Coolier - 新生・東方創想話

霊夢と早苗の最も長い一日

2009/03/16 00:13:26
最終更新
サイズ
29.34KB
ページ数
1
閲覧数
2246
評価数
8/49
POINT
2620
Rate
10.58

分類タグ

《博麗神社》



 朝。
 太陽がまだ上がり始めた時分。
 一人の少女が、静かに、神棚の前で目を瞑り、足を曲げ、坐している。

 見る者が見れば、その小さな体から溢れる力に目を見張ったであろう。

 常日頃はぼうとしていると語られるこの少女。
 ひとたび異変が起これば妖怪も神も十把一絡げにして退治してしまう。
 スペルカードルールが故と本人は言うが、的外れな言葉だと、退治されたモノ達は揃って笑う。

 そんな少女から放たれる力は、今、或いは異変に向かう時よりも大きいかもしれない。

 目を開く。
 黒色の双眸に込められたるは覚悟。
 是から赴く事になる場所を浮かべ、少女は思う。

 自身の身がどうなろうと、例え、身が削れ心が折れようと、成し遂げなければ――と。



 戸が開かれ、薄らとした光が暗い室内に差し込む。さも、闇を断つように。



 光を感じ、その様が、まるで開いた者の『力』と似ていて――少女は、今日、初めて小さく笑った。

 一度、深呼吸。
 気合を入れ直し、振り向く。
 膝に手をあてたまま、立ち上がる。

 向ける視線と向けられる視線。互いに互いの覚悟を感じ取る。

 少女二人は笑みを交わし、言った。



「おはよう、早苗。本当に来るとは思わなかったわ」
「おはようございます、霊夢さん。では、何故、戸に鍵をされていなかったんです?」



 あんたが来ることを、私が待っていたとでも思う?――肩を竦め、博麗の巫女は言った。
 さて。どうでしょうね――はぐらかすような応えに、守矢の風祝は同じようにはぐらかして返した。

 ばつの悪い顔は一瞬。
 霊夢は、静かに早苗の元まで歩を進めた。
 言葉とは裏腹に、明るい光に照らされて立つ早苗の存在は、今の彼女にとって有難い。

 並び立つ。少女二人が見上げた空は、彼女達の覚悟を象徴するように、未だ白いままだった。



 顔を見合わせ、頷き合う。



「早苗、……行くわよっ!」
「仕りました、霊夢さん!」



 巫女が浮かび上がり、風祝が舞う様に飛ぶ。

 二人の手には、大きな、大きな袋。

 白い空は、赤と青に、裂かれた。







《白玉楼》



 魂魄妖夢の朝は早い。
 『早寝早起きは三文の得』と師に教わって以来、殊更早い。
 今のご時世、三文では何も買えないと知り落胆してからも、彼女はその生活を続けていた。

 庭にて刀を振るう。

 一陣の風が吹き、木々を揺らし、早先の桜の一枚が空を舞う。
 地に落ちる寸前、四つに裂かれる花びら。
 均等な形は、少女の腕の証。

「ふ……他愛もない」

 妖夢は刀を鞘に収め、縁側に戻ろうと振り向いた――

「私より強い奴に会いみょん!?」

 ――ら、頭上から何かが物凄い勢いで迫ってきた。的中。

「な、何やみょはー!?」

 刀を抜く、寸前、追撃。やはり的中。

 何かは二つ。双方とも、尻もちをついた少女の腹に落ちた。
 額を摩りながら、ぶつけられた物を手で持ち上げる。
 ぶつけた者達が既にいない事は、もうわかっていた。

 文句が出る前に、苦笑が浮かぶ。

「……取れると、思っていたんだろうな。精進が足りないか」

 空を見上げる。
 今はまだ白い空を。
 妖夢には、赤と青の線が引かれているように見えた。





《三途の河》



 此岸にて、四季映姫・ヤマザナドゥは立っていた。

 背筋は綺麗に伸ばされている。
 格好も仕事着であり、つまり、悔悟の棒も携えている。厳めしい。
 けれど、普段の彼女を知る誰かが今の有様を見れば、己を疑うであろう。

 映姫の表情は、先程から目まぐるしく変わっている。

(まず、叱らないといけませんね)

 厳しい表情。

(ま、まぁ、いきなり怒ってしまうと、委縮してしまうかもしれません)
(手紙を使ってまで呼び出してくれたんですから……てがみってそんな言い方するとラブレターみたいで、きゃーっ!)

 ふやけた表情。

(い、いえいえ! 部下なんですから、やはり此処はしっかり罰を与えないと)
(『いいですか。私は何時も貴女が来るのを待っているんですよ。それを考えてください』)
(『四季様……いいえ、映姫様。では、是からは貴女が待つ必要がないよう、善処致します』なんて、なんて!)

