Coolier - 新生・東方創想話

ワゲイ

2008/10/29 22:30:04
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 ちょっとちょっと、一つ聞いてくれませんか。この前うちの神社で宴会を開いたんです。それも結構な人数で、といっても殆どが妖怪ですから妖数っていった方がいいくらいなんですけど。
 まぁそんなことはどうでもいいんです。私たちは宴会を開いたんです、宴会。それはもうどんちゃん騒ぎで八坂様はがんがんお酒を飲むし、諏訪子様はケロケロいいながら人が確保していたつまみを取っていくし、萃香さんなんて周りの妖怪たちを一人ずつ潰して回るなんて荒っぽいことをしてたんですよ。
 そっちの方が宴会っぽくていいじゃないって……そりゃそうですけど、やっぱり落ち着いてお酒を飲みたいって思う部分もあるじゃないですか。ありますよね。いや、あるでしょう。絶対ありますって。
 コホン、失礼しました。こんなことで熱くなってはだめですね。平常心平常心。
 それで、まぁこちらとしては月や山の木々を見ながらゆっくりとお酒を飲みたいわけです。なのに、妖怪の方々はあっちでどんちゃん、こっちで弾幕。風情がないってわけでもないんですけど、どうにも落ち着いてくれないわけですよ。私も分かってるんです、宴会みたいな皆が集まって騒げることが大事でかけがえのないものだってことは。なので邪魔せずに輪から少し離れたところで私と同じようにゆっくりお酒を楽しみたいって妖怪たちと他愛もない話に花を咲かせながらまったりとしていたんです。
 なのに、なのにですよ。あの妖怪たちときたらいきなり、そういえば守矢神社で一番人気なのは誰なんだ、とかいいだして私を中心に引っ張り出すんですよ。私がそんなことはどうでもいいじゃないですかっていっても全く聞き耳持たずで、八坂様も諏訪子様もむしろノリノリでアピールしだしますし。
 しかも私にも何かアピールすることはないかとかいってくるんです。こっちは好き好んで話題の中心になったわけじゃないっていうのに。だから適当に外では女子○○生してました、なんていったら皆ざわめきだしちゃいまして。可愛いとか結婚してくれとか色々と言葉を投げかけてきたんです。
 やっぱりなんやかんやいっても私も人です。ちやほやされたら嬉しいものじゃないですか。実際、ちょっと……いえ、結構嬉しかったんです。
 それなのに、それなのに諏訪子様の次の一言で一気に空気が変わったんですよ。
 諏訪子様の「三番諏訪子、人妻で未亡人やってまーす」の一言で全部変わったんですよ。
 皆が急に立ち上がって萌えー萌えーって叫びだすんです。ギャップ最高とか皆で肩を抱き合っていい合ってるんです。さっきまで私にいってた賞賛の言葉っぽいのが全部諏訪子様の方に飛んでいくんです。おかしいじゃないですか、さっきまで私にいってくれてたくせに一気に、潮が引くように急にですよ。もうやってられませんよ。表舞台に引っ張り出しておいて、なんですかこの扱いは。
 ちくしょー、熟女がなんぼのもんじゃいって感じですよ。ほんと。



 なんというのか、やはり物を教えるということは難しいなと思うわけだ。あぁいやな、最近子どもたちが授業をちゃんと聞いてくれなくて困ってるんだよ。
 彼らだって遊びたいだろうさ、特に自分の興味のないものについて勉強するとなるとその気も強くなるだろう。私だってそれを否定しないし、むしろその通りだと思う。私も興味のない物事を強要されれば、程度の差こそあれ同じような雰囲気をだしてしまうだろうしね。
 しかしだな、どんなに面倒臭くて退屈だろうとある程度は勉学に励むべきだと私は思うのだよ。今はその必要性に疑問を感じていても、将来はまた違ってくるかもしれない。ある時に勉強していたことがきっかけで別の物事について興味を持つ、なんてことを大人は皆経験あるだろうしな。ただ彼らはまだ生まれて間もない。だからその経験がない分、どうしても今の自分の価値判断で必要不必要を決めてしまうんだ。こんな勉強をして何になるんだ、そんなことより外で遊びまわる方がいい、とね。
 ふむ、ちと愚痴臭くなってしまったな、すまない。本当はこんなことを話すつもりはなかったんだがな。
 ん、そうだな。まぁ大変といえば大変だが、どうもそのベクトルが近頃変わってきて……。例えば、そう、例えば私が黒板に字を書いていれば「せんせー、見えませーん」といってきたり、私に向かって「せんせー」というから何かあったのか聞いてみたら「呼んでみただけ」と言葉を返してきたりしてな。どうも私で遊んでいるような感じなんだ。私が「私は見えているだろう」とか「次は用ができてから呼びなさい」などと真面目に返していることもそれらを助長させる要因になっていると思うんだが、やはり親御さんに子どもたちを任されている以上ちゃんと指導しなければと思ってしまってね。
 しかし、何故かそういうことにかけて子どもの成長は早くていかん。昨日なんて宿題を一つ出しただけでブーブーいうもんだから、全くお前たちは豚かといったらモーモーと返してきたんだ。それで私が、何だ今度は牛にでもなったか、といったら「モー、牛はせんせーだろー」としてやったりな顔をしていい返してくるんだよ。
 全く、授業で使えばいいというのにそういうことばかりに頭を働かせるもんだから、私も頭を使わなければならなくなるんだ。しかし働かせていた分だけは固かったのが面白かったよ。



