常に騒然とした様子で割かし一部を除いて微妙に整理がなされていない紅魔館の図書館。
その面積は非常に広く、一日で見て回ることが出来ないほどといわれているそんな大図書館の中、私は本の山を積み上げそれを突き崩す作業を先ほどからずっと行っていた。
山を積み上げているのは図書館付きで私専属の秘書、小悪魔。
その山を突き崩しているのが私ことパチュリー・ノーレッジその人である。
「これでもない……これも違う……」
そうやって本の山と格闘している最中におもいっきり大きな音を立てて霧雨魔理沙が遊びに来た。
「よう、資料調べなんかほっといて遊びに行こうぜ」
来るなり、そう言って連れ出そうとする魔理沙の顔をちょっと見る。
いつも暇そうにしている彼女には悪いが、私は今の所そこまで暇ではない。
作業に戻らせてもらうとしよう。
魔理沙は作業に戻る私を見ながら、
「なんか、忙しそうだけど、そんなに大事なことなのか?」
と声をかけてくる。
……正直可也うっとおしい。
私は魔理沙の質問に答えながら作業を進めることにする。
「ええ……新しい魔法を開発するための資料探し。魔法使いにとっては最優先事項といってもいいほど重要なことよ」
「新魔法ねぇ……パチュリーはもう既に十分強いんだから、ちょっとくらい手ー抜いたって大丈夫だって。っつーことで遊びに行こうぜ」
割と真剣に探しているんだけど……。
確かにいつもこの部屋に篭ってなにやら本を読んでいるのは確かなので、いつもどうりの姿に見えるのかもしれない。
私は軽く魔理沙をにらんで、一旦追い払うように大きな声で再度追い払う。
「いいからほっといて、魔理沙、これは私の問題なんだから」
けれど、気にした風もなく魔理沙は私に質問してきた。
「大体、どうしてそんなに真剣に資料探しなんかやってるんだ?」
「確か三日ほど前の事……、ホムンクルスゴーレムというのだけれど、その魔術を使う魔法使いがいたのよ」
「ホムンクルスゴーレム?人形だったらアリスが使ってるけど、アレのことじゃないのか?」
「違うわよ。アリスの持っている人形使いではなくて、魔法の一環としてのホムンクルス」
「まぁ、よくわからんけど、違うって言うのはわかった。それで、その魔法を調べてるわけだ」
「キッチリとした魔法による人形製作の方法と言うのを昔やっていたことがあるのだけれど、その熱が再燃したって言う所ね」
「再燃ね……」
「所で、その資料の山で調べているのはなんだ?」
「とりあえず使った魔法使いについて調べることにしたの」
「使った魔法使いねぇ」
「使った本人の特徴はここ三日くらいで大体わかったのだけれど、可也大掛かりな魔法のはずだから使い手としての資料等が残っているはずなのよ。それで、今資料を探してたって訳」
「ふぅん……で、どんな奴なんだ?」
「今の所わかったのは六枚の羽を持つ伝説の魔法使いで、名前は神綺。銀色の髪を持つ偉大なその魔法使いは、過去、魔界といわれる世界を作り、その世界の住人たちも作り出した」
まず、大魔法使い全集に載っていた記述のうち覚えていたことをいう。
後は、ええと……。
「幾人かの自分の下で働く物達を除いては自動的に生命が生み出される仕組みを同時に製作、また、今現在人妖問わず使用されるスペルカードシステムの元素となった魔術式を製作し、他、自分の側近たる夢子、ユキ、マイと言った者達と共に現在も魔界にて活動中とされる」
手元にあったメモをちょっと見て、魔理沙に今さっき調べ上げた資料の内容を伝えると、
「六枚の羽を持つ伝説の魔法使いねぇ、実際会った事があるけど、とてもそんな凄そうな奴にゃ見えなかったな」
……と思わぬ答えが返ってきた。
「知ってるの、魔理沙」
「知ってるも何も、昔会った事があるぜ」
「少しは役に立ちそうな情報を持ってそうだし、小悪魔に命じて紅茶とお菓子を用意してもらうから詳しいことを教えてもらえる?」
その言葉どうりに丁度近くで資料を積んでいた子悪魔に
「こあ、悪いけれど私と魔理沙に紅茶……それから、台所の私専用冷蔵庫の中からチョコレートケーキを持ってきて」
「わかりました。それじゃあ行ってきますね」
魔理沙の接待用の菓子と紅茶を用意させて、魔理沙の話を聞くことにした。
「さて、小悪魔に行ってもらったし、ちょっとだけテーブルの上をかたづけるから、魔理沙も手伝って」
「あーーー。まぁ、美味しいチョコレートケーキを食べさせてもらえるっぽいし、たまにゃーーてつだうか」
小悪魔がチョコレートケーキと紅茶を用意してくる間、手早くテーブルの上のものを整理して、隣の机の上の山に重ねる。
なんか地獄の小石積みを思わせてくれる不安定な様相に見えなくもないが、この際多めに見ておこう。
……と、整理をしているうちに小悪魔が戻ってきた。
