ルナサ× 霖之助です。
メモ帳で描いて、そのままコピペしたので改行がおかしくなっているかも…。
以前、冥界の花見に招待された霖之助。珍しく彼も拒否せず、1人で冥界までの道を歩いていた。
その道中の事だった。
霖之助は地に落ちていたバイオリンに目を向けた。
バイオリンを持ち上げてみる。
オーソドックスな楽器な為に、用途は持つ前から分かっていたが、冥界までの動物1匹も居ない虚無に等しい空間で、ただひとつ目に付いた物を放っておく訳にはいかない。
増してや、幻想郷では楽器と言う物が中々見つけにくい。道具屋である彼に取って非常に興味の沸く物である。
何の入れ物も無く少し不便だが、商品が一つ増えるなら構わんとばかりに、霖之助はそのバイオリンを抱えるように持って、再び冥界への道を進めた。
白玉楼は、外の冥界周辺とは違い、比較的穏やかだ。寒気はするかもしれないが、それを忘れさせるほどの日差しと、穏やかな色を持つ緑が有る。
外庭の様な場所に出ると、今すぐにでも宴会が始まりそうな程に人が集まっていた。
僕は縁側にゆっくりと腰を掛け、横にバイオリンを置く。バイオリンは洋風だとばかり思っていたが、和風の背景でも華が有ると言う物。
そう思っている所で背中に寒い気配を感じた。寒くてもここは冥界、別段気にするほどでは無いと何時も通りの素振りで後ろを向く霖之助
そこには奇妙な黒い衣服と帽子を被り、金髪を生やした少女が立っていた。見た目は大分似ていても、何処かの魔法使いとは何か違うオーラを感じる。
『これは…貴方が拾ったの?』
少し間を置いて、拍子抜けた表情を直し、霖之助は答える。
『ああ、道中で、結界の近くに落ちていたんだ。』
『良かった、壊れていない…。』
『これは、誰かの落し物だとは思っていたが、もしかしなくても君のだね?』
『ええ、でも、貴方が拾ったなら、私に所有権は無いわ…。』
なるほど、変なオーラがする訳だ。流石の霖之助もここまでネガティブで珍しい性格を見ると、男として放っておけない性質である。
『僕は道具屋を経営しているが…。』
『…?』
『道具を欲しがる目を見ると、無理矢理お金を貰わせるのも気が引ける』
『その弦は大分使い古しているようだ、今まだ弦として形を保っているだけで充分奇跡だろう。』
『今度、僕の店に来ると良い、お望みなら弦を新調してあげるよ。』
『あ、あの…店主さん、名前は…』
『森近 霖之助だ、店の場所は…そうだな、そこに居る巫女にでも聞くと良い。』
そう言って、少し離れた霊夢に指をさす。少しして気づいたのか、頭に疑問符を思い浮かべ霊夢は顔を曲げる。
が、そんな事も気にせずにゆっくりと、霖之助は庭を歩いていた。
宴会が始まり、何時もは冷たく静まり返った冥界も瞬く間にどんちゃん騒ぎ。
人妖問わず暴れまわっている最中、霖之助はまた縁側に座り、酒を飲んでいた。
霖之助は客観的に見れば酒に強いが、比べたいと思う程の自信は無く、かと言いそこまで飲む必要も無いと考えているためか、静かに、御猪口を口に運ぶだけだった。
『…お酒には弱いの?。』
今度は気配もせずに、後ろから声が掛かってきたが、少々暗く、他の少女達と比べて静かな声を聞けば、誰かは分かる、例え会った回数が1回でもだ。
『酒だけを多く飲んでは花見は楽しめないのさ、折角の花がぼやけて見えないからね。』
『…華は見ないのね。』
『…?何を言っているのかさっぱりだが…僕はちゃんと花を見ているよ。』
『…朴念仁なのね…。』
『…?』
『先程魔理沙から聞いたが、君は騒霊なんだろう?霊は酒に強い筈だが、余り飲んでいないじゃあないか。』
『…私は花を見るなと?…』
『そうしないと、華が見れないんじゃないのかな?君は騒がしい霊では無いしね。』
『…?花?…』
お互い言葉遊びを混じらせて、褒めているのだが、いかんせん上手く会話が噛み合わない。
勿論霖之助の方は無意識にだったが。少なからず彼女を嫌がっている訳では無かった。
後日香霖堂では雨が降っていた。 流石に異変も無く、かつこの大雨が朝から続くと、当然魔理沙や霊夢も来ない。
自身が退屈なのは否定出来ないが、一々暇潰しの為に商品を持って行かせるのなら、それは対価とは言い難いだろう。
良く考えれば、持って行かれた物の数は眩暈がするほどあるそうだな、と読書をしながら考えていた霖之助が突然の来客に驚く。
扉が開いた。
『…この大雨の中来るとは思わなかったよ。』
『…霊は雨を透り抜けられるわ』
霖之助は2つの疑問を感じた、1つはそのびしょ濡れになったバイオリンに、もう1つは透ける身なのに、何故一々扉を開けたかだが。
