○月○日
前の日記帳が丁度1年で切れた。
そういえばと見直してみるとあれで10冊目、つまりこれは11冊目ってことね。
この1年色々な事がありすぎた。
ルナサと友人となり、風見幽香とレティがバイトにやってきたり、まぁレティは今もいるけど。
どこぞの亡霊が紅魔館に攻め込んできたり、紅魔館のほとんどが吹っ飛んだりもした。
夏には暴熱異変があったり天人が騒ぎを起こしたり何ていうことも。
思いだしたらきりが無い程に日記帳の中には記されている。
過ぎてしまえば早いものね、昨日の事のように思ってた事なのに。
この日記にも同じように多彩な出来事が記されるのかもしれないわね。
・・・でも紅魔館の破損とか書きたくない事が起きないことを祈りたい。
絶対書く羽目になると思うけど。
○月×日
今日は紅葉祭に出かけることに。
秋の夜を彩る紅葉はまたとない酒盛りとどこぞの神二人が開いたのが原因。
確かに紅葉を見る機会も外に出ないと無いから私としても楽しみでいったけどね。
でも結局飲めや騒げやで風情も何も無かった箇所が多かったけど。
まぁらしいといえばらしい、のかしらね。
「よし烏天狗!今日も勝負だ! 」
「今日は負けませんよ!この前の2連敗のようにはいきません!」
「あーうー、神様に挑もうなんていい度胸だなちみっこ吸血鬼!神様の強さを思い知らせてやる!」
「へん!ちみっこいのはどっちも同じじゃない!蛙になんか負けないもん!」
「相変わらず、ね」
「えぇ、本当に相変わらずだわ」
「少し私達のコンサートでテンションを上げ過ぎてしまったかもしれないね・・・」
「いいじゃないの、どこでもいつでも騒ぐわよあいつらは」
くいっと、グラスを傾ける。
私特製のワインの味を確かめるようにして一口飲む、うん、ちゃんとできているわね。
その傍らでレティやらルナサやら風見幽香やらも同じようにワインを飲んでいる。
今日は珍しく二人を合わせてもいざこざはない、こういう所はしっかりしているとでもいったところかしらね。
他にも月の医者やら閻魔やらも静かに飲んでいる。
何だろう、なぜか私を中心にして集まっている気がするんだけど気のせい?
まぁ静かに飲めるのならそれで十分なんだけど・・・
「お嬢様も妹様も騒がしい方がお好みだから何も言えないけれど」
妹様は蛙の神と飲み比べ、お嬢様は向こうで魔理沙を主軸とした馬鹿騒ぎの中にいらっしゃる。
宴会の時くらいはあなたも自由にしなさいとお嬢様に言いつけられている為私は静かにちびりちびりと飲んでいる。
紅葉祭だもの、紅葉を楽しみながら飲むのが最高の嗜みだわ。
「久しぶりだわ・・・紅葉を見るのも」
レティが感慨深くぽつりと呟いた。
今では冬にしかいない妖怪ならそれもそうだろう。
春の桜を見ることも夏の向日葵を見ることも秋の紅葉を見ることもない。
冬だけが彼女の世界、そして全て、か。
「あんたがこの時期に起きてるのも数百年振りだもの、無理もないわ。
だからといってむかーしみたく冬だけにされても紅葉の見ようがないけどね」
そんな事を昔にしたのかこの冬の妖怪は・・・
「・・・そんな昔の事は忘れたわ」
昔はこの妖怪も随分とやんちゃな事をしてたみたいね。
・・・たぶん皆やんちゃしてたと思ったのは気のせいにしておこうかしら。
「ふむ、確かにあの時は不安定な幻想郷でも上位の異変でしたね。
今があるのも当時の博麗の巫女や八雲紫、そしてそこの風見幽香がいたからかもしれない」
「さすが閻魔様、見てたのね」
「それはそうです、全くあの時のあなたときたら・・・あぁ、どうもありがとうございます」
説教モードに入りそうな閻魔にワインを注ぐ。
このままいくと別の意味で騒がしくなってしまうからね。
「まぁいいじゃない、過去は過去よ。
皆それぞれ色々な過去があるはずだわ」
月の薬師の言葉に私は重みを感じた。
人間の私以外、長い時を過ごしてきた者がほとんどだ。
その中できっと色々なものを経験してきたはず。
そう、色々な事を。
「そうね・・・色々な事があったわ」
紅葉を見ながら風見幽香が懐かしむような眼差しをする。
今何を思い出しているのかは私には想像する事すら難しい。
人間の私には知る事のできない長さを彼女達は生きてきたから・・・
「過去を重んじ、今を、未来を見つめること。
それがあなた達にできる「「「「「善行です」」」」」・・・・・・お酒の席だから許しますが2度目はありませんからね? 」
私達は笑い合い、そして再び紅葉と満月を見ながら静かに飲み始めた。
そこに何を見ているのかそれぞれ違うだろう。
過去を、未来を見ているのかは本人にしかわからない。
