外の世界から幻想郷の流れ着いたと言われる迷いの竹林。
ここは、時々林全体の波長がずれ永遠に出られなくなるような事もある。
そして、その竹林にある一軒の家。
ここには、半獣の少女、上白沢慧音が住んでいる。
ここで、彼女は寺子屋と営んでいる。
今日の外は強い雨が降っている。
「ふぅ、試験の採点終わった‥、ああ疲れたなぁ‥‥」
竹林の良く見える部屋の机に向かい黙々と動かしていた彼女の手が止まった。
彼女の目はどこか遠い目をしていた。
「さぁて、天気も悪いし、何事もやる気がおきないものだ‥‥」
その時玄関の方から物音が‥‥
「ん?何の音だ?風で何か倒れたか?」
彼女はすっと立つと廊下を歩いていった。
ギシッ‥ギシッ‥
廊下を抜け、玄関の戸に手をかけると、ゆっくりと開けた。
するとそこには‥‥
「おーっす、けーね。邪魔するぜ」
ずぶ濡れの銀の長い髪の少女が立っていた。
紅いもんぺのポケットに手を突っ込んだまま少女は靴を脱ぎ捨てるとズカズカと廊下に入って来た。
「ちょっと待て。何だその態度は?」
慧音はつかれのせいか、少女の行動が許せなかったのだろう。
少女の襟をつかむと、強く言い聞かせた。
すると、少女は申し訳なさそうな顔をして、ゆっくり口を開いた。
「むぅ‥‥わかったよ。ごめんなさい。(ペコリ)‥‥じゃあ、邪魔するぜ♪」
「いいかげんにしろ!ちょっとこっちに来い!」
口だけの返事にしびれを切らした慧音は家中に聞こえるような大声を出した。
先ほどまでつかんでいた襟ではなく、だらしなくポケットに突っ込んでいる腕を抜き出し引っ張りながら少女を自分の部屋へと連れて行った。
「妹紅、ここに座れ」
少女の名は藤原妹紅。慧音とは、幻想郷でお互いをよく理解し合える仲である。彼女はこの竹林に住み着いていて、家はまだはっきりしていない。
日頃から遊びにくるが、いままでこんなに叱られた事はない。
ここは、歯向かわない方が健全だと判断したのであろう、何の抵抗もなく湿気帯びた畳に正座をした。
「はいはい‥‥(また説教だ‥‥)」
案の定、慧音は帽子を取るとありがた~いお説教が始まった。
「いいか、妹紅?私たちは共存する生き物なのだ。お互いを理解し、尊敬しあわなければ、お互いに駄目になっていくのだぞ?わかっているのか?それは、人間の世界も一緒だ、そしてこの幻想郷でもだ‥‥」
慧音は延々と話をし続ける。外の雨も次第に強くなっていく。
蒸し暑いこの部屋の中で、雨で水をすった服が体にまとわりつきかなり身にこたえるものがあった。
「(はぁ、きょうは厄日だ‥‥)はい‥‥はい‥‥‥わかりました‥‥」
話し始めてからかなり時間が経っていた。慧音の怒りは頂点に達したようだ。
「だから、決して、人に対してそういう態度を取るんじゃない!いいか?ここは私の家なのだぞ?わかってるのか!?さっきのお前の態度は他人の家に入る態度のようには到底思えないぞ!?」
その時‥‥外が明るく光った。どこか近くに雷が落ちたようだ。
ドーン‥ガラガラガラガラ!!!