 私、たまに思うことがあるのよ。何で私がアルティメット・サディスティック・クリーチャーなんて呼ばれるんだろうって。別に私サディストじゃないわよ。どちらかとマゾヒストじゃないかと思うくらいだもの。
 何驚いた顔してるの。私ってそんなに人を苛めて楽しんでる風に見えるのかしら。それはそれでショックだわ。
 こうみえても私って寂しがり屋なのよ。常に誰かと一緒にいたいって思ってるほどにね。だから私はお花たちが咲き誇る場所を転々としているの。普通の妖怪じゃ近寄っていっても逃げられるし、人間なんて命乞いされちゃうしね。結局仲間のお花たちと喋るしかないのよ。悲しいことだわ。
 こんなに強くなったのは、自分より強い妖怪を求めていたら自然にこうなっただけで自分で何かをしたわけじゃないわ。自称最強の肩書きも、この肩書きに惹かれてやってくる私より強い妖怪を求めてのことだったしね。
 やっぱり一人じゃ寂しいのよ。誰かの元で安心していたい。貴方はそう思ったことがないかしら。
 私は何度も思うわ。誰かに支配されたい。その支配された領域でのみ私は安息を得られる。私はそのまだ見ぬ私の支配者、ご主人様を求めてひたすら戦い続けてきたの。
 でも最近その考えはちょっと間違っていたんじゃないかって思うようになってきたわ。
 サディストとマゾヒストは信頼関係で結ばれるもの。ただ力が強いから支配者になり、ただ力が弱いから被支配者となるものではない。知ってるかしら、あるマゾヒストが自分のパートナー以外から無断で殴られた時、そのマゾヒストは激怒してその殴ってきた相手に飛び掛ったそうよ。分かるかしら、マゾヒストは自分のパートナー、信頼しているその人にこそマゾヒストであるの。それ以外の者に対しては普通なのよ。
 私は強さこそが信頼の軸となるものだと思ってひたすら強い者を求め続けていたんだけど、私が信頼の軸としているものはどうやら違ったみたい。
 私の信頼の軸とするものは、生き方だった。私のように寄りかかるタイプじゃなくて、私と違って一人で立っていられるタイプ。誰からの干渉を受けようと根っこの部分は変わらずにいられる、そんな存在。そういうものに私は惹かれるの、どうしようもなく、抗いようもなく。
 そうね、ぶっちゃけていってしまえば霊夢がピッタリよ。誰にでも公平なあの生き方は、特別な誰かを作らない。だからこそ心の奥は揺れない水面のように静かで、動かない。自分より強い者を自分より弱い者と同じように、自分より弱い者を自分より強い者と同じように扱う、公平にして不動。私とは正反対な、特別を求める私には決して無理な生き方。私の主人となるのに、これ以上の適任がいるかしら。
 惹かれないほうが無理って話でしょう。実際、人・妖怪問わずに霊夢は人気だし。
 だから私は戦うの。霊夢の奴隷となるために、まずはあの邪魔なスキマ妖怪を排除しないといけないから。あいつったら私が霊夢に会いに行こうとするたびに邪魔をするのよ。まぁ似たようなタイプだし、もし私が逆の位置にいたら勿論邪魔するわ。
 たまにあいつが出てこない日は霊夢とゆっくりお茶を楽しんで、拳で再確認するの。揺らがない存在がどういうものか。勝っても負けても「疲れたわ」といってお茶を飲む姿はいつも変わらないし、ついでに入れてくれるお茶はいつも同じ温かさ。本当に恐れ入るわ。
 あぁ、こんな話をしていたら霊夢に会いたくなっちゃったわ。この話はまた今度ね。
 それにしても、こんなことを考えている私を貴方はまだアルティメット・サディスティック・クリーチャーだと思うかしら。私としてはアルティメット・スレイブ・クリーチャーの方が合ってる気がするけどね。



