Coolier - 新生・東方創想話

少し先のお話

2009/02/10 18:58:34
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「いやですっ!」


拒絶の声が居間に響き渡る。
そして九尾の式、八雲藍の顔が見る見る蒼白になっていく。
対してその主である八雲紫は落ち着きながらお茶を啜っている。


「…私の聞き間違いかしら?命令を拒否されたように聞こえたのだけれど。」


紫がそう言いながら視線を向けるのは式の式であり拒絶の声を発した本人、橙であった。
橙は反抗的な目をしながら紫を見つめる。


「そのご命令は聞けませんと言ったんです!私は藍さまの式です。紫さまの式では
 ありません!!」


さらに重ねて命令の拒否を口にする橙。
目の前の出来事が信じられなかったのか口を金魚のようにパクパクしている藍。
だが我に返ったのか、あわてて自らの式を叱ろうとする。


「橙!お前何という事をっ「いいのよ、藍。」」


「紫様…」


言葉を途中で遮られ、口を紡ぐ藍。
もしかしたら橙がとんでもないお仕置きをされてしまうのではないかと不安のこもった眼で主を見る。
(まだ式にして間もない橙が酷い目にあうのでは)とか(ついでに自分も酷い目にあうのでは)とか、
いろいろな考えが頭の中を駆け巡る。
しかし、紫は気分を害した様子でもなく相変わらずお茶を啜っている。
付き合いの短くない藍は主が怒っているかいないかくらいは空気で判る。
実際、紫は気にも留めていないようであった。


「咎めるほどの事でもないわ。代わりに貴女が行きなさい。」


「はい…畏まりました。」


もし自分が口答えでもしようものなら百叩きでは済まされないだろう。
安心と複雑の入り混じった表情をしながらも首を傾げながら部屋を出ていく藍。
そして、部屋には紫と橙の二人が残される。


「……」


「………」


橙はまだジッと主の主をにらみ続けている。
紫は全く気にした様子もなくお茶を飲み終わると傍にあった天狗の書いた新聞をパラパラと捲り始める。


「私は紫さまが藍さまの主だなんて認めないんだからっ!!」


橙はそう言い捨てるとタタッと部屋を走りながら出て行ってしまう。
紫は聞こえていないのか聞いていないのか変わらず新聞を捲り続ける。
暫く新聞を読んでいたがキリのついたところでふぅっと小さくため息をつき


「これはこれは…随分と嫌われたものねぇ。」


と呟くのだった。










           -- 少し先のお話 --








「先程は申し訳ありませんでした。まさか、橙があんな態度をとるなんて…」


一仕事終え真っ先に頭を下げる藍。
場所は縁側。橙はどこかへ遊びに行ってしまったらしく、近くにその気を感じられない。


「そうね、自分の式の手綱くらいはしっかり握っていて欲しいものだわ。…ただ、何であの子が
 あんな態度をとったのか見当ぐらいついてるのでしょ?」


やはり紫は別に気にしていない様子であった。
いや、相手にしていないと言ったほうが的確だったのかもしれないが。


「…はっ。橙は私のことを非常に敬ってくれています。だからこそ、その私を使役する
 紫様のことがその…許せないのだと思います。紫様は橙の前でそのお力の片鱗すら見せて下さらない。
 だからあの子には紫様の偉大さがよく分からないのです。」


確かに橙は式神にしてからまだ日が浅い。
なるべく行動を共にして色々教えてはいるがまだまだ幼い子供なのだ、と藍は考える。
そして自分の主はというと基本ゴロゴロ、部屋にいるかと思ったらスキマを介してどこかに行っていることが
ほとんどだ。
橙から見れば部屋に引き籠っているかぐ~たらしているようにしか見えないだろう。
実際自分から見てもぐ~たらしているようにしか見えないとは口が滑っても言えないのだが。





「ふむふむ、ならば貴女がその私の偉大さとやらを説いてあげればいい。
 それで納得しないのならあの子の育て方が悪いのではなくて?」


「う…言葉もございません。」


言われたとおり藍はもう何度も自分の式に主の凄さを説いている。
だが基本落ち着いて話を聞くのが苦手な式なのだ。
あっちこっちに遊びに行く橙を捕まえては話をしてはいるのだけれど、あまり信じてもらえていない。
信じてもらうにはその力を見せてもらうのが一番手っ取り早い方法なのだがそんなことの為に主に力をふるわせるわけにはいかない。