私は・・・そうね、これから長い時を過ごすお嬢様と妹様の未来でも考えましょうか。
お二人が元気で、そして幸せでいらっしゃる未来を。
その為にもこの十六夜咲夜、短い間ではありますがお供いたします。
お二人の為に、お二人の未来が幸せである為に。
○月□日
今日もパパラッチが無断で入ってきたので摘まみ出した。
いくら美鈴でも門以外から突入されるとどうしょうもないのよね・・・
おまけにあの烏天狗とにかくすばしっこいしね。
最近ネタがないんですよぉ~とか泣きつかれてもこちらにはネタなんてない。
そう言って追い出したら図書館で天すら貫く勢いの火の手が上がった。
やったー!と言いながらシャッターを切るあのパパラッチに私がメイド式ドリルキックをしたのは仕方がないと思う。
そろそろ妙な実験を止めないと図書館の掃除しませんよ?と言っておくべきだろうか。
ちなみにその当人は今レティに頼んで服を氷結させて張り付けの罰。
火の魔法で溶かそうものなら本棚がどかんという仕掛けになっている。
これで反省してくれるといいのだけど・・・
たぶん無理よねぇ・・・と錠剤噛みながら書く私の顔はきっと疲れきっているだろう。
今日は早めに寝よう。
○月△日
昨日に続いてまたもパパラッチの襲撃だったが今日は昨日とは状況が全く違った。
まず超速で壁か窓ぶち破ってくるのが通例だったあのパパラッチが普通に門前に降りて来たというのだ。
これは妖精メイドからの話だが美鈴に何かインタビューした後普通に門から入ってきたそうだ。
そしてお嬢様や妹様、パチュリー様や小悪魔、はてはレティにまで何かを聞いて帰ったらしい。
ここまで伝聞で埋まっているのはその時ちょうど私が里へ買出しに出ていた為である。
何を聞きに来たのかはわからないが何かよろしくない記事を書かないかと心配である。
お嬢様達に何を聞かれたのか聞いても心配ないわとか心配ないとかばかりでよくわからない。
紅魔館の恥を晒されるわけではないようだけど一体何を聞きに来たのかしらあの烏天狗は・・・
○月☆日
大妖精が珍しく困り顔でやってきた。
何でも近くの湖で見たこともない魚や生物がいっぱい現れたとの事。
だからなぜわたしのところにくるのか・・・
とりあえずチルノがそこで襲われたらしいのでレティも連れて行くと鮫に喰われかかっているチルノを発見した。
大方ちょっかいを出して反撃を受けたのだろう、私達は急いで救出した。
その後様子見をしていたが何とも言えない光景に出くわした。
この前投棄した巨大金魚対昔からいた妖怪大蛙対大鮫という怪獣大決戦のような光景が広がっていた。
何とも夢に見そうというかこちらでは見ることができないB級映画というか・・・
とりあえずしばらくあの光景は頭から離れそうにない。
しばらくすると八雲藍がやってきて事態の説明をしてくれた。
どうもあのスキマ妖怪が境界を弄って幻想郷で海産物を流通させようとした結果らしい。
しばらくはあのままで様子見をするらしい、どんどんあの湖が混沌としていく気がする。
ちなみに私は金魚について聞かれても知らないの一点張りで対応した。
ばれたら後々面倒な事になるのは目に見えているわ。
○月★日
念の為湖に様子見に行こうとすると妹様がどんなのが釣れるかやってみたーいと着いて来られた。
釣りが結構お好きになられたようである。楽しみを持つ事はいい事だと思うわ。
相変わらず3者が縄張り争いしていたが釣れたものは今日の夕飯に使わせていただいた。
久し振りの海鮮料理にお嬢様も妹様も喜んでもらえたようで何よりである。
「あ、咲夜ーどっかに行くのー? 」
レティと昨日の湖に出かけようとする妹様と出くわした。
どうやら図書館で本を御借りになられたらしく、その手には少し大きめの本が握られている。
「近くの湖へ。最近外の世界の魚が入ってしまったもので危険がないか念の為視察をしてまいります」
昨日の【決戦!巨大金魚対巨大蛙対巨大鮫!水中の王者は誰だ!?】みたいな光景を思い出す。
あの天狗の号外のタイトルにでもなりそうで困る・・・
「外の魚・・・?じゃあいっぱい色んなのがいるのかな!? 」
うっ・・・妹様が興味を持たれてしまった。
「えぇまぁ、幻想郷では見ない魚ばかりでしょうね」
なんとなく次の言葉が予測できてしまう。
おそらく・・・
「じゃあ私も連れてって!!! 」
あぁ、やっぱりですか・・・
「い、妹様、夜ならばまだしも日中にそのような危険な場所に「連れてってあげてもいいんじゃないかしら?メイド長」・・・あなたまで・・・」
隣のレティが妹様側についた。
絶対あんたその方が面白そうだしとか思ってるでしょ?