 厳しい、ふやけた、ふやけた――後者の割合が増してきた。

(『ほう、善処とはどの様に?』)
(『何時でも何処でも貴女のお傍に。一月前に頂いた時から、決めていました』)
「――小町! 映姫様! 抱き合うフタリ、そして、って小町ったらいけませんよー!」

 声まで出た。因みに、未だに映姫は直立不動。誰かが見れば、自身の目を疑い、彼女の正気も疑う。

「そして、そして、我慢が出来なくなった私は小町を押し倒し、その豊満なきゃきゃん!?」

 あんたが押し倒すのか――映姫には、頭に降ってきた物がそう言っている気がした。
 セクハラはいけませんよ――続けて降ってきた物からはそんな思念が感じられた。待て、貴女が言うな。

「……危うくエアーBを始める所でした。小町が来るまで、頂いていましょうかね」

 映姫は空を見上げる。
 何時も通り霧が立ち込めている空は、けれど、赤と青、白に染められている気がした。
 その後。指定時間よりも更に遅れやってきた小町がどうなったかを知っているのは、やはりその空だけだった。





《妖怪の山》



 寝ぼけ眼の秋穣子は、眠っていた秋静葉を起こし、二柱でくすくす笑い合う。

 くしゃみをしそうになっていた春告精達は、二匹で首を傾げた。『どうして此処を知っている?』

 相撲を取り終わった河城にとりと稗田阿求は互いの体を解しながら、贈られた物に笑みを浮かべあった。

 奇声をあげ襲いかからんとする射命丸文の魔の手から、犬走椛は飛来した二つの物と同時に突っ込みを入れる。
 文は、三つの内、辛くも一つだけは避けた。しかし、二つが後頭部を直撃し、倒れ伏す。
 文が避けたのは椛からの何時もよりは緩められた一撃。

 椛の手には、文から贈られた袋が握られていた。
 




《守矢神社》



 洩矢諏訪子は笑い、八坂神奈子は号泣した。
 神奈子が復活するのは明朝になってからである。
 故に、諏訪子が満面の笑顔を浮かべるのも、明朝になった。

 ――その後、再び、神奈子は沈んだ。何故か。

 だって、朝帰り。





《天界》



 比那名居天子がそそくさと茶を用意し元いた場所に戻ってくると、其処には既に永江衣玖しかいなかった。
 膨らんだ頬を突っつきながら愛でる衣玖。すぐさま放たれた弾幕も、さらりとかわす。
 かわした後は、天子の腰を抱き、口をあける様に懇願する。

 渋々開かれたソコに放り込まれたのは、甘い甘いアレ――「私のお返しですよ?」――であった。





《道中》



 霊夢は駆ける。早苗も、遅れまいと翔ける。

「時間、どれくらい!?」
「さっき、霊夢さんのお腹が鳴ったのでお昼かと!」
「やっぱ遠いわね、雲の上! ……今なんつったぁ!?」

 振り向くと、手を取られ、引っ張れらた。

「問答をしている暇はありません!」
「だったら言うな! ――早苗っ」
「――っ! 陣よ!」

 呼び声に、早苗は防御陣を張る。
 一瞬後、幾つもの小気味よい音。
 簡易の防御陣に当たり弾ける弾幕の響き。

 二人の前に、無数の妖精が立ちふさがった。

 今の彼女達にすれば、どうと言う相手ではない。

「とはいえ、空が三で妖精が八か」
「……一つ多いですよ?」
「それ位多いって事!」

 軽口は叩ける。
 けれど、巫女の顔は歪んでいた。
 一匹一匹を相手にしている時間はない。

 苦渋の表情を和らげたのは、傍に浮かぶ風祝。

 伸ばされた手には、開けられた袋。

「ピンチをチャンスに、ですよ」
「……そうだったわね。突っ切るわよ!」
「はいっ! 神徳‘五穀豊穣ライスシャワー‘っ!」

 迫りくる妖精達に、放つ。

 弾幕ではなく、大きな袋から取り出した小さな袋を。

 ばらまかれたソレラを我も我もと奪い合う妖精達に、霊夢も同じように放ちつつ、言った。



「あんたらみんなに配りたいんだけどね……喧嘩しないでよ!」





《廃洋館》



 プリズムリバーの家長であり長女、ルナサは首を傾げ、一つの箱を見つめていた。

「どうしたのー、ルナサ姉さん?」

 玄関から居間に戻ってきた彼女の妹、メルランが、手に三つの袋を持って話しかける。

「あー、メル姉ぇ、ずるい! 私も私も! どったの、ルナ姉ぇ?」

 同じように、三女のリリカが問う。手に携えた袋も同数だった。

 ルナサは前後に視線をやりながら、フタリの質問に答える。

「覚えのないお返しが贈られて……。
 それと、フタリとも、少し苦しいわ」

 リリカがメルランに『ずるい』と言ったのは何故か。
 ルナサがわざわざ前後に視線を向けたのは何故か。
 ――要は、妹フタリは姉に纏わりついていた。

「ごめんごめん。――んー、でも、そういうの、前々からあったと思うけど?」

 陽気に笑いながら力を抜く次女。だが離れない。

「うん、だよね。別に可笑しい事じゃないでしょ? 差出人も……ほら、やっぱり」

 姉の言葉に頷きながら三女。無論、離れない。

「……リリカ、さり気に力を増さないで。
 それはそうだけど……、何時もこの方からの贈り物に添えられていた花は薔薇だった」
「ふむふむ。なるほど、ガーベラに変わっているわね。ソレもどうかと思うけど」
「なんだろう、より駄目になっている気もする。って言うか、よく咲いてたね」

