Coolier - 新生・東方創想話

始まりと終わりの境界に優曇華の花は咲く

2004/10/02 07:48:31
最終更新
サイズ
13.89KB
ページ数
1
閲覧数
640
評価数
1/40
POINT
1620
Rate
8.02







夏の終わり。秋の始まり。どちらともはっきりしない季節の境目。

静かに流れる風を全身に感じながら、妖夢は一人剣を振るっていた。

一振りすれば尊敬する己が師に追いつこうと。

二振りすればあの桜咲く季節に出会った女性を追い越そうと。

ただ一心に、妖夢は剣を振るい続ける。

「――っ!」

1000ほど振ったときだろうか。ふと周囲の空間が歪み、強い気配がもれてくるのがわかった。

無差別にばら撒かれる威圧感。

それに妖夢の脊髄が反射的に反応し、懐に持っていたクナイを投げつける。

「えいっ!」

しかしクナイは、その威圧感を生み出す張本人の気の抜けた声とともに現れたすきまによって阻まれる。

「……紫様?普通のすきまで防げばいいのに、なんでわざわざ私を呼び出すんですか?」

正確にはすきまから呼び出された藍の額に突き刺さったわけだが。

「あら、普通なんてつまらないわよ?人生には意外性が必要で、それを追い求めるのが人生よ?」

「だからって自分の式をネタに使わないでくださいよぉ…」

幽々子と同じようなことを言っている紫を見て、妖夢は思わず藍に同情してしまう。

西行寺幽々子と八雲紫。

それは妖夢や藍にとってお互い離れるつもりもない大切な主人なのだが、はたから見ればその光景は哀愁漂うものにしか見えないのだから仕方がないだろう。

「お久しぶりです、紫様。幽々子様なら、多分屋敷にいますけど…今日はまた突然ですね。どうしたんですか?」

紫の隣に立って一生懸命額からクナイを抜こうと頑張っている藍に心の中で合掌しながら、あらためて紫に向き直る。

紫はいつものようにすきまに腰掛け、微笑を浮かべている。

――あなたの瞳はどこを見ているのですか?

紫のこの姿を見ると時々、妖夢はそう問いたくなる。

今だってそうだ。

果たして紫は今、自分を見ているのだろうか。藍を見ているのだろうか。それとも両方とも見ている?いや、もしかしたら何も見てないのかもしれない。境界を介して全てを見ているのかもしれない。