「さて、魔理沙が見たという神綺の話を聞かせてもらおうかしら」
図書館の長机の反対側に魔理沙を座らせて、真ん中にテーブルクロスを敷いて、小悪魔が持ってきたチョコレートケーキを食べながら休憩モードに入る。
咲夜のお勧めで作ってもらっていたチョコレートケーキだけど、やっぱり美味しい。
ガトーショコラ風の一見そっけない外見の中に倉庫に眠らせていた胡桃が効いていて絶妙な触感を楽しませてくれる。
……っと、まぁ咲夜の手作りチョコレートの話は置いといて、魔理沙の話を聞かないと。
「幻想郷に来る前から私と霊夢が魔物退治って言うか妖怪退治って言うか、そういうのを生業にしていたのは知ってるよな」
「ええ、何回か魔理沙に武勇伝を聞かされていたわね」
「その妖怪退治をしていた頃に会ったボスの一人が神綺で、夢子やユキやマイと言った従者を従えていた覚えがあるぜ」
「へぇ……。それで神綺もその時に合ったのよね、強かった?」
「うーーーん、自分の従者のメイドよりも弱かったような気がするな」
「きっと、手加減してくれていたのよ」
「なんか結構本気っぽかったけど、まぁ手加減してくれてたってことにしとくぜ」
「後、幻想郷に住むアリス=マーガトロイドは彼女の製作物の一つとされている……ってなってるけれど、これが本当なんだとしたら凄いことだと思わない」
「どうだろ?昔魔界で戦った時にもアリスを見たし、こっちの世界でもアリスを見たけど、姿形が随分違っていたから同一人物じゃないかもしれないぜ」
「なるほどねぇ……。ああ、そうだ魔理沙。折角だしそこまで飛んでって神綺とやらを連れてきてもらえる?」
「って、なんでイキナリ私がつれてこなきゃならないんだ」
「物はついでって奴よ、それに私は魔界って言う場所を知らないし」
「あーーーー、魔界まで行くのは御免こうむりたい所だし、何よりちょっと無理だと思うぜ。幻想郷から行くためのルート自体が閉じられてた覚えがある」
「あら、残念ね。まぁ、魔法使いのことがわかったし今日の作業はこれで終わらせようかしら」
「役に立てたみたいだし、作業も終わったようだから遊びにいこうぜ」
「いいわよ、魔理沙」
そうして、私は小悪魔の持ってきたお茶を一杯飲んで、ゆっくりした後外に出ると既に夜。
魔理沙はちょっと残念そうな顔をして、
「あーーー。流石にこれだとどうしようもないか」
と残念そうに言うと、飛んでいってしまった。
……こうして私は一人になる。
魔理沙達と遊ぶのは確かに楽しい。
……けれど、私はこの紅魔館の頭脳といわれる存在。
レミリア様にこの大図書館を与えられ、相談役として任された私としては自分にわからない情報があることは我慢がならない。
ホムンクルスドールの作り方、頭脳といわれる存在である以上、製作できるかはともかくとして、理解できないのはまずい。
そう、例えば月から来たあの天才ならきっとこの問題も簡単に答えることが出来よう。
魔法の存在に関していろいろと言われることは多い。
だが、私の考えている魔法、それは理論であり体現的に説明できる物。
私の長年の研究から導き出したのはその答えだった。
そして、魔法が理論である以上自分でキッチリ理解できていなくては再構成や発展というものが望めなくなる。
それではダメなのだ。
あの魔法使いの技がなんなのか。
ホムンクルスゴーレムの真価とは何か……。
小悪魔の持ってきた紅茶器から紅茶を一杯飲んで頭を落ち着かせた後、あの神の名を持つ魔法使いの使った技を解析しはじめる。
まず、私は大図書館の奥から取り出した一冊の本を元に自分自身のホムンクルスゴーレムを作ることにした。
ホムンクルスゴーレム……その名前を出すのはいったい幾らぶりだろうか?
かつて、私がまだ幻想郷に住んでいなかった頃尤も有名だった魔法使い「パラケルスス」が編み出した究極の魔法の一つ。
当時の私が最終的に賢者の石にたどり着き、かの魔法使いを出し抜いたのだが、魔法協会や当時の貴族たちに追われて幻想郷にたどり着いた。
そんな古い古い時代。
アリストテレスの四大説に基づいて「賢者の石」や「生命のエリクシール」と呼ばれる不老不死になる秘術を編み出し、永遠に近い命を手に入れた私は、幻想郷にたどり着いて、あの小さいながらも至高の存在と呼ばれるバンパイアの一人に出会う。
当時、吸血鬼の名を知らぬ者はいないような時代、至高の存在と呼ばれていた彼女への興味もあったのと、何よりも住む場所を探す関係もあってレミリア=スカーレットの元に使えることになった。
そんな遠い遠い記憶をふと呼び戻してくれる存在。
幻想郷において魔法使いといわれる存在は今の所私と……あとは人形使いとしてアリス=マーガトロイド及び私の知り合いの魔理沙。
そのくらいのものだったせいだろうか?