「まぁ子猫一匹何を思っていようが私には関係のないこと。
 ただし、もし私の平穏を乱すようなことがあれば…藍、わかっているわね?」


「はい、肝に銘じておきます。」


いつも紫のそばには自分がいるわけだし、橙がそのようなそぶりを見せた時にはきつく叱っている。
そして何より自らが選んだ式であるからきっと大丈夫であろう、藍はそう慢心していた。

そしてその考えが甘かったであろうことを後日知ることになる。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


猫の集会場。
その秘密の広場には橙の姿があった。
橙はいつもここで仲間たちにその日にあったことを報告したり愚痴をこぼしたりしている。
もっとも帰ってくる返事は「にゃあ~」とか「なぁ~」とかだけなのだが。


「なんで藍さまはあんなヤツの下についてるんだろ…」


自分を式にしてくれた強大な力を誇る九尾の狐。
とても感謝しているし、誇りでもある。
唯一つどうしても納得が出来なかったのが、その主も式であったことだ。
主の主として紫を紹介してもらった時もどんな化け物が出てくるのかと思ったら見た目普通の人。
いや、とびきりの美人ではあるのだが。
緊張しながらも挨拶をすると「んぁ~?よろしく~」と煎餅をボリボリかじられながらであったのを記憶している。


「いつもぐ~たらしていて、寝てばっかりで、命令ばっかりして…
 挙句の果てに何の落ち度もない藍さまを傘でバチバチ叩いたり…!」


自分の主が怒られているところを思い出し頭にカッと血が昇る。
藍はいつもその後「みっともないところを見せてしまったな…」と寂しそうに笑うのだ。
幼い橙にはどんな声をかけていいものかわからない。
一回庇おうとしたこともあるのだが、藍にすごく怒られたような気がする。


「藍さまは紫さまを凄いお方だっていつも言ってるけど、絶対藍さまのほうが凄いに決まってる!
藍さまは一足で山を越えて一拳で大岩を砕けるんだ。紫さまはいつも寝てるだけ!」


ふごっと意気込む橙。
だが、それだけに理解できないのだ。
なんで自分の主はあんな得体の知れない胡散臭い者に付き従っているのか。
それだけの理由があるに違いない、とそこまでは判るのだが幼い彼女には紫が純粋に全てが上回っているからとは
思いつきもしなかった。


「そっか!きっと藍さまは弱みを握られてるだけなんだ。私が助けてあげなくちゃ。」


こうして橙による藍の奪還作戦(仮)は密かに開始されるのだった。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆



「…何か視線を感じるわね。」


「また、橙のやつですか。すみません、何度も言い聞かせてるのですがなにやら変な勘違いをしているようで…」


橙にはまず主の弱みが何なのかが分からなかった。
万能な主に弱点なんてあるのだろうか?
散々悩んだ末、きっと恥ずかしい写真とか過去とかだろう、と足りない脳みそで思い至る。
そんな訳で次はゆすりの現場を確認して実証を得ようというところだ。
遠くで隠れて観察しているつもりなのだろうが可愛く揺れる二本の尻尾が丸見えである。


「別に構わないわ。睡眠や食事の邪魔をするでもなし。」


紫は相変わらず気にも留めていないようである。
しかし、藍は気付いていた…紫が未だ橙の名を呼んでくれた事がないことを。
恐らくまだ自分の式のことを認めてくれてないことを。
そこで一つの提案を挙げることに。


「…紫様、お願いがあるのですが橙にお力を見せてあげてくれませんか?
 そうすればあの子もきっと納得すると思うのですが。」


前に思いついた案なのだがやはりあまり気が進まない。
だが橙が何かやらかす前にどうにか納得してもらいたいという思いもある。


「いやぁよ、面倒臭い。何であの子の為にそこまでしないといけないのかしら?
 自分の式のことくらい自分でどうにかなさい。」


案の定却下された、しかしここで引き下がるわけにはいかないのだ。


「はぁ、しかし私がいくら紫様が凄いと言ったところで信じて貰えないのですよ。
 私より優れたものなどいないと本気で思い込んでいるようでして…
 確かに八雲の式である私に打ち勝てる者などそうはいないと自負しておりますが…
 それだけに厄介なのです。」


