Coolier - 新生・東方創想話

ルーミアと少年 2

2008/11/09 02:02:18
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 両手を広げ、今私は真夜中の森を飛んでいる。
 だいぶ奥まで来ると、そこだけまだ草木が生えておらず、土がむき出しになっている場所が眼下に見えた。直径は約100メートルといった感じ。
 依頼内容はこうだった。

調査隊救出
 依頼主 愛作村村長
 報酬 100,000幻想郷円


 先の柘榴村の橋崩壊事件を機に、危険な妖怪の生息範囲を調べるため、旧結社の有志を中心とした調査隊を『フランクレーター』付近に送ったが、消息を絶ってしまった。彼らの救出を依頼したい。
 『フランクレーター』は魔法の森の奥深くに存在する。かつて紅魔館に住む吸血鬼の妹が無断で散歩に出かけた際、追ってきた姉や従者に捕まり、癇癪を起してできたものだ。付近にはどんな妖怪がうろついているかは分からないが、優秀な弾幕使いならきっと依頼をこなしてくれると信じている。よろしく頼む。


 愛作村、かつて妖怪排斥を唱えた結社の本拠地があった場所。以前は貧しかったが、妖怪との付き合いがある村を通じて交易を行い、そこそこ豊かになっているらしい。そのせいか、私が来ても石をぶつけられることはなかったが、やはり人々の目に警戒心があるのが見て取れる。
そりゃあ基本的に幻想郷の者を襲うのは稀とはいえ、人を食う妖怪だからな。
 というわけでその依頼を受け、こうしてクレーター付近まで来た。
 クレーターのど真ん中で、人間たちが円陣を組んで弾幕を撃っている。
 周囲は妖怪が囲んでいる。
 私は上空からレーザーを照射してその妖怪の一匹を黒こげにした。

「弾幕使いか、早く助けてくれ」

 クレーターのへりに降り立つと、身の丈3メートルはあろうかという鳥妖怪が私に飛びかかってきた。心臓めがけてつき出されたくちばしを避け、剣でその首を切り落とす。
胴体がまだその周辺をはね回っている。
 その鳥妖怪が群れのボスだったらしく、残りの妖怪が恐れをなして逃げていった。
 あとは興奮して騒いでいる妖精たちを追い払うだけで良いだろう。

 「ぐうっ」

 一仕事終えたと思ったとき、くぐもった声と叫び声が聞こえた。
その方向を振り向くと、首を失った鳥妖怪が生き残った男の一人を偶然その足で蹴り上げていた。狙い澄ましたショットを放ち、首なし妖怪を完全に沈黙させる。駆け寄ってみると、爪が腹部を貫通し、男は即死状態だった。

「とりあえず助かった、礼を言う」

生き残りの男の一人が言った。そうとうやつれているようだ。

「おい、幾らだ?」 別の男が私にそう詰問した。
「何がだ?」
「金で雇われたんだろ、助けられなかった奴一人につきいくら減算されるんだ」
「10,000幻想郷円」隠さず答えた。
「けっ、前に一人死んだが、そいつへの忌諱金は5,000幻想郷円だったよ、しっかりしてやがるぜ」

 その男は仲間の死体のそばでずっとかがみこんでいた。
 おそらく親しい間柄だったのだろう。
 私はその人間たちを空から護衛しつつ、村へ帰還した。
 




新月の晩、その烏天狗の女の子は、床に就こうとした僕を外に呼び出した、
 最初は警戒したが、別にとって喰うわけではないから、散歩に付き合ってくれと言われ、強い妖怪を敵にまわして村に迷惑をかけるわけにもいかないのでしばらく付き合う事にした。名は射命丸文というらしい。
 彼女が提灯を持ち、真っ暗な森の中を二人で歩く。
 人間がこんな所をこんな時間に歩くのは自殺行為だが、一人で紅魔館へ行った経験から、不思議と落ち着いていた。

 「あなたの噂は妖怪の間でも噂になってます、なんでもルーミアにリベンジするとか?」
 「ええ、みんなはやめろと言いますけど、好意を持っていた女の子がそいつに食われたんです」
 「なるほど、でも、勝算はあるのですか?」

