暑い日のこと。
彼女は、数少ない友人の一人を失った。
辛くて、悲しくて、まるで現実から逃げるかのように、彼女は泣きながらひたすら真っ直ぐに幻想郷を飛んだ。
竹林に入り、もう帰り道などわからない。
暑い……。
彼女はフッと意識を失い、竹林の中で倒れてしまった。
◇ ◇ ◇
日光は、幻想郷に降り注ぐ。
さんさんと。
幻想郷は夏真っ盛りで、人間も、妖怪も、その他もろもろ暑さでくたばっていた。
空を見上げると雲一つない青空が広がっている。
いつもはうっとうしく思われる雲も、今なら大歓迎。
しかしそういう時に限って雲は出てきてくれないのだ。
長い間外にいると健康を害してしまいそうな暑さだった。
しかしここは竹が生い茂り、ひんやり涼しい影を作っている。
迷いの竹林だ。
その竹林を抜けると、そこに見えるは永遠亭。
永遠亭は今日も平和に見えた。
「師匠、外に倒れている患者がいたので連れてきました」
「ありがとう、ウドンゲ」
師匠と呼ばれているのは、八意永琳。
ウドンゲというのは、鈴仙・優曇華院・イナバである。
永琳は様々な薬を作る。
当然ながら医学にも知識があり、幻想郷において医師として機能している。
そしてウドンゲは、その永琳の手伝いをしているわけだ。
永琳は患者を診て、言う。
「これは……!」
「助かるのでしょうか」
永琳は真剣な目をする。
ウドンゲは患者を見た。
とても苦しそうだ。
「ま、ただの日射病でしょうね。空いている部屋に寝かしておきなさい」
「えっ?あ、はい。わかりました」
永琳は笑って言った。
心配して損したなぁと思いつつ、ウドンゲは患者を1階の空いている部屋に運んだ。
ウドンゲにとってその患者は、初めて見る顔だった。
◇ ◇ ◇
ん……?
ここはどこだろう?
今までここで、ぐっすり眠ってしまっていたようだ。
いつから眠っていた?
彼女は眠りに就く前の記憶を辿る。
竹林に入った。
迷子になった。
暑かった。
浮かんできたのは、そんな曖昧な記憶。
彼女は布団から、がばっと起き上がると、辺りをきょろきょろ。
やっぱり彼女はここを知らなかった。
まさか誘拐された!?
そうかもしれない。
だとしたら、誰にも見つからないようにここを出ないと自分の命が危ない。
よし、音をたてないように……。
彼女は出口を求めて、広い屋敷の中をさ迷った。
異常な広さだ。
永遠にここから出れないのではなかろうか、と彼女は思った。
それにしても、暑い。
頭がクラクラして、体もふらつく。
と、彼女は氷を発見した。
すばらしくナイスなタイミングだ。
ひんやりと冷たいそれは、体の熱を下げ、彼女を元気にした。
彼女はそれをポケットに入れた。
!!
誰かいる!
誘拐犯だろうか?
彼女はその気配のしている部屋をそーっと見た。
その中の光景を見て、彼女は身の危険を感じた。
液体を調合しながら、不吉な笑みを浮かべる者。
妖怪には見えないから人間だろうか?
その人は笑って言った。
「ふふ……これで、準備は完了ね。」
彼女は音をたてず、かつ迅速にその場を離れていた。
必死で逃げていると、そこには出口があった。
彼女は外の世界に飛び出した。
太陽の光がとても温かく、優しいものだと知った。
彼女は、その屋敷を出た後もそのスピードを緩めることはなかった。
◇ ◇ ◇
永琳はウドンゲを部屋に呼び出した。
ウドンゲは薬品の匂いが立ち込める部屋に入った。
永琳は真剣な目でウドンゲを見つつ、言った。
「ウドンゲ、〝あの石〟を知らない?」
ウドンゲはその一言で状況を把握できた。
〝あの石〟がなくなった。
そして今、自分は永琳に疑われているのだと。
私はやっていない。
やっていないならば、永琳の視線にひるむことなく、堂々とやっていないことを伝えれば良い。
「はい、私は、知りません。」
「そう……。〝あの石〟がなくなったわ。今すぐ、てゐと姫様を呼んできてちょうだい。」
〝あの石〟は永琳が実験のために入手した、「超」の付くほど貴重な石なのだ。
しかし、何故、誰が?
