Coolier - 新生・東方創想話

ひどく仲のよい姉と妹

2004/10/16 11:49:28
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 しとしとと雨の降る夜でした


 妹が、姉に呼びかけました

「雨が降っている、雨が降っているわ、お姉様」

 姉が、妹に答えました

「知っているわ、知っているわよ、妹」


「お姉様、私のお姉様。お外に出てみたいわ」

 妹が、そういいました

「妹、私の妹。それはかなわぬことだわ」

 姉が、そう答えました


「お姉様、わがお姉様。どうしても?」

 妹は、訴えました

「妹、わが妹。どうしてもよ」

 姉は、退けました


「お姉様、たった一人のお姉様。いっしょに遊びたいわ」

 妹が、姉へこいねがいました

「妹、血をわけた妹。それはできないことよ」

 姉が、妹をこばみました


「お姉様、いとしいお姉様。私のところへ来て頂戴」

 妹が、ぶるぶると震えながらいいました

「妹、顔も憶えていない妹。わがままはいわないで頂戴」

 姉が、従者の茶を冷やしてやりながらいいました


「お姉様、お姉様。今から、逢いに行くわ」

 妹が、床に這いつくばりながら、いいました

「妹、幼い妹。もし逢えたなら、可愛いおべべを着せてあげられるのにね」

 姉が、従者のボタンを外しながら、いいました


「お姉様、お姉様。どうしたら?」

 薄暗い地下室で、しみ込んできた冷たい水に顔をうずめながら、妹が呼びかけました

「妹、ああ妹。どうしてもよ」

 ほの暗い寝室で、温かくにじみ出る従者の血をすすりながら、姉が答えました


 しとしとと雨の降る夜でした
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