「きゃーっ!!」
妹紅は、慧音の怒りが、雷を引き起こしたと思った。
びくびくしながら、あたりを見渡すと慧音がいない。そして、声も聞こえない。
「慧音?」
ふっと下の目線を落とすと、彼女の膝に‥‥
「ふぇぇぇん、怖いよぉ」
震えながらもんぺをしっかりとつかんだまま放さない慧音がいた。
「ちょ‥慧音?どったの?」
慧音はふるえながら動こうともしない。
「なんなんだよ‥‥(全く、慧音も弱点あるんだな。ちょっと虐めてあげようかな?)‥‥慧音、いつまでも抱きついてんじゃねぇ!!」
突然、妹紅は慧音を突き飛ばし、立ち上がった。
慧音は、畳に叩き付けられ、うずくまった。
「長い説教を聞いたと思ったら、今度は抱きついてくるのか?いい加減にしろよ‥‥身勝手にも程があるぞ!?」
「妹紅、ち、違うんだ、そんなつもりはないんだ‥‥」
目に涙をいっぱいに浮かべながら、慧音は体を起こした。
「ふざけんな、もう聞きたくない」
すると、妹紅はふすまを開くと廊下に出て行ってしまった。慧音は、涙を流しながら下を向いた。
「うっ、うっ、も‥妹紅‥‥違うんだ、ちがっ‥‥」
廊下に出た妹紅は、にやりと笑い、ふすまの隙間から部屋をのぞいた。
(さてさて、慧音の泣き顔を拝見しますか‥‥♪)
慧音は妹紅がいなくなった部屋で涙を服で拭っていた。
それは、猫のように(けっして化け猫ではなく普通の猫)丸くなりながら手を顔に近づけている。
「ふふふ、慧音かわいい‥‥」
やらしい目で妹紅は慧音を眺めている。
「も、もこぅ‥‥、確かに言い過ぎた、たのむ、戻って来てくれぇ‥‥」
慧音は、まだ、泣き続けている。
(そろそろ、戻ってあげようかな?)
ゆっくりとふすまの陰から顔を出した。
「慧音?もう、おこってないよ?」
妹紅は笑顔で部屋に入っていった。すると慧音は、妹紅のほうを向いて、大声で泣き始めてしまった。
「ふぅ、‥仕方ねぇな」
妹紅はため息をついた。
「妹紅、妹紅!!うわぁぁぁぁん!!!」
慧音は再び妹紅に抱きついた。
「よしよし、もう逃げたりしないよ?」
その言葉に慧音は落ち着いたのか、静かになった。
妹紅はゆっくり口を開いた。
「慧音‥、私が幻想郷に来た時、覚えてる?いくら不老不死とはいえ、妖怪に襲われたときは死んじゃうかと思った。でも慧音が助けてくれた。いまの姿とは違ったけどね。」
妹紅は突然、昔の話を始めた。いったい何かあったのだろうか?
妹紅は、優しい声で話している。しかし慧音は、泣きつかれたのか寝息を立てて、すやすや眠っている。
「ふぅ、仕方ないなぁ」
妹紅はそっと、部屋の角にたたんであった布団を慧音にかけ、横に座った。外は雨も弱くなりすこしずつ明るくなって来ている。
「慧音、さっきはごめん。これからもよろしくね」
それから数刻後‥‥
二人で仲良く夕食をとっているようだ。
「はーい、妹紅?あーん」
「はい、あーん」
「どう?おいしい?」
「うん、慧音の手作り料理はとってもおいしいよ?」
「んもう、妹紅ったら!」
ゴスッ!!!
慧音の頭突きが妹紅を直撃した。
「いてて‥‥なにするn」
「妹紅、許してくれる?」
「‥‥仕方ないなあ、いいよ?」
「きゃぁ、妹紅~!!!」
「だから、くっつくなってば!恥ずかしいじゃん‥‥」
慧音は頬をすりすりと妹紅の顔に近づけてきた。
妹紅も心無しかうれしそうだった。
「それでね、慧音。今日輝夜にね、見事にn‥」
「なに?私の前で他の女の話?」
「ち、違うってばっ!なんでもないっ!」
「ならばよろしい」
慧音と妹紅は今日も仲良しです。
ここは、時々林全体の波長がずれ永遠に出られなくなるような事もある。
そして、その竹林にある一軒の家。
ここには、半獣の少女、上白沢慧音が住んでいる。
ここで、彼女は寺子屋と営んでいる。
今日の外は強い雨が降っている。
「ふぅ、試験の採点終わった‥、ああ疲れたなぁ‥‥」
竹林の良く見える部屋の机に向かい黙々と動かしていた彼女の手が止まった。
彼女の目はどこか遠い目をしていた。
「さぁて、天気も悪いし、何事もやる気がおきないものだ‥‥」
その時玄関の方から物音が‥‥
