文「速達です~」
香霖堂にそんな射命丸が来たのは、確か今朝方だった。彼女は郵便配達などしいてただろうかと思いつつ出てみれば、唐突に彼女から封筒を差し出された。差出人を確認する前に彼女はいなくなっていた。
差出人(妖だが)は、紅魔館のレミリア・スカーレット。綺麗な文字並びで、ご丁寧に筆で書いたようだ。おおかた代筆が書いたのだろうが、清楚で整っている。
僕は素直にそれを開いた。これまた綺麗に折り畳まれた便箋と、それから「招待状」と正直に書かれたカードが出てきた。
『本日夜9:00より、紅魔館・図書館腋会議室にて“ロリの会”開催。招待状を受け取ったら必ず参加するように』
“ロリの会”か。僕はロリじゃないし、だいいち女じゃない。ついでに言うとロリコンでもないと自覚している。
だが、行った方がいいかもしれない。代筆はおそらく十六夜咲夜。彼女にもいろいろつもる話があり、事のついでと言うかむしろメインと言うか、会っておきたい。
そういうわけで僕は『図書館“腋”』を『図書館“脇”』とくみ取り、紅魔館へと来たのである。
諸事情により(額を見たら理解した)元気に門番する美鈴に招待状を見せ、紅魔館に潜入する。
階段を下り、正面に見える大扉の右に、それはあった。扉には「集会所」の掛札があるからここだろう。
僕は扉をノックした。
…………
返事が無い。別に屍ではないだろうから僕は扉を開けた。
レミリア「来たわね、森近」
部屋の真ん中……、囲むように並べられた長机。正面にホワイトボード、そして議長椅子に腰かけるレミリアの姿。カリスマっぽさが初々しく、不似合い。
レミリア「さすが店主だけあるわね。時間には律儀な所とか」
確かに今は集合時間より30分前であるから、早いかもしれない。
僕はそれまでする事も無いので、咲夜はいないか、と聞いた。
レミリア「咲夜なら買い物に行かせたわ。この会合がバレると面倒だから」
はて、バレるとマズい?だとしたらあの招待状は誰が書いたのだろうか。その事も聞いた。
レミリア「私が書いたのよ?」
嘘だ。君があんな綺麗な字を書けるわけないだろう。と笑ったら、彼女に大泣きされた。
それからしばらくあやしているうちに、今度はフランドール・スカーレットもやってきた。ほぼ同じタイミングでルーミアも入室。それから魂魄妖夢、伊吹萃香、因幡てゐのつるぺた勢がやってきた。
まぁ見事にロリばかり集めたものだ。僕はレミリアに、なぜこんな会合を開いたのか聞いた。
レミリア「ん?わからないの?店主のくせに頭は弱いのね」
多分店主じゃなくてもわかるまい。
やがて橙、洩矢諏訪子がそろって登場。遅れてチルノ、サニーにルナにスター、出番が無くてPSPにはまったというリリーが集まった。
レミリア「まだ来ないわ。招待状は届いたかしら」
僕はレミリアに誰なのか聞いた。
レミリア「ん、確か古明地姉妹。新聞屋に任せたけど届けたかしら」
多分無理だ。地霊殿は妖怪が嫌う場所だから、と彼女に進言した。
レミリア「じゃあ仕方ないか。はい、静粛に。まだ集まらないけど来ないみたいだから、今から会合を始めるわ」
その前に、と僕は彼女の言葉をさえぎった。いくらかあるが、一番大事な事を聞いた。なぜ僕がここに呼ばれたのか。
レミリア「ん?フランといろいろ考えた結果、あなたはロリコンじゃなく、ロリに対して差別しないと踏んだからよ。ね?」
フラン「うん」
なるほど。子供たちから信頼を得ているというのはすごく光栄な事だ。
レミリア「じゃあまず、この会合の主旨と概要を説明するわ。適当に座って」
適当にと言われれば適当に椅子を奪い合う面々。リリーただ一人は余った席でPSPを始めたが。
僕はフランの右隣に椅子を取った。
レミリア「まずこの会合について話すわ。
今の時代、幼女を狙った犯罪が増えている。それは紛れもなく私たちの危険を意味するわ」
萃香「ああうん、確かに」
この二人は大丈夫だと思っていけないのだろうか。吸血鬼と鬼……のはずだが。
レミリア「そこで、よ。幻想郷から少しでも危険を排除するため、この会合を開いたの。意見交換し、対策をまとめるのが狙い」
ふむ、理解はしたがそんな犯罪があっただろうか。確かに幻想郷には妖怪は多いが、幼女を狙った犯罪とはあまり聞かない。むしろ幼女に攻撃を受けたとならよく聞くが。
レミリア「私から話すとしたら……そうね、咲夜が困るの」
フラン「なんで?」
僕も、なんで?と聞きたい。彼女は実に忠実だし、真面目にやっているはずだ。うちに買い物に来たときも、どこぞの巫女や魔法使いと違ってちゃんと売買が成立する。
