緑眼の橋姫
―これは竜神様のお怒りに違いない
若い娘を差し出さなければ―
……そう。私は守る。
―女ばかり身をもてなすさまも所狭う
あはれなるべきものはなし―
……そう。私は殺す。
―髪を松ヤニで固め角を作りその先に火を灯し
鉄輪を被って三本の松明を持ち
宇治川に二十二日間浸りなさい―
……そう。私は――。
◆
どんよりとした薄闇に包まれる地底の橋の上、灰と黒の影だけを供に、独り佇む女がいる。彼女の名は“水橋パルスィ”。肩口で切り落とした金髪から尖った耳を突き出し、ペルシアンドレスと呼ばれる風変わりな衣装に身を包んだ彼女。渡るものの途絶えた薄暗い橋において、唯独り、強烈な色を放っている存在である。
人々から“地底の嫉妬心”と呼ばれる彼女は、欄干に肘を乗せ、その美しいかんばせを憂鬱で曇らせながら、いつものように独りごちる。
「……ああ、妬ましい。」
妬み・嫉み・ネタミ。今の彼女の感情は男女へ向けられるそれでなく、漢字の当てられる以前の本来の意味でのそれ。つまり、古来のネタミ。彼女の本質の一面を形作るもの―憤り―で満たされていた。
「何故、私がこんなことを為さなければならないのかしら。」
妖怪の在り方というものは、人々の認識によって大きく変化する。地霊殿の主である古明地さとりからの頼みごとを『こんなこと』呼ばわりするあたり、“高貴な鬼女”としての彼女の認知度の高さが伺える。といっても、頼みごと自体がお使いレベルのものであり、幻想郷の妖怪ならば大体が同じような反応をするであろうが。
「この程度のお使いなんて、お燐やお空に任せればいいでしょうに。」
彼女が、ふつふつと湧き上がる感情に任せて独りごちているところに、一人の男が現れた。
「いやぁ、待たせてしまったかい?」
彼女は、欄干に肘をついたまま、振り向こうともせず、不機嫌を隠そうともしない。
「何分、いんどあ派というやつでね。外歩きに慣れていないんだ。すまないね。」
男は、なんとも気怠げな足取りで、問質してもいないのに弁解をしながら近づいてくる。この、長身を和と中の融合した奇妙な衣装に包んだ男が、よく無縁塚まで脚を運ぶことを知っている者であれば、『弁解になっていないだろう』と、余計に責められそうな言葉ではあるが、幸いなことに、彼女はその事実を知らない。『半妖の道具屋から、品物を受け取る』という簡単なお使いなど、さっさと済ませてしまおうと割り切り、八つ当たりしても仕方が無いと考えを改めた彼女。しかして、男の顔を確認すべく、その深緑の瞳を向けた刹那、彼女の中の何かが弾けた。
「……え、ええ。随分と待たせて頂きましたわ。名乗りも無く弁解を始めるとは、少々無礼なのではなくて? まぁ、“待つ女”の私としては、貴方が来ようが着まいが、ここに佇むだけなのですれどね。」
動揺を覚えつつも、相手の非を責めることでなんとか平静を保つ。謝罪してきている相手への態度ではないという考えは、この際、放置しておくことにしたようだ。相手の男は、一瞬怪訝な顔をしたようではあるが、深く追求することもなく、つと眼鏡の橋を押し上げた後、慇懃に姿勢を正して名乗る。
「これは申し訳ありませんでした。僕は香霖堂の店主。森近霖之助と申します。古明地さとり様からの依頼の品をお届けにあがりました。」
サラリと揺れる銀の髪に、金色の輝きを放つ琥珀の瞳。凛とした空気とともに一変した彼の雰囲気。初対面であるはずの彼に、何故こんなにも感情の昂ぶりを覚えるのか。彼女は理解した。理解してしまった。彼女は“橋姫”。その自負が、その想いが、その思い込みが、彼女の感情を四方へ引き合い、延いては、彼女の理性を引き裂き始める。
「私は水橋パルスィ。往く者の途絶えたこの橋の橋姫。依頼の品とやらを受け取るわ。」
欣喜と、憤激と、寂寥と、安楽と。彼女を構成するいくつもの感情の発露を必死に押さえ、勤めて事務的に金品の交換を済ませる。
「ふむ。どうやら、相当に気分を害する行動をとってしまったようだ。 どうすれば機嫌を直して頂けますか?君のように美しい人に冷たくされるのは、どうにも堪えるのです。あなたに笑顔を向けてもらうには、どうすればよいのか、教えてくださいませんか?」
新規の、しかも、大口の依頼の見込める顧客の身内の機嫌を損ねるのは、流石に拙いという打算が。単純に、橋姫に恨まれるのは拙いという保身が。あるいはもっと複雑ななにかが。世辞の下手な彼の口を回す。
「気にしなくとも結構ですわ。憤慨しているわけではありませんから。それと、その慇懃な姿勢も崩してくださらない?なんだか、肩が凝ってしまいそうだわ。」