一旦追われた後に、錬金術への興味をすっかり失った私がこれ以上やる必要はあるまい。
そう判断して研究することをやめていた技術の一つ。
それがホムンクルスゴーレムだった。
このホムンクルスゴーレムは適当な土の塊に強大な魔力と適当な人間の髪の毛を入れることによって生み出される擬似生命体で、本人そっくりの姿になるという魔法。
だがしかし、ホムンクルスゴーレム自体は単純な作業しか出来ない言ってみれば機械式の人形とそう変わりない程度の存在だったはずなのだ。
その常識をつい三日ほど前魔理沙亭に行く途中に出会ったホムンクルスゴーレムは軽々と打ち破ってくれた。
なにしろ、姿形だけではなく持っている魔法等の細かい所まで使用可能な上に繊細な表情や表現を持ち、なおかつしゃべることが出来て飛ぶことすら出来る存在だったからだ。
最初、私は単なる敵の一人だと思ったのだが、ロイヤルフレアで消滅させた後残った残骸を見てに変わってしまったのを見て、これがホムンクルスゴーレムだということに気づいたほどの出来栄えのゴーレム。
そうして、土くれに変わったゴーレムの姿を見届けた後、興奮冷めやらぬ私はそのゴーレムを作った人妖を探すために方々を調べまわった結果、ようやく銀色の髪を持ち6枚の羽を持つ女性がその魔法を使ったということを確認。
その情報を元に図書館を隅々まで探索して、大図書館の中にある大量の蔵書の中から資料を探すこと数日。
ようやく情報がある程度整理できた矢先に魔理沙が現れたのがつい今しがたのことである。
……さて、魔理沙も帰ったことだし、感傷にふけるのはやめて、資料の方を纏めることにしよう。
次の日、私はアリス亭に向かうことにした。
理由は簡単、あのホムンクルスゴーレムを作った女性の手掛かりを探すためである。
この神綺という女性がアリス=マーガトロイドを作ったというのであればアリスは知っているはずだし、少なくともわざわざ本にかかれているくらいなのだから当の本人はなんらかの関係を持っているに相違あるまい。
……ならばアリスの家に向かうのが最善の方法。
私は美鈴に来客があったときの言伝を頼み、小悪魔に図書館を任せるとアリスの家に飛んでいく。
紅魔湖から広大な森を抜け、ちょっとした広場を目印にアリス亭に到着した私は、丁度来客を待っていた(ひょっとすると警戒モードだったかもしれない……槍構えてたし)アリスの人形にマスターを呼んでくるように頼む。
扉の前で待つこと数分。
先ほどの人形が戻ってきて中に入るように促されたので、そのまま入っていく。
中では丁度調べ物をしている最中だったのか、幾つかの本をテーブルの脇によけているアリスの姿があった。
「こんにちわ。今日はアリスに用事が会ってきたのだけれど」
「私に用事?珍しいわね」
「確かにアリスに物事を頼むような自体は避けていたような気がするわ」
「で、要件は何?魔理沙の窃盗被害を防ぐ方法なら私に聞いても無駄よ」
「確かに魔理沙の窃盗被害を防ぐ方法自体は重要だけれど、今回はそれとは違うわ」
「で、前置きは置いといて、一体何の用事?」
「単刀直入に聞くわね。神綺様についていろいろ知りたいのだけれど……」
「神綺様??ええと……お母様のことね」
アリス亭に行って軽く紅茶をもらった後、アリスに問いただしてみたところ、思ったよりさっくりと答えが返ってきたのには驚いた。
「本によると、魔界を作ったとされる伝説の人で……」
「伝説……ねぇ。まぁいいけど、それがどうしたの?」
「是非とも会って色々と新作魔法の話をしたいなと……」
「ふぅん……。話はそれだけ?」
「ええ……」
「そうね……。お母様は気まぐれでしか来ないから基本的にはなかなか合えないのだけれど、もしパチュリーが魔理沙を私にくれるなら会わせてあげなくもないわ」
「流石にそれは……。それに魔理沙の意思もあるわ」
「冗談よ、冗談。そうね。確かパチュリーもその昔ホムンクルスゴーレムとやらの人形製作をやっていたことがあったのよね」
「ええ。とは言っても私の最終目標はホムンクルスゴーレムではなく賢者の石だったからそんなに深い研究はしていないのだけれど……」
「ふぅん……まぁいいわ。その昔やっていた研究資料とやらを一通り私に見せてくれるというのでどう?その条件を飲むならお母様が来たときに紅魔館に連絡をしてあげる」
「つまり、来たときに引き止めておいてくれる訳ね。で、見返りが昔の研究資料か……それなら問題ないわ」
「なら、これで商談成立ね」
「昔の研究資料が、アリスにとって役に立つかどうかわからないけれど……」
「まぁ、おそらく昔のパチュリーレベルの研究程度なら私自身きっと既にマスターしているでしょうね……けれど」
「けれど?」
「私がやっていた研究というのとあなたの研究の基礎そのものが可也違うでしょうし、失われた時代の研究とやらがいかほどのものなのかにも興味があるわ」
「なるほど。確かに今には伝わっていない製法とやらも昔の私の研究資料には残っているかもしれないわね」
「そういう事。私の方の人形制作の研究が一歩進んで、あなたの方の新作魔法も完成に近づく。これなら両方共にお得な取引じゃないかしら?」
「そうね。じゃあ、神綺様を見たら連絡お願いね」
「わかったわ、パチュリーも私の約束をわすれないでよ」
……それから数日がたった。
私はあの魔法使いが見せたホムンクルスゴーレムを作り出すため、ひとまず昔の自分が作っていたホムンクルスゴーレムの製法を真似て自分の分身を作る。
勿論、昔の自分自身が製作に成功していたのだから、今の私自身でもきちんと成功させることが出来るのは自明の理。
