈めて、第二ホールは終了したと思われたその時。
「シャンハーイ」
「あれ、人形?」
文は突如グリーン上に現れた一つの人形に気づく、
その人形は両腕でボールを抱えており、ゆっくりとカップに近づいていった。
「シャンハイ、ボールイレルー」
『あ』
「ホールインワーン」
その光景に、ぐぅの音もでなかったそうな。
第二ホール終了時点スコア
紅魔館 -4
八雲家 -4
妖怪山 -3
その他 -5
「それでは最終ホール! 永遠亭です!!」
最終ホール 永遠亭 360ヤード PAR4
ただひたすらに広くて長い廊下、それが彼女たちの決着を付ける場だった。
「それじゃ、トップの私から打たさせてもらうわ」
「卑怯者ー」
「恥知らずー」
「幻滅したぞー」
「ふ、聞こえないわね」
アリスはなんら動揺することなくドライバーを振るう、
硬い木の床で跳ねたボールは、距離を伸ばして一気にグリーン前まで運ばれた。
「アリスも結構飛ばすわね……美鈴、あなたの番よ」
「あ、すみません、手首が壊れたのでパターぐらいしか振れないんですよ」
「……どういうこと?」
「あれほどのショットをノーリスクで打てるわけないじゃないですか、常識でしょう?」
「セントエルモピラー」
「ほぎゃぁ!」
死因:爆死。
「咲夜、あなたは?」
「ゴルフやったことないです」
「……詰んだわね」
「詰みましたね」
ダイアグラムでいえば10:0の状況である、二人して頭を抱えるのも無理はない、
しかしこういう時こそ救世主は現れるものだ。
「二人とも待たせたわね」
「はっ! この声は!」
「復活したのねレミ――」
「残念、妹です」
『(妹様来ちゃったーーー!!)』
頭を抱えるから四つんばいへとグレードアップである。
「咲夜、スカーレット家にはこういう言葉があるの」
「な、何でしょうか?」
「チェスで負けそうになったら、右ストレート」
「(うわぁ)」
「つまりスカーレット家に敗北の二文字は許されないのよ、何をしてでも……ね」
そういうとフランドールはドライバーを抜き取り、ボールをセットする。
「勝てないのならば……蹴落とせばいい!!」
「おやめください妹様ー!!」
ドライバーを振りかぶり、目標を見据えるフランドール、
彼女の眼の先にあるのはピンではなく、グリーンへと歩を進めている最中のアリスの姿が。
「ぶっ壊れろぉぉぉ!!」
「アッーーース!!」
そして放たれた弾丸は、寸分の狂いもなくターゲットへと命中した。
「アリスの臀部にボールが直撃したぞー!!」
「え、永琳さん! 患者です!!」
「あらようやく出番? 待ちかねたわ~」
全身脱力状態で尻を突き出した姿勢のまま倒れこむアリス、
彼女のスカートにはものの見事にボール一つ分の穴が開いていた。
「アリス! 大丈夫か!!」
「だ、だめぇ……揺らさな……ひぐっ!! ……中で……スピンがぁ……あふぅ!」
「あー、これは駄目ね……」
あまりの痛々しさに魔理沙が顔を背ける、
そして永琳は頭の上でバツ印を作った、本日二人目のリタイアである。
「最大のライバルが消えたわね」
「はっ、これで紫様の勝利は揺ぎ無いかと」
「そうね、このまま何もなければ……だけど」
運ばれていくアリスを見送りながら、紫はどこか物憂げな表情でクラブを握る。
「(あー、まずいなあ、このままじゃ八坂様が負けてしまいます)」
「……文さーん」
「はひっ!?」
何やら心配そうな表情を浮かべる文の肩に、
ぽんと置かれる早苗の右手、と同時に文の体がびくりと跳ねた。
「ちょっとお話があるんですけど~」
「な、なんでしょうか」
「確か計画では、神奈子様が圧倒的な強さを見せ付けて信仰獲得……でしたよね」
「そうです……」
「で、この現状は何なんです?」
「えーと……」
「あなたが任せろというから任せたんですよ? なのに仕掛けは子供騙しレベルで、