「ん?何の音だ?風で何か倒れたか?」
彼女はすっと立つと廊下を歩いていった。
ギシッ‥ギシッ‥
廊下を抜け、玄関の戸に手をかけると、ゆっくりと開けた。
するとそこには‥‥
「おーっす、けーね。邪魔するぜ」
ずぶ濡れの銀の長い髪の少女が立っていた。
紅いもんぺのポケットに手を突っ込んだまま少女は靴を脱ぎ捨てるとズカズカと廊下に入って来た。
「ちょっと待て。何だその態度は?」
慧音はつかれのせいか、少女の行動が許せなかったのだろう。
少女の襟をつかむと、強く言い聞かせた。
すると、少女は申し訳なさそうな顔をして、ゆっくり口を開いた。
「むぅ‥‥わかったよ。ごめんなさい。(ペコリ)‥‥じゃあ、邪魔するぜ♪」
「いいかげんにしろ!ちょっとこっちに来い!」
口だけの返事にしびれを切らした慧音は家中に聞こえるような大声を出した。
先ほどまでつかんでいた襟ではなく、だらしなくポケットに突っ込んでいる腕を抜き出し引っ張りながら少女を自分の部屋へと連れて行った。
「妹紅、ここに座れ」
少女の名は藤原妹紅。慧音とは、幻想郷でお互いをよく理解し合える仲である。彼女はこの竹林に住み着いていて、家はまだはっきりしていない。
日頃から遊びにくるが、いままでこんなに叱られた事はない。
ここは、歯向かわない方が健全だと判断したのであろう、何の抵抗もなく湿気帯びた畳に正座をした。
「はいはい‥‥(また説教だ‥‥)」
案の定、慧音は帽子を取るとありがた~いお説教が始まった。
「いいか、妹紅?私たちは共存する生き物なのだ。お互いを理解し、尊敬しあわなければ、お互いに駄目になっていくのだぞ?わかっているのか?それは、人間の世界も一緒だ、そしてこの幻想郷でもだ‥‥」
慧音は延々と話をし続ける。外の雨も次第に強くなっていく。
蒸し暑いこの部屋の中で、雨で水をすった服が体にまとわりつきかなり身にこたえるものがあった。
「(はぁ、きょうは厄日だ‥‥)はい‥‥はい‥‥‥わかりました‥‥」
話し始めてからかなり時間が経っていた。慧音の怒りは頂点に達したようだ。
「だから、決して、人に対してそういう態度を取るんじゃない!いいか?ここは私の家なのだぞ?わかってるのか!?さっきのお前の態度は他人の家に入る態度のようには到底思えないぞ!?」
その時‥‥外が明るく光った。どこか近くに雷が落ちたようだ。
ドーン‥ガラガラガラガラ!!!
「きゃーっ!!」
妹紅は、慧音の怒りが、雷を引き起こしたと思った。
びくびくしながら、あたりを見渡すと慧音がいない。そして、声も聞こえない。
「慧音?」
ふっと下の目線を落とすと、彼女の膝に‥‥
「ふぇぇぇん、怖いよぉ」
震えながらもんぺをしっかりとつかんだまま放さない慧音がいた。
「ちょ‥慧音?どったの?」
慧音はふるえながら動こうともしない。
「なんなんだよ‥‥(全く、慧音も弱点あるんだな。ちょっと虐めてあげようかな?)‥‥慧音、いつまでも抱きついてんじゃねぇ!!」
突然、妹紅は慧音を突き飛ばし、立ち上がった。
慧音は、畳に叩き付けられ、うずくまった。
「長い説教を聞いたと思ったら、今度は抱きついてくるのか?いい加減にしろよ‥‥身勝手にも程があるぞ!?」
「妹紅、ち、違うんだ、そんなつもりはないんだ‥‥」
目に涙をいっぱいに浮かべながら、慧音は体を起こした。
「ふざけんな、もう聞きたくない」
すると、妹紅はふすまを開くと廊下に出て行ってしまった。慧音は、涙を流しながら下を向いた。
「うっ、うっ、も‥妹紅‥‥違うんだ、ちがっ‥‥」
廊下に出た妹紅は、にやりと笑い、ふすまの隙間から部屋をのぞいた。
(さてさて、慧音の泣き顔を拝見しますか‥‥♪)
慧音は妹紅がいなくなった部屋で涙を服で拭っていた。
それは、猫のように(けっして化け猫ではなく普通の猫)丸くなりながら手を顔に近づけている。
「ふふふ、慧音かわいい‥‥」
やらしい目で妹紅は慧音を眺めている。
「も、もこぅ‥‥、確かに言い過ぎた、たのむ、戻って来てくれぇ‥‥」
慧音は、まだ、泣き続けている。
(そろそろ、戻ってあげようかな?)