レミリア「しつこいんだもん。朝から晩までお嬢様お嬢様ってつきまとわれるし、着替えくらい出来るって言っても毎日毎日来るし、挙げ句鼻血が止まらないし」
妖夢「あ、わかります」
咲夜の株価が急下落する間に、今度は妖夢が手を挙げた。
妖夢「幽々子様がですね、この間からべたべたするんです」
どこからともなく沸き上がる歓声。
妖夢「ちょ、何ですか」
てゐ「それをフラグって言うんだよウサウサウサ!」
レミリア「はいはいノロケ話はそこまで」
妖夢「ノロケてないですよ!」
少しずつだが、帰りたくなってきた。
妖夢「昔からお供してますからわかります。気まぐれですよ」
チルノ「それをバカって言うのよ!大妖精さんはいつでも一緒にいてくれるけど、気まぐれなんてないわ!」
妖夢「意味わかんないです!」
僕が思うに、これは「親馬鹿」と言うのではないか?世話焼きなんだろう。
親馬鹿と言えば八雲宅の式神が有名だが、橙はリリーの画面に張り付いていて会議には興味を示さない。
そういえば、ここにいる面々は皆々「保護者」に近い存在がいる。
ああ、と僕は思った。レミリア。
レミリア「何?」
僕は言った。
確かに君たちから見たら、うっとうしい存在かもしれない。でも咲夜も幽々子さんも、みんな君たちを心配しているんじゃないか?子供だからつい面倒を見たくなる、親心といったものだよ。
レミリア「にしても……普通面倒見に来て鼻血出す?」
いや……。それは……。
妖夢「わざと穿かないなんて考えられます?」
諏訪子「どっちが好きかなんて聞く?」
ルーミア「勝ったら食べていいなんて言うのかー?」
あいつはそんなMだったのか?
サニー「そういえばこの前こーりん、何しに来たの?」
ルナ「ああ、来た来た」
スター「意味もなくね」
は?
ちょっと待てゐ。僕は森には入ってない。と言うか入りたくない。そもそも幼女に興味は無いぞ。
リリー「ロリコンですよー」
フラン「こーりんってロリコンだったの?」
てゐ「略してろーりんっ!」
チルノ「ロリコン側のスパイね!?」
レミリア「なるほど……見事に騙されたわ森近。やってくれたわね」
待ちなさい。3分間待ちなさい。人の話を聞きなさい。
諏訪子「うわ、言い訳だぁ」
萃香「飲ませれば本性現すに違いないっ!」
橙「またたび~」
ルーミア「そーなのかー?」
ダメだ……いろいろと無理な気がする。話を聞いて理解してくれそうな雰囲気じゃない。
レミリア「こうなったら、ロリの力を見せつけるのよ。みんなで力を合わせればこんなロリコン、一撃よ!」
ときの声が挙がる。つまり弾幕でも来るのだが、残念ながら対抗手段が無い。
咲夜「お嬢様っ!!」
彼女が飛び込んできたのは、覚悟が決まった時だった。
全員が、彼女の腕に抱えられた物に視線を浴びせる。
咲夜「お嬢様、人間の里で“恋愛成就の壺”を大特価68万で買って参りました!!」
僕は、全員が石化した隙を縫って帰宅した。
後日「幻想郷バカの会開催」のお知らせが届いたのだが無視した。
――――――――――――
香霖堂にそんな射命丸が来たのは、確か今朝方だった。彼女は郵便配達などしいてただろうかと思いつつ出てみれば、唐突に彼女から封筒を差し出された。差出人を確認する前に彼女はいなくなっていた。
差出人(妖だが)は、紅魔館のレミリア・スカーレット。綺麗な文字並びで、ご丁寧に筆で書いたようだ。おおかた代筆が書いたのだろうが、清楚で整っている。
僕は素直にそれを開いた。これまた綺麗に折り畳まれた便箋と、それから「招待状」と正直に書かれたカードが出てきた。
『本日夜9:00より、紅魔館・図書館腋会議室にて“ロリの会”開催。招待状を受け取ったら必ず参加するように』
“ロリの会”か。僕はロリじゃないし、だいいち女じゃない。ついでに言うとロリコンでもないと自覚している。
だが、行った方がいいかもしれない。代筆はおそらく十六夜咲夜。彼女にもいろいろつもる話があり、事のついでと言うかむしろメインと言うか、会っておきたい。
そういうわけで僕は『図書館“腋”』を『図書館“脇”』とくみ取り、紅魔館へと来たのである。
諸事情により(額を見たら理解した)元気に門番する美鈴に招待状を見せ、紅魔館に潜入する。
階段を下り、正面に見える大扉の右に、それはあった。扉には「集会所」の掛札があるからここだろう。
僕は扉をノックした。
…………
返事が無い。別に屍ではないだろうから僕は扉を開けた。
レミリア「来たわね、森近」
部屋の真ん中……、囲むように並べられた長机。正面にホワイトボード、そして議長椅子に腰かけるレミリアの姿。カリスマっぽさが初々しく、不似合い。