 私は今とても悩んでいるんだけど、少し意見を求めてもいいかしら。
 あのね。私って、私とお姉ちゃんって豊穣と紅葉の神をやってるんだけど、なんというか名前で呼ばれないのよ。いや、そんな顔をしないでちゃんと聞いてよ。名前で呼ばれないのよ、これが。
 妖怪や他の七百九十九万九千九百九十八の神たちからは秋姉妹とか豊穣の、紅葉の、なんて呼ばれるし、人間からは姉妹神とか秋神様、酷い時なんてお姉ちゃんが一緒にいるのに豊穣の神様とかいってくるの。お姉ちゃん無視ってどういうことよ。不作にしてやろうか、と思ったことも度々あるわ。
 何でかしら。名前にはちゃんと意味があるんだし、いくら存在が認められていようと名前を呼ばれなくなったりしたらそれこそ信仰を失いかねないっていうのに。っていうか、ちゃんと名前で呼びなさいと。そしてお姉ちゃんにもちゃんと目をやりなさいと。あんなに可愛いのに皆の目は節穴よ、全く。
 そう、でね、私とお姉ちゃんは、っていっても頑張ってるのは私だけなんだけど、名前を呼んでもらえるように、ついでに人気も一気にあげようと色々やってみたわけ。
 よく人里に下りて行っては人里の人間とコミュニケーションを取ったり、妖怪の山では力を使っておいしい山の幸が取れるようにしたり、私とお姉ちゃんのピンナップを作ったり……お姉ちゃんの方がいっぱい売れてちょっと、ちょこっとだけ悔しいのは置いといて、頑張ってきたのよ。努力を重ねてきたの。
 それなのに、名前をちっとも呼んでくれないの、あいつら。もう頭にきて、今年を久々の大不作の年にしてやろうかと思っていたら、風の噂で嫌な話を聞いたのよ。
 なんでも、名前を呼ばれない同盟が解散したらしいじゃない。あらま、知らないのかしら。色んなところいわれてるから貴方も知ってると思ったんだけど。
 まぁそこはいいの、問題は解散した理由よ。「あの事件以来名前で呼んでもらえるようになったから」が理由なんですって。それでね、最初は羨ましいなと思ったの。でも改めて考えてみたら、それはそれで勿体無いことをしてるんじゃないかって考えるようになったのよ。
 何でかって、そりゃアレよ。没個性ってヤツ。今までは名前で呼ばれないことが一つのネタ・指標・持ち味だったっていうのに、それがなくなったんだから……彼女たちは幸せのために牙を失った、私はそう思うわ。
 それでさ、その同盟解散のことが丸々私たちに当て嵌まるんじゃないかって思うのよ。自分の将来をまざまざと見せ付けられた感じがして、もうどうしていいやら。
 名前を呼ばれないという個性と、名前を呼ばれるという無個性。一体どっちがいいのかしらね。貴方だったらどっちを選ぶのか教えて頂戴。



 あら、丁度いいところに。そこに落ちてる肥料の袋、ちょっと取ってくれないかしら。そう、それよ。見ての通り、今手が塞がっていて困ってたの。えぇ、そのまま上に乗せてくれればいいわ。ありがとう。
 ちょっとお嬢様の気紛れ、というか奇行かしら、その所為で大量の肥料が要るのよ。あとスコップも。
 まぁ、よく分かったわね。そうよ、家庭菜園を始めるの。急な話だったから私も驚いたわ。
 昨日お嬢様があるものを拾ってきてね、どうしても飼いたいとごねるのよ。そんなこといって結局は美鈴や小悪魔が面倒見ることになるんだからいけません、って一度は突っぱねたんだけど、次はその二人を連れてきて延々と駄々をこねちゃって。自分たちなら気にしないで下さい、なんて二人がいうもんだからこっちも否定しづらいし、お嬢様はそれを聞いて調子付くしでもう大変。
 絶対にちゃんと面倒を見るから、絶対に誰にも迷惑かけないから、うー、なんて涙目でいわれたらこっちも溢れる忠誠心を抑えられなくてね、結局押し切られてしまったわ。あの上目遣いは卑怯よ、頭の中のお嬢様メモリアルアルバム第18巻に一瞬で刻み込まれるほどに。
 え、あぁ、そういえばそうよね。家庭菜園と飼うが繋がるものなんて早々思い浮かばないわよね。というか私も思い浮かばないわ。
 お嬢様が拾ってきたのはカボチャの種よ。なんでも、カボチャから私たちが生まれる、らしいわ。信じられるかしら、カボチャからお嬢様たちが生まれるなんて。お嬢様もカボチャを育てたいだけならちゃんといえばいいのに。
 全く、本当にカボチャからお嬢様たちが生まれたりしたら大変よ。今頃幻想郷中がお嬢様だらけになってしまうわ。
 あらいけない。想像しただけで忠誠心が溢れ出てきちゃったわ。ポケットのハンカチを取ってくれるとありがたいんだけど。