メモをとりながら、その妖怪は質問を続けた。

 「正直、まだ力が足りないと思います」
 「その事なんですがね、屋台で一杯やりながら話ませんか、おごりますよ」
 
 しばらく歩くと、暗闇の中に屋台の明かりが見えてくる。



~I'm singer トゥートゥトゥートゥトゥ~



美味しそうな匂いときれいな鼻歌。
羽根を生やした妖怪の少女がヤツメウナギを焼いていた。

 「いらっしゃい、おっ、件の少年も一緒ね。私はミスティア、とりあえず一杯やってきな」
 そう言ってミスティアと名乗る妖怪は僕にグラス一杯の酒を差し出した、文さんに勧められて、グラスを手に取る。
 体の底がかあっと熱くなる。文さんも椅子に座ってグラスを取った。

「殺された女の子だけど、ちょくちょくここで飲んでたわ」 ミスティアが言った。
「本当ですか」
「まあ、霊夢や魔理沙にはかなわないだろうけど、私たちを見ても怖がらないし、弾幕も結構やる子だったのよ」
「その方とは、何度かここでお会いしたことがあります」文さんも彼女を知っていた。

 彼女は、僕が知っている以上に妖怪との付き合いもあったのだ。
 想像してみる、この席に彼女が座り、同年代の女の子たちとおしゃべりに興じるような感じで妖怪たちと会話し、時には弾幕ごっこもしたのだろう。
 この人(妖怪)たちは僕の知らない彼女の姿を知っていたのだ。
 
 「それで、本題に入ります」 文さんが真剣な目で僕の顔を見る。

 彼女は、僕の復讐を手伝うと言い出したのだ。

 「条件付きとはいえ、原作キャラを味方につけられるのですよ、弾幕のアドバイスもします」

 あれ以来、弾幕は一通りこなせるようになり、村では僕にかなう者はほぼいなくなった。
 だが、あいつを、ルーミアをやっつけるにはまだ不十分すぎる。
 怪しい気もするが、ここは乗るべきなのか。
 
「しかし、僕は妖怪に復讐しようとしているんですよ? あなたも妖怪のはずでは?」
 「妖怪は人間を襲い、人間は妖怪を退治する。それが幻想郷の秩序を守るルールですが、最近はあくまで儀礼的なものになっています。それはそれで良いのですが。たまにはこういうガチンコの対立もありだと思うんですよ、それに……最近、読者の興味をそそる話題に餓えて、部数も低迷していたので」
「もしかして条件と言うのは、僕の戦いを記事のネタにさせろと?」
「大当たりです、それと貴方が貰う報酬の1割。そちらにとっても悪い条件ではないと思いますが」
 「僕はてっきり、あなた達も彼女と親しくて、それで復讐を手伝ってくれるのだと思いましたが?」
「親しかったですよ」 そっけなく文さんが言った。
「じゃあなぜ、あなたは友人の仇打ちよりも部数拡大の方が大事なんですか!」
「寿命の短い人間の死をいつまでも引きずっていたら前に進めません」
「私たち妖怪はずっとドライなのよ」 とミスティア。
「そう言う事です、別に無理強いはしませんが、どうします?」

 こういう妖怪の超然とした態度にはついていけないし、そうなりたくもない。そりゃ人間を超える寿命と生命力を持っていれば、人間の命なんて僕らにとっての虫けらでしかないのかもしれないが、それでも僕は人間だ、親しかった人間の死をこうも簡単に流すなんて……。
状況次第で彼女を殺めていたのはこいつらだった可能性もあるんじゃないか?
しかし、人外に勝つには人外の力を借りるしかない。
まだまだ僕の腕では原作級妖怪にはかなわない。
 力が要るのだ。

 「わかりました、協力をお願いします」
 「これで契約成立ですね、いままで、依頼を受けた事はありますか」
 「正直、村に寄りつく弱い妖怪や妖精を追い払うのが精いっぱいで」
 「では、あなたにも出来る依頼を私が探します、最初は簡単なものから、徐々に難易度をあげていきましょう、ちょうど、困りごとのある妖精の話を聞いたのですが……」