ただし、そこから先が違う。あの伝説に謳われた魔法使いが作ったゴーレムと同様に魔力を自分で発することが出来るゴーレムを製作することにしたのだ。
最初は今までと同じように普通に魔力をこめる。
だが、あまりに強力な魔力をこめると直ぐにゴーレム自体が砕け散ってしまう。
そこで、ゴーレムの指先にだけ魔法の力をこめて、別の仕掛けによって魔力を解放する。
そういったシステムを作り出すことにした。
まぁ、この方法自体はうまく行きそうだったのだが……。
「難しいわね」
「ですねぇ。やっぱりどうしてもこの方法だと自動迎撃装置という役割にすら使えそうにありませんよねーー」
「でも、あの魔法使いが見せた魔法は空を飛んでいたわ私をキッチリ迎撃してみせたわよ」
「そうなんですかーーー」
「ええ、そうよ」
「でしたら、その魔法使いさんに会ってみてはどうでしょう?」
「まぁ、会おうと思っているし、その魔法使いの知り合いであるアリスに連絡をもらえるよう頼んだのだけれど……」
「確か、パチュリー様はアリスさんとは仲が悪かったはずですよね」
「だからもし来ても連絡しないはずといいたいのね、こあは」
「ええ」
「大丈夫よ、アリスが欲しがりそうな研究資料を私が持っているらしくてね、もしその魔法使いを引き止めてくれたら後で研究資料を渡すことになっているの」
「なるほど、でしたら連絡が来るかもしれませんねぇ」
「ところで、パチュリー様。」
「なぁに?」
「材料を変更されてみてはどうでしょうか?」
「材料ねぇ……でもあの魔法使いが使っていたのは普通の土だったけれど?」
「その魔法使いとパチュリー様は違うと思いますよ」
「そうかしら?」
「ええ。パチュリー様はパチュリー様。だから、パチュリー様らしくホムンクルスゴーレムを製作なさるのが宜しいかと思います」
「そうねぇ……わかったわ。けれどもまだあの魔法使いにも会っていないことだし、一応はこの材料で進めてみたいわね」
「パチュリー様がそうおっしゃるのでしたら、それで行きましょう」
「悪いわね、こあ」
「いえいえ。さて……休憩も終わりましたし、またパチュリー様のゴーレム製作につき合わせてもらいますね」
「頼むわね」
私がホムンクルスゴーレムを見てから約一週間後だろうか。
研究にいそしむ私の所に、アリスの所から一体の人形が使いに寄越されてきた。
確か……名前は上海だったか?
その小さな姿で私にたどたどしく
「アリスー、シンキー……トドイターー」
と伝えてきたのが聞こえるかどうか位の状況。
私の心臓がドキドキと早鐘を打つように動くのが感じられる。
私にとってあのホムンクルスゴーレムは未知の存在。
そんな、私の知らない世界の領域を遥かに超えた実力を持つ大魔法使いと言えば胸がドキドキしないわけにはいかない。
ああ……こんなぼさぼさとした髪と汚れた服であってはいけない。
そう思い、小悪魔に命じて大浴場の手配を命じると、アリスの上海人形に待ってもらい、自分はここ数週間ぶりに戻ってくる自室のクローゼットを開ける。
伝説の魔法使いと言われる存在。
道の技を使う魔法使い、神綺。
……とは言え私とて賢者の石を精製するにまで至った歴史に残る魔法使いの一人だ。
ならば……。
と、まず最初に選んだワンピースを除いて、魔法使いらしい帽子を選ぶ。
「ああ……魔理沙みたいにこういう帽子が似合うような女の子だったらよかったのに」
魔法使いらしい赤くてチャーミングな帽子を一旦つけて鏡に向かってみたもののあんまりにも似合わないのでやめることにする。
「うう……これでもないし……なんでこんな似合わない服ばっかり自分の部屋においているのかしら」
衣装選びをやること約20分。
まともに良い服が見つからない私の所に小悪魔が
「お風呂沸きましたけれど、どうします?パチュリー様」
と報告に戻ってきたのを確認した私は、結局今まで自分が着ていた服のスペアに戻り
「結局この服が一番自分に似合ってるってことかしら」
と無理やり結論づけて、小悪魔が用意した風呂に向かった。
「伝説の魔法使いってやっぱり凄いんですかねぇ?」
風呂場で小悪魔が私の体を洗いながら、ふとそんなことを口にする。
「当然でしょう、こあ。伝説に名を連ねるほどの魔法使いと言えば偉大な姿を持つカリスマのある魔法使いと相場が決まっています」
「でも、目の前にいる伝説さんはちっともそんな様子じゃないですよ」
「何か言ったかしら……小悪魔」
「いえいえ……何にも言ってませんよーー」
「まったく……でも確かに伝説の魔法使いだからって怖がることはないかもしれないわね」
「そうですよ、パチュリー様なら無問題です」
「ありがとう」
一通りそんなやり取りをかわした後、目指すのはアリス亭。
伝説の魔法使いとやらが今いる屋敷。
「パチュリー・ノーレッジです、アリスさんに呼ばれてきました」
人形の手引きで飛ぶように向かった私が、一応の礼として屋敷の前で待っていると、扉が開きアリス本人が出迎えてくれた。
「到着したわね……母様は中にいるから入って」
私は、身だしなみを再度確認した後、中に入る。
……銀色の髪を持つ。
わたしの目の前の少女。
……6枚の羽を生やして。
ええと……羽根はえてないよね。
……魔界と言う世界を作り出した強大な魔力。
どう見てもそうは見えないようなほわわんとした姿で
……きっと、姿はこんなだけれど。
「わーーー、やっときたよーーー。」
……中身は偉大な。
「アリスちゃんがどーしても会わせたい人がいるからーーってずーーっとまってたんだけど、待ちくたびれちゃった」
……伝説の魔法使い???