彼女は、彼から眼をそらしたままではあるが、刺々しい雰囲気を引っ込め、苦笑しながらも、平常の態度で対応しているように彼には見える。これでこの件は手打ちということに決めたのかと判断した彼は、二件目の大口のお得意様を確保した後の香霖堂の展望に思いを馳せる。
「そうかい?確かに、慣れないことはするものではないね。そういえば、その品は君への贈り物らしくてね。君に喜んでもらえるのなら、手入れをした僕も嬉しいよ。」
彼は、人心地ついて気を抜いたのか、常為らぬ素直な微笑みを浮かべながら、彼女に告げる。彼は、自身の与えた影響が彼女にどう作用しているのかを、知らない。
「私に?これは、……笛ね。何故、唐突に贈り物。しかも、笛なのかしらね。……ふふふ。」
自身への贈り物ということで包みを開けた彼女は、暫し呆然としたていたものの、先ほどまでとは一変し、嬉しげに振舞い始める。彼女の、喜びによって細められているのであろうその眼に映っている物は、何の変哲もない笛。贈り主の意図をつかんだのか、彼女は怪しく口を歪める。
「ああ。あれは突然のことだったからよく憶えているよ。 魔理沙に連れられて地霊殿の主が現れたと思ったら、僕とその笛を交互に見据えて、『この笛を、後日地底まで届けてください。パルスィへの贈り物ですから、地底と地上を繋ぐ橋にいる彼女に直接渡してくれてかまいません。うまくことが運べば、今後ご愛顧させて頂きます。』ときたんだ。ああ、魔理沙というのは僕の妹分みたいな者なんだけどね。 しかし、巧く事が運べばとは穏やかじゃないなと、正直戸惑っていたんだが、君が橋姫であると聞いて、あの物言いに得心がいったよ……おや、随分と嬉しそうだね?」
先ほどの名乗りで彼女が橋姫であると知り、橋姫に笛の贈り物をするという行為の真意についての考察を展開しようとした彼は、彼女が満面の笑みで、眼の端に涙さえ浮かべて、これ以上の喜劇は無いという表情をしていることに気づいた。そして、遅ればせながら己の危機に気づく。新規の取引先という餌に釣られて、危ない橋を現在進行形で渡っているということに気づくも、状況は既に、往くも退くも叶わないようだ。三日月を描く彼女の眼に覗く瞳が、怪しく爛々と、艶めかしく煌煌と、深緑の光輝を放っているのだから。
「ねぇ、あなた。私、とても大切なことを思い出しましたの。この笛、少し吹いてみてくださらない?」
彼女の、聴くものを溶かしてしまいそうな程に甘く変化した声色に、見たものを溺れさせてしまいそうな程に柔らかく変化した物腰に、己の危機を確信した彼は、紅魔館以来の大口顧客確保に浮かれていた己を呪う。平時の彼ならば、『橋姫に笛を贈る』などという間違いなく回避していたであろう危険要因を、何故予測しえなかったのか。明らかに彼女の様子がおかしい。これではまるで私窩子ではないか。『橋上で笛吹かば即ち災いの起こらん為り』という言い伝えに聞き憶えのある彼には、どう考えても何かしらの罠であるとしか思えない。無意識に行動したのでもなければ、危機管理に長ける自身がこのような明からさまな危機を迎えるはずが無い。と、思う彼ではあるが、深緑の瞳から、色気と狂気を振りまきながらにじり寄ってくる彼女を見るにつけ、この局面を乗り切るべく、思考を高速展開させていく。是が非でも抱擁したくなるような愛らしさと、否が応にも遁走したくなるようなおぞましさ。そんな人為らざる雰囲気を纏った彼女が、彼に向けて、ゆっくりと腕を伸ばす。その細くしなやかな震える指先が、彼の胸板を、躊躇いげに、嬉しげに、悩ましげに、なぞる。
「ま、まってくれ。いいかい?君は橋姫。そしてここは橋。橋の上で笛を吹くと災いが起こるというじゃないか。それを承知して尚、橋上で笛を吹くというのは君に対して無礼に過ぎるんじゃないのかい? 今後、地上と地底の親善が深まっていくだろうに、その間の架け橋であるこの橋で、地上の、しかも、ただの半妖の道具屋に過ぎない僕が、君に無礼を働くのは如何にも拙いだろう?」
先ほどの会話の遣り取りで、既に無礼を働いたことになってしまっている以上、詭弁でしかない。詭弁でしかないのだが、確かに彼は外敵というわけではない。橋姫に笛を贈ることを決めたのは地霊殿の主である。さらに、彼は依頼を受けて訪れた道具屋であり、現状では地底の敵でない。よしんば、商人として天下を執ることになるだろうと自負している彼が、万が一、その野望を叶えていたとしても、客であることに変わりは無い。克己せぬままに行動し問題が起これば、この橋は地上と地底の懸け橋ではなくなる。それは、“土地の守り神”という一面の放棄。即ち、自己否定。己の“かたち”を捨てることに等しい。言葉を飾りながらも、そう匂わせることでやり過ごそうとする彼であったが、相手は女性。しかも“激情の象徴”とされる橋姫である。感情が昂ぶった際に理論が通じるか否か、考えるまでも無く否だ。