 三人寄れば文殊の知恵と言うが、三霊よっても姦しくなるだけだった。

「……ところで、貴女達が持っているソレは?」

 問いに、フタリは顔を見合わせ、互いに袋を一つずつ差し出した。
 口に巻かれたリボンは赤と青。
 受け取ったルナサは、妹達と同じく、笑った。





《紅魔館》



 フランドール・スカーレットは手渡されてすぐに袋を開けた。傍に置かれた赤いマシュマロは後でのお楽しみなようだ。

 パチュリー・ノーレッジは、傍目から見て、少し切なそうな表情をして本日四個目五個目の袋を受け取った。
 けれど、その表情は傍に仕える者により一変した。良いか悪いかは置いといて。

「パチュリー様! 私を食べうっきゃー!?」

 数多いる妖精メイドにも配られ、それはもう大騒動。
 感謝して頂きませんと――渡す事を頼まれた者は苦笑する。
 そんなお人好しに声をかけるのは、完全で瀟洒なメイド長。

「何をやっているのかしら。貴女の持ち場は此処ではないでしょうに、門番長」

 結構な労働であった為、額に汗が浮いていた。彼女は拭いつつ振り向く。

「やー、流石に是だけの数を渡すのは大変ですね。みんな、嬉しそうなので頼まれた甲斐がありましたが」
「聞いてないわよ。……何か、ウチのメイドじゃない妖精もいなかった?」
「スターさんやルナさん、サニーさんですか。彼女達も彼女達の渡す範囲内だったようで」
「……もう、いいけど。それで、その……」
「勿論、メイド長の物もありますよ。はい、どうぞ」

 にこやかに手渡す。若干、乱暴に受け取られ、彼女は苦笑した。

「八当たりはいけませんよ、メイド長?」
「わかってるけど……って、貴女、わかってるなら!」
「わかっていないのは貴女様です、メイド長」

 三度目の呼称に、メイドは顔を仰け反らせ、俯き、頬を朱に染め、見上げた。

「Please call me」

 即迎撃される。

「ぐ、の、根に持たないでよ! 美鈴!」
「ふふ、ありがとうございます、咲夜さん。では、行きましょう」
「え、あ、こら、いきなり抱えるな! 行くって何処へよ!?」
「頂いた物には相応なお返しをって、ところですかね」
「お、思い出させないで!」

 赤みが増した耳に、美鈴は口を寄せ、囁く。

「Please eat me――お好きに召し上がり下さい」



「聞きましたか聞きましたよねパチュリー様! 
 『ぷりぇずいっとみぃ』って言ってること私と一緒ですよ、理不尽ですよ!
 あ、わかりました、小悪魔、わかりましたよ、紫もやし様! この照れ屋様め!
 パチュリー様も食べられたいのですね! では、不肖この小悪魔の尻尾で貴女様の口を、あ、勿論、りょうほぅっきゃー!?」





