古明地さとりは物凄く悩んでいた。
頭を抱えて本気で悩んでいた。
それはもう人生に一度二度あるか無いかというほどの深刻な悩みだった。
悩みと後悔と悲しみと色んな感情が混ざって頭に突き刺さっていく。
「…こいしに会うまではよかったわ、こいしに会わなければよかったわ…」
つい二日ほど前だ。
ぶらりと無意識にこいしが帰ってきた時に事件は起こったのだ。
それは無意識の、何気ない一言だった。
「…あれ?お姉ちゃん、ちっちゃくなった?」
さとりは雷に打たれたような衝撃を受けた。
言われて見ればこいしは私の身長を2センチぐらい抜かしていた。
なんということだ。
姉が妹に身長を抜かされるだなんて。
ショックは大きかった。
そういえば、小さい頃は私より小さかったお燐もお空も気がつけば私の身長を抜かしていた。
…ふと無意識にペット達に向いた。
「ああ…!!!」
そしてこの、今となっては忌々しい能力で覗いてしまったのだ。
ペット達の心を。
(うわ、本当だ…さとり様ちぢんでる!ちぢんでる!)
(あ、わ、ちょ、こいし様!・・・・…あちゃー言っちゃった。さとり様、気づいてなかったのに)
ちなみに上から空と燐。
雷が五発打ち抜いた感覚だった。
お燐はまだしもお空は少し空気を読めなさすぎだと思った。
私はそんなに小さいだろうか、私はそんなにも小さいだろうか?
嫌だ、それは凄く嫌だ。
唯でさえ小五ロリとか言われるのに…。
なんとかしなくては。
古明地さとりの「おっきくなりましょうさくせん」は次の日から始まった。
「うう…美味しくないですね」
さとりはとりあえず牛乳を飲んでみることにした。
朝食と夕食に。
しかしあまり口に合わないのか美味しくは無かった。
良くお燐はコレを好んで飲むものだ。
「いひゃひゃ、骨がひっははりまひひゃ」
続いて三食に魚をつけるようにした。
これらは「かるしうむでおっきくなりましょうさくせん」だ。
長身のお燐は魚を良く食べている。
つまりお燐と同じ行動をしていれば大きくなれる。
さとりは本気でそう思ったのだ。
そして栄養の多い食事で身長を伸ばそうとしていた。
しかしこれはまだジャブだ。
本命は別にある。
「うーん…!のびろ~~~!」
さとりは一生懸命背伸びした。
これで伸びると思っているのだ。
ぐぐぐっと背伸びしてはもう一度背伸びをする。
変人…ごほん、もう暇人レベルだ。
「うーん…!のびろ~~~!あ、いたい!攣った!攣りましたぁ!」
コロコロコロコロ。
何度が攣って床を転げまわるさとり。
そっとその様子を影から見守るものも居た。
「…なに、あれ…?」
「…さとり…様…?」
本人はいたって真剣だが影からこっそりとその様子を見ているペット達にとっては意味不明な行動だった。
むしろ恐怖の対象だった。
((ご主人様が壊れた))
そんなペット達が意味不明に思う「おっきくなりましょうさくせん」は2ヶ月ぐらい続いた。
ある日、こほん、とさとりは咳払いをした。
その目はキラキラと輝いていた。
期待と自信に満ち溢れた目、少し前の絶望した目とは程遠いほどに輝いていた。
「もうそろそろ、大きくなっているでしょう」
どこからそんな自信が来るのかさとりは自信満々だった。
胸をはっていすに座っていた。
無駄な、無駄すぎるカリスマオーラも出ていた。
「お燐、お空、少しこちらへ来なさい!」
ペット達を大声で呼び出すさとり。
無駄にカリスマもあふれ出ている。
むしろ今のさとりは存在がカリスマだ。
数秒たって、何ですか?とペット達が現れると自分の前にピシッと一列に並ばせた。
「す、少し後ろを向きなさい!」
ふふふっと興奮気味な主は怖かったがおとなしく後ろを向くお燐とお空。
鼻息が荒いのは気のせいだ。
そしてさとりは一歩ずつ歩み始めた。
大丈夫だ
私は今まで「おっきくなりましょうさくせん」をしてきたのだ
きっと3センチぐらい伸びているはずだ
そう、こいしを、超えたはず!
鼻息荒くカリスマ溢れて目が輝きじりじりと一歩ずつ歩いてくるさとり。
気持ち悪い。
二人は素直にそう思った。
しかしもうご主人様が壊れた時から色々と諦めていたため心の準備は出来ていた。
抵抗は、多少あった。
ペット達の後ろまで来ると、くるりと優雅にさとりも後ろを向いた。
無駄すぎるカリスマがあふれ出ている。心なしかカリスマが光り輝いて見える。
効果音が「きららららん」となりそうなぐらい優雅なターンを見せた後手で身長を確認してみる。
が。
「あ、あれ?」
おかしい。
何故だ。
前背比べをしたときも私の身長はお燐の後頭部の真ん中ぐらいまでだったはずだ。
それが全ッッッッ然変わってない。
むしろお燐が伸びてる。今じゃあ後頭部の下ぐらいまで突き放されている。
カリスマオーラが崩壊した。
「お、おかしいですねえ?お空、じっとしてて」
今度はお空と背比べをしてみた。
さとりはこの上に無い絶望感を味わった。お燐と同じぐらいのお空。
やっぱりお空も伸びていたのだ。
これでは自分が大きくなったのか全然分からないではないか!