「……そう。私は橋姫。橋の上で笛を吹いた者を攫うのは、私。ねぇ、あなた。橋上で笛を吹くと、何故、攫われるのだと思います?」
親愛を湛えた表情を崩さない彼女から発せられた、『あなたを攫う』という宣言にも等しい言葉に、彼はいよいよもって戦慄する。しかし、ここで思考を停止しては、末路の予想は確定してしまうだろう。そう考える彼は、必死に己の記憶を辿る。
橋姫伝説には数多の逸話がある。最も有名なものが、“丑の刻参りの鬼女”の伝説であろう。夫に捨てられた女が、恨みのあまり鬼となり、京中の仲睦まじい男女を殺して回ったというものだ。当時の女性、とりわけ、姫と偶される女性の自由は極めて制限されていた。館の奥で幾重にも敷かれた屏風に囲まれ、日の光を浴びることも、景色を愛でることも、会話することすらも侍女が代行し、灰と黒に包まれた薄暗い室内で、ただただ夫の来るのを待ち続ける日々を送っていたという。当時野にあった彼は、上流階級の暮らし向きを詳しく知っているわけではないが、後の文献とも照らし合わせて、この女性たちの怨念から生まれた魍魎が、“鬼女・橋姫”の原型であろうと考える。しかしこれは、笛に固執する理由足りえない。当時、詩歌管弦の嗜みが尊ばれていたことはあっても、笛が格別に流行っていたという事実はない。多数の女性の怨念の集合体である以上、個の嗜好が強く反映されるとも考え難く、あるとするならば、楽器や歌全般がタブーとされるはずだ。
では、橋を作る際に竜神への供物として奉げられた“人柱”の伝承ではどうだろう。こちらは、守り神として、ある種道祖神的な面が強い。土地の内と外を繋ぐ橋という立地に、外敵から守って欲しいという人々の願いが反映されているのだ。蓋然的に、崇めることを前提とした伝承が多い。『その橋を褒め讃えると好い事が起こり、その橋で他の橋を褒めると災いが起こる』というものが、その最たる例であろう。現状と伝承との符合に嫌気が挿すが、これも笛が主軸というわけではない。“守り神・橋姫”が、笛を吹くものを攫うのだろうか。外敵が合図として吹く笛の音を嫌うと考えると、こちらの方が正解に近いと考えられるが、守り神の性質上、個人を如何こうするというよりも、河川の氾濫等といった天災に近いもので、多数を蹂躙するというほうがしっくりくると言える。
どちらの説も必要十分条件を満たすに足るものではない。では、幾多もの逸話から成る橋姫の伝説に、笛に執着する“個”が前面に出てくるものがあったか。なぜ、橋の上での笛がタブーということが通説とされているのか。彼が思考の海にさらに深く埋没していこうとした時、唐突に、終末のラッパの如き哄笑が辺りに鳴り響いた。
「解らない?解るはずがないかもしれないわね。自身を半妖と自認する、無知なあなたには。」
笑い声を響かせながら、その顔を見てしまった者の魂を根こそぎ刈り取りかねない程の凶笑を浮かべていた彼女が、ふと、落ち着いた、しかし盲愛に歪んだ憫笑を浮かべながら、愛おし気に彼の頬に手を這わせて言葉を告げた。しかして、それは、彼の混乱を助長するだけの結果しか生まず、彼に灯っていた恐怖を一層煽り、一時的に思考を滞らせる。
辺りは一段と薄暗く、灰と黒の闇に覆われている。彼女の、輪郭を二重にした瞳の緑光だけが、艶やかに、鮮烈に、煌めく。
「ねぇ、貴方。貴方は水気に対する親和性が高いのではなくて?」
彼女は、彼の上体に己が体を密着させていく。その体から薫る柔らかな感覚が、彼の嗅覚を麻痺させていく。
彼は雨を冠するモノとの縁が深い。さらには、草薙の剣という、水神の器すらも所持している。
「ねぇ、あなた。あなたは自らの出自を証明できます?」
彼女は、彼の首に自分の腕を絡めていく。その腕の肌理細かくも冷たい感覚が、彼の触覚を鈍らせていく。
彼には両親の記憶が無い。物心付いた時には既に、人里離れた森で自活していた。自活出来ていた。
「ねぇ、貴方。貴方はさとりに読まれる記憶ってどんなものだと思う?」
彼女は、彼の耳元に己が囁きを注いでいく。その声の熱に満ちた感覚が、彼の聴覚を沸騰させていく。
さとり妖怪と云われる地底の主が、初対面の者の心の深層まで読み撮るのだとしたら、彼の何を視たというのか。
「ねぇ、あなた。あなたはあなた自身がさとりからの贈り物なことにお気づきでなくて?」
彼女は、彼の瞳に自分の瞳を映しこむ。その瞳と涙の悲哀に満ちた色の感覚が、彼の視覚を霞めていく。
消えていく己を意識しながらも、唇の端に掛かった水滴の塩味から、彼はひとつの逸話を想起する。