「よろしくねっ、ええ~っつと確かパチュリーちゃんでいいんだよねっつ」
……………………。
「どうしたのよ、固まって」
アリスの声にふと自分自身をとり戻す。
「いえ、ええと……彼女が神綺様?」
「そうよ、私のお母様」
「ええと……魔界を作ったと言われている?」
「確かにそう聞いているわね」
「数人の従者が居ると聞いていたのだけれど」
「お母様は割と一人で出歩くのが好きだし、従者って言っても家族みたいなものだから結構みんな好き勝手に動いているわよ」
アリスの説明を聞きながら、とりあえず冷静さを装いつつ
「まぁ、本の内容と実物は違うものよね……」
とつぶやいて、今起こっている状況を冷静にまとめる。
……そう。小悪魔が言っていたではないか、伝説とは言われていても見た目は普通の人かもしれないと。
私は自分に冷静になるよう暗示をかけて、
「パチュリー・ノーレッジです、始めまして、神綺様」
自己紹介をすると神綺様の前に用意された椅子に座った。
「確か、パチュリーちゃんは私に聞きたいことがあったんだよね」
「ええ、この間貴方が使ったらしい魔法についてですけれど……」
「この間?ああ、私がアリスちゃんの家に行く途中に作り出したゴーレムのことかな?」
「ええ、そのゴーレムについてです」
「それで……作り方を教えてもらえればと思いまして」
「作り方ーー?うーーーーん……こーやってーーー適当な土に向かって、ゴーレムちゃんになーーーれっってやって作ったんだよーーー」
「………………」
……マテ。
確か、魔法とは広大な技術と実践と理論によって作られるもの。
かの天才魔法使いといわれたホムンクルスマスターですら、多大な材料と時間を要したと……。
「ほらほら、みててーーー」
神綺はテトテトと庭の中央に歩いていき、急に真面目な顔になると伝説に謳われる6枚の羽を広げて軽く宙に浮かび上がる。
そうして、強大な魔力の柱を自分の身に纏わせると……
「えーーーいっつ、ゴーレムちゃんになーーーれっつ」
適当な地面に向かって指を指す。
見る間に作成されるホムンクルスゴーレム。
そこら辺にあった土地が見る間に姿を変えてアリスの姿になっていく。
「……って、なんで私の姿にするのよっつ」
「だってーー、なんとなくパチュリーちゃんにもわかりやすい姿がいいかなーーーって」
そうして、アリスの姿になった土くれはアリスさながらの器用さで手近な土を練って人形を作り始めた。
「確かに、貴方がこの間のゴーレムを作ったのは間違いないようね……」
私がとりあえずそう結論付けると
「……で、このゴーレムはどうする気よ」
……と、アリスが、おそらく神綺が考えていなかったであろう事を聞く。
「まぁ、ほっとけばそんなに長くは持たないから大丈夫じゃない?強い衝撃とか来れば壊れちゃうし、水がかかれば元の土に戻るからだいじょうぶだよっつ♪」
神綺が軽く請け負う。
……伝説に謳われた魔法使い。
どっからどー見たってそうは見えない彼女。
「とりあえず、もう一度あの魔法を見れば新魔法の種になるかと思っていたけれど……」
……私が驚いて錬金術に立ち返るほどの魔術。
それが、まさかこんなでたらめでテキトーな代物だったとは思わなかった。
「あまり役には立たなかったようね」
アリスが、冷静にその場を閉める声を聞きながらこれからどうした物かと考える。
結果……今日一日はちっとも新魔法の研究は進まなかった。
それから数日、私はあの神綺というノーテンキ魔法使いの使った奇跡みたいな技をほっておいて、大図書館にて錬金術に則った正式なゴーレムの作り方を研究していた。
実際の所、神綺の技自体は実際の所なんの役にも立たなかった訳だが、ホムンクルスゴーレム自体の製作は続けたいと思ったのだ。
私がそうやって気分を切り替え、研究をしなおしていると、魔理沙が轟音と共に扉をぶち抜いて入ってきた。
入ってくるのは別にかまわないのだが、扉をぶち抜くのはどうにかならないのだろうか……。
毎度毎度修復する方のみになってほしいものである。
……とまぁそんな事はほっといて、研究を続けよう。
「よーっす、新魔法のほうは完成したかーー」
「まだまだよ」
「確か、アリスの所に行って神綺にあったんだろ、だったらとっくに完成しててもいい頃だと思うぜ」
「まぁ、確かに見せてもらったわよ」
「だったら、魔法なんだから相手のやったとうりに動けばいいだけなんじゃないのか?」
「魔理沙。貴方はまだまだ魔法使いとしては未熟ね」