(さとり様何がしたいんだろう?)
(やっぱ気にしてるのかな身長…)
気にしてる、すっごく気にしてる。
おかしい、こんなはずじゃなかった。
ぐらぐらぐらぐら。ぐるぐるぐるぐる。
ああ、眩暈すらしてきました。
もはや私の身長は一生伸びないのでしょうか?
落ち込んでいるとふわっと無意識の空気が流れてきた。
間違いないこれはこいしが帰ってきた証拠だ。
「っ!こしい!!」
こしいって誰だ。
思いっきりかんだ、恥ずかしい。
後ろのペット達の目が痛い。見ないでください。
こしい…こいしは呼ばれたらすぐにきた。
凄く早かった。でも今はそこに気にしない。
「あら、お姉ちゃん。」
「お久しぶりですね、こいし。…………ちょっと後ろを向いてもらえますか?」
「うん?」
素直にくるっとこいしは後ろを向いた。
私も後ろを向く。
ペット達が冷ややかな目をしているが気にしない。
恐る恐る背中を合わせる。
これで!これで私が大きくなった証拠が!今、ここに!
出なかった。
変わってない、全く変わってない。
「お姉ちゃん、もういい?」
「いいですよもう…。」
何故?
こいしはまだともかくお燐やお空は伸びていた。
しかもわたしはお燐と同じ食生活をしていたはずなのに。
コレだけ栄養分をとっていれば伸びるはずなのに。
何故伸びていないのでしょう?
おかしい、原因は何処に…。
「あれ?お姉ちゃん、胸が大きくなったね。」
「そっちか!」
.
頭を抱えて本気で悩んでいた。
それはもう人生に一度二度あるか無いかというほどの深刻な悩みだった。
悩みと後悔と悲しみと色んな感情が混ざって頭に突き刺さっていく。
「…こいしに会うまではよかったわ、こいしに会わなければよかったわ…」
つい二日ほど前だ。
ぶらりと無意識にこいしが帰ってきた時に事件は起こったのだ。
それは無意識の、何気ない一言だった。
「…あれ?お姉ちゃん、ちっちゃくなった?」
さとりは雷に打たれたような衝撃を受けた。
言われて見ればこいしは私の身長を2センチぐらい抜かしていた。
なんということだ。
姉が妹に身長を抜かされるだなんて。
ショックは大きかった。
そういえば、小さい頃は私より小さかったお燐もお空も気がつけば私の身長を抜かしていた。
…ふと無意識にペット達に向いた。
「ああ…!!!」
そしてこの、今となっては忌々しい能力で覗いてしまったのだ。
ペット達の心を。
(うわ、本当だ…さとり様ちぢんでる!ちぢんでる!)
(あ、わ、ちょ、こいし様!・・・・…あちゃー言っちゃった。さとり様、気づいてなかったのに)
ちなみに上から空と燐。
雷が五発打ち抜いた感覚だった。
お燐はまだしもお空は少し空気を読めなさすぎだと思った。
私はそんなに小さいだろうか、私はそんなにも小さいだろうか?
嫌だ、それは凄く嫌だ。
唯でさえ小五ロリとか言われるのに…。
なんとかしなくては。
古明地さとりの「おっきくなりましょうさくせん」は次の日から始まった。
「うう…美味しくないですね」
さとりはとりあえず牛乳を飲んでみることにした。
朝食と夕食に。
しかしあまり口に合わないのか美味しくは無かった。
良くお燐はコレを好んで飲むものだ。
「いひゃひゃ、骨がひっははりまひひゃ」
続いて三食に魚をつけるようにした。
これらは「かるしうむでおっきくなりましょうさくせん」だ。
長身のお燐は魚を良く食べている。
つまりお燐と同じ行動をしていれば大きくなれる。
さとりは本気でそう思ったのだ。
そして栄養の多い食事で身長を伸ばそうとしていた。
しかしこれはまだジャブだ。
本命は別にある。
「うーん…!のびろ~~~!」
さとりは一生懸命背伸びした。
これで伸びると思っているのだ。
ぐぐぐっと背伸びしてはもう一度背伸びをする。
変人…ごほん、もう暇人レベルだ。
「うーん…!のびろ~~~!あ、いたい!攣った!攣りましたぁ!」
コロコロコロコロ。
何度が攣って床を転げまわるさとり。
そっとその様子を影から見守るものも居た。
「…なに、あれ…?」
「…さとり…様…?」
本人はいたって真剣だが影からこっそりとその様子を見ているペット達にとっては意味不明な行動だった。
むしろ恐怖の対象だった。
((ご主人様が壊れた))
そんなペット達が意味不明に思う「おっきくなりましょうさくせん」は2ヶ月ぐらい続いた。
ある日、こほん、とさとりは咳払いをした。
その目はキラキラと輝いていた。
期待と自信に満ち溢れた目、少し前の絶望した目とは程遠いほどに輝いていた。
「もうそろそろ、大きくなっているでしょう」
どこからそんな自信が来るのかさとりは自信満々だった。
胸をはっていすに座っていた。
無駄な、無駄すぎるカリスマオーラも出ていた。
「お燐、お空、少しこちらへ来なさい!」
ペット達を大声で呼び出すさとり。
無駄にカリスマもあふれ出ている。
むしろ今のさとりは存在がカリスマだ。
数秒たって、何ですか?とペット達が現れると自分の前にピシッと一列に並ばせた。
「す、少し後ろを向きなさい!」
ふふふっと興奮気味な主は怖かったがおとなしく後ろを向くお燐とお空。
鼻息が荒いのは気のせいだ。
そしてさとりは一歩ずつ歩み始めた。
大丈夫だ
私は今まで「おっきくなりましょうさくせん」をしてきたのだ
きっと3センチぐらい伸びているはずだ
そう、こいしを、超えたはず!