「ねぇ、貴方。私が私であるために、死んでくださるかしら?」
彼女は、彼の唇に己が唇を重ねる。その唇の瑞々しくもなまめかしい感覚が、彼の味覚を破壊していく。
意識が銀緑の輝きに包まれる中、五感が溶けきり、自己の境界が砕ける寸前に、彼は仲睦まじく暮らす、己と彼女の姿を幻視した。
―過去へと続く深道の最奥。遠い遠い昔の話。海村に暮らす夫婦があった。鴛鴦夫婦として評判の夫婦は、互いを深く想いあう理想の夫婦だとして皆から羨まれていた。しかし、ある日夫が海に漁に出たまま帰って来なくなる。心配で、居ても立ってもいられなくなった妻が、方々を探し回り、とある老婆から伝えられた事実。それは、ある竜神が漁に出ていた彼女の夫を見初め、婿に娶ったというものだった。夫は、いつか必ず妻のもとへ帰るために、竜神の釜で炊いた飯を食べるのを好しとせず、その老婆のもとに来て飯を食べているのだという。それを聞いた妻は、夫に一目会わんとするが、夫を伴い海から出てきた竜神に阻止されてしまう。手がかりを失い、徒に時ばかりが経っていく。そして、途方に暮れた彼女が、神社に願掛けに赴いた際に受けた『竜神を呪い殺せ』という天啓。こは天恵とそれに縋り、彼女は己の身を鬼に転じて一柱の神を呪い殺す。その後、たった一晩だけ帰って来ることが出来た夫が、妻に向けて歌を詠む。悲劇に翻弄され、神々の政争に利用された彼女に残されたものは、たった一遍の歌と、“神殺し”という甚大な罪。鬼に転じたがために死ぬことすら叶わぬ妻は、再び夫と暮す幸福な日々を夢見ながら、夫の帰りを待ち続けると云う―
橋姫伝説。その原典がなんであったか、彼女の涙の味から海を連想し、それを思い出した彼は、橋姫がなぜ笛に固執するのかを、ようやっと理解できた。そう。神を呪った女。その夫が嗜んでいたものこそが、笛なのだ。妻の心を居止め、歓心を得、夫婦の思い出の中に常に存在していたモノ。それが笛。陽気な妻は、何か記念になるようなことを見つけては夫に笛をせがみ、音に合わせて歌うことを、日々のささやかな楽しみとしていた。不器用な夫は、妻が不機嫌になる度に笛を吹き、彼女を和ませ、彼を癒すその朗らかな笑顔を、取り戻させていた。彼女が愛されていたことの証左となるモノ。それが笛の音。つまり、橋上で笛を吹く行為が無礼なわけではなく、むしろ、橋姫が笛の音を好むからこそ神隠しに遭うということであり、転じて、人攫いが起こる前触れとして恐れられていたというわけだ。橋姫の原典にして原初。“神殺しの橋姫”の、彼女の逸話であるからこそ、個人の嗜好にすぎない笛が前面に押し出され、橋姫伝説の全面に行き渡っていたのか。
得心がいったものの、自身の危機に変わりはなく、彼は、何故己が人柱のような扱いを受けたのかがさっぱり理解できない。ことここに及んでも、彼は、さらに思考を深める。彼女はなんと言ったか。己に何を示唆しているのか。思考誘導はなかったか。彼の意識は、濃緑の闇に落ちていきながらも、事態の要諦はなにかを考え続ける。しかし、理解できるのは、己の出自と彼女の間に、何かしらの因縁があるのだろうということと、どう足掻いたところで己の命が風前の灯火であるという、厳しい現実のみだ。自身と彼女の接点など、思いつかない。
「なぜ、泣いているんだい?」
ふと、重なっていたはずの唇の温もりが感じられないことに気づいた彼が、五感を閉ざされ、熱と気配のみが支配する暗緑の闇の中、自身を見つめる瞳の気配を感じながら言葉を放つ。最期の言葉になるかもしれない言葉が、これか。そう考える彼ではあったが、『無精なのか面倒見がいいのか、解りづらい奴だ。でも、まぁ、香霖はどんな時でも香霖ってことで、好いことなんだろうな』と、彼の店によく来る、お客ではない客に言われている言葉を鑑みるに、為る程、彼らしい言葉であると言えるのかもしれない。この局面で、そんな無粋な、しかして、人の良さの伺える暢気な言葉を発すれば、目の前の姫君の激発を招かないはずもないだろうに、無頓着に問質すあたり、彼はやはり、どんな時でも森近霖之助なのだろう。
ただ、呆然として彼を見つめる彼女にとっては、その顔・その仕草・その声・その言葉・彼を構成するものの全てが、心を掻き乱す劇薬であり、狂乱に誘う麻薬であった。あまりにも似すぎているのだ。かつて、竜神に見初められ、海の波間に消えた夫に。己が身を鬼に転じて、竜神を呪い殺してでも奪い返したかった夫に。たった一晩とはいえ、死を賭して尚彼女のもとへ戻ってきてくれた、最愛の夫に。彼を見た彼女は、別人だと理解しながらも、自分が再び愛される未来を、期待せずには居られなかった。彼が黒髪黒目で眼鏡をかけていなければ、あるいは、彼女も彼に多大な興味を持ちこそすれ、それだけで済んだのかもしれない。しかし、彼は銀髪金眼なのだ。夫を奪った竜神と同じ色の髪と瞳。夫の顔に仇敵の色。その意味を理解した彼女は、己の中に渦巻く激しい嫉妬心から、殺意を覚えずにはいられなかった。愛憎の全てを思い出し暴れる自己の感情に圧されながらも、ぎりぎりの所で踏み留まろうとする彼女であったが、彼の彼らしさこそが、自己を貫くその在り方こそが、最後の一押しとなる。