「と、こんなものかしら。魔理沙、どうだった?」
「いやー、凄く上手かったぜ。早苗たちの姿が目に浮かんできたよ」
「ふぅ、それはよかったわ。まずまずといったところかしら」
「しかし、話芸だったか? 中々不思議な技法だな。目を瞑ると、ここにいない筈の早苗たちが生き生きと話をしているように感じるもんな」
「えぇ、私も最初に聞いたときは凄く驚いたわ。人間の技法も馬鹿にできないわね」
「急に家に来て話を聞いて欲しいっていわれた時は驚いたもんだが、こういうのなら大歓迎だね」
「今度の人形劇に取り入れるために練習してるんだけど、やっぱり相手がいないと上手くいかなくてね。今度なにか奢らせてもらうわ」
「お、いいねー。それもいいけど、その話芸ってやつをもっと聞きたいんだがいいか?」
「あら、魔理沙がこういうものに興味を持つなんてね」
「面白そうなものは全部触ってみる性質なんでな」
「まぁ色々なものに興味を持つことはいいことよ。いいわ、教えてあげましょう」
「うむ。よきにはからえ」
「今やった技法は話芸の中でも落語というものに分類されるわ。といっても、口頭での表現方法を用いただけだから厳密な落語ではないけどね。むしろ小話っていったほうがいいかしら」
「なんていうか、今までアリスがしてた話し方とは違う感じがしたんだが」
「そうね、今まで私がしていたのはどちらかというと講談・漫談的表現方法だったから色々と違ってくると思うわ」
「落語に講談に漫談、一体何が違うんだ?」
「落語と講談・漫談の大きな違いといったら、やっぱり演者が消えるか消えないか、ね」
「消えるってどういうことだ? 紫にでもやられるのか?」
「違うわよ。落語では演者、語り口が登場人物になりきることが重要なの。設定されたセリフに感情や仕草を付け加えてなりきる、そうね……どちらかというと役者の演技に近いわ」
「成程な。確かに早苗たちになりきってたぜ」
「それに対して講談・漫談は同じように一人で演じるんだけど演者が消えない、つまり登場人物にはなりきらないわけ。徹底して演者が聞き手に語りかけるのよ」
「ふむふむ。つまり落語は自分がなりきってやるもので、講談・漫談は自分がずっとナレーション的なポジションにいるわけか」
「まぁ落語でも地の部分を説明しなければならないところとかがあったり、逆に講談・漫談でも対話を取り入れて進めるシーンがあったりするから一概にはいえないけどね」
「なかなかやることが多そうで大変だな」
「そうね。今やった落語的技法もある意味不完全なものだったしね」
「そうなのか?」
「そりゃそうよ。今は魔理沙一人に、魔理沙が知ってる人を中心に話をしかたら想像し易かったでしょうけど、実際は老若男女全員にまるで知らない人や風景の話をしていかなきゃならないんだから」
「あー。それはキツイな」
「それに私は仕草や目線による立体的な表現は上手く使えていなかったわ」
「立体的な表現?」
「私に落語を聞かせてくれた人は凄かったのよ、そういう表現が。例えば村人が二人いたとしたら、どっちがどっちにいるか把握するのは当たり前だし、背の高い低いや身分・性格なんかも仕草や目線で全部表すの」
「確かに今やってたのは身振り手振りがあったけど視線なんかは普通だった気がするぜ」
「私は人形を使って表現しているからその部分は必要が薄いと思うけれど、あそこまで洗練された姿を見せられると挑戦したくなるじゃない?」
「まぁそういう気持ちは分からなくはないけどな」
「逆に考えて、私のように人形を使わないであそこまで表現できるっていうのは目から鱗だったわ」
「くっくっく。なんだ、アリス。べた褒めじゃないか。ハマったのか?」
「えぇ。これはいい技法を教えて貰ったわ。魔界じゃこんな技法は全くといっていいほど発達してないしね」
「そうなのか?」
「そりゃそうよ。言葉にしなくてもテレパシーで会話できるやつらがいるんだから。そっちの方がいいたいことがすぐに伝わるから伝達方法としてはいいと思うけど、代わりにこの話芸のような技法は生まれないわ」
「便利さゆえに、ってやつだな」
「他にも話芸の凄さを教えてあげたいけど、まぁここまでにしておきましょうか」
「ん? どうしてだぜ?」
「あら魔理沙、気がついてないのかしら。もうそろそろ時間がないのよ」
「時間? 何だ何だ、時間が一体どうしたっていうんだ?」
「そうね、魔理沙。話芸には二人以上の、こんな風に掛け合いだけで行われるものもあるのよ。知ってる?」
「いいや、知らないぜ。一体なんだっていうんだ?」
「ふふっ。それはね、『漫才』っていうのよ」