「いいじゃない、何かあればあなたが死ぬ気で守るでしょ?
私もいるわけだし、昨日の時点じゃあのでかいの以外は危険無さそうだし」
「・・・・・・本音は? 」
「久しぶりに海のが食べたいなぁなんて思ってないわ」
はぁっ・・・さすが風見幽香の友人だわ。
妹様は妹様できらきらとした目で待っておられるし・・・仕方ないわ。
「わかりまし「わぁい!じゃあ釣り道具持ってくるねー! 」・・・・・・もう」
私の言葉が終わらぬ内に妹様は全速力で部屋に外へ出る支度をしに行ってしまわれた。
途中の壷やら妖精メイドやら美鈴やらを全て轢いて、だ。
最近妹様による被害は無かったのに・・・
「いいじゃない、あんなに楽しそうで。
あんまり外で遊ばせてないんでしょう? 」
「そりゃまぁそうだけど・・・遊びに行くわけじゃないのよ? 」
あんまり危険はないとは思うけど昨日の件を考えると何もないとは言い切れない。
そんな場によくわからないでいらっしゃる妹様を連れていくのはメイドとしてどうなのだろうか?
「咲夜ー準備できたよー! 」
大急ぎで準備しましたと言わんばかりに釣り竿やらなんやらを持った妹様が
またも妖精メイドやら美鈴やらを轢きながら飛んで来られた。
ニコニコと楽しみでしょうがない笑顔が今の私には痛い・・・
「わかりました。では妹様、参りましょう。
ですが、決して危ない事はしないでくださいよ? 」
「わかった、でも何かあっても咲夜がいてくれるから大丈夫だよね? 」
・・・・・・妹様。
「わかりました、この十六夜咲夜何かあったとしても必ず妹様をお守りしますわ」
こらそこの冬の妖怪、何をニヤニヤしてるのよ。
あなたも守るんだからね!?
まったくもう。
私は時間を止めて錠剤を一噛みした。
願わくば何も・・・おっと、最近こう願うと何かあるから困るわね、やめておきましょう、願うのは。
何かあると困るのは主に私だものね・・・
「なんというか・・・相変わらず凄いわね」
「そうねぇ・・・さすがにこんな光景はそう見れないというか絶対見れないというか」
「すっごい!何か迫力っていうの?そういうのを感じるわ! 」
はぁっ、だから何か起こるのはもう嫌だって言ってるのよ・・・
昨日のあの光景が再びというかなんというか・・・
妖怪大蛙VS巨大金魚VS巨大鮫の縄張り争いと思われる戦いは今日も行われていた。
何だろう、本当にここは他の生物がいるのかしら?あいつら以外絶滅したんじゃないの?
妹様は妹様でかなり興奮してその光景をご覧になられている。
その内私もやるわ!とかおっしゃらないだろうか、私の心配が当たらない事を祈るばかりだわ。
「もうなんなのよあいつら!ここは私の湖なのよ!