レミリア「さすが店主だけあるわね。時間には律儀な所とか」
確かに今は集合時間より30分前であるから、早いかもしれない。
僕はそれまでする事も無いので、咲夜はいないか、と聞いた。
レミリア「咲夜なら買い物に行かせたわ。この会合がバレると面倒だから」
はて、バレるとマズい?だとしたらあの招待状は誰が書いたのだろうか。その事も聞いた。
レミリア「私が書いたのよ?」
嘘だ。君があんな綺麗な字を書けるわけないだろう。と笑ったら、彼女に大泣きされた。
それからしばらくあやしているうちに、今度はフランドール・スカーレットもやってきた。ほぼ同じタイミングでルーミアも入室。それから魂魄妖夢、伊吹萃香、因幡てゐのつるぺた勢がやってきた。
まぁ見事にロリばかり集めたものだ。僕はレミリアに、なぜこんな会合を開いたのか聞いた。
レミリア「ん?わからないの?店主のくせに頭は弱いのね」
多分店主じゃなくてもわかるまい。
やがて橙、洩矢諏訪子がそろって登場。遅れてチルノ、サニーにルナにスター、出番が無くてPSPにはまったというリリーが集まった。
レミリア「まだ来ないわ。招待状は届いたかしら」
僕はレミリアに誰なのか聞いた。
レミリア「ん、確か古明地姉妹。新聞屋に任せたけど届けたかしら」
多分無理だ。地霊殿は妖怪が嫌う場所だから、と彼女に進言した。
レミリア「じゃあ仕方ないか。はい、静粛に。まだ集まらないけど来ないみたいだから、今から会合を始めるわ」
その前に、と僕は彼女の言葉をさえぎった。いくらかあるが、一番大事な事を聞いた。なぜ僕がここに呼ばれたのか。
レミリア「ん?フランといろいろ考えた結果、あなたはロリコンじゃなく、ロリに対して差別しないと踏んだからよ。ね?」
フラン「うん」
なるほど。子供たちから信頼を得ているというのはすごく光栄な事だ。
レミリア「じゃあまず、この会合の主旨と概要を説明するわ。適当に座って」
適当にと言われれば適当に椅子を奪い合う面々。リリーただ一人は余った席でPSPを始めたが。
僕はフランの右隣に椅子を取った。
レミリア「まずこの会合について話すわ。
今の時代、幼女を狙った犯罪が増えている。それは紛れもなく私たちの危険を意味するわ」
萃香「ああうん、確かに」
この二人は大丈夫だと思っていけないのだろうか。吸血鬼と鬼……のはずだが。
レミリア「そこで、よ。幻想郷から少しでも危険を排除するため、この会合を開いたの。意見交換し、対策をまとめるのが狙い」
ふむ、理解はしたがそんな犯罪があっただろうか。確かに幻想郷には妖怪は多いが、幼女を狙った犯罪とはあまり聞かない。むしろ幼女に攻撃を受けたとならよく聞くが。
レミリア「私から話すとしたら……そうね、咲夜が困るの」
フラン「なんで?」
僕も、なんで?と聞きたい。彼女は実に忠実だし、真面目にやっているはずだ。うちに買い物に来たときも、どこぞの巫女や魔法使いと違ってちゃんと売買が成立する。
レミリア「しつこいんだもん。朝から晩までお嬢様お嬢様ってつきまとわれるし、着替えくらい出来るって言っても毎日毎日来るし、挙げ句鼻血が止まらないし」
妖夢「あ、わかります」
咲夜の株価が急下落する間に、今度は妖夢が手を挙げた。
妖夢「幽々子様がですね、この間からべたべたするんです」
どこからともなく沸き上がる歓声。
妖夢「ちょ、何ですか」
てゐ「それをフラグって言うんだよウサウサウサ!」
レミリア「はいはいノロケ話はそこまで」
妖夢「ノロケてないですよ!」
少しずつだが、帰りたくなってきた。
妖夢「昔からお供してますからわかります。気まぐれですよ」
チルノ「それをバカって言うのよ!大妖精さんはいつでも一緒にいてくれるけど、気まぐれなんてないわ!」
妖夢「意味わかんないです!」
僕が思うに、これは「親馬鹿」と言うのではないか?世話焼きなんだろう。
親馬鹿と言えば八雲宅の式神が有名だが、橙はリリーの画面に張り付いていて会議には興味を示さない。
そういえば、ここにいる面々は皆々「保護者」に近い存在がいる。
ああ、と僕は思った。レミリア。
レミリア「何?」
僕は言った。
確かに君たちから見たら、うっとうしい存在かもしれない。でも咲夜も幽々子さんも、みんな君たちを心配しているんじゃないか?子供だからつい面倒を見たくなる、親心といったものだよ。
レミリア「にしても……普通面倒見に来て鼻血出す?」
いや……。それは……。
妖夢「わざと穿かないなんて考えられます?」
諏訪子「どっちが好きかなんて聞く?」
ルーミア「勝ったら食べていいなんて言うのかー?」
あいつはそんなMだったのか?