鼻息荒くカリスマ溢れて目が輝きじりじりと一歩ずつ歩いてくるさとり。
気持ち悪い。
二人は素直にそう思った。
しかしもうご主人様が壊れた時から色々と諦めていたため心の準備は出来ていた。
抵抗は、多少あった。
ペット達の後ろまで来ると、くるりと優雅にさとりも後ろを向いた。
無駄すぎるカリスマがあふれ出ている。心なしかカリスマが光り輝いて見える。
効果音が「きららららん」となりそうなぐらい優雅なターンを見せた後手で身長を確認してみる。
が。
「あ、あれ?」
おかしい。
何故だ。
前背比べをしたときも私の身長はお燐の後頭部の真ん中ぐらいまでだったはずだ。
それが全ッッッッ然変わってない。
むしろお燐が伸びてる。今じゃあ後頭部の下ぐらいまで突き放されている。
カリスマオーラが崩壊した。
「お、おかしいですねえ?お空、じっとしてて」
今度はお空と背比べをしてみた。
さとりはこの上に無い絶望感を味わった。お燐と同じぐらいのお空。
やっぱりお空も伸びていたのだ。
これでは自分が大きくなったのか全然分からないではないか!
(さとり様何がしたいんだろう?)
(やっぱ気にしてるのかな身長…)
気にしてる、すっごく気にしてる。
おかしい、こんなはずじゃなかった。
ぐらぐらぐらぐら。ぐるぐるぐるぐる。
ああ、眩暈すらしてきました。
もはや私の身長は一生伸びないのでしょうか?
落ち込んでいるとふわっと無意識の空気が流れてきた。
間違いないこれはこいしが帰ってきた証拠だ。
「っ!こしい!!」
こしいって誰だ。
思いっきりかんだ、恥ずかしい。
後ろのペット達の目が痛い。見ないでください。
こしい…こいしは呼ばれたらすぐにきた。
凄く早かった。でも今はそこに気にしない。
「あら、お姉ちゃん。」
「お久しぶりですね、こいし。…………ちょっと後ろを向いてもらえますか?」
「うん?」
素直にくるっとこいしは後ろを向いた。
私も後ろを向く。
ペット達が冷ややかな目をしているが気にしない。
恐る恐る背中を合わせる。
これで!これで私が大きくなった証拠が!今、ここに!
出なかった。
変わってない、全く変わってない。
「お姉ちゃん、もういい?」
「いいですよもう…。」
何故?
こいしはまだともかくお燐やお空は伸びていた。
しかもわたしはお燐と同じ食生活をしていたはずなのに。
コレだけ栄養分をとっていれば伸びるはずなのに。
何故伸びていないのでしょう?
おかしい、原因は何処に…。
「あれ?お姉ちゃん、胸が大きくなったね。」
「そっちか!」
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おぉ、これは可愛いいさとりですな。
自分も姉の背を抜かした時に、姉がやたら身長を比べるのを嫌がっていたのを思い出しました。
ではでは、この点数を。次回作も期待してますねw
死んだ女房の口癖だ。
いや、考えすぎかな……
育っちゃダメなんです育っちゃあ。永遠の小五ロリじゃないと……!
あれです、無自覚の勝利ってヤツですよ。
多分この話を聞いて真っ先に反応するのが四季映姫様と思う自分は罪深い。
レベル高いなー。
すごいな無意識!
そして、小五のロリで大きいオッパイを手に入れたさとりん。
今までに無い最強の属性を手に入れてしまったwww
ロリ巨乳なさとりんも大好きですw
それを おおきくするなんて とんでもない!