深緑の瞳は、怨恨を湛え、熱愛を湛え、尚、輝きを増していく。そして、ついに、彼に遇ってからブレ続けていた彼女の輪郭が、臨界を迎える。激情を押さえ込もうしていた理性が、限界を迎える。彼女が、分かれていく。分身でなく、分裂。最愛の夫と憎い竜神との不義の子であろう彼を、それでも愛そうとしてしまう自分へのネタミ。愛を受けた女への嫉妬が、己に向けられることへの困惑。本来守るべき客を害さなければ、自身の在り方を否定することになることへの恐怖。複雑に絡み合い、強烈に増幅された感情が、暴走する。“待つ女”であり、“鬼女”であり、“守り神”である彼女が、自我の同一性を見失い、その“かたち”を失っていく。彼女の、歪み撓む輪郭から迸る閃光が、辺りを鮮緑に染め上げていく。
―嫉妬を司る鬼女である彼女が、竜神の色を濃く体現する彼に殺意を覚えないはずがない。憎い竜神を感じさせてならない彼を、己が得るはずだった幸せの形の類型であるだろう彼を、殺さずに居てのなにが橋姫か。彼を締め上げながら、天すら焦がしかねない気炎をあげる彼女は、嫉妬心を撒き散らして時の都を震撼させた一柱の鬼そのもの。 彼に相異を見た瞬間の彼女の憤怒は、如何ほどのものだったろうか―
「「殺してやる。殺してやるわ!そんなところまで似なくてもいいじゃない!なんでそんなに似てるのよ。あの女との子供のくせに!妬ましいわ!あなたの存在そのものが妬ましいのよ!あの人と同じ気怠気な仕草で!あの人と同じ凛とした顔で!あの人と同じ柔らかな声で。あの人と同じ無粋な気遣いで……殺さなきゃ。そう。殺さなきゃいけないの!」」
「「いやよ!殺させない。だって、ずぅっと待っていたんですもの。ねぇ、あなた。また私を愛してくれますわよね?あなたと共に生きられるなら、私、なんだって出来ますわ!ええ。神だって殺してごらんにいれましょう。だから、お願い。私を独りにしないで!怖いの。苦しいの。あの幸せな日々を忘れてしまうなんて、もう耐えられないの!ねぇ、独りに、しないで!」」
―悉く愛を得ることの出来なかった橋姫達のなかで、唯一愛された女性である彼女が、彼を殺させない。最愛の夫を少しでも感じさせてくれる彼を、自分が再び愛される可能性を感じさせてくれる彼を、殺させない。彼に縋り付きながら、嗚咽を堪えて必死に懇願する彼女は、儚くも悲しい運命に翻弄され、記憶の磨耗に怯え苦しみながらも夫を待ち続ける一人の女性そのもの。 彼に相似を見た瞬間の彼女の歓喜は、如何ほどのものだったろうか―
彼女の“存在”に走った矛盾という名の亀裂は、緑青の光の粒子を撒き散らす歪な罅割れを描きながら、怨嗟を、恋情を、叫び続ける二人の彼女を、さらに際限なく分裂させていく。最早、姿の見えない緑色の眼をした怪物は、その実存を失い、橋の上に溢れるただの光に成り果ててくしかない。根幹の“かたち”を失った妖怪の終末。白緑の極光の中、彼女が、消滅する。
「そうか。さとり妖怪のお墨付きというならば、なるほど、僕は、竜神の子とやらなのかもしれないな。だが、真逆、そうであったとしても、僕は森近霖之助という個だ。」
すべての感覚が閉ざされた鉄色の闇の中に在って、思考するのみの自由しかなくなっていた彼は、思考の飛躍を経て、ようやく正解に辿り着く。成る程、そういうことか。と、点と点がつながり、事態の全貌を把握した彼であったが、既に彼女の妖気に中てられ、彼女の状態はおろか、己の状態をも確認することまま成らない。いよいよ以って死を覚悟した彼は、思考すらも薄れていく中、苦し紛れに言葉を放つ。しかして、その言葉は、彼女の暴走を止め、彼女の完全な消滅を、寸でのところで防いでみせた。
「君も、橋姫ではあるが、同時に、水橋パルスィという個だろう。出来れば、その辺をよく考えてくれると嬉しいね。」
名を呼ばれ、さらに、彼の言葉から存在の本質を強く意識することで、彼女は急速に個を取り戻していく。あっけなく、まるでボタンひとつで巻き戻される映像の様に。崩壊しかけていた自我同一性を取り戻した妖怪は、何事も無かったかのように、さも当然とでもいうかのように、そこに在ることが出来る。収束していく緑光が輝きを潜め、辺りが静寂に包まれる頃。横たわる彼の上に重なる彼女は、常のように灰と黒の空気を纏い、その瞳に深緑の淡い光を灯し、しかし常には無い驚愕と驚喜の複雑に入り混じった表情で、己が殺そうとした男を、自分を救ってくれた男を、見つめていた。