紫は、妖夢にとって幽々子と同じくらい尊敬できる人物だ。

だからこそ、時々その姿を見て、どうしようもなく怖くなるのだ。

「ん~。今日はちょっと込み入った事情があってねぇ…まぁ、いろいろと面倒くさいから幽々子と一緒にぱぁっとお酒でも飲もうかなと思ったのよ」

「紫様、今日はほどほどにしてくださいよ?あとで橙だって呼ぶんですからね?」

「わかってるわよ。…んもぅ、藍ってば少し真面目すぎ。前は橙みたいで可愛かったのに…」

「ゆ、紫様っ!?」

「ふふ、冗談よ。藍は今でも十分可愛いわよ?」

藍と会話する紫の姿を見て、妖夢はほっと息をついた。

よかった。どうやらもういつものように親しみやすい紫に戻ったようだ。

「では、先に幽々子様のお部屋に向かってください」

「おや?庭師殿も一緒に来ないのか?ほれ、今日は酒もつまみもこちらで用意したぞ」

藍は自分の袖からちらりと酒とつまみを見せてから、再びクナイの除去に取り掛かる。

「(まだ抜けてなかったのか…)いえ、今日はあの子も来るということなので、あれを用意してこようかと」

「あぁ…あれか。しかし、あれが大好きな橙の気持ちはまぁわからなくもないが…庭師殿も随分と物好きだな」

言いながらふっと息を吐き、クナイを引く手に力を込める。

「おっ?おぉおっ?」

あともう少しでクナイが抜けそうなのか、変な声を出しながらよりいっそう力を込める藍。

すると数秒だけクナイがぐらつき、クナイはずぶりという音を立てながら抜けた。

「おぉうっ!?」

瞬間、藍の額からぴゅ~っと血が吹き出る。

不意の出血に足がふらついたのか、藍はばたりとうつ伏せに倒れてしまう。

「あらあら。それじゃあ私たちは先に行ってるから妖夢もまたあとでね?」

そう言って紫は藍をすきまの中へと無造作に放り込み、自分も中へと入っていってしまった。

「おぉっ!?おおおぉぉぉぉぉ……!」

「藍~?勝手に落ちていったらどこか知らない場所に落とされるわよ~?」

藍の悲惨な声と紫の嬉々とした声ががだんだんと遠ざかり、そしてすきまも消えていく。

「……紫様、すごく楽しそうだったなぁ」

剣を鞘にしまいながら、妖夢は思わず苦笑してしまう。

……あれが他の人から見た自分と幽々子の姿なのだと自覚はしていたが、あえて気にしなかった。

それは、気にした者負けだ。きっとそうに違いない。だから自分は気にしない。気にしてる訳がない。

「…あ、なんだか泣けてきた」

妖夢はぐしぐしと袖で涙をぬぐいながら自室までの道を駆ける。

そんな中で、ふと思いついてしまった言葉に、またほんのりと涙してしまう。

――世の中って、世知辛いなぁ…。



☆★☆★ 



「……むむ?なんだか面白いことを見逃してしまった気がするわ」

幽々子は自室で寝そべりながら、呟く。

「何かしら。……む~、気になる。そうだ、妖夢でも呼んでからかってみましょう」

ぽんと手を叩き、立ち上がる。

――と。

「……ぉぉぉぉおおおおっ!?」

つい先ほどまで自分が寝そべっていた場所の上空にすきまが開かれ、そこから変な物体がうめき声をあげながら落ちてきた。

「あら?なにかしら、これ。ナマモノ?食べられるかしら」

せっかく立ち上がったのにもう一度しゃがむなんて面倒くさかったが、なにやら面白い匂いがするのでしゃがむことにする。

「ふふ、幽々子?それは私のものなんだから勝手に食べちゃダメよ?」

「あら、紫じゃない。……ていうことは今日は宴ね。さっそく妖夢におつまみを作らせなきゃ」

そのすきまからさらに落ちてきた紫を見て、幽々子は再び立ち上がる。

どうやら幽々子の脳内では紫がやってくるのと大騒ぎするのとは同義らしい。

紫は苦笑しながら、それを制した。

「それはいいわ。今日はそれほど長居するつもりはないの。…そう、これは前座みたいなもの。だからお酒もおつまみ全部こちらで用意してあるわ」

「……むぅ、紫?宴好きの私を捕まえておいて前座はないんじゃないの?」

心底傷ついた…というか、拗ねた表情で幽々子が口を尖らせる。

「ふふ、まぁいいじゃないの。物語の始めに登場できただけ僥倖よ。これは本来、あなたには関係のない物語なんですもの」

「うわ、言い切られた。ひどいわひどいわ。この心の傷はあとで妖夢でもいぢめて癒すしかないわね」

「…………あの、そんなことよりも紫様?そろそろどいてくださいませんか?」

「あら、藍?私の下で何しているの?」

紫と幽々子の会話の間に入ってきた藍の声に、今気がついたとばかりに紫が下を向く。

「何してるも何も、紫様がそこに現れたんでしょうに。……それにしても、おも――」

「はっ!」

「ぐぉっ!?」

乙女にとって最大の禁忌とされる言葉を藍が口にしようとしたので、それを全体重を込めたパンチを脳天に叩き込むことで黙らせる。

いくら自分の境界を操って太りにくくなっているとはいえ、それは禁句中の禁句であることにかわりはないのだ。

「紫。あまり実力行使ばかりで式を困らせてはダメよ」

「言葉で徹底的に遊ぶあなたよりはマシよ。それに私は飴と鞭の使い方をわきまえてるわ。そんなもの、境界を操ればなんてこと……て、それよりもそろそろどいてあげないと、さすがに藍が可哀想ね」