《霧の湖》



 大妖精は、チルノとレティ・ホワイトロックにお返しを渡す。
 レティは、大妖精とチルノにお返しを渡す。
 チルノは、忘れていた。

「ご、ごめん、お姉ちゃん、レティ!」
「謝らないで。チルノちゃんがいるじゃない」
「ええ、姉さんの言うとお……って、ねぇ、それはどういう……?」

 問うレティに、大妖精は微笑みを浮かべた。ウィンク一つ。

「じゃあさ、じゃあさ、早速食べよ! 四つもあるよ、どれから食べようかなぁ」

 沈んだ顔は一瞬、心底嬉しそうな笑みで、チルノはフタリを見る。

 なるほどと頷き、変わらず微笑む大妖精と共に、レティもまた微笑んだ。





《魔法の森》



「三倍返しが基本だぜ?」
「じゃあ、これじゃ足りないわね。やり直しよ?」
「――そもそも好意の返しに金銭的価値を求めるのが間違いなんだ!」

 互いの前に一つの箱と二つの袋を置き、白黒魔法使はあらぬ方に視線を飛ばし、七色人形遣いは半眼を叩きこんだ。





《香霖堂》



「いや、いいから、ツケを――」

 森近霖之助が言い切る前に、空に彗星の如き一筋の線が引かれる。通常の三倍の速度。

「……全く。追いつけるのかい?」

 微苦笑だけを受け取る。一拍後、彗星を追う巨星。もしくは悪魔。或いは客星。

「忙しないな。……あぁ。忘れていたじゃないか。まぁ、何れかの時で構わんか」

 呟き、霖之助は二つの袋と共に、店の中へと戻っていった。





《永遠亭》



 八意永琳だったモノが、床で倒れている。

「し、ししょー!?」
「き、気にしないで、うどんげ。クリームを塗りすぎて、動けないだけだから……」
「べ、ベタベタです、師匠!」

 どっちの意味だろう、と横目にしていた因幡てゐは首を傾げた。

「地因幡、いいから、こっちを手伝って頂戴」
「あ、はいはい、姫様。――長老命令、あんた達、ちゃんと整列しな」

 途端、亭を揺るがす是の大合唱。
 てゐは苦笑し、主である蓬莱山輝夜は目を細める。

「……いいんですか? お渡ししなくて」
「私の事は言えないでしょう?」
「仰る通りで」

 まずは二つの袋を配らないと――輝夜の微笑みに、てゐはまた苦笑で返した。

 輝夜が永琳に。
 てゐが鈴仙・優曇華院・イナバに。
 各々が想いを込めたお返しをするのは、まだまだ先になりそうだ。





《無名の丘》



 鍵山雛の胸枕でうとうととしていたメディスン・メランコリー。
 彼女の意識を目覚めさせたのは、髪への優しい愛撫と、鼻に香る甘い甘い匂い。
 ――フタリが見上げた空は、既に青から赤へと変わっていっていた。





《人里》



 寺子屋の童たちは震えていた。
 前日に行われた試験が大変難しかった為だ。
 たんこぶ一つで済むだろうか――彼ら彼女らは、ひそひそと話し合う。

 音を立て、戸が開く。解答用紙を携えた先生――上白沢慧音が戻ってきた。
 見上げる童たちの視界に入った慧音の顔は、無表情。正直、憤怒のソレより恐ろしい。
 口が開かれる。発せられた声は、押し殺したようにくぐもっていた。

「……順に、前へ出ろ」

 広くはない教室に静寂が降りる。

 進み出たのは、慧音の教え子の中で最も年嵩の少女。
 誰に言われたでもなく、少女はそれが己の使命であるとばかりに歩を進めた。
 震える足がもどかしい。早く着いて楽になりたい。思いはするが、やはり教壇は遠く感じた。

(是でいいんよね……。ウチも、一回くらいドレス着たかったけど。リリカちゃんに着せたかったけど)

 少女の脳裏に浮かぶは、少し前に卒業した少年と少女。今は――。

「よく、来たな。……正直、私はもう、抑えがたいのだ」

 足が止まる。
 何時の間にか、少女は慧音の前にまで進んでいた。
 情けなくも震える己が全身を叱咤し、少女は毅然と慧音を見上げた。

 乳が迫ってきている。否、迫ってきていた。

「もふぁ!?」

 がっちりホールドされる。天国か地獄か問われれば、ぱふぱふですと答えただろう。

「お、うぉ、おぉぉぉんっ! 
 この時をどれほど待った事か!
 お前達にお返しができるこの日を、私がどれほど待った事か!
 一日千秋など生温い! 一日一日がこの星の誕生から人類の幕開け並に長く感じられた!
 さぁ、お前達、私に抱きしめさせておくれ! 私の熱く弾け溢れる思いを受け取っておくれ!」

 飛び出したのが女子ばかりな辺り、埋もれる少女はどうだろうと考えた。

 因みに。
 藤原妹紅は既に廊下で散っていた。
 彼女自身も慧音へとお返しを渡していたし、頼まれた二つの袋も渡していた。三倍の抱擁。DEAD OR BOIN。





《夜雀屋台》



 ルーミアは笑い、風見幽香は肩を竦め、リグル・ナイトバグは覚醒めた。
 蟲の王から放たれるは、ナイトバグトルネード改めナイトバグテンペスト。
 つまるところ、大方の予想に違わず、ミスティア・ローレライは吹き飛んでいた。


「どーせこんな役だと思ってたよどちくしょーっ!?」

 自身の身はボロボロなれど、両手で抱え込んだ五つの袋はしっかり守られているのが、実に彼女らしい。フォロー。





《道中》



 空はもう、赤から黒へと移っていた。

「霊夢さんが、去年、何も言わず、お返しを置いていった理由が、わかりました……」
「年々、きつくなって、いってるのよ……物好きが多いわ」
「……来年も増える気がします。月とか星とか」

 ――もう、冗談でもそんな事言わないで。
 ――あは、本気ですよ?

 二人に、言葉など既に必要なかった。

「不吉な事言うなぁぁぁ!」
「お供しますってば。
 でも、今回は、是で終わりですよね……ちゃんとお返しできて、良かったぁ」

 心からの呟きは、一日の疲労が籠っていた。

 だから、霊夢は何も言わずポケットから長方形のお菓子を取り出し、早苗に向ける。

「あ……ありがとうございます。あれほど食べたのに、疲れているとやっぱり食べたくなりますね」
「同意するけど……チョコじゃないわよ。よく見なさい」
「へ? ほんとだ。塩コンブ」

 ですね――と、続けられる筈だった言葉は、飲み込まれた。

「そう、塩コンブ」
「あ、はは……間に、合いますかね」
「間に合わせるのよ。……正直、厳しいけど」

 時間的にも各々の身を苛む疲労を考えても、厳しい。
 けれど、行かなくてはならない。
 霊夢の目はそう語っていた。

「じゃないと、あいつはきっと、いじけてしまうわ」
「でしょうね。――行きましょう」
「ええ、行くわよ」



 ――地霊殿に!