サニー「そういえばこの前こーりん、何しに来たの?」
ルナ「ああ、来た来た」
スター「意味もなくね」
は?
ちょっと待てゐ。僕は森には入ってない。と言うか入りたくない。そもそも幼女に興味は無いぞ。
リリー「ロリコンですよー」
フラン「こーりんってロリコンだったの?」
てゐ「略してろーりんっ!」
チルノ「ロリコン側のスパイね!?」
レミリア「なるほど……見事に騙されたわ森近。やってくれたわね」
待ちなさい。3分間待ちなさい。人の話を聞きなさい。
諏訪子「うわ、言い訳だぁ」
萃香「飲ませれば本性現すに違いないっ!」
橙「またたび~」
ルーミア「そーなのかー?」
ダメだ……いろいろと無理な気がする。話を聞いて理解してくれそうな雰囲気じゃない。
レミリア「こうなったら、ロリの力を見せつけるのよ。みんなで力を合わせればこんなロリコン、一撃よ!」
ときの声が挙がる。つまり弾幕でも来るのだが、残念ながら対抗手段が無い。
咲夜「お嬢様っ!!」
彼女が飛び込んできたのは、覚悟が決まった時だった。
全員が、彼女の腕に抱えられた物に視線を浴びせる。
咲夜「お嬢様、人間の里で“恋愛成就の壺”を大特価68万で買って参りました!!」
僕は、全員が石化した隙を縫って帰宅した。
後日「幻想郷バカの会開催」のお知らせが届いたのだが無視した。
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それはともかく会議室に突入してきた咲夜さんは無事だったんだろうか?(鼻血的な意味で
とりあえずセリフの前に人物の名前をつけているのは誰が
喋っているのか解りやすくするためとかでしょうか?
それとも自分が、誰が喋っているのかというのを把握するため?
あとメイド長なる者が安々とそんなモノを買ってくるのか疑問。
ネタとしては面白いのでしょうけど、これといって目立つ面白さが自分には
感じられませんでした。
面白そうな素材だけに、会合始まってからの急すぎる展開に少しがっかり。
…ネタ切れかどうかは知らんけど……。
せっかく評価してくれた人がいるのですから。
わざわざ評価される場に作品を投稿しておきながら、酷いコメントするなら評価はいらないとか、
つまらないなら他の人の作品を読んでろとか、余りにも身勝手で見苦しいです。
一人一人のツボは突けないとか言い訳してますが、単純に実力が足りないということにさえ気付けないのですか?
あなたの作品を拝読させていただきました。
私は、みなさんが仰られるほど悪い話には感じませんでした。
むしろ時事ネタも考慮されていて題材的にも、なかなか興味深いです。
話ものんびりと進行していく感じで、気になった点は多々ありましたが
総括して楽しく読ませていただきましたよ。^^
それで、もし次作を書くなら、その前に他人の作品を一度読んでみることをお勧めします。
特に高得点のを。それで文章の組み立て方や、文法の決まり等を参考にすると、
つまらない事でツッコミを受けることもなくなりますよ。
それと、ブログで愚痴ってますが、他人の言うことを必要以上に気にする必要はありませんよ。
意見なんてものは十人十色なのですから。
ただし、このサイトの性質上、投稿したからには、厳しい意見も受ける覚悟も必要なのです。
今回火傷を負ってしまいましたが、その火傷は後々の糧となるのですから是非今後も、頑張ってくださいね。^^
申し訳ないですがこれに点数つけろと言うのは無理な話ですね
何か↑の人が言ってたけど愚痴るぐらいなら初めからやるなよ…
もう人としての価値無いよお前