大丈夫?と問いかけながら実はまったく心配などしていないだろう自分のご主人様を見て、藍は心の中で愚痴をこぼす。

(……絶対最後のは誤魔化しだ)

しかしまぁ、先ほど殴られた場所を撫でてくれたりクナイで出来た傷を(おそらく境界から拾ってきただろう)怪しげな薬で塗ってくれたりと普段は見ることも出来ない甲斐甲斐しいご主人様の姿を見ることができたのでよしとしよう。

「……なるほど。飴と鞭、ねぇ?私も今度妖夢にやってみようかしら」

「あなたの場合極端すぎるから止めたほうがいいと思うわよ?不信がられるだけだと思うわ」

「紫、ひどい。私のことなんだと思ってるの?」

「単純明快騒ぐことが大好きで裏表のない性格の何故カリスマが高いのかが永遠の謎とされる天然箱入り@娘」

「がびーんっ」

よよよと泣き崩れる幽々子。

まぁ三分もすれば忘れるだろうから放っておくとしよう。

紫はそう判断し、橙の準備が出来たかを確認するためにすきまを開く。

「橙、支度はもう出来て?」

「うん、ばっちりだよっ!」

退屈そうに座っていた橙が、ばっと飛び上がり屈託ない笑顔を見せる。

「ふふ、随分と待たせちゃったみたいね。ごめんなさいね?藍がいろいろとおっちょこちょいだからお迎えに来るのが遅くなっちゃったわね」

「ううん、そんなことないですよ」

「そ?ありがと。ほら、はやくこちらにおいでなさい」

「は~い」

紫が手招きすると、橙はまとめた小さな手荷物を持ってすきまに飛び込んできた。

「ふふ。飛び込んだら危ないって、いつも言ってるのに。学習能力がない子ね」

飛び込んできた橙をうまく抱きしめながら、かるく橙を嗜める。

「えへへ…だって紫さまに抱きしめられると、なんだかとってもあったかいんだもん」

「あったかい…か。だってよ、藍?」

紫はまるで勝者のような笑みを浮かべながら藍を見た。

その顔は、まるで橙は私の式だと言っているよう。

「ち、ちぇ~ん!私のことが嫌いになったのか!?ほ、ほら、私だってあったかいぞ!なにせ尾が九本もあるんだからなっ!」

両手を広げて、ついでに尻尾も広げてみせる。

橙に向かって「おいでおいで」としながらも、その顔はあきらかに焦っている。

「藍ったら必死ね。もしかしていっぱいいっぱい?」

「う…」

「藍さま、いっぱいいっぱいですか?」

「う…そ、そんなこと、ないぞ?」

そうは言うものの、冷や汗たっぷりの顔を見れば誰でも一目瞭然だった。

「まったく。藍は嘘が下手ねぇ。ほら、橙?藍が寂しがってるわ。向こうに行って慰めてきてあげなさい」

「は~い。藍さま?私、紫さまも好きだけど藍さまも好きだよ?」

紫から離れた橙がとてとてと走って藍のもとへとやってくる。

「ちぇ~ん!」

しかし離れているわずかな時間さえ惜しいのか、藍も駆け出してぎゅっと橙を抱きしめる。

どうやら本当にいっぱいいっぱいだったらしい。

その様子を楽しげに見ていた紫は、ふと幽々子の隣に妖夢がいることに気がついた。

妖夢の困った顔から推測するに、落ち込んできた幽々子に話し掛けた妖夢が幽々子の毒牙にかけられてじっくりといぢめられている最中なのだろう。

「あの子も、学習しない子よね」

もっとも、それがこの子達の可愛いところではあるんだけども。

「幽々子?妖夢で遊ぶのもそれくらいにしてあげなさいな。それよりも前座の役者は全員揃ったわ。そろそろ宴を始めましょう?」

紫がそう言うと、自然とその周りにみんなが集まり、その静かな宴は始まった。

――幽々子の部屋には、大きな襖がある。それは生前の歌人としての幽々子の名残。

春夏秋冬、その襖を開けては縁側で風流をよく楽しんでいた。