ウドンゲは、てゐと輝夜を屋敷の一室に集めた。
これから永琳による尋問が始まることは明らかだった。
ウドンゲは尋問が短く終わってくれることを願うのみだった。
◇ ◇ ◇
彼女は帰宅した。
頭の中は混乱していた。
友の死、誘拐。
彼女は友のことを思いながら、布団の中で静かに泣いていた。
彼女は、その友の声を聞いた気がした。
「泣かないで、ここにいるから」
と……。
◇ ◇ ◇
「つまり、姫様も、てゐも、〝あの石〟を盗ったのは自分ではないと言うのね」
永琳は3人の容疑者を見回す。
姫様、と呼ばれるのは、蓬莱山輝夜である。
輝夜はかつて、月の都の姫であって、永琳が姫様と呼ぶので、ウドンゲとてゐも彼女のことを姫様と呼ぶ。
てゐというのは、因幡てゐ、竹林の案内役である。
永遠亭に住むのはここにいる4人のみだ。
「そもそも、誰かが盗んだ、とは言い切れないのではないですか?」
てゐは疑いを掛けられるのがイヤなようで、他の可能性を模索する。
永琳はてゐの眼を見つめる。
輝夜はというと、部屋の壁によりかかって黙っている。
「独りで転がって、何処かに隠れたとでも言うのかしら?〝あの石〟は転がるような形ではないし、不安定な場所に置いていたわけでもないわよ」
「そうですね……」
てゐは黙ってしまった。
〝あの石〟は丸というよりは四角のような安定した形で、転がる姿は想像しにくい。
ちなみに色は、透明に近い色をしている。
永琳は3人に言う。
「今ならまだ、なかったことにしてあげるわよ。もちろん盗んだ理由というのは聞かせてもらうけど」
誰も自首する者はいなかった。
そもそも、何故この4人の中に犯人が絞られるのかということを言っておかなくてはならない。
それは〝あの石〟がどういうものかを知っている者がこの4人しかいないからだ。
それを知らない者は、〝あの石〟を盗る理由がない。
よって容疑者は4人に絞られる、という考えだ。
ウドンゲは考えた。
そう。
容疑者は3人でない。
4人なのだ。
それは、被害者というべき永琳が、また容疑者にもなり得るということだ。
「失礼ですが、犯人は、師匠ではないですか?」
永琳は驚いた顔をつくった。
てゐもびっくりしたような、間の抜けた顔になる。
「面白いわ、ウドンゲ。その理由を聴かせてちょうだい」
「師匠は〝あの石〟が盗まれたように見せかけ、それを何処かに隠しました。そしてこのような犯人探しを行います。当然、犯人は出てくるはずがありません。何故なら、犯人は自分なのですから。そして事件は解決せず迷宮入り。〝あの石〟はなくなった、ということになるのです」
「そうすることのメリットは何かしら?」
「自由に研究を行えます。」
永琳は笑った。
笑いが止まると、彼女はこういった。
「残念ながら、あなたの推理は外れよ。私はいつでも自由に研究をしているわ。そんなことをする必要がない」
ウドンゲはてゐと同じように、黙ってしまった。
彼女が素直に黙ったのは、自分の推理が正解だとは自分自身思っていなかったからだ。
一つの可能性を潰した、ということが重要なのである。
今度は輝夜が口を開いた。
「私、〝あの石〟についてあまり詳しく聞いていないのだけど、ちゃんと説明してくれるかしら?」
「あ、失礼しました。姫様には十分に説明していませんでしたね。」
と言い、永琳は〝あの石〟について話し始める。
「〝あの石〟は、死んだ者の魂を閉じ込める石らしいのです。苦労して手に入れたので、色々と実験してみようと思っていたところでした。まだ実験をしていませんから、詳しいことは分かりませんし、ひょっとすると偽物かもしれません。しかし、〝あの石〟を手に入れるために払った代償はあまりにも大きいものでした。」
代償、というのは永琳の部屋にある貴重品だ。
ウドンゲには、ただのガラクタにしか見えないのだが、永琳にとってはやはり大きい代償なのだろう。
輝夜はしばらく考え込んでいた。
その間、部屋は完全な沈黙だった。
輝夜は言った。
「昨日、患者があったわよね」
永琳は、言われるまでそんなことすっかり忘れていた。
「ありました、ありました。しかし、何故姫様がそのことをご存じで?」
「布団に寝かされている患者を見かけたわ。」
「しかし、まさか、彼女が犯人なんてことは……」
「そうね、動機が全くない」
輝夜は考える。
もし、動機など全くなく〝あの石〟を持ち出したとしたら?
何かの勘違いで石を持って帰ったとしたら?