 宵闇の迫る、私の最も好きな時間帯。
今回の仕事は荷馬車の護衛、ある村へ運ぶのだそうだ。
 明らかに堅気ではない男たちが囲むその荷馬車には、生き物の気配がした。
 
 「この積み荷は何だ?」
 「お前さんには関係のない事だ。ただこれを守ってればいいんだよ」鉈を持った男がこちらを振り返らずに言う。
 「最近、子供がさらわれているという話を巫女から聞いたことがあるが」
 「さあ、妖怪が喰ったんじゃねえの? 例えば……」
 「例えば?」
 「あんたとか」

男の一団が軽く笑った。それをすばやくリーダー格の男が諌めた。
 少なくとも、ここ最近子供を喰った事はない。

「まだ仕事は終わってないぞ、それからあんた、この事は内密に頼む」 
「了解した」

 魔法の森を右手に、開けた草地を行く。
 三日月が少し雲に隠れたかと思うと、風が吹き、草地がざわめいた。
 
 「おい、止まれ、人間たちよ!」
 
 道の向こうに妖怪が立っていた、義憤に満ちた形相。
 青い髪、セーラー服のような衣服、特徴的な帽子。
 
 「敵弾幕使い、上白沢慧音を確認」 使い魔が告げる。
 「さらった子供たちを返してもらおうか」
 「何のことか、知らねえよ」
 「嘘をつけ、その荷馬車に子供がいるんだろう」
 
確かあの半妖怪は満月のときのみ角が生え、本来の力を取り戻すという話だったか? 今日は三日月だ、にもかかわらず角が生え、眼は紅玉のように輝いている。
 それほどの怒りなのだろう。その怒りの源泉はやはり……もう一度荷馬車を見やる。

 「生命反応確認、人間の子ども、人数5」

 使い魔がいらん事を言った。まあいいか。言ってしまったものは仕方がない。 

 「なっ、てめえ」
 「許さん」

 ハクタクがこちらに向けて猛牛の如く突進してくる。意外だった。
 弾幕も放たず、警告もせず、ハクタクは次々と男たちに頭突きをかましていった。
 私にも向かってきたが、咄嗟に体をひねってかわすと、そのまま手近な男に目標を変えてぶつかっていく。まさに猛牛。

 「おい、助けろ!」 頭を押さえながら鉈を持った男が叫んだ。
 「悪いな、契約内容はこの積み荷を守ること、お前たちは含まれてはいない」
 「マジかよ、痛てえ」

 男たちは全員頭突きを喰らい、その場に倒れこんだ、気絶している者や、頭をさすっている者もいる。一方的な戦いが終わると、ハクタクは我を忘れて荷馬車に駆け寄り、幌をはぎ取った、案の定子供たちが寝息を立てて横たわっていた。

 「良かった。礼を言う」 慧音が深々とお辞儀をした。
 「人間に迷惑をかけるのが私の本職だから。今日はこいつらに迷惑をかけてやったまで、それで、こいつらはどうするの」
 
 私と慧音は尻餅をついたまま後ずさるリーダーの男を見た。男は完全に戦意喪失している。

「まっ、待ってくれ、俺たちはガキどもを売りとばしはしたが殺してねえ。それにあんた達はまだ生きている、ノーカウントだ、ノーカウント」
 「売りとばした、でノーカウントだと!」