現在の幽々子はというと、冬はここから流れる冷気が嫌いだとは言っているが、概ねでは気に入っているらしい。

しばらくみんなで飲んでいたら、そんな襖の奥から秋の匂いが感じられて、紫は席を移動させた。

襖をゆっくりと開けば、広がる夜景に自然と酒もすすむ。

先ほど藍が酒はほどほどにしてくださいねと言っていたが、境界をいじってあるので問題はないだろう。

「紫~。なに一人で黄昏ているの?」

幽々子がその隣にやってくる。

「一人でのお酒もいいけど、お酌がいたほうがもっとおいしいわよ?」

紫のお猪口になみなみと酒を注ぎ、にっこりと笑いかける。

「ほら、向こうではちょうど酒が回ってきたのか妖夢と橙が遊んでるわよ」

幽々子に言われてそちらを向くと、そこには…。

「……にゃっ!」

「ふっ、あまいっ!」

ねこじゃらしを持つ妖夢と、姿勢を低くしてねこじゃらしを狙う橙の姿が。

「にゃっ!にゃにゃっ!にゃ~!」

「ふっ!はっ!ほっ!」

ねこじゃらしを動かす妖夢とそれを狙う橙。

その雰囲気はもはやじゃれ合いなどではない。立派な攻防戦だ。

「今日はいつもよりもこうなるのが早かったわね。二人ともよほど欲求不満だったのね」

「ふふ、見てみなさい。二人ともすごく嬉しそうよ」

橙のネコパンチがねこじゃらしもろとも妖夢の顔を狙う。

「ふっふっふ、甘いわよ、橙!剣士たる私の顔に傷をつけようなんて33年くらい早いっ!」

妖夢も既に酔っているのか、口調が普段と違っている。

「…どう、幽々子?今日もどっちが最後まで立っているか賭けない?」

「む~、そうね。今日はだいぶ妖夢も酔ってるし、今回は橙が勝つほうに賭けさせてもらうわ」

「あら、それじゃあ私は相打ちに賭けようかしら」

「……それ、賭けになってないわ」

「ふふ、私たちはお酒に強いのに、なんで子供達はこんなに弱いのかしらねぇ」

「紫様…それは無茶ですって……」

最初の一杯からほとんど飲んでいなかった藍も襖によってきた。

「プリズムリバーの曲がないのは少し寂しいですが…これはこれで、いいものですね」

つまみとして持ってきていた稲荷寿司をおいしそうに食べながら、妖夢と橙を見る。

どうやらここに移動してきたのは妖夢と橙の死闘から逃れるためらしい。

しっかりとつまみを全部持ってきているあたり、ちゃっかりしている。

「……ま、仕方ないわよ。本当の宴は、この物語が終わるまでお預けよ」

「ですね」

紫と藍は、月の傾き具合を確認しながら頷きあった。

出かける頃合は、あと小一時間といったところか。

「それまでは、せいぜいこの前座を楽しみましょうよ」

「はい」

「……楽しんでもらわなきゃ、私や妖夢の立場がないもの。本当、二人してずるいわ。ずるいずるいずるいずるい~」

「はいはい、我侭言わないの」

めっ、と幽々子をしかる紫。

(ん~。あの子達を見てたら、本当に少しだけ酔っちゃったかな…)

藍の言った、酒はほどほどにしてくださいよの意味が、少しだけ理解できた気がした。




☆★☆★ 




「……すぅ……すぅ……」

「……むにゃあ……負けない……ぞぉ……」

橙と妖夢の可愛らしい寝言を聞きながら、紫は微笑む。

「ふふ、橙ったらせっかくお泊りセット持ってきたのに着替えないで寝ちゃったわね」

「よく言うわよ。そういう風に仕向けたんじゃないの?紫ってば昔からそう言う癖があったものね」

「あら、どういうことかしら?」

「過保護ってことよ。大方今日は私の家に泊まりに行くわよとしか言ってないんでしょ?だから橙をはやく酔い潰したかった…何故ならこれから始まる物語に橙を連れて行くのは、危険すぎるから。でしょ?」