そう、例えば。
〝あの石〟を〝氷〟と勘違いするとか……。
まさか。
氷だと思ったなら、解けない時点でおかしいと思うだろう。
もしも、そんなやつがいたとしたら……。
そいつは馬鹿だな。
◇ ◇ ◇
ふと目が覚めた。
布団の中で泣いたまま、寝てしまったようだ。
何故起きたのかというと。
彼女を呼ぶ声があったから。
「チルノちゃん!私よ!」
「もしかして……大ちゃん!?」
声の発生源はどうやらポケットの中だ。
ポケットの中を見ると、そこにあったのは、あの屋敷で拾った〝氷〟だった。
全く解けた様子がない。
「大ちゃんなの?」
「そうよ!死んだと思ったんだけど、何故かこの中に入っちゃったみたい。ごめん、よくわからない」
「大ちゃん!良かった!また会えた……」
チルノは、大声で泣いた。
そして、この〝氷〟が、永遠に解けないよう、願っていた。
その〝氷〟は、永遠に解けることはない。
永遠に。
「泣かないで。私、ずっとここにいるから」
彼女は、数少ない友人の一人を失った。
辛くて、悲しくて、まるで現実から逃げるかのように、彼女は泣きながらひたすら真っ直ぐに幻想郷を飛んだ。
竹林に入り、もう帰り道などわからない。
暑い……。
彼女はフッと意識を失い、竹林の中で倒れてしまった。
◇ ◇ ◇
日光は、幻想郷に降り注ぐ。
さんさんと。
幻想郷は夏真っ盛りで、人間も、妖怪も、その他もろもろ暑さでくたばっていた。
空を見上げると雲一つない青空が広がっている。
いつもはうっとうしく思われる雲も、今なら大歓迎。
しかしそういう時に限って雲は出てきてくれないのだ。
長い間外にいると健康を害してしまいそうな暑さだった。
しかしここは竹が生い茂り、ひんやり涼しい影を作っている。
迷いの竹林だ。
その竹林を抜けると、そこに見えるは永遠亭。
永遠亭は今日も平和に見えた。
「師匠、外に倒れている患者がいたので連れてきました」
「ありがとう、ウドンゲ」
師匠と呼ばれているのは、八意永琳。
ウドンゲというのは、鈴仙・優曇華院・イナバである。
永琳は様々な薬を作る。
当然ながら医学にも知識があり、幻想郷において医師として機能している。
そしてウドンゲは、その永琳の手伝いをしているわけだ。
永琳は患者を診て、言う。
「これは……!」
「助かるのでしょうか」
永琳は真剣な目をする。
ウドンゲは患者を見た。
とても苦しそうだ。
「ま、ただの日射病でしょうね。空いている部屋に寝かしておきなさい」
「えっ?あ、はい。わかりました」
永琳は笑って言った。
心配して損したなぁと思いつつ、ウドンゲは患者を1階の空いている部屋に運んだ。
ウドンゲにとってその患者は、初めて見る顔だった。
◇ ◇ ◇
ん……?
ここはどこだろう?
今までここで、ぐっすり眠ってしまっていたようだ。
いつから眠っていた?
彼女は眠りに就く前の記憶を辿る。
竹林に入った。
迷子になった。
暑かった。
浮かんできたのは、そんな曖昧な記憶。
彼女は布団から、がばっと起き上がると、辺りをきょろきょろ。
やっぱり彼女はここを知らなかった。
まさか誘拐された!?
そうかもしれない。
だとしたら、誰にも見つからないようにここを出ないと自分の命が危ない。
よし、音をたてないように……。
彼女は出口を求めて、広い屋敷の中をさ迷った。
異常な広さだ。
永遠にここから出れないのではなかろうか、と彼女は思った。
それにしても、暑い。
頭がクラクラして、体もふらつく。
と、彼女は氷を発見した。
すばらしくナイスなタイミングだ。
ひんやりと冷たいそれは、体の熱を下げ、彼女を元気にした。
彼女はそれをポケットに入れた。
!!
誰かいる!
誘拐犯だろうか?
彼女はその気配のしている部屋をそーっと見た。
その中の光景を見て、彼女は身の危険を感じた。
液体を調合しながら、不吉な笑みを浮かべる者。
妖怪には見えないから人間だろうか?