 意気込む二人の前に、黒い空間が開かれた。

「……紫!? 邪魔をするなら!」
「――調伏致しますっ!」

 陰陽玉が飛び出し、お祓い棒が向けられる。

 二人の剣幕に、両手を上げながら隙間より出てきたのは、結界の大妖怪――ではなく。

「驚かせたか。あいすまん」

 その式、八雲藍。

「え、何、送ってくれるの?」
「よ、良かった。是で、間に合います!」

 向けられる言葉の主人との違いは何だろう。
 藍は苦笑しつつ、頷く。

「私なりのお返しだとでも思ってくれ。――早苗、頂いた物、美味かったぞ。色も良かった」
「へーへ。どぅせ、私はおまけですよーだ。……色?」
「金色ですね。お渡ししたのはあぶらげです」

 胸を張る早苗に半眼を送る霊夢だったが、贈られた者の満足げな頷きに、頭を振るにとどめる。

「尤も、送れるのは地上と地底の境までだ。す――」
「十分」
「ありがとうございます!」

 重ねられる言葉。告げられる礼。藍は各々の態度に、我知らず微笑みを浮かべた。



 隙間へと踏み出す。
 早苗が追随してきているのを確認し、霊夢はその身を放り込んだ。
 ――一拍後、顔だけを戻し、隙間の使用者に頭を下げる。

「借りはそのうち返すわ。それと、あんたには渡せなくて――」
「気にするな。橙が参加できん行事ゆえ、私も積極的には加わらんかったし」
「……でしょうね。あと、私がそんな事、気にすると思う?」

 問われ、藍は笑う。

「文脈を考えれば是なんだがな。全く、お前は解らんよ」

 恐らく、紫様とてわかるまい――心で呟く。

「も一つ。あいつにも、借りは返すって言っといて」

 ぶっきら棒に言葉を残し、霊夢は隙間の中へと完全に入っていった。



 霊夢が隙間の向こう、地上と地底の境に着いたのを確認してから、藍は笑う。
 心底から湧き上がる衝動は、実に愉快。
 暫くの間、闇に声を響かせ、呟く。

「私が、独力で空間開閉をできないのを知っていたか。全く、大した奴だ」





《地底》



「やぁ、激しい運動の後に甘い物は有難いね、パルパル」
「誤解されるような言い方をしないでよ! 大体、ヤマメ、あんたは」
「弾幕ごっこしてたんだから、嘘は言ってないじゃん。ほらほら、あーん」

 あーん――水橋パルスィの開かれた口に黒谷ヤマメが放り込もうとしたのは、己が舌。

「――って、何をするかーっ!」
「ちっ」

 未遂。





《旧都》



 酒のつまみにはならないねぇ――とうの昔に出来上がっていた伊吹萃香は静かにけらけら笑う。器用だ。
 私らは一かけらずつ、後はこの子にやろうじゃないか――同じく囁くように言うのは、星熊勇儀。

 その理由は、勇儀の膝を占有する桶、もとい桶娘キスメ。

 彼女の桶には、彼女自身と二つの袋が入っていた。





《地霊殿》



 主たる妖怪、心を読む少女、古明地さとりは、断固とした口調で眼前の妹とペット二匹に己が意志を伝える。

「いいですか、こいし、お燐、お空。
 確かに、私は一月前、貴女達やペットの他に、地上の二人、巫女と風祝に贈り物をしました。
 それは常日頃世話になっているからであって、他意はありません。
 そもそも純然たる好意に他意などありましょうか。
 他意など、他意なんて、た……うぅ……」

 言ってる途中で勝手に挫けた。
 姉へと主へと、心配げに駆け寄る古明地こいしと霊烏路空。
 取り残されたのか、呆れたのか――或いは両方か、火焔猫燐は溜息を吐きながら、口を開く。

 ――前に。

「えぇえぇ、そうですよ、そうですとも、お燐!
 貴女が言うように他意ありましたよ、ありまくりですよ!
 霊夢さんはわけ隔てなくお返しをしてくれるとの噂ではないですか!?
 私だって一度位は館以外の者からお返しを頂きたいんですよ、悪いですか、悪かったですね!」

 もう止まらない。

 堰を切ったように、防波堤が壊れたように、さとりの嘆きは続く。
 有り体に言えば、ペットに愚痴る主人の図。
 客観的に見れば、とても、物悲しい。

「貴方はそう言いますけどね! 私からの贈り物など、何処の何方が喜びましょうか!?
 きっとお渡ししたってけんもほろろに逃げ出されるに決まっています!
 だって、私は、私は――