実際式としてではなくとも、古くから伝わる九尾の力は並みのものではない。
知能ある者であるのなら、いや知能がなくても本能から逃げることを選択するだろう。
紫はふむ…と首を傾げ考える所作をみせる。


「幽々子にでも相談してあげましょうか?上には上がいることを知れば考えが変わるかも。」


「勘弁してくださいよ。代償が命なんて洒落になりませんって。」


自分の想いが伝わったかと思ったのも束の間、とんでもない案が出てきたものだと藍は歯噛みする。
-西行寺幽々子、主の友人で死を操る能力を有す。
式の身ではあるがベースはこの体、生身であり紙などではない。
生きている限り彼女の能力から逃げること叶わず。
また主同様概念を操るような存在に敵うわけもない。
藍のみの力でとなるとあそこの庭師の爺とどっこいどっこいと言ったところだろうと紫は読んでいるようだが。


「とにかく、これ以上私はどうこう言うつもりも力を振るう心算もないわ。
 あとは自分でなんとかなさい。」


「…はい…分かりました。」


結局却下されしゅんと項垂れながら生返事をする藍であった。




★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆



「う~ん、特に怪しい動きはしてなかったな~。」


ここ数日間紫の行動を監視していた橙であったが、どうやら実証その他証拠を得ることが出来なかったようだ。
橙としては紫の部屋の中なども探したかったのであるがいつも引き籠っているので無理なのだ。
こうしてまた彼女は頭を悩ませる。


「どうすれば藍さまを助けられるんだろ…わかった!紫さまをやっつけちゃえばいいんだ。」


邪魔者は排除してしまえばいい。
一番単純で最も分かりやすい答えに幼い橙は辿り着く。そう―


「いつも隙だらけだし…急所を狙えば一撃で…うん、きっと出来る。」


考えうる最も愚かな考えに―




★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


満月のよる―
時を窺っていた橙だったが思いのほか早くその時はやってきた。
主は出かけているのか近くにその気は感じられない。
紫はいつものように居間でお茶を飲んでくつろいでいる。
そしてその後ろには自分が立っている。
この爪をあの細い首に振りおろせば一瞬でコトは済む。
橙の目が獲物を狩るモノのそれになる。

(今だっ)

橙が爪を振り下ろした瞬間バチィっとすごい音が鳴る。


「っ!?」


同時に頬に熱が走る。
瞬間、橙は熱した鍋を押し付けたらこんな感じだろうなぁなんてどうでもいいことを思ってしまった。


「橙…お前…」


そこには凄い形相をした藍が立っていた。
そこで橙は初めて自分が頬を打たれたことを知る、と同時に


「ひっ」


藍に今まで見た事のない表情で見られていることを知る。
それはまるで―そう"敵"を見るような眼で…
気づいた時にはもう走り出していた。
そして自分がいかにとんでもないことを仕出かしてしまったかを知ったのだった。


「まてっ!橙!!」


藍は、はっとして慌てて追いかけようとする、とそこで


「放っておきなさい。」


紫は冷たく言い放つ。
満月の光で影ができ、その表情をうかがい知ることは出来ない。


「しっ、しかし!紫さ「これは命令よ」」


反論しようとすると言葉をかぶせられる。
命令、式神にとって命令は絶対のものである。


「もう一度言います。放って、おきなさい」


紫は念を押すように藍に言い聞かせる。
藍は苦虫を噛み潰した様な顔で俯く。


「………ぐっ…!…その命令は……聞けません…!!」


しかし絶対である命令を拒否して藍は橙を追うことを選んだ。
そうして、部屋には紫一人が残される。


「…はぁ…私も育て方を誤ったのかしらねぇ…」


そう言いながら苦笑する紫であった。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆



「はぁっ…はぁっ…うぅ…ぐすっ……ヒック」


橙は屋敷を逃げ出し滅茶苦茶に走った。
走り続けた。
そして、気づいた時には見知らぬ森の中に迷い込んでいた。
ずいぶん時間がたったのか月も高く昇っていた。


「ここ…どこだろ…」


ようやく立ち止まりポツリと呟く。
勿論答えを返してくれる者などいない。


「…なんでこんな事になっちゃったんだろう…」


落ち着いて、ようやく自らのしてしまったことの大きさに気づく。
主の主を手に掛けようとしたのだ。
多分恐らく自分はもうあの屋敷に戻れない。
きっと式も外されてしまうだろう。
いや、その前に殺されてもおかしくない。
そう思うと知らず知らず目には涙が浮かんでくる。
主と笑いあって生活していた頃が思いだされてくる。
とぼとぼ歩いていると不意に目の前に大きな影が写りこむ。
ふと見上げるとそこには大きな青い一つ目の巨人が佇んで此方を睨んでいる。