その人は笑って言った。
「ふふ……これで、準備は完了ね。」
彼女は音をたてず、かつ迅速にその場を離れていた。
必死で逃げていると、そこには出口があった。
彼女は外の世界に飛び出した。
太陽の光がとても温かく、優しいものだと知った。
彼女は、その屋敷を出た後もそのスピードを緩めることはなかった。
◇ ◇ ◇
永琳はウドンゲを部屋に呼び出した。
ウドンゲは薬品の匂いが立ち込める部屋に入った。
永琳は真剣な目でウドンゲを見つつ、言った。
「ウドンゲ、〝あの石〟を知らない?」
ウドンゲはその一言で状況を把握できた。
〝あの石〟がなくなった。
そして今、自分は永琳に疑われているのだと。
私はやっていない。
やっていないならば、永琳の視線にひるむことなく、堂々とやっていないことを伝えれば良い。
「はい、私は、知りません。」
「そう……。〝あの石〟がなくなったわ。今すぐ、てゐと姫様を呼んできてちょうだい。」
〝あの石〟は永琳が実験のために入手した、「超」の付くほど貴重な石なのだ。
しかし、何故、誰が?
ウドンゲは、てゐと輝夜を屋敷の一室に集めた。
これから永琳による尋問が始まることは明らかだった。
ウドンゲは尋問が短く終わってくれることを願うのみだった。
◇ ◇ ◇
彼女は帰宅した。
頭の中は混乱していた。
友の死、誘拐。
彼女は友のことを思いながら、布団の中で静かに泣いていた。
彼女は、その友の声を聞いた気がした。
「泣かないで、ここにいるから」
と……。
◇ ◇ ◇
「つまり、姫様も、てゐも、〝あの石〟を盗ったのは自分ではないと言うのね」
永琳は3人の容疑者を見回す。
姫様、と呼ばれるのは、蓬莱山輝夜である。
輝夜はかつて、月の都の姫であって、永琳が姫様と呼ぶので、ウドンゲとてゐも彼女のことを姫様と呼ぶ。
てゐというのは、因幡てゐ、竹林の案内役である。
永遠亭に住むのはここにいる4人のみだ。
「そもそも、誰かが盗んだ、とは言い切れないのではないですか?」
てゐは疑いを掛けられるのがイヤなようで、他の可能性を模索する。
永琳はてゐの眼を見つめる。
輝夜はというと、部屋の壁によりかかって黙っている。
「独りで転がって、何処かに隠れたとでも言うのかしら?〝あの石〟は転がるような形ではないし、不安定な場所に置いていたわけでもないわよ」
「そうですね……」
てゐは黙ってしまった。
〝あの石〟は丸というよりは四角のような安定した形で、転がる姿は想像しにくい。
ちなみに色は、透明に近い色をしている。
永琳は3人に言う。
「今ならまだ、なかったことにしてあげるわよ。もちろん盗んだ理由というのは聞かせてもらうけど」
誰も自首する者はいなかった。
そもそも、何故この4人の中に犯人が絞られるのかということを言っておかなくてはならない。
それは〝あの石〟がどういうものかを知っている者がこの4人しかいないからだ。
それを知らない者は、〝あの石〟を盗る理由がない。
よって容疑者は4人に絞られる、という考えだ。
ウドンゲは考えた。
そう。
容疑者は3人でない。
4人なのだ。
それは、被害者というべき永琳が、また容疑者にもなり得るということだ。
「失礼ですが、犯人は、師匠ではないですか?」
永琳は驚いた顔をつくった。
てゐもびっくりしたような、間の抜けた顔になる。
「面白いわ、ウドンゲ。その理由を聴かせてちょうだい」
「師匠は〝あの石〟が盗まれたように見せかけ、それを何処かに隠しました。そしてこのような犯人探しを行います。当然、犯人は出てくるはずがありません。何故なら、犯人は自分なのですから。そして事件は解決せず迷宮入り。〝あの石〟はなくなった、ということになるのです」
「そうすることのメリットは何かしら?」
「自由に研究を行えます。」
永琳は笑った。
笑いが止まると、彼女はこういった。
「残念ながら、あなたの推理は外れよ。私はいつでも自由に研究をしているわ。そんなことをする必要がない」
ウドンゲはてゐと同じように、黙ってしまった。
彼女が素直に黙ったのは、自分の推理が正解だとは自分自身思っていなかったからだ。
一つの可能性を潰した、ということが重要なのである。
今度は輝夜が口を開いた。
「私、〝あの石〟についてあまり詳しく聞いていないのだけど、ちゃんと説明してくれるかしら?」
「あ、失礼しました。姫様には十分に説明していませんでしたね。」
と言い、永琳は〝あの石〟について話し始める。
「〝あの石〟は、死んだ者の魂を閉じ込める石らしいのです。苦労して手に入れたので、色々と実験してみようと思っていたところでした。まだ実験をしていませんから、詳しいことは分かりませんし、ひょっとすると偽物かもしれません。しかし、〝あの石〟を手に入れるために払った代償はあまりにも大きいものでした。」
代償、というのは永琳の部屋にある貴重品だ。
ウドンゲには、ただのガラクタにしか見えないのだが、永琳にとってはやはり大きい代償なのだろう。
輝夜はしばらく考え込んでいた。
その間、部屋は完全な沈黙だった。
輝夜は言った。
「昨日、患者があったわよね」
永琳は、言われるまでそんなことすっかり忘れていた。
「ありました、ありました。しかし、何故姫様がそのことをご存じで?」
「布団に寝かされている患者を見かけたわ。」
「しかし、まさか、彼女が犯人なんてことは……」
「そうね、動機が全くない」
輝夜は考える。
もし、動機など全くなく〝あの石〟を持ち出したとしたら?