 忌み嫌われた地底の住人にさえ怖れ怯まれる者、誰にも好かれない者、古明地さとり」



「――そうやって勝手にヒトリで話出すからでしょ。ったく、悪かったわよ。ほら」
「遅れた事と、台詞に対して、ですね。こん、ばんは、さとり、さん。どうぞ、です」



「お二人とも愛していますーっ!」

 空より舞い降り地に足をつけた二人に、己が身を弾丸に変え、さとりは飛び込み、白い袋を掴み取る。



 霊夢は顔を顰めながらも受け止め、早苗は微笑みつつよろけた。



 愚痴を一身に浴びていた燐も笑みを浮かべる。主の喜ぶ様は、さも――。

「誰が、級友が皆親と共に帰り砂場で寂しげに一人で遊んでいた女童ですか、お燐!?」
「にゃ、あたい、寂しげとしか思っていません、さとり様」
「鴉は鳴くので帰りましょう! かーかー!」

 半眼を向ける燐と違い、空は頬を膨らませて二人からさとりを引っ張る。
 その空を、今度は燐が強く引っ張った。
 愛する二匹の感情に、さとりは笑む。

 彼女の袖を引く者がもうヒトリ。

「と、どうかしましたか、こいし?」
「お姉ちゃんは、霊夢と早苗を愛しているの?」
「彼女達に向けるのはフィリア、お燐やお空に抱くのがアガペー、貴女に想うはエロースよ」
「ふーん、お姉ちゃんは愛を一杯持っているのね」
「誰より貴女が一番好きよこいしーっ!」

 あたるダイブ。けれど、当たらなかった。燐に止められた。

「何をするんですか、お燐! エロを体現しようとする私を何故、阻みます!?」
「語るに落ちたって言うか、他所様の前で服を脱ごうとしないでください!」
「さとり様が脱がれるのなら私も脱ぎます! お揃いです!」
「あたいの前だけにしろーっ!?」

 わーわーきゃーきゃーもみもみくちゃくちゃ。



 一連の流れを呆然と見ていた霊夢だったが、暫くして我に返り、息を吐く。

「他はともかく、空にはまだ用があるんだけど。
 ……何やってんだか。早苗も、言って――」

 肩を竦め、話を振る。けれど、言葉は途中で途切れた。

「……早苗?」
「あ……えと、はい。すいません、少し、ぼぅとしていました」

 振り向いた早苗は、頬を掻き、苦笑を浮かべている。

 ――指に隠された一筋の汗を、霊夢は見逃さなかった。

 だから、彼女は、大声で言う。

「あー、疲れた! 漸く返し終わったし、さとり、今日は泊めて頂戴よ!」

 未だ縺れ合うヨニンの傍を通り、館へと進む。
 霊夢とて疲労は溜まっている。足取りは重い。
 故に、言葉には一つの嘘しかなかった。

「……何よ?」

 振り返り、面倒臭そうに問う。

 大股で歩く霊夢の袖を引くのは、先程誰の袖も引かなかった者。
 嘘が通じない者。ただヒトリを除いて、全ての心を覗ける者。
 つまり、この館の主、古明地さとり。

「無茶苦茶な事を考えますね、貴女は」

 射抜くような瞳を、霊夢は真っ向から受ける。

「……地上からはるばるやってきたんだから、泊めてもらう位罰は当たらないと思うんだけど?」
「お勧めはしかねますが、確かにそれが一番てっとり早いでしょう。私が保証しますよ」
「そりゃまぁ、今更旧都に戻るのは嫌だしね。ほら、早苗も、来なさいよ」
「わかっているとは思いますが、彼女には無理ですよ。もちません」
「――のっ……。何するつもりよ。手は出させないからね」

 燐も空も、息をのんだ。
 会話は軽口の応酬で、他愛ない。
 だと言うのに、弾幕ごっこの最中の様に、緊張感が張り詰めている。

 霊夢はさとりを見た。
 さとりは霊夢を視た。

 先に視線を逸らしたのは、霊夢。

「……私が一緒に、いるんだから」

 大した娘だ――さとりは思う。
 全てを暴かれながら、それでも霊夢は己が言葉を貫き通そうとする。
 或いは、そうであるからこそ、彼女は博麗の巫女なのかもしれない。

 けれど、貫き通そうとすればするほど、霊夢は嘘で固められていく。

 だから、さとりは砕いた。

「私に嘘は無駄ですよ。貴女は一緒にいれないでしょう?」

 例え憎まれようとも、彼女は彼女達に、親愛の情を抱いていたから。

 問いかけに振り向く霊夢を待っていたのは、嘘を暴く言葉。

「早苗さんはお預かりしますよ。
 ですが、霊夢さん、貴女には戻る力がある。
 そして、貴女はすぐに地上へと戻らなくてはいけない」

 歯を食いしばる霊夢。言い返せないでいた。

「お空の『力』を防御陣で防ぎつつ推進剤代わりにする――無茶苦茶もいい所ですがね」

 ペット二匹は顔を見合わせる。
 燐は思った――お空の力を真正面から受ける? 馬鹿な!
 空も思った――私の力でそんな事が出来るのね。今度、お燐に試してみよう!