「むっ……どうしてそれがイコールで未熟になるんだ」
「良い。魔法というのは魔法式で成り立っている代物なのはわかるわよね」
「それくらいは自分で使っているから当然わかるぜ」
「なら……そうね。あなたの使っているマスタースパークはどう言う理論に基づいて発動されているか答えられる?」
「ん……こうやって……こう動いて……あれ??」
「どうせ適当な所から魔法その物を盗んできたんでしょ、それと多分貴方のことだからぶっつけ本番でがんがん撃ってみたって所?」
「むっ……まぁそのとうりだけど、理論なんて知ってたってなんの役にも立たないだろ」
「確かに理論その物を知っていたところで直に役には立たないわね」
「それに、あのマスタースパーク自体だってちゃんと強化できてるんだから問題ないはずだぜ」
「確かにマスタースパーク自体幾つか発展させているわね」
「だろう?」
「つまり、理論なんか覚えたって意味なんてないってことじゃないか」
「話は変わるけれど、あのマスタースパークを発展させたときはどうやって別種の物を作り出したのかしら?」
「まぁ、なんとなくがんがん撃ってたらちょっと変な風に撃てたんで変な撃ち方でやってみただけだぜ」
「つまり単なる偶然ってわけね。全く、それで暴走とかさせたらどうするつもりだったのよ」
「暴走なんてのはいつものことだ、けれど、たまーに成功して別種になったりする……そう言ったもんじゃないのか?」
「まぁ、確かにそう言った方法なら別種を作り出す可能性もあるわね」
「そうそう、なんてーか世の中適当にやってみりゃどーにかなるもんだぜ」
「けれど……全ての魔法式は魔法理論や元素理論といった基本理論によって編みだされ、全ての魔法は当然のごとく理論等によって編み出されている。
確かにあのノーテンキ魔法使いは私が知らない世界の領域の魔法を軽々と、易々と使ってみせた。
けれど、当然、魔法は理論によって作られているもの……だとするならばあの魔法の基本となるものがあるはずなのよ」
「ふむふむ」
「けれど、私にはそれが全くわからなかった。勿論あの魔法使いが使った魔法その物を見せてもらったけれど、私に理解できたのはせいぜい十分の一に満ちたか満たないか。
だから、私が完全に理解できるようになるまで調べておきたいの」
「ハァ……まぁパチェが研究モードに入ったらなかなか出てこないのはいつものことだし、仕方ないからいつもどうりに霊夢の所に行って来るぜ」
「悪いわね」
と、出て行く前の魔理沙に
「ああ、私の研究を手伝ってくれると言うならここに残っていってもいいわよ」
「流石にそれは遠慮しとくぜ、じゃあな」
そう言って彼女は魔法図書館の窓ガラスを派手にぶち破って霊夢の家に飛んでいく。
「全く……ガラスの修復だって大変だと言うのに……」
更に数日。
アリスが紅魔館にやってきた。
「パチュリーは……いたわね」
アリスは図書館に入ってくるなり私の所に近づいてくると、
「研究資料を見せてくれるって約束はどうしたのかしら」
私の研究状況を聞いてくる。
「ああ……もうちょっとだけ待ってもらえる?」
「まぁいいけど、ここにある資料が私に見せる予定のものなら勝手に見ちゃってもいいのよね」
「どうぞ、どうせあなたに渡す予定のものだし」
「それで、ゴーレム製作とやらは進んでいるのかしら?」
「ええ、それなりには」
私は研究成果の一つとして、目の前のミニゴーレムを動かしてみる。
軽い合図をして、ホムンクルスゴーレムに魔力を送る。
すると、作ったホムンクルスゴーレムは、ゆっくりと動くとアリスの前でおじぎをした。
その後、私は指先に魔力を集中させて、私の近くの標的に魔法弾を打ち込む。
「へぇ……凄いわね」
「凄いって言ってもこれくらいあなたの人形だって出来るでしょう?」
「まぁ、確かにそうね」
「これでも十二分に侵入者の撃退は出来そうだけれど……何が問題なのかしら?」
「実はこのゴーレムなんだけれど、魔力弾は一発しか打てないし、ボディ等の耐久性にも問題があるのよ」
「そう」
「小悪魔が言うとうりにいろいろな材料を使ってつくってみているのだけれど、どうにもうまくいかなくてね」
「でも、最終的にはスキルを使って侵入者を迎撃できるようなゴーレムを作るのよね」
「ええ、そうよ」
「だったら、私にも手伝わせてもらえないかしら」
「えっ??」
「だから、私も興味があるのよ、そのパチュリーの研究に」
…………どういう風の吹き回しだろう?