「…あ…あぁ…」


橙は以前、藍に注意されたことがあるのを思い出していた。
黒い森には青い一つ目の巨人が住んでいるから行ってはいけないと。
凶暴で知能は低いが力だけは鬼に勝らずとも劣らない化けものであると。
ここがその黒い森であったのだ。
橙はその場にへたり込んでしまう。
巨人は辺りを劈くような獰猛な咆哮をあげる。
そして大きな拳を橙にむかって振り下ろした。


「橙っ!危ない!!」


その時、追いついた藍がそのままの勢いで橙を突き飛ばす。
が、同時に巨人の一撃をモロに受けてしまう形となる。


「ぐぅっ!」


「ら、藍さまっ!?」


鬼の一撃を直に受けてしまっては九尾といっても無事では済まされない。
しかも防御も何もしない状態なら尚更だ。
突き飛ばした橙の傍に転がる藍。
苦しげな表情を隠すように笑い橙に話しかける。


「橙…無事か…?」


「藍さま…ケガが…」


見た目でも重症だとわかる怪我を藍は負っているようだった。


「私は大丈夫だ…お前は早く逃げなさい。」


「だ、ダメですぅ…腰が抜けちゃって…」


いくら重症を負っていても藍ほどの力を持っていれば巨人を退けることも出来ただろう。
しかし、ここには動けない橙もいる。
今の自分に橙を守りながら戦う力はないと即座に分析する藍。
獲物を仕留めきれなかったことを憤慨しているのか大きな咆哮をあげる巨人。
再び攻撃を繰り出そうとのしのしと此方に向かって歩いてくる。


「く…万事休すか」


目の前まで来た巨人が再び大きく拳を振り上げる。


「ら、藍さまは私が守るっ!!」


まだ腰が抜けているのか立ち上がれない橙は両手を拡げて膝立ちになりながらも巨人の前に立ち塞がる。
ガチガチと震えているのが目に見えてわかる。


「無茶だ!橙っ止せっ!!」


藍が叫ぶが無情にも一つ目巨人はその大きな拳を振りおろす。


「………」


橙はきつく目を瞑ってその衝撃に備えるがいつまでたってもその衝撃が来ることはなかった。


「!?」


「全くだらしがないわねぇ。それでも私の式なのかしら?」


目の前には主の主である八雲紫が立っていた。
そして驚くべきことに巨人の一撃をあの細腕一本で受け止めているではないか。
あの剛腕から繰り出される鬼の如き一撃が片手でなんでもないように受け止められるものなのか?
橙は目の前に写っている光景を理解しようとするだけでいっぱいだった。
実際には薄い結界で物理的に遮られているため拳が届かないのだが未熟な橙に判るはずもない。


「紫様…お手を煩わせてしまい申し訳ございません…」


「えぇまったくよ。主の言うことも聞けない式に価値なんて無いわね。後でキッチリ躾けてあげるわ。」


「はい…」


紫が来たのを見て安心しきったような藍。
主の主の強大な力の片鱗をみて驚愕する橙。
何が起こっているのか理解のできていない巨人。


「まぁその前に私の道具に傷をつけたコにそれ相応の目に合って貰わないとね。」


優雅に片手をあげパチィンと指を鳴らす。
すると世界がぐにゃりと歪んだ、ように橙は感じた。


「橙…よくご覧。これが我が主、紫様のお力だ。」


突如深海の底に放り込まれたかのような妖気のプレッシャー。
橙は思う。
―レベルが違う?いや桁が違う?そんなんじゃない、次元が違う?世界が違う?いやそんなんじゃ言い表せない!
なんのことはない。
主の主は一足で国を超え一指で山を消し飛ばせる存在だったということだ。
突如巨人がこの世のものとは思えない悲鳴を上げる。
見ると体の中心に渦ができ、その渦に向かって体がギチギチと飲み込まれていくようだ。
橙には目の前で起こっていることが理解できない。
わかるのは巨人がただただ屠殺されようとしていることだけだった。
バキバキと骨を砕きミチミチと肉を潰し渦の最後に残ったのは紅い水滴だけ。
水滴がポチャリと地面に落ちてようやくすべてが終わった。