ってかこの頭についてる奴もさっさと離れなさいよ! 」
「うえぇぇぇ顔も服も真っ黒に・・・あ、レティさんにメイドさんにえーと・・・フランドールさん?でよかったかな・・・」
その戦闘を少し苦笑いで見ているとチルノと大妖精がこちらにやってきた。
二人ともなぜか真っ黒で、というかチルノに関しては頭に蛸を乗っけていたりする。
おそらくこのタコにいたずらをしようとして墨吐かれた挙句、頭に乗られて大妖精はそのとばっちりを受けたってところかしら。
このタコもこっちにきて何か突然変異でもしてるんじゃないかしら・・・
とりあえず剥がすとこっちにも被害が来そうなのであの軟体生物は放置しておこう。
「大丈夫?とりあえず顔だけでも洗っておきなさい二人とも」
とりあえずあっちはレティに任せておこう。
こちらは妹様の準備にかかる。
釣り用の大型の日傘をセットし、椅子も簡易机も準備完了。
これで私が差さなくても日光は大丈夫。
「妹様、準備ができましたわ」
「ありがとう咲夜、よーしさっき借りたこの本があれば何を釣っても大丈夫ね! 」
見ると机の上に先程持っていたと思われる本が。
タイトルは・・・「微生物でもわかる海の生き物図鑑」?何このどうしょうもないくらいの駄目な感じは・・・
妹様、なぜこのような物を借りたのですか、というかなんでこんなのが図書館にあるんですかパチュリー様。
そして妹様の釣りが始まった。
「妹様」
「何? 」
「釣りは楽しいですか? 」
「楽しいよ、何が出てくるのか楽しみだもん」
「何も釣れなくても、ですか? 」
「うん、釣れなかったらまた餌をつけるだけだもん。
それに・・・耐えるのは、慣れてるから・・・」
「妹様・・・」
それは、昔の事をおっしゃってるのでしょうね。
そう、昔の・・・
「あぁ、ごめんね咲夜、もう済んだ事なのに。
あ、釣れた!見て見て咲夜!これなぁに!? 」
見れば妹様の釣ったものは鮟鱇だった。
まぁなんで釣れたのかなんていうのはおいておこう。
今は、そう、今は・・・
「それは海の魚の鮟鱇ですわ妹様。
図鑑にもこのように載っておりますわ」
妹様が昔の痛みを思い出さないように私がすればいい。
それが今の妹様の為になるのだから。
お嬢様もきっと、それを望んでおられることでしょう。
その後も何故か伊勢海老やら蝦蛄やら鯵やらが釣れる謎の状況ではあったものの、
妹様はその戦果に大変満足なさっておられた。
相変わらずあの3匹は疲れ知らずなのか縄張り争いを繰り広げ、一時期その余波で波がこちらに押し寄せるような形にもなったが
妹様を日傘共々お守りすることで何とか難を逃れた。
妹様は楽しかったー!と大変満足のようでしたが私としては二度とこのような事はあってほしくないなぁなんて思ってしまう。
それでも妹様がまた行きたいとおっしゃられたら行かざるをえないけど。
「それで、フランと、湖で、二人で、仲良く、してた、わけね? 」
「え・・・あの、お、お嬢様? 」
紅魔館に帰ると何故かお嬢様がとても不機嫌なご様子で私達の帰りをお待ちになっていた。
完璧で瀟洒な従者でも主人の心全てを理解するのは難しい。
いったい何故お嬢様は不機嫌だったのだろうか・・・?
パチュリー様に聞いてみると
「それくらいは自分で考えなさい。
全く、そういうところは鈍いんだから」
どういう意味なのかしら・・・?
○月#日
やられた、としか言えない。
道理でお嬢様や美鈴が何にも私に言わないわけだ。
まぁ内容が悪いわけじゃないけれど、何というか、本人の知らぬところで勝手に話ができているのは、ね。
それにしても・・・あれほとんど編集してないらしいけど、本当なのかしら。
「そろそろ、かしらね」
「えぇ、たぶんそろそろね」
「そろそろだと思います」
「そろそろだろうね」
「そろそろですよねぇ」
「そろそろ、かしらね」
珍しく紅魔館全員のお茶会となったのはいい。
しかし私以外が唐突にそろそろ、そろそろ、と言いだした。
なぜかレティまで言い出している始末。
一体何がそろそろなのかしら・・・?私にはまったくわからない。
疑問に思いながらも不図空を見るとこちらに一直線に飛んでくる輩が一匹、名を射命丸文という、といったところかしら。
そんなパパラッチが一直線にこちらにやってくるのが見えた。
とりあえず迎撃するべきか、と行こうとするとお嬢様に手を掴まれ、
「通してあげなさい咲夜」
とお嬢様はおっしゃった。
お嬢様がそうおっしゃるのだから何かあるのだろう。
「よっと、皆さんお揃いで何よりです。
とりあえずまずはここにお届けするのが基本と思いまして参上しました」
届け?一体何を届けに来たのかしら。
私以外は何かはわかっているようだけど・・・この前来たのと何か関係があるのかしら?
「前置きはいいわ、早く見せなさい。
ある意味紅魔館の顔の一つだもの、どういう風に思われてるか、楽しみだわ」
「私は色々と聞き回って面白かったですよ。
では、これがブツです、これからも文々。新聞をよろしくお願いしますね~」
パパラッチはお嬢様に新聞らしきものを渡して直ぐに去って行った。
毎度書いてる新聞だとは思うけれど、何々・・・【人物特集、あの人はどんな人!?十六夜咲夜編】・・・・・・・・はぁ!?