 慧音の目が鋭さを増す。
 どうやら命乞いをしたつもりが逆に怒らせてしまったらしい。愚かな男だ。
 だが彼女の反応は意外なものだった。

 「どうする? どっちにしろ、あまり意味はないと思うがな」
 「お説教して、他に仲間がいないか聞き出すさ」

 少し意地悪な質問をしてみた。

 「こいつらもお前さんが言う『大好きな人間』の一部か?」
 「無論だ」

 あっさりと即答した。

 「まあ、そういう妖怪がいてもいいさ」
 「よし、お前ら全員そこに正座しろ!」

 後始末は慧音に任せてその場を去る。ミッション失敗だが、たまにはこういうのも悪くない。
 




 文さんにあっせんされた仕事で、迷子のひまわり妖精を助けにいくことになった。
 人を迷子にさせる妖精が迷子になるなんてと思ったが、文さんによると、迷い込んだ竹林は妖怪兎の強烈なECMで道が分からなくなっているらしい。ECMってなんなのかは聞きそびれたが、河童特製のノイズキャンセラー付き眼鏡をかけて行けば大丈夫と言っていた。ただし、あとで眼鏡の使い心地を教えてほしいと河童は言っているそうだが。
ようは体のいい実験台だろう。だが文句はない、ギブアンドテイクなのだから。
 眼鏡をかけて竹林を進む、文さんは今日は別の取材があると言っていて不在である。
 眼鏡をかけている間は確かに道が見えるのだが、外して見渡すとまったく手つかずの竹林にしか見えなくなっている。獣道すら見出すことができない。
 数十メートルも進むと、白い塊がごそごそと動いているのが見える。よく見ると白い服を着た妖精だった。枯れたひまわりを持ってさまよっている姿が痛々しい。
 そこで声をかけようと思って、はたと困った。
 妖精に人間の言葉が通じるだろうか。もしかしたら敵だと思われるかも知れない。
 あのくらいの妖精なら、襲われても対処する自信はあった。
 でもどうにかして敵意がない事を知らせ、連れ帰らなければ。
 あっこっちを見た。ええい、こうなりゃ出たとこ勝負だ。

 「やあ、君を迎えに来たよ」

 ひまわり妖精は何も言わない。

 「大丈夫だよ、僕は大妖精に言われて君を助けに来たんだ」

 「あなたは……、道が分かるの?」 僕はうなずく。眼が真っ赤にはれていた。

 「でも、知らない人について言っちゃダメって、チルノが言ってた」
 
 結構頭いいんだな。

「じゃあ、君ひとりでここを出られるかい?」

妖精は首を振った。

「じゃあ僕と一緒にここを出よう」

漸く彼女も諦めたらしく、僕と一緒に歩きだすが、突如、視界がぐにゃりと歪む。
道が分からなくなった。眼鏡も効果がない。
ひまわり妖精が頭を押さえてうずくまる。
次の瞬間、僕も頭痛を感じた。
少し先に、耳をとがらせた妖怪兎がいた。鈴仙だ。
彼女の耳から強烈なECMとやらが出ているらしい。
戦うよりも、まずは交渉だ。

「あのーちょっと」

彼女は聞いてない。耳の根元にあるダイヤルのようなものをひねった、さらに頭痛がひどくなる。このままじゃ死ぬ。

「やむを得ん」

僕は彼女に近づき、彼女が気配を察して振り返る前に耳を掴み、引っ張った。
べりっ、という音がして、耳が引きちぎれてしまう。あっさりと。
そして、さらに信じられない光景を見た。

「み、見たわね」

鈴仙のちょうど人間なら耳がある部分に、確かに人間の耳たぶがあるではないか。

「ご、ごめんなさい、でもあんな電波飛ばす方も飛ばす方だろ!」

一言謝罪と弁明をし、ひまわり妖精を小脇に抱え、Uターンして必死に走る。

ドライフラワーと化したひまわりがぽさっと落ちる。

「あ、あれ」
「んなもの放っとけ!」

しかし妖精はいとおしそうにひまわりの方を見つめたままだ。

「しゃあねえな」

妖精をその場に立たせ、急いで引き返し、ひまわりを手に取る。
すぐそばで弾丸が土煙を上げる。またすぐに引き返し、妖精を小脇に抱えて走りだす。
ECM濃度は下がっているだろうか。ようやく竹林の出口が見えてきた。後ろを振り返るが、鈴仙が追いかけてくる気配はない。