何かの勘違いで石を持って帰ったとしたら?
そう、例えば。
〝あの石〟を〝氷〟と勘違いするとか……。
まさか。
氷だと思ったなら、解けない時点でおかしいと思うだろう。
もしも、そんなやつがいたとしたら……。
そいつは馬鹿だな。
◇ ◇ ◇
ふと目が覚めた。
布団の中で泣いたまま、寝てしまったようだ。
何故起きたのかというと。
彼女を呼ぶ声があったから。
「チルノちゃん!私よ!」
「もしかして……大ちゃん!?」
声の発生源はどうやらポケットの中だ。
ポケットの中を見ると、そこにあったのは、あの屋敷で拾った〝氷〟だった。
全く解けた様子がない。
「大ちゃんなの?」
「そうよ!死んだと思ったんだけど、何故かこの中に入っちゃったみたい。ごめん、よくわからない」
「大ちゃん!良かった!また会えた……」
チルノは、大声で泣いた。
そして、この〝氷〟が、永遠に解けないよう、願っていた。
その〝氷〟は、永遠に解けることはない。
永遠に。
「泣かないで。私、ずっとここにいるから」
ミステリー風?ってなっている通り、ミステリーという感じはあまりしないですねぇ。
悪いというわけではないのですが、色々と書くべきことが
足りていないのでは…とも思います。
チルノが永遠亭で目覚めたとき、今の状態まで至ることになった出来事などを回想するとか。
一個人の意見ではありますがそういうこともあるのでは、と。
妖精関連の設定も全く把握しておらず成長が見られない。
あくまでも「風」ということでお許しを。
>4 大妖精の死んだ理由を書いていなかったですね。
そこは問題じゃないだろうと思い、特に考えていませんでした。
チルノが目覚める前ですが、
ショックで、適当な方向にひたすら飛ぶ
→迷いの竹林にて、暑さで気を失う
→ウドンゲにより永遠亭の中に寝かされる
では不足でしょうか?
>5 道具の捏造ですか……。
はい、幻想郷にあるもので勝負しなきゃいけませんね。
妖精って、そもそも生き物じゃないんでしたっけ?
成長見られないのは、本当にごめんなさい……。
何度でも蘇るさ。
死の概念を持たない妖精に魂は無い筈。
それにそんな物騒なもの持ってたら閻魔を敵に回すよ?
ちょっとパソコンに手を付けられなくなっていくので、コメントしたいのですが、できなくなります。
またいつか投稿したいと思います。
僕は、勉強不足でしたがね‥‥
東方好きにも種類はありますしね。
なんか自分の事話してしまってすいません。
がんばってください!!
妖精が死なないという前提があっては、この話は成り立ちませんね……。
東方好きの皆さん、ごめんなさい。
>8 ありがとうございます。
>12 生まれて死んでを繰り返すのでしょうか?
だとしても、魂というものはなさそうですよね。
>13 妖精は自然、というイメージでよろしいのでしょうか?
閻魔など、黙っちゃいないでしょうね。
>15 ありがとうございます。
読み手に伝わらないかと心配でしたが、そういってもらえると嬉しいです。
読み手の力に頼ってしまっているところが多いです……。
機会があれば、ぜひプレイしてみて下さい。
きっと、もっと東方好きになれますよ。
私の拙い文章を読んで少しでも楽しんでくれる人がいるなら、私はそれだけで書いてよかったなと思えます よ。
ありがとうございます。
何を読ませたかったかさっぱり見えてこない。も少し肉付けが欲しかった。
あと永遠亭のキャラの動きがテンプレというか完全に死んでる。
ありがとうございます、とても参考になります。
もう少しイキイキと書きたいものです。
ちょっと修行してきます。
自分なりに色々考えて書いてみて、私はとても面白かったです。
読んで下さった方、コメント下さった方、本当に感謝しています、ありがとうございました。
では、失礼します。