「い、今までの数々のご無礼申し訳ありませんでした!!」


とたんに今まで自分の仕出かしたことを思い出し深く頭を下げる橙。
いかにとんでもないことをしたかが嫌というほど思い知らされる。
自分もあんなふうに殺されるかもしれない。でも…


「私はどうなっても構いません!どうか藍さま…藍さまだけは酷いことしないでください!!」


変わらず頭を深く下げ続ける橙。
その頭を紫はぽんぽんと叩いてやさしく微笑んだ。


「私はその程度のことで怒るほど小さい器は持っていないわ。主を守ろうとする貴女の心意気見せてもらいました。
 橙、これからも精進なさい。」


「は、はいっ!!」


橙は大きく返事をする。
そして誓った、この偉大な主の主と、主のために強くなろうと。






★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆






――――ということがあったんだよ。」


「ええ~うっそだ~!?いっつもぐ~たらしてる紫さまってそんなに凄いハズないよ!」


「ふふっ私も昔はそう思っていたのさ。すぐにお前もその考えを改める日が来るよ。」


「ふ~ん…でも私も藍さまや橙さまみたいな立派な式になれるかな?」


「なれるとも、ちゃんと紫様を敬っていれば、ね。」


式の式が式の式の式と穏やかに笑いあう
そんなある晴れた日の午後
「ぶえっっくしょああぁぁあ゛いぃ…………ふぅっ何処かで私がなんて素敵な乙女なんでしょうって噂をしてるみたいね。」


「素敵な乙女はそんなクシャミをしませんよ……紫様そろそろ新しい式の名前覚えてあげてくださいよ…」




お久しぶりです飛蝗です。
紫に反抗する橙が書きたかったのよ。
お楽しみ頂ければ幸いです。
飛蝗
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コメント



0.1650簡易評価
2.100名前が無い程度の能力削除
最後まで見て題名とジャンルの意味を把握。
紫様のカリスマがただ溢れてるな。
反抗する橙も目新しいしよかった
3.80名前が無い程度の能力削除
初めて橙と紫が合ったときと今の紫とでなんかキャラ違うような気もする…
でも面白かったです。
8.100煉獄削除
紫様、格好良いですね!
溢れるカリスマとその比類なき強さが見れてとても良かったです。
橙の態度とかも最初はそういった感じだったのかなっていう感じがして
とても面白いお話でしたよ。
15.80コメントする程度の能力(ぇ削除
ベタだけど赤とかになっちゃうのかなぁ
後は橙が黄に昇格して、新たに橙になるのか
とかマジレスw
27.100☆月柳☆削除
ああ、こういうの好きです。
でも欲を言うともう少し背景描写が欲しかったかなぁと。
説明はあるけど、何故橙が紫のことをそこまで頑なに否定できるのかもう少し深く。
とまあ、話の良いところだけ抜き出した感じで、さっぱりしすぎというところでしょうか。
色々書いちゃいましたけど、楽しめたのも事実、面白かったです。
29.90名前が無い程度の能力削除
ありそうなのに新鮮な…自分的には大好きなお題でした
それだけにもっとがっつり読みたかったなぁなんて欲張りたくなります
31.90名前が無い程度の能力削除
反抗期な橙はもっと見てみたいですね
33.100名前が無い程度の能力削除
良い
38.100名前が無い程度の能力削除
これはなんと自分好み…!
すんごく面白かったです。

こうして歴史が繰り返されようt(ry

色を名前にするって頭いいですよね。意味も種類もあるので。
黄と書いてかつみ…。
48.10波を乱削除
あんたは幻想郷で無闇に殺戮をしてはいけないみたいな掟があるのに無視したバカ作者。
しかも三下作者は忘れてると思うが、管理者がむやみやたらに殺戮をしてはならない、さっき八雲紫は「うちの道具を傷つけた」って間抜け作者は文章にしてるが、藍が勝手に自分から殴られに行ったから、傷つけたという表現は可笑しすぎる。
バ~カ作者様も頭使いなよ