ゆっくりとふすまの陰から顔を出した。
「慧音?もう、おこってないよ?」
妹紅は笑顔で部屋に入っていった。すると慧音は、妹紅のほうを向いて、大声で泣き始めてしまった。
「ふぅ、‥仕方ねぇな」
妹紅はため息をついた。
「妹紅、妹紅!!うわぁぁぁぁん!!!」
慧音は再び妹紅に抱きついた。
「よしよし、もう逃げたりしないよ?」
その言葉に慧音は落ち着いたのか、静かになった。
妹紅はゆっくり口を開いた。
「慧音‥、私が幻想郷に来た時、覚えてる?いくら不老不死とはいえ、妖怪に襲われたときは死んじゃうかと思った。でも慧音が助けてくれた。いまの姿とは違ったけどね。」
妹紅は突然、昔の話を始めた。いったい何かあったのだろうか?
妹紅は、優しい声で話している。しかし慧音は、泣きつかれたのか寝息を立てて、すやすや眠っている。
「ふぅ、仕方ないなぁ」
妹紅はそっと、部屋の角にたたんであった布団を慧音にかけ、横に座った。外は雨も弱くなりすこしずつ明るくなって来ている。
「慧音、さっきはごめん。これからもよろしくね」
それから数刻後‥‥
二人で仲良く夕食をとっているようだ。
「はーい、妹紅?あーん」
「はい、あーん」
「どう?おいしい?」
「うん、慧音の手作り料理はとってもおいしいよ?」
「んもう、妹紅ったら!」
ゴスッ!!!
慧音の頭突きが妹紅を直撃した。
「いてて‥‥なにするn」
「妹紅、許してくれる?」
「‥‥仕方ないなあ、いいよ?」
「きゃぁ、妹紅~!!!」
「だから、くっつくなってば!恥ずかしいじゃん‥‥」
慧音は頬をすりすりと妹紅の顔に近づけてきた。
妹紅も心無しかうれしそうだった。
「それでね、慧音。今日輝夜にね、見事にn‥」
「なに?私の前で他の女の話?」
「ち、違うってばっ!なんでもないっ!」
「ならばよろしい」
慧音と妹紅は今日も仲良しです。
オレも雷は嫌いだ・・・近所に落ちて家が燃えてた
話の内容は途中で急に場面が変わりすぎてるので出来ればもっとくわしく
怖がって妹紅にくっつく彼女が可愛いかったです。
最後はイチャイチャしていますが、そこに行くまでに
もう少し何か話があったほうが良かったかなとも思います。
誤字の報告
>幻想郷の流れ着いたと言われる
『幻想郷に』ですよ。
1>やっぱり、話がぱっぱと進んでしまいがちです。これからの課題です。
2>そうですね。やっぱり話の流れが激流すぎましたね。誤字報告ありがとうございます。
5>一部謎な点があります。許してください。
7>僕、Macintoshなんです‥‥
8>登場キャラの特徴を少し明確にするべきですね。もうすこし‥‥
けねもこ好きの私としては楽しめました。
でもやはり二人の口調が気になりました。
あと、行間をそんなに開けなくても
区切り区切りの部分だけでいいのではないでしょうか?
ちょっと話が単調な気がします。
アイデアは面白かったですが。
ハッキリ言うと不愉快です。
13>私もけねもこ派ですね。区切りは見やすくしたつもりなのですが‥
15>ひねることができないんです。能力がなくて‥‥
16>それは申し訳ありません。言う必要性は皆無です。でも一応自分がいる地点を説明しておきたかったので。
それから台詞が説明口調なのでどうしても物語りに入り込めませんでした。
次に期待しています。