 お後が宜しいようで
 初めての方は初めまして。他の作品を読んでくださっている方はありがとうございます。
 五回目の投稿となります。音無です。

 前作では藤岡隊長のパロディだからとベタベタなネタしか使わなかったので今回は普通のを書こうとしていたら、いつのまにかこんな話が……。
 実は先日落語の話を聞く機会がありまして、その時に「落語は演者が消える」など色々興味深い話を聞き、そういえばここに投稿される中にもこういう表現を使われる方がいるなぁと思い書いてみました。例えば、会話文が一つもないのにキャラ同士が普通に会話しているように書かれているものとかですね。
 試作としてですが私も自分なりに考えてやってみましたが、どんなものでしょうか。面白かった、興味深い、などと思っていただければこれ幸いです。

 あと、私の他の作品を見ていただいている方には分かると思いますが、私の作った話はたまにリンクをしていることがあります。それは原作をやって頭に浮かんだ『私の頭の中の幻想郷』を書かせていただいているからです。
 流石に読まないと分からないという場合には冒頭にて注意書き(?)として一言のせておきますが、少し繋がっている程度なら何もなしでいくので微妙に違和感を感じるかもしれません。それについてはどうかご容赦を。そういう意味で、小話の後半三つは他の私の作品を枕として書かせてもらっているので分からなければごめんなさい。

 あと、前半に出している五つの小話はタイトルをつけるとしたら
『熟幼女』『頭を使う教室』『結局USC』『理不尽な二者択一』『ちょ、おま、レミリアはカボチャから生まれるのか?』
 という感じです。どれかが面白いと感じていただけるなら頭を使った甲斐があるというもの。
 それでは長文失礼致しました。
音無
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コメント



0.810簡易評価
6.40名前が無い程度の能力削除
もっと改行使って

大変見にくいです
話はまぁまぁ良いのですがこれではもったいない
11.20名前が無い程度の能力削除
作中でべた褒めするほど上手いとは感じませんでした。
12.40名前が無い程度の能力削除
お話がちょっと物足りない感じなのが残念です。
文体も今までとは違う形にチャレンジしてるようですが、読みにくさの方が目立って。うーん。
15.90名前が無い程度の能力削除
私は面白かったと思います。
17.60名前が無い程度の能力削除
落語らしい文章表現でしたが、作中にもあったように落語は身振り手振りが重要になるので、文章化すると淡白に感じられますね。初め読むと落語としてのイメージがぱっと湧かないので、初めに落語であることを触れていれば印象が違っていたかと。
この話も身振り手振りがあればまた感じ方が変わるのでしょうね。


小話の内容は面白かったので、試作としては良かったのではないかと思います。
20.80名前が無い程度の能力削除
正直なところ、いきなり文字が画面を埋め尽くしており、情けないですが少しだけ気力をくじかれました。
しかし、いざ読み始めてみるとこれが止まりませんね。
最初の話が早苗さんということも影響していたのかもしれませんが、
長大なモチがスルスル喉に入っていくように読めてしまいました。
しかし、アリス芸達者ですね!
宴会のときに人妖問わず引っ張りだこですよこれ!!