神奈子様が圧倒するどころか遅れを取る……これでは信仰の獲得もままなりません」
「お、お許しください! 交流という名目を押し通せば信仰の維持は……!」
「言い訳は無用、その代償は体で支払ってください」
「え……ちょっと待っ――!」
紫がドライバーを振るった瞬間、文の体は空を舞った。
「あーっと! つい手が滑って文さんを投げてしまいましたー!!」
「はぶぅっ!!」
『(何で!?)』
放り投げられた文は、見事に紫の放ったボールの射線を遮ってその目的を果たす。
「解説者に当てたから二打罰ですね、残念残念」
「こ、こんなところに伏兵の外道が……!」
「ささっ、神奈子様の番ですよ」
その光景に段々とギャラリーが沸き始める、
待ってましたといわんばかりに賭け事を始めるものまでいる始末だ。
「何にせよ、早苗が作ってくれた好機……一打で乗せる!」
「あっと! 藍がいきなり超高速飛行!!」
「ひでぶっ!!」
「ええっ!?」
紫の真の身体能力による全力投擲である。
「キャディーに当てたから二打罰ね」
「……いいだろう、やる気なら受けて立とうじゃないか」
「あらあら、そんな怖い顔で見つめないでくださいな」
「ちょっと、私もいるのよ?」
とうとうギャラリーからは歓声が沸きあがる、
にらみ合いながら妖力やら神力やら沸きあがらせる三者
しかし第二打に回るといったところで、一つの問題が生じた。
「次、誰から打つんだ?」
意外にも三者のボールは寄り添って落ちていた、
正確に言えばアリスの臀部に直撃した位置から十センチと離れてない位置である。
「……ここは八坂様に譲りますわ」
「いやいや、ここはそこのお嬢ちゃんからだろう」
「ええー、年寄りからでいいじゃんー」
打つということは狙われるということ、
あくまでも打順を譲ろうとする三者の言い合いの果てに、
魔理沙の手による精密な距離の測定が行われた。
「んーっとな、一番グリーンから遠いのは……」
その場にいた全員が生唾を飲み込む。
「……紫だな」
「あわわ! つい手が滑ってレーヴァテインが!!」
「いっけない! つい手が滑って御柱が!!」
「どう見てもわざとです、本当にありがとうござ――」
この一撃を皮切りに、紅魔館からは咲夜とパチュリーが、
妖怪の山からは早苗と諏訪子が、そしてなぜか永遠亭の者達も戦いに加わり、
ギャラリーを巻き込んでの大戦争が勃発し、幻想郷の三分の一が荒土と化した。
後の幻想郷の歴史に、ゴルフ異変として記された事件の顛末である――。
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しかし、早苗さんドンドン腹黒キャラが定着して行くなあ
八雲虎……いったいなにものなんだーw
取り敢えず咲夜達人間が参加しない理由がわかった、アリスのくだりで。
なに、気にすることはない
いや、むしろ、最高ですが。
いや、不正じゃないですねw
フランドールがかっこよかったです。
だめだ突っ込みどころが多すぎるw
わたしのおとうさんは かいしゃのつきあい で せったいごるふ とゆうものをするそうです。
げんそうとくうそうのまぜびとせんせいの このおはなしをよんで おとうさんには がんばってほしいとおもいました。
こしぎんちゃくの かちょうも せくはら ぶちょうもなぎたおし むのうなおかざりしゃちょうを やっつけてほしいです。
だから こんどおとうさんが せったいごるふに いくときは こういおうとおもいます。
「だいすきなおとうさん! せったいごるふで ゆうしょうしてね!!」
吹いたw
なんという確信犯。
そして現人神黒いよ!
チェスボクシングの事ですね、わかります。
↑チェスボクシングで吹いたwww
そして最新作に虎が出ましたとさ。