今後、自己の再統合を果たした彼女は、より強固な個と共に、この橋に佇むことになるのだろう。もしかしたら、強く愛されていた自分を思い出したことで、少しだけ変わるのかもしれない。人々から嫉妬の化身として認識されることで、己の中の憎悪に縛られ、怨み続け妬み続けることしか出来なかった、彼女の在り方が。大切な記憶を磨滅させ、自分が何を待っているのかすらをも掠れさせ、失意の中で待ち続けることしか出来なかった、彼女の在り方が。
ともすれば停滞しがちな妖怪の、在り方の変革。彼女が変化する、その可能性を生み出したものは何か。自己を貫く男の意地か。あるいは、多面性を内包する性質そのもの。あるいは、過大な罰への天からの贖罪。あるいは、心を読む程度の能力を持つさとり妖怪の積年の願いか。
果たして、彼女を救った言葉は、『鏡像同一性が云々、超越的同一性が云々』といった、理論的で尤もらしい言葉ではない。『僕はどう在っても僕だ。八つ当たりで死ぬなんて、勘弁してくれよ』という、酷く後ろ向きで投げやりなものを、変わり者の道具屋が、彼らしく偏屈に装飾しただけの言葉だった。
辺りは薄暗く、灰と黒に包まれている。深緑の灯明は、儚げに、怪しげに、揺らめく。
硬く眼を閉ざし仰臥する彼に、彼女は、なにを想うのだろうか。
◆
―さむしろに衣かたしき今宵もや
我をまつらん宇治の橋姫―
……そう。私はあなたを待ち続ける。
◆
ぼんやりとした薄明かりに照らされる地底の橋の上、華やかな金髪を揺らす一人の女が、微動だにせずに横たわる男の頭を膝の上にのせ、その髪を梳く。彼女の名は”水橋パルスィ”。緩く波打つ金髪から尖った耳を覗かせ、ペルシアンドレスと呼ばれる風変わりな衣装に身を包んだ彼女。地底と地上を繋ぐ橋において、調和とともに、柔らかな色を放っている存在である。
人々から橋姫と呼ばれる彼女は、男の頬を指で突付きつつ、その美しいかんばせを幸福で彩りながら、いつものように独りごちる。
「……ああ、妬ましい。」
妬み・嫉み・ネタミ。今の彼女の感情はその言葉からは程遠く、愛しい者へ向けるそれ。つまり、本来の彼女が持っていた感情。彼女の根源が求めて已まないもの―慈愛―で満たされていた。
「何故、私がこんなことを為しているのかしら。」
言葉とは裏腹に、その顔には笑みを湛えており、男の髪を梳く手の動きは大切な壊れ物を扱うようにやわらかく丁寧で、傍から見れば仲睦まじい夫婦にしか見えないだろう。
「膝枕だなんて、人間の乙女のやることでしょうに。」
彼女が、ふつふつと湧き上がる感情を誤魔化すように独りごちているところに、一人の少女が現れた。
「なんとか、上手くいったようですね。」
彼女は、男の頭を撫でながら、少女に振り向きもせず、不機嫌を装って話す。
「それは、私の行動に掛けているのかしら?それとも、この人の言葉に掛けているのかしら? まぁ、いいわ。永らく妖怪として在り続けているけれど、これほど清々しい気分になるのは初めてのことかもしれないのですもの。」
彼女は、棘のある口調とは裏腹に、なんとも楽しげな様子で、鼻歌交じりに男の髪を梳き、男の頬を撫で、自身の頬を薄く紅に染めながら微笑んでいる。常の彼女を知っている少女からすれば、『誰だこのスイーツ(恐)は』と思わざるを得ない在り様だ。幸いなことに、古代紫の髪を戴き、左胸に心像の瞳を浮かべるこの少女は、さとり妖怪であり、読み取る側である。自身の不埒な思考が相手に覚られるということは無い。少女は、彼女の様子を確認し、『森近霖之助を使い、地底の橋姫を補完する』という難儀な計画が、なんとか想定通りに済んだことに、安堵する。永年のネタミが、多少なりとも解消されたことに、安堵する。地底と地上との交流に向けての次の一手を打つべく思考をシフトさせていく少女が、彼の状態を確認すべく、その深紅の瞳を向けた刹那、少女の中で警鐘が鳴った。
「……大丈夫。生きているわよ。意識が完全に消えちゃってて驚いたかもしれないけれど、時間が経てば、じき目覚めるから。命の心配はないわ。 でも、すぐに起こしちゃったら、勿体無いないでしょう?どれ程在り方が似ていても、どれ程色の違いを誤魔化せたとしても、私との間に思い出の蓄積が無いのだもの。そのうちに、結局は別人であることを痛感させられちゃうわ。そうなれば、私は、この人を殺してしまうかもしれない。今度こそね。 ねぇ、意識の無い間は、夢を見るものでしょう?少しくらい、あの人の面影を愛でる時間をくれてもいいじゃない。私は“待つ女”なんだから。 それに、随分と危険な賭けを、本人に無断でやってくれたんだものね。そのくらいの役得があっても文句はないでしょ?」