「ちょっとまってね……」
予想外のアリスの申し出。
それは私としては予想していないことだったけれども、人形使いであるアリスの手を借りれば私の作っているホムンクルスゴーレムの研究も一つ進むかもしれない。
……現状を冷静に考えアリスが参加した場合の事を細かくシュミレーションする。
少なくとも、私よりもアリスの方が人形製作の技術は上。
それに、今の状況は手詰まりでちょっとした刺激の欲しい時期。
「いいけれど、今更あなたにえるようなものはないと思うわよ」
アリスの申し出は確かに嬉しいが、何か裏があるのではないか?
考えた末、私はどうして手伝ってくれるのか聞いてみる。
「魔法使いの好奇心って言う所ね、今は人形使いと言われる事の方が多いけれど、私だって七色の魔法使いと呼ばれる魔法使いだもの」
「魔法使いの好奇心ね。……魔理沙にはわからなかったみたいだけれど、研究と理論とが魔法使いの本分といった所かしら」
「人形使いとしての私の研究にもプラスになりそうだしね」
純粋な好奇心……か。
何か魔法使いとして忘れていた物もアリスと研究することで思い出せるかもしれない。
何より手伝ってくれるなら最高の助手に違いない。
私は、少し考えるとアリスに手伝ってもらうことにした。
「そこまで言うなら手伝ってもらおうかしら」
「ありがとう。……まずはボディに関してなんだけれど……」
それから数日……人形使いのアリスが加わった私の研究は予想以上に進んでいた。
元々人形使いとして名を馳せていたアリスだけあって、持っている技術自体は私の数段上を行っている。
「これで、少なくともボディについては問題ないし、多少は弾も撃てるようになったわね」
「で……魔力弾についてなんだけれど……」
「確かに通常弾ではなく元のホムンクルスに似合った攻撃パターンを身につけさせたいと言うのはわかるわ」
「けれど、今の所私にわかるのはこのくらいなのよ」
「私が作ったものではキッチリとホムンクルスの基になった者の攻撃が出来るけれど、その回数が限られて」
「私の方のやり方だと、弾はばら撒けるけれど、イマイチ個体差がつかないものになるし、そもそも私の人形と大差がない物になるわ」
「人形部隊を作るのなら、確かにアリスから教わった方法で十分だけれど、ホムンクルスできちんとやるのは難しいわね」
「私とパチュリーの方法を組み合わせることが出来れば解決なのだけれど……」
「よっ、今日もまた新魔法の研究か」
「ええ、そうよ」
「……何か困っている風だけれど、良ければ相談に乗るぜ」
「私がゴーレムの研究をしているのは知っているわよね」
「ああ、可也やってるみたいだな」
「それで、ホムンクルスにあわせた魔法弾を撃てないかな……と思ったのよ」
「そんなのは簡単だろう、人形に大量にスペカし込んどけば問題ない」
「まぁ、魔理沙が答えを出せるとは思ってなかったからいいとして」
「って、失礼だな」
「だって、実際解決されてないもの」
「まぁ、真実だから否定でき尚のは事実だけど、なんかそれじゃあ私が『馬鹿』みたいじゃないか」
「いや……ねぇ……だって、あんまり勉強は好きそうに見えないし」
「これでも霊夢やらに勝つために毎日努力しているんだぜ」
「それは魔力の修行でしょう。後は……多分撃ち方の練習とかそんなのでしょ」
「悪かったな、どーせ魔法理論とかはわからないぜっ」
あまりに馬鹿にしすぎたせいか、魔理沙はふてくされてしまった。
こういうところはなんていうか可愛い。
「とは言え、さっきのスペカ大量に仕込むって言うのは方向性的にはいいかもしれないわね」
「ちょっとそっち方面の考え方で進めてみましょう」
「いい?アリス?」
「いいわよ。まぁスペルカード入れたところで解放のタイミングとかが難しすぎて使いこなせないとは思うけど」
「じゃあ、解放できる数を制限して、人形の中央に魔力路のようなものを入れておくのはどう?」
「なるほど……確かに、それなら問題ないかもしれないわ」
「なんだかよくわからないけど、私の意見もまんざらじゃないらしいな」
「ええ……。直接的には使えそうもない意見だったけれど、参考にはなった。ありがとう、魔理沙」
「なーに、この程度のことはお安いごようだぜっつ」
そうして、私はアリスと一緒に研究の方に戻る。
方法としては、まず内部に魔力路といわれるエンジンを載せ、一旦スペルカードのようなスペル貯蔵物をその構造体のまま大量に保管しておく。
魔力路を作ったら、一定量の魔力をスペル貯蔵物に回して、スパル貯蔵物の一つを取ってきてから内部展開。
内部展開した後、ホムンクルスゴーレムの表面に転送させて魔法を撃つ。
これなら、内部の機構によって魔力放出量を調整できるし、何より内部構造体だから外部に貼り付けるよりも多くの魔力とスペル貯蔵が出来る。
欠点としてはこれでもあまり長すぎる時間は持たないことだけれど、今までのが数瞬で終わることから考えてみればこの方法なら可也持つから今までの物に比べてだいぶガーディアンとして使えるものになるはずだ。
それに、内部貯蔵型にしておけば一旦魔力を消費した後のスペルや魔力の貯蔵その物も非常に使い回しが効く便利なものになる。
まさか、魔理沙にスペルに関する難題を解決できるとは思わなかったけれど、良いヒントをもらった。