「どうやら諦めたらしい」
「あ、ありがとう」 妖精はぺこりとお辞儀をし、ひまわり畑へ帰って行った。

その後夜雀の屋台で文さんと落ち合い、事の顛末を報告した。眼鏡の事も話した。

「なんだか、ストーリー序盤で相次いで大物と戦わされているような気がする」
「しっかりしてください、それではルーミアには勝てませんよ」

そうだった、こんな所で音を上げている暇はないのだ。

一杯飲んだ後、文さんに弾幕のスパーリングを挑む、一勝二敗だった。
その後、夜も更け、これからは妖怪専用の時間だとミスティアに言われたので家に帰る。





私に復讐を誓う少年がいるらしい。
なんでも橋を壊したときに倒した弾幕使いの友人だったとか。
面白そうだ。対立もまた人と妖怪との関係性には違いない。

「しかし最近のルーミア、ずいぶん大人びてないかしら」 とミスティア。
「なに、昼はいつものほわーっとした女の子だよ」

この時間帯、すでに屋台に来る人はなく、完全な妖怪タイムとなっている。
私は酒をちびちびと飲みながら雑談に花を咲かす。
最近はだいぶ減ったが、時には流血もある私の生涯。
単純だが、こういう行為が私の正気を保っているのかも知れない。

「でもどうするの、逃げたほうがいいんじゃない?」 ミスティアが心配そうに聞いてきた。
「いや、迎え撃つさ、それが人妖のしきたりだ」
「でも、その時彼は今よりもっと強くなっているかもよ、私なら店を出す場所を変えて逃げちゃうか、逃げられないなら……」
「逃げられないなら?」
「実力差を詰めてくる前に殺すけど」

そう言って爪を飛び出させてにっと笑う。彼女も妖の存在なのだな。

「まあ、私はルーミアほど度胸はないけどね」
「こんばんは、妖怪だけの時間もいいわね」

不意に現れたのは八雲紫だった。
この前の騒乱の首謀者だとも言われている。
最近はあまり姿を見せてなかったが。

「店主さん、八つ目鰻とお酒をお願い」
「あいよ」


「ねえ、こんな話知ってる? 働き蟻のなかで実際に働いているのは8割ほどで、あとの2割は怠けているんですって」
「ふーん」 ミスティアは八つ目鰻の追加注文で関心がない。
「でもね、その2割を隔離すると、そこの8割がまた働き出すのよ」
「たぶん、全滅を防ぐシステムだろう。すべての個体が同じふるまいをしていては、何か環境の変化が起きた時、簡単に全滅してしまう」
「いいこと言うわね、最近リボンを自由に取り外しできるようになったでしょ?」
「もしかして、あなたの仕業?」
「へいお待ち」
「さあ、どうかしらね、あら、結構いけるわね、この鰻」

曖昧な返事しかしない。彼女はいつもそんな妖怪だと言う。

「やはり幻想郷は、何かの超越的な意思、人はそれを神様と呼ぶのでしょうけれど、その存在によって調節されていくのよ。私ごときが手を出さずとも」
「どういう意味?」 ミスティアが人差し指を口にあてて首をかしげる、可愛らしい。
「なるようにしかならん、という事だ」 私が簡略しまくって伝えた。
「ふ~ん」

彼女は何も気にせず歌を歌う、私も八雲紫も、しばらく全てを忘れて耳を潤わせた。
澄み切った声が、提灯以外何もない暗闇に吸い込まれていく。
 2話目です、今回のシリーズは幻想郷の在り方がどうこうとかいう話ではありません。あくまで局地紛争的な話です。
とらねこ
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コメント



0.420簡易評価
6.50猫翔削除
なかなか良い性格のルーミアですね。
フランクレーターは笑えました。

ただ、原作キャラとか原作級とかストーリー序盤とか幻想郷の住人が言うのはおかしいのでは?
ギャグっていう雰囲気でもないですし。
7.無評価名前が無い程度の能力削除
例えばキリスト教の神学解釈に関してどんなに素晴らしい論文を書いても、それを科学雑誌のネイチャーだのサイエンスだのに投稿したら間違いなくリジェクトされます。原因は「スレ違い。需要が無い」です。

脳内で妄想する限りは好き勝手な展開が許されますが、それを不特定多数の目に曝すに当たって発表媒体における需要を全く考慮しないという勝手は許されません。
「みんなに好かれるオリキャラの好青年が思い通りにならない世の中に憤って行動を起こす」というSSの需要が果たして創想話で有るでしょうか?
例えばarcadia辺りならばその手のコンセプトで創られた話が完全に黙殺される等と言うことは普通ありませんし、描写がしっかりしていればそこそこの評価も得られるでしょうから、ぶっちゃけそちらに投稿した方が貴方にとっても良いのではありませんか?