それから小一時間、霖之助は弦の修復に取り掛かっていた。今考えれば、依頼されて物を直すのも久しぶりだと思った。
その少女は店の様子を見ている様で、静かに本を取れば静かに返してくれるし、これ程大人しい客も無いだろうと少々霖之助は感動する。
そう考えた時から、間も無く弦の修復が完了した。
『出来たよ、久しぶりに良い仕事が出来た。』
『その、代金は…。』
『僕は代金を貰うつもりはさらさら無いが、どうしたんだい?』
珍しい、と言うべきか、今回も含めて3度しか会った事の無い霖之助には分からないが、恐らくその少女の表情は姉妹にも見せた事の無い程に珍しい物だった。
『ぁ、あの、えっと…。』
『対価として…私を…もらっ…て?。』
緊張の余り少々声が裏返ってしまい、見事疑問符になったその台詞は、しっかりと霖之助に届いただろう。
恥ずかしさの余りに少女は目を手で塞いでしまった。
『…名前は、ルナサと言うらしいね。』
『…?。』
『残念だが、その対価は貰う事が出来ない。』
ルナサは体を一瞬びくっと跳ねつかせる
『君の様な子と釣りあう商品なんて、この世、いや、どの世界にも無いよ。』
『僕は珍しい物が好きだよ、そして気に入った物は絶対に手放さない。』
『だから、僕はこの世の終わりまで、君を手放さないよ。』
ルナサは静かに、目を塞いでいた手を取り、霖之助に抱きついた。
その目には、涙が今にもこぼれ落ちる程付いていた。
でも、彼女は、笑っていた。
HAPPY END
メモ帳で描いて、そのままコピペしたので改行がおかしくなっているかも…。
以前、冥界の花見に招待された霖之助。珍しく彼も拒否せず、1人で冥界までの道を歩いていた。
その道中の事だった。
霖之助は地に落ちていたバイオリンに目を向けた。
バイオリンを持ち上げてみる。
オーソドックスな楽器な為に、用途は持つ前から分かっていたが、冥界までの動物1匹も居ない虚無に等しい空間で、ただひとつ目に付いた物を放っておく訳にはいかない。
増してや、幻想郷では楽器と言う物が中々見つけにくい。道具屋である彼に取って非常に興味の沸く物である。
何の入れ物も無く少し不便だが、商品が一つ増えるなら構わんとばかりに、霖之助はそのバイオリンを抱えるように持って、再び冥界への道を進めた。
白玉楼は、外の冥界周辺とは違い、比較的穏やかだ。寒気はするかもしれないが、それを忘れさせるほどの日差しと、穏やかな色を持つ緑が有る。
外庭の様な場所に出ると、今すぐにでも宴会が始まりそうな程に人が集まっていた。
僕は縁側にゆっくりと腰を掛け、横にバイオリンを置く。バイオリンは洋風だとばかり思っていたが、和風の背景でも華が有ると言う物。
そう思っている所で背中に寒い気配を感じた。寒くてもここは冥界、別段気にするほどでは無いと何時も通りの素振りで後ろを向く霖之助
そこには奇妙な黒い衣服と帽子を被り、金髪を生やした少女が立っていた。見た目は大分似ていても、何処かの魔法使いとは何か違うオーラを感じる。
『これは…貴方が拾ったの?』
少し間を置いて、拍子抜けた表情を直し、霖之助は答える。
『ああ、道中で、結界の近くに落ちていたんだ。』
『良かった、壊れていない…。』
『これは、誰かの落し物だとは思っていたが、もしかしなくても君のだね?』
『ええ、でも、貴方が拾ったなら、私に所有権は無いわ…。』
なるほど、変なオーラがする訳だ。流石の霖之助もここまでネガティブで珍しい性格を見ると、男として放っておけない性質である。
『僕は道具屋を経営しているが…。』
『…?』
『道具を欲しがる目を見ると、無理矢理お金を貰わせるのも気が引ける』
『その弦は大分使い古しているようだ、今まだ弦として形を保っているだけで充分奇跡だろう。』
『今度、僕の店に来ると良い、お望みなら弦を新調してあげるよ。』
『あ、あの…店主さん、名前は…』
『森近 霖之助だ、店の場所は…そうだな、そこに居る巫女にでも聞くと良い。』
そう言って、少し離れた霊夢に指をさす。少しして気づいたのか、頭に疑問符を思い浮かべ霊夢は顔を曲げる。
が、そんな事も気にせずにゆっくりと、霖之助は庭を歩いていた。
宴会が始まり、何時もは冷たく静まり返った冥界も瞬く間にどんちゃん騒ぎ。
人妖問わず暴れまわっている最中、霖之助はまた縁側に座り、酒を飲んでいた。
霖之助は客観的に見れば酒に強いが、比べたいと思う程の自信は無く、かと言いそこまで飲む必要も無いと考えているためか、静かに、御猪口を口に運ぶだけだった。
『…お酒には弱いの?。』