「そしてここに連れてきたのは、橙は寂しがり屋さんだからマヨヒガの家に置いておくのは可哀想だから…ね」

「……はぁ、いいわ。行きなさい。どうせ私は仲間外れよ」

「違うわよ。あなたにはあなたの…橙と妖夢の介抱をしなきゃいけないっていう物語があるからここに残らなければいけないだけ」

「……ふんだ。いじけながら欠けた満月でも見ることにするわ。一人酒にはもってこいだし、なによりもあなたが真面目になってるところなんて見ていてもつまらないだけだわ」

「ふふ、ゆっくりと見れるわよ?……今日限定だけれど幻想郷の夜は、私の手中にあるのだから」

「それはずばり、この月の異変を探る為?」

「違うわね。この月の異変を解決するためよ」

「残念。おいしいところは全部持っていっちゃうのね」

「当然よ。だってこれは、私と藍と、一人の人間が紡がなきゃいけない物語だもの」

「それは、この幻想郷を守るものとしての責務かしら?」

「いえ、幻想郷に住む一妖怪としての義務よ」

「そう…なら、手土産を期待してるわね」

「とびっきりの話を聞かせてあげるから安心なさい」

「それじゃあ私は宴の準備とプリズムリバーを呼んでおかないとね。もっとも、夜が明けてからだけど」

「紫様。……そろそろ行かないと、橙が起きるまでに戻って来れませんよ?」

「あぁ、そうだったわね。…それじゃあ、幽々子。橙のことは任せたわよ?」

「えぇ、いってらっしゃい。……まぁ、紫のことだし、失敗はしないと思うけど、気をつけてね」

「あら、幽々子が心配なんて珍しいわね?」

「まぁ…ね。今回は相手が相手だし」

「ふふ、そう思うなら願掛けに高いお酒でも用意しておきなさい。きっとご利益抜群よ」

「現金なものね」

「妖怪ですもの」

「「それじゃあ…」」

「後は任せたわよ、永遠の死人姫」

「はやく行きなさい、悠久に囚われた狭間」

夏の終わりと、秋の始まり。

欠けた偽りの満月と満ちる本物の満月。

全ての境界を分けるために、今、一匹の妖怪と一体の使い魔と、一人の人間の物語が始まる――。







優曇華の花…まぁ、連想するのはウドンゲなわけで…そのつもりで読んでた方、フェイント気味でごめんなさい。(汗
補足しておきますと、優曇華の花というのはインドの想像上の植物の花。
なんでも3000年に一度しか咲かない貴重なものだとか。
今回は永夜抄前、紫様がいかに本気を出そうとしているか、ということでこの名前を。
て、3000年に一度しか咲かない花に比喩される紫様の本気って…。
ついでに書いておくと、以前に投稿したご主人様の秘密、を読んでいただけると今回の前半の紫様と藍の台詞の掛け合いが多少は面白く感じられるかも…。
実は一番書いてて楽しかったのは一番最後の台詞の応酬だったり。
幽々子お嬢様の少しだけ真面目なところが書けたし。
展開が早いのはいつものこと。…うぅ、もっとゆるやかに展開させられるように精進せねば…。
つかさ
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.1580簡易評価
19.40いち読者削除
 この作品の藍は不憫すぎやぁ(ノД`)
 刺さるわ落ちるわ乗られるわ、挙句橙は取られそうになるわ……。

 けれど、
>「当然よ。だってこれは、私と藍と、一人の人間が紡がなきゃいけない物語だもの」
 とあるように、藍も物語の一員としてしっかりと数えているあたり、紫もそこまで鬼ではないようで。
 また、幻想郷という大局を見つつ、橙という近しい者への配慮も欠かさないあたり、やはりこの妖怪少女は只者ではないですね。それこそ、3000年に一度という大層な気まぐれがもたらしただけかも知れませんけど(笑)。