少女の動揺を感じ取った彼女は、敢えて心情を説明することで落ち着かせる。悲劇の連続の中を生きてきた彼女達にとって、『騙して悪いが……』という程度の騒動は、いちいち激昂する程のものではないのかもしれない。彼女は、平素と変らない呈を貫く。生真面目な少女に仕返しをするのも気が引けるのか、はたまた、絶望しかなかった自身に希望を思い出させてくれたことに感謝しているのか。少女は一瞬怪訝な顔をしたようではあるが、深く追求することもなく、慇懃に姿勢を正して今回の事態に置ける自身の非を詫びる。
「結果的に、貴方をも騙すような形になってしまいましたね。申し訳ありませんでした。あなたが、以前の不安定な貴女のままでは、地底と地上の交流にも差し支えると判断していたのです。そんな折、彼を見出してしまいまして。 驚きました。彼が、初対面の時に視たあなたの心に輝いていた方と瓜二つでしたから。彼の記憶の奥底にあった女性が、貴女の心に張り付いていた方と瓜二つだったのを視たときは、流石に運命を感じましたね。彼は母親の死に様を、トラウマとして封じていましたが。 しかし、やはり性急だったと反省する必要がありそうです。」
抑揚の少ない声で、粛然と陳述するさとり妖怪に、多少の憤りを覚えはするものの、結局は自身を想っての行動であろうことを、少女の不器用な優しさを知る彼女は理解している。理解できる。彼女は橋姫。その自負が、その想いが、その思い込みが、彼女の感情を四方へ引き合い、延いては、彼女の理性を引き締めていく。
「私は水橋パルスィ。地底と地上を繋ぐこの橋の橋姫。この贈り物は、受け取れないわ。」
欣喜と、憤激と、寂寥と、安楽と。彼女を形成するいくつもの感情の発露を捩じ伏せ、僅かに憂いを含む微笑を覗かせながらも、最愛の形代との離別を宣言する。
「そうですか。その贈り物、あなたには、随分とお気に召して頂けたと判断していたのですが。けれど、貴方がそう想うのであれば、私はそれでかまいません。危険を冒した甲斐がないとは思いますが、手間が省けるというものです。 …………なぜ、貴女が彼を殺してしまうと思わなかったか、ですか?そうですね。 私はさとり。蓋然、貴方よりも貴女の心を知っている。 と、答えておくとしましょうか。それでは、私はこれで失礼します。」
ふと頭に浮かんだ疑問に、先回りして答えられた上、どうにもはぐらかされた気がしてならない彼女であったが、それよりも、限られた逢瀬を堪能することのほうが重要であるかと考えを切り替える。早々に飛び去っていく、全てを読み通していたであろう少女の真意など、この際、放置しておくことにしたようだ。
彼女は、幾多の橋姫から成る地底の橋姫。地底と地上を繋ぐ“懸け橋の守り神”。愛される喜びを思い出し、自身の可能性を再び信じてみようと思うことが出来るようになった彼女は、彼を囲おうなどとはしない。自身が、地底と地上両方の土地に害なす存在になることを、今の彼女は、好しとはしない。
◆
―多元性こそがその本質
支離滅裂こそがその在り方
分裂こそがその業―
……そう。私は水橋パルスィ。
◆
後日。霧雨に見た野望の火を、彼岸の彼方に眺める半妖の道具屋は、白黒の魔女に語る。
「――その原初の橋姫だが、一説によると、彼女の夫が、竜神の心を射止めてしまったのもまた、笛の音によってだったということらしい。愛の証明であると同時に、悲劇の元凶であったとするならば、笛に対する彼女の想いは、余程、複雑なものが在っただろうね。 愛情に入り混じった憎悪が、嫉妬の象徴として認識される彼女をして、彼女の笛と夫に関する記憶の摩滅を、加速せしめていたのかもしれない。 妄執ばかりが増幅され、追憶の柱を圧迫していくしかない彼女が、最愛の夫を忘れてしまうことさえも、神を殺した彼女に対する罰として予定されていたものだったとしたら……これ以上の悲劇はないと思いはしないかい?神々とやらに対する憤りを覚えずには居られないね。 …………ん?地底?まぁ、二度とは行かないだろうね。お得意様が増えたのは嬉しいけれど、往く度に寿命が減るんじゃ割に合わないだろう?……おや、随分と嬉しそうだね?――」
あの橋の上で、彼女に世辞を言ったことが、結局のところ、幸運を招いたのか災いを呼んだのか。今の彼には、まだわからない。
◆
―了―
あまりの素晴らしさに
AMSから光が逆流するぅッ!