 逃げてー、お燐――心で呟くさとりの耳に、軽口が返ってきた。

「……何、勝手にヒトリで話進めてるのよ。馬鹿馬鹿しい。私がそんな事、考えていたと思う?」
「本当に、大した方ですね。私と言えど、その応えには否と返したくなりましたよ」

 霊夢は、拳を強く握る。叫んでしまいそうな、嘘を認めてしまいそうな自分が腹立たしかった。

「大体……大体ね、あんたはさっき、嘘って言ったけど、私は嘘なんて」
「ずっと、ご自身の心についていたでしょうに。尤も――」

 被せた言葉が、更に被せられる。
 被せられたのは後ろからの声。
 切れ切れの、声。

「言葉、でも、ですね。――あは、駄目ですね、私。また、忘れてしまって、いました」

 額に手をあてながら、それでも微苦笑しつつ、早苗は言った。

「――! 馬鹿! もう、行く所なんてないわ!」
「……はい、その通りです。行く所は、ありません」
「そう、よ、だから、終わったのよ、全部、返し終わった……」

 震えながら、どうにか吐き出す霊夢に、早苗は、目を細め、首を横に振った。

「それが、嘘です。――霊夢さん、早く、日が変わらぬうちに、神社へと、お戻りください」

 早苗は、糸が切れた人形のように地へと膝をつく。
 さとりが言ったように、彼女にはもう、戻る術は残されていない。
 霊夢が代わりに言ったように、彼女の疲労は既に限界へと達していた。

 霊夢は駆け寄り、早苗の肩を抱く。

「……ヤよ」
「早く、――」
「嫌よっ!!」

 霊夢もまた、限界だった。

「嫌、絶対に嫌!
 此処まで来たのに、此処まで一緒に来たのに!
 置いていくなんて、絶対、絶対、嫌よ、嫌だからねっ!」

 同じ単語を、童の様に繰り返す。
 早苗は、そんな霊夢の肩に手を伸ばし――止めた。
 抱きしめてしまっては、志半ばで力尽きた自分と同じように、霊夢を道連れにしてしまう。

 早苗にとって、それだけは絶対に嫌だった。

 燐は目を伏せた。見ていられない。
 空も燐に倣う。心を覆う漠然としたものは、彼女に覚えのないものであった。
 さとりは見続けていた。それが、こうなる事をわかりつつ囃したてた己への罰だと考えていたから。

 そして、こいしは袖を引っ張った。



「ねぇね、霊夢」



 あろう事か、嘆きの声をあげる巫女の袖を。

 ――こ、こいし! 戻って来なさい! めっ!
 ――こいし様、ちょっと無意識過ぎます!?
 ――制御棒、だいぶ、温まってきた。

 各人の思いが声になる前に、目元をさっと拭った霊夢が口を開く。

「な、に、こいし?」
「ずっと考えてたんだけど。霊夢も、たくさん愛を持っているの?」
「は? え、や、どうかしら……?」
「むぅ……じゃあ、お姉ちゃんの愛は一方通行?」
「そ、そうでもないわよ? えっと、なんだっけ、フィリア? あれなら、まぁ」
「ほんと? 霊夢もお姉ちゃんを愛してる?」
「愛してる愛してる」

「じゃあね、早苗も――」



「うんうん。早苗も、愛してる」




 ――リミットブレイク。
 ――オーバードライブ。
 ――V-MAXIMUM発動。
 ――やぁぁぁってやるぜっ!



 Warning! Warning! Warning!



「きゃっ!?」
「あ、それ、私のぉ!」
「うにゃ、離れて、離れて、お空!」
「こ、こいしも! こっち来なさい、早く、早く!」



 そっと優しく肩を掴まれ、抱きしめられ、霊夢は早苗を見上げた。



「え……っと?」
「夕方頃に、きっと、来年も行く場所が増えると言いましたよね?」
「あ、うん。月とか星とか。流したけど、そも、どうやって行けって言うのよ」

 早苗の声は落ち着いている。
 だから、霊夢も軽口を返した。

 早苗は微笑む。霊夢は笑う。

「お連れしますよ。何処へでも」
「……冗談よね?」

 さぁ――とはぐらかし、早苗は空へと舞った。

「なんか……何とかなるっぽい」
「ですね。落ちないように、お気を付けて」
「絶対に落としませんよ。では、また何れかに」

 見上げる四名に、手を振り、頭を下げ――巫女と風祝は、光となった。

 地上へと昇る赤と青、そして、白。
 見上げ続けるさとりには、混じったように見えた。
 さとりの視覚が捉えた色は、つまり、薄い薄い、紫。



「お姉ちゃん、お姉ちゃん!」
「さ、さとり様!」
「――と、では、戻りましょうか」

 愛する妹と愛するペットの呼びかけに、さとりは振り向きながら応える。

「あら、お空はって、制御棒がもうぱんぱんね。うふふ、いけない子。我慢しなきゃ駄目よ?」

 ――無理ですぅぅぅっっっ!