「ちょ・・・お、お嬢様!?それってひょっとして・・・」
大慌てでお嬢様に尋ねるとお嬢様は実に愉快そうな笑顔で
「ふふふ、そういう事よ咲夜。
もちろん私達のコメントも書いてあるわよ? 」
「まぁどう思われてるか、っていうのを知るのにはいい機会よねぇ」
「べ、別に私は咲夜さんの悪口とかは言ってませんよ!?信じてくださいよ!? 」
「咲夜の事色々と喋ったけど駄目だったの? 」
「いいじゃないですか咲夜さん、減るものじゃありませんし」
「そうそう、私や幽香も好き放題言わせてもらったけどそんなに深く考えるものじゃないわよ」
口々に色んな事を言い出すお嬢様方に私は深いため息を心の中でついた。
あのパパラッチが編集した新聞だもの、何を書かれているかわかったもんじゃないわ・・・
きっと色々と酷い事が書かれているに違いないわ。
「ほら、読んでみなさい咲夜。
あなたの事を皆がどう思ってるか、知っておいてもいいんじゃないかしら? 」
お嬢様に新聞を渡される。
そして内容を気乗りがしないものの、ざっと眺めていく。
「あ・・・あら・・・? 」
これは、本当にあのパパラッチが編集したものなのだろうか?
確かに各々好き好きに言ったのだろうとは思うけれど妙な編集と思えるものが何一つない。
嬉しいことも恥ずかしいこともちょっとまてといいたいこともある。
それでも確かに全て真実なのだろう、嘘偽りは無い、そう思える内容だった。
しかし、しかしよ。
なんというか・・・
(恥ずかしいわ)
自分で自分について書かれている内容を見るのがこんなに恥ずかしくなるものとは私は思わなかったわよ。
「どう?私達が咲夜をどれだけ大事に思っているかわかったかしら? 」
「うぅぅぅ、なんというか、言葉にできないものがあります」
皆の笑顔が見れないわ。
今の私の顔はきっと真っ赤。
出来る事はといえば
「お、お茶が無くなってしまったようですね!取って参ります! 」
適当な理由をつけて逃げるだけ。
時間を止めて部屋から出る。
本当にやられた、この十六夜咲夜、完敗だわ。
あのパパラッチめ・・・後で覚えておきなさい!
でも少しだけ・・・感謝はしないとね。
私がお嬢様に、いえ、紅魔館の皆からどう思われているか、どれほど大事にされているかわかるのだから・・・
あの新聞の内容を私は忘れる事はないだろう。
ついでに、やっぱり戻ってみるとパチュリー様やレティにからかわれまくった。
もしもこういうような特集がまたあってあの二人になったら絶対に復讐してやろうと心に誓っておこうと思う。
あいからわず咲夜さんの胃が心配になりますねw
あとがきで妹紅の味覚が破壊されてるのがわかったので、幻想郷料理対決(味覚がおかしい組)がみたくなりますね。
これからもさくやにっきシリーズ楽しみにしています。
でも一番やられたのはあとがきだったりします。似あいすぎですよ妹紅さん!
咲夜さんを中心にして紅葉祭でお酒を飲むというのも
どれだけ彼女が慕われているのかというのが解りますねぇ。
そして図書館から火柱……ですか。
どんな実験をしたらそんな大規模な火柱が上がるんでしょう?
小悪魔とか大丈夫だったのかな?
湖の怪獣決戦も面白かったです。
というか金魚…どれだけ強いんですか?
パチュリーの実験で大きくなっただけじゃなく戦闘力とかも?
フランとの話やレミリアの焼餅も微笑ましいです。
外伝ではアンケートのコメントとかが見れるのでしょうか?
楽しみですね。
面白かったですよ。
何処の銃x剣の人だよw
苦労が多そうだね咲夜さん。
胃がやられるのが先か、ぶちきれるのが先か、まぁ胃なんでしょうね。
とか思っていたらなんと微笑ましい。いい話でした。
あとがきで噴いたw
スパロボやってたな黒子さんw
レティがお茶目な感じで、凄く可愛かったぜ。
>妹様はその戦果に大変満足なさっておられた
釣りの成果は「釣果」とも表せるらしいです。
誤字というわけではないのですが、余計な指摘をひとつだけ。
にしても咲夜さんの人気者ぶりがなんともw