そんなまさか!
一回読んでパルスィに惚れた
二回読んで張り巡らされた複線と繋がっていく言葉の多さに噴いた
三回読んで更にその裏に気づいた
なぁ俺は後何回読めばいいんだ?
あぁ何回でも読むさ!
何回でも読める作品は名作だと言わざるを得ない
嘘だと言ってくれ!
それは兎も角、感動しました。
パルパル
これまで色んな種類の修羅場潜ってきたんだろうか……?
初めてというのを加味しなくても十分凄いと思える文章だ。
いやはや、参りました。
だが、POINT 1400だと? なぜもっとポイントが増えない。
あんたすげぇよ。がんばってくれ。
いや面白かったです
これは100点しか入れられない
>スイーツ(恐)
不意打ちにも程があるwwwww
まったく、恐れ入りました。
設定をうまく使った良作だと思いました。
語彙の豊富さ、読者に要点を分かりやすく伝える文章構成、そして、キャラクターの魅力を引き立たせる書き口。どれをとっても、とても初めて小説を書いたとは思えません。
私的期待の新人が現れて、大変興奮しています(笑)。次の作品を、首を長くしてお待ちしておりますよ。
橋姫伝説の扱い方が凄く上手かった
ああ、心の奥底のパルスィが……羨ましや妬ましや。
スイーツ(恐)の破壊力が異常。
きちんと設定と伝説を刷り合わせていたように思います。
シリアスなのにネタがある。でもそれは清涼剤染みたものになっているのには感服しました。
パルスィ側に関しては何も文句がないのですが、こーりんにものすごい違和感が
橋姫になる前の女の夫と竜神の子がこーりんである必要ってあったのでしょうか
正直、こーりんのポジションはオリキャラでも問題ない作品かと
もう一度言いますがパルスィに関する話は大変面白かったです
これからの貴方の活躍に期待しています!!
マジですか!!!!
この話を読んでパルスィが
かなり好きになりました!!!
お見事でした
後半は鬼女の微笑んでいるAAが頭に浮かびました。スイーツ(恐)
次回作も期待させて頂きます
ただ、一つ気になるのは冒頭の宇治川の件ですが、
あれは二十二日ではなく二十一日だった気がします
さとり様が軽くチート分入ってた気もするがそこもGJ。
スイーツ(恐)は厭だなぁww
すげぇよ。まったく。
霖之助が龍神の子…いくらなんでも弱体しすぎじゃ(汗
読解力の試される裏筋
堪能させてもらいました
私は龍神の子ではないと読みましたがまさかこれもまたトラップとかはないですよね!?
初めてにしてこの構成‥嘘でもいいから嘘だと言ってくだい‥orz
自分も一物書きとして尊敬したくなりましたww
しかし、アスピナ?
くれぐれも逆流なさらないように、海上では用心なさってくださいね。
それ以外はよかったと思います
なんにせよ面白かったと言わざるを得ない
スイーツ(怒)→作品の雰囲気に合いません
竜神の子→設定としては微妙だけど……そもそもこの設定がないと成り立たない話だからいいか
すごくよく下調べした書いた感じですね。すばらしかったです
文章量が多いけど、全く気にならなかったわ。
根幹部分・・・でもちょっと違和感は拭えないのでこの点数
話は素晴らしい出来だと思います。
次作楽しみにしてます
すばらしい出来だと思いますが、完成しすぎてせっかくの余裕が無いように感じます。
なぞなぞは、解こうとしている時が一番面白いと思うのです。答えがあると、それで終わってしまいますから
面白かったです
読み手それぞれに答えがある。そんな作りですね。
パルスィが素敵すぎる、
あぁ、妬ましい><
ありがとう、ありがとう。