これで理論どうりのホムンクルスゴーレムが作れるかどうかはわからない。
……けれど、理論どうりなら今回は成功するはず。
そう、あのノーテンキ魔法使いの作った物に届くかどうかはわからない
けれど、私が目指した物の答えはきっとでて来るはず。
さて、魔力路のアイデアを出すきっかけになった魔理沙。
だが、魔理沙自体が八卦路という小型の魔力路を持つことで知られている。
そこで、私は一旦アリスの人形に言伝を頼み、魔理沙を呼び出す。
「よう、やっぱり私の手助けが欲しくなったんだな」
とか言いながら被っている帽子をクイッと持ち上げて、カッコよく最後に手伝いに来た魔理沙。
その魔理沙に魔力路の製作を手伝ってもらいながら、私自身はスペルカードシステムの組込みを行い。
アリスにはその間、魔力路の入るスペースと人形そのものの製作をやってもらう。
こちらのシステムが出来上がる少し前に人形製作を終えたアリスは、私がシステム製作を追えた頃、
「ようやくそちらも完成ね」
と、自分の作り上げた人形を見せる。
数日かけて内部システムとそれを収める人形を作り出した私達は、内部に一旦製作したスペルカードのシステムを表面上に……転送。
こうして、あの魔法使いが作った物とは違うけれど、私が目指したホムンクルスゴーレムは長い期間を得てようやく完成した。
「ようやく、そこそこの物になったわ」
パチュリーの姿を模したその人形はきちんと炎を操ることができる代物だったし、アリスの髪の毛から作ったソレはきちんと人形を操ることが出来る。
「そうね、おめでとう、パチュリー」
「なんかよくわからないけど、こういうのも面白いな」
製作を終えた私たちは共同制作の結果であるゴーレムを見ながら一息つく。
……とりあえずこれならばまぁ問題なしと言った所だろうか?
勿論、このゴーレム自体まだまだ研究の余地を残す代物だと思う。
けれど、折角作った人形。
警備用に作った人形だし、長い間の製作で私も少し疲れた。
だから……一旦警備を任せてゆっくり休憩をとることにしましょう。
私はアリスとパチュリーのゴーレムをその場においてゆっくりと睡眠をとる。
そう、これが図書館戦争と言われる事件の火種になることを当時の私はまだ知らないまま……。
ような感じがしました。
それと「ーーーー」って伸ばすのが多いです。
誤字と一字余計な部分
>レミリア=スカーレットの元に使えることになった。
「仕える」のはずですが、そもそもパチュリーはレミリアに仕えているのではなくて
親友、客分であったと思うのですが?
>「よろしくねっ、ええ~っつと確かパチュリーちゃんでいいんだよねっつ」
>「えーーーいっつ、ゴーレムちゃんになーーーれっつ」
>「……って、なんで私の姿にするのよっつ」
>「まぁ、ほっとけばそんなに長くは持たないから大丈夫じゃない?強い衝撃とか来れば壊れちゃうし、水がかかれば元の土に戻るからだいじょうぶだよっつ♪」
…どうして最後に「つ」って付いてるんでしょ?
とうり→とおり、何て日本語の基礎な上に以前にも指摘されてますよね?
煉獄さんが指摘してる「っつ」もおおかたローマ字で「TTU」と入力したのをそのままにしてるのでしょう(つまり推敲して無い)
向上心も無く、こんな体たらくを何年も続けてて恥ずかしくないんですか?
ごめん途中で読んでて読む気がうせた。
全部読んだけどさ。
そうでなければ東方に触れてまだ日が浅いとか。
文章のあちこちの綻び、アレンジ等々の意図あってのものでなくて
単純に東方の設定をよく知らないまま書いたというだけという印象です。
誰でも初心者という頃はあるので知識がないのは悪いこととは申しませんが
二次創作は原作の最低限の設定は知っておく・崩さないというのが大原則です。
もうしばらく東方世界に馴染んだ後での作品作りをおすすめします。
コメ15に東方初心者だと思われてるのはもはや実力的に致命傷じゃないですかね?
身の周りの人達もこの人の扱いに苦労してるだろうに……
ここまで進歩が無いと問題を指摘してくれる人がいなくなりますよ?
あと、良い同人ゲームショップを紹介しましょうか?そこなら東方シリーズも充実してますよ。
一向に改善が見れないのは、作者はコメント欄読んでないですよね。
読んでたとしても面白かった、よかったと言った自分に対して肯定的な意見しか聞き入れず、誤植等の指摘は一切無視。
批判から目を背けたい気持ちは分かりますが、
一作家として成長したいなら今まで投稿してきた作品及びその作品に対する評価を読んで反省してみてください。
その気がないなら、自HPのみの公開にして創想話への投稿は止めるべきでは?
別に面白い作品を投稿しろと言ってるわけではありません。
少なくともここの作品を読みに来る人達は東方の事が好きな人たちが殆どなはずです。
そんな人たちに対する最低限の礼儀として、15コメの人も言っている通り最低限の設定をよく理解し、“東方らしい”作品を作ってください。
最低限が出来てから、作者のスタイルを出していくのはいいことだと思います。
と、まぁここまで書いたけど、どうせ読んでないんだろうなと思うとちょっと鬱。。。
オリ設定ならそれなりの注意を最初に入れたほうが良いかと。