 声か心か。
 叫び、放つ空。
 直撃を受けたさとりは、打ち上げられ、墜ちた。

 防御陣は間に合わなかったようだ。





《博麗神社近辺》



 暗がりに、声が二つ。



「なぁ……いいだろ?」
「でも、そんな、私には……」
「お互い、放っとかれた身じゃないか」
「そう……だけど、ぁん」
「抵抗しないと、続けるよ?」
「……意地わる。選択肢を与えないで」
「あんたが来てくれた時から、私には一択しかなかったんだ」



「久遠の夢を、私に見せて」
「世界の全てを忘れさせてやる」



「……あら、あらあらまぁまぁ、早苗ちゃん?」
「……おんや、霊夢、そんな怖い顔してどうしたい」



「え、お返し? わ、ありがとう、後で食べさせてもらうわね」
「こいつぁ美味そうだ。――だけど、一番美味そうなのは、あんただよ」
「やだ、恥ずかしいわ。でも、うふふ、残さず食べてね」
「その逞しい毛だって食ってやるとも!」
「あぁん、その大きな翼で私を独り占めにして!」



 準備なくして神風が巻き起こり、途中が省かれ夢想天生が叩きこまれた。







《博麗神社》



 空はもう、真っ暗だった。



 縁側まで歩き、先に腰をおろしたのは早苗。

 色々超えた状態はそう長く続かないようだ。

「疲れましたねぇ……」

 心底からの呟きに、霊夢は同じく心底からの言葉を返す。

「最後で、どっと疲れたわよ……」

 よろよろと進み、早苗の横に座る。

「まぁ、でも、みんなに返せて、間に合って良かったわ」
「……そうですね。……間に合いました」

 地霊殿での早苗の様に、霊夢の疲労も限界に達していた。

 だから、その間の意味に気付かない。

「ごめん、ちょっと、借りる……」

 言葉と同時、霊夢は体を傾ける。
 自身より少し背の高い早苗の肩に頭を預けた。
 もはや、部屋に戻り布団を敷くのも煩わしい。

 黒い髪に頬を擽られ、早苗は微苦笑しながら告げる。

「こんな所で寝ると、風邪を引いてしまいますよ」
「そん時ゃ、摩り下ろし林檎お願い……」
「もうっ」

 睡魔と疲労と達成感が霊夢を覆う。
 あと少しで自分は眠りに落ちると思った。
 暫くは起きないだろうとも――この枕は素晴らしい。

 けれど、その前に。

 霊夢は、最後の気力を振り絞り、見上げ、言った。



「付き合ってくれて、ありがとね。さなえ……」



 肩に寄りかかる霊夢の寝息を確認してから、早苗は小さく小さく呟いた。



「私は、間に合いましたけど」



 自身の瞼も、すぐに落ちるだろうな。
 そう感じつつ、霊夢の髪に額を軽く当て、続ける。



「霊夢さんは、間に合いませんでした」



 今、自分はどんな顔をしているんだろうか。
 ふと、早苗はそんな事を考えた。
 きっと、笑っているんだろうな、と続けた思った。



「来年は、おかえし、してくださいね……れいむ、さん」




 乙女二人は眠りに落ちた。

 彼女達を包むのは、当り前の様な寒気ではなく、不自然な暖気。



 貸しは二つね。返してよ、お二人さん――夢見る二人に、声は当然、届かない。届かせるつもりも、なかった。






                      <了>
まさか二日遅れになろうとは。二十五度目まして。

これ程までに前作を後悔した作品はありませんでした。
急きょ出て頂いた地霊殿が一番長いってどういう事ですか。
でも、書いてて楽しかったのも事実なんだよなぁ……。

出ていない方々は、単に誰にも渡していないだけです。概ね、保護者の方々ですね。

あと。一番ノって打ったのは、『DEAD OR BOIN』。二番目は『ナイトバグテンペスト』。
道標
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.1860簡易評価
8.80名前が無い程度の能力削除
その瞬間、二人は間違いなく幻想郷最速。
終始ノリノリですっ飛んでいけました。
11.80名前が無い程度の能力削除
これは素敵な霊夢と早苗さんですね。
私も楽しく読ませて頂きました。
20.100名前が無い程度の能力削除
なんという甘いホワイトデーw
22.100名前が無い程度の能力削除
幻想郷は砂糖で出来ているのですね!!
久々におねえちゃんな早苗さんではなくオットコマエな霊夢を堪能させていただきました。

わーわーきゃーきゃーもみもみくちゃくちゃ
25.100苗木削除
流石『ぱぁぅわおぶらぶ』、不可能はないなぁw
所々にある小ネタも面白かったですw

そして最後の紫がカッコよく思ってしまった…何故だ!?
ギャップって恐ろしい……!!
30.無評価謳魚削除
取り敢えず貴方の早苗さんは超越し過ぎ。だがそれg(ry
「ナイトバグテンペスト」は良いなぁと。いえ「DOB」もぶっ飛んでましたが。
幻想郷最高。百合百合最高。魅魔×神綺最高。
あと「ピンチをチャンスに」って「トリーズナー」でしたっけ?
31.100謳魚削除
残念!謳魚は点数を入れ忘れてしまった!
33.100名前が無い程度の能力削除
愛ってすごいなあ
39.100名前が無い程度の能力削除
『ぱぁぅわおぶらぶ』流石です。
カップリングが豊富ね。