今度は気配もせずに、後ろから声が掛かってきたが、少々暗く、他の少女達と比べて静かな声を聞けば、誰かは分かる、例え会った回数が1回でもだ。
『酒だけを多く飲んでは花見は楽しめないのさ、折角の花がぼやけて見えないからね。』
『…華は見ないのね。』
『…?何を言っているのかさっぱりだが…僕はちゃんと花を見ているよ。』
『…朴念仁なのね…。』
『…?』
『先程魔理沙から聞いたが、君は騒霊なんだろう?霊は酒に強い筈だが、余り飲んでいないじゃあないか。』
『…私は花を見るなと?…』
『そうしないと、華が見れないんじゃないのかな?君は騒がしい霊では無いしね。』
『…?花?…』
お互い言葉遊びを混じらせて、褒めているのだが、いかんせん上手く会話が噛み合わない。
勿論霖之助の方は無意識にだったが。少なからず彼女を嫌がっている訳では無かった。
後日香霖堂では雨が降っていた。 流石に異変も無く、かつこの大雨が朝から続くと、当然魔理沙や霊夢も来ない。
自身が退屈なのは否定出来ないが、一々暇潰しの為に商品を持って行かせるのなら、それは対価とは言い難いだろう。
良く考えれば、持って行かれた物の数は眩暈がするほどあるそうだな、と読書をしながら考えていた霖之助が突然の来客に驚く。
扉が開いた。
『…この大雨の中来るとは思わなかったよ。』
『…霊は雨を透り抜けられるわ』
霖之助は2つの疑問を感じた、1つはそのびしょ濡れになったバイオリンに、もう1つは透ける身なのに、何故一々扉を開けたかだが。
それから小一時間、霖之助は弦の修復に取り掛かっていた。今考えれば、依頼されて物を直すのも久しぶりだと思った。
その少女は店の様子を見ている様で、静かに本を取れば静かに返してくれるし、これ程大人しい客も無いだろうと少々霖之助は感動する。
そう考えた時から、間も無く弦の修復が完了した。
『出来たよ、久しぶりに良い仕事が出来た。』
『その、代金は…。』
『僕は代金を貰うつもりはさらさら無いが、どうしたんだい?』
珍しい、と言うべきか、今回も含めて3度しか会った事の無い霖之助には分からないが、恐らくその少女の表情は姉妹にも見せた事の無い程に珍しい物だった。
『ぁ、あの、えっと…。』
『対価として…私を…もらっ…て?。』
緊張の余り少々声が裏返ってしまい、見事疑問符になったその台詞は、しっかりと霖之助に届いただろう。
恥ずかしさの余りに少女は目を手で塞いでしまった。
『…名前は、ルナサと言うらしいね。』
『…?。』
『残念だが、その対価は貰う事が出来ない。』
ルナサは体を一瞬びくっと跳ねつかせる
『君の様な子と釣りあう商品なんて、この世、いや、どの世界にも無いよ。』
『僕は珍しい物が好きだよ、そして気に入った物は絶対に手放さない。』
『だから、僕はこの世の終わりまで、君を手放さないよ。』
ルナサは静かに、目を塞いでいた手を取り、霖之助に抱きついた。
その目には、涙が今にもこぼれ落ちる程付いていた。
でも、彼女は、笑っていた。
HAPPY END
ただ、もうちょっとストーリーが欲しかったような気がします。
起承はいいんですが転結が急転直下なイメージが。
なんだろう・・・これと同じようなものを読んだ気がするのですが・・・。
気のせい・・・かな?
なんか気になる。
まあ、それは置いておくとして・・・なんとも静かな雰囲気のお話ですね。
こういうの好きです。
無性にブラックコーヒーが飲みたくなってきましたよー。
冗談はさておいて、割としっとりしていい感じにまとまっていると思います
しかし上の方も仰っていますが、起承転結の転結が急すぎる気がします
いきなり告白とかにもって行かずに
「何か代価を」→「そうだな、では演奏をひとつ貰おうか」→それで幕→続編を作りそこで仲を深める
感じをするのも面白いのではないでしょうか?
まあ、かなり月並みな発想かもしれませんが……
骨組みは悪くなかったので、もう少し肉を付けると良かったと思います。
こういう話は好きなのでこれからも頑張って下さい!!
正直、霖之助が拾った物をタダであげるとは思えない。
原作でも拾い物の人魂灯で妖夢を半日以上こき使ってたし。
騒霊なのにやんわりとした雰囲気のが出ていて
個人的にとてもイイと思いましたw
少なからず、かと言いの使い方に違和感を感じる。かと言いはあってるかもしれない。
如何せん終わり方だが急すぎるかと…
特に最後の台詞は霖之助らしくない気が…w
あと、確かに感情移入する前に終わってしまって最後は唐突だったかもしれないですね。
霖之助で恋愛話作ってあるの好きなんで±0の評価でw