Coolier - 新生・東方創想話

睡眠妨害禁止

2008/10/25 03:29:49
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文→霊夢っていうものっ凄いマイナーな内容です。
文が霊夢を想ってるってこと前提の内容です。
抵抗あるって方は回れ右~







みなさんこんにちは。
幻想郷最速の烏天狗、射命丸文です。
最速なのは飛行速度だけではありません!
新聞のネタだって誰よりも早く・・・はい、嘘です、軽い冗談です。
今日はですね、博麗神社に取材にきました!
ここにくるといつもスクープが手に入るので、頻繁にお邪魔させてもらってます。
え?霊夢さんがいるからじゃないかって?
関係ないですって!
別に霊夢さんに特別な感情抱いてるわけではなく、スクープのためにですね・・・!
・・・まぁ少し・・・ホンットに少しだけですが、そんな感情も一ミクロンくらいはあるかもしれませんけど・・・!
ホントに少しですよ!?
なんですかその疑いの眼差しは!
ふん、なんとでも思えば良いですよーだ。
そんなことより取材です!
次こそは上位狙ってやるんですから・・・!
はい、たった今博麗神社の鳥居の上に到着しました。
ここで少し一息。
え?早く入れって?
いや、まだ心の準備が・・・!
や、準備ってのは、デッカイスクープに対してですよ?
ホントですよ?

「すーはーすーはー・・・よし、準備完了!行きますよ!」

私は神社の縁側へと向かいます。
普段ならお茶でも飲んで・・・

「ってアレ・・・?」

おかしいですねぇ・・・姿が見えません。
中に入っちゃってるんでしょうか。
せっかく心の準備したのに・・・残念です。
いや、別にやましいことなんてないですけどね!

「まぁ仕方ないか。・・・こんにちはー、文々。新聞でーす♪」

言いながら、私は障子を開けました。

「・・・あや・・・?」

中は静かで、出迎えの声はありません。
代わりに聞こえてきたのは、静かな呼吸音。

「すー・・・すー・・・」

・・・家主は寝てました。
うーん・・・なんて無用心な。
そんなんだと妖怪に食べられちゃいますよ?
まぁそんな命知らずな事するのはよっぽど知能の低い雑魚妖怪でしょうけど。

「うーん・・・まぁそのうち起きるでしょうし、中で待たせてもらいましょう」

そんなわけで、おじゃましまーす。
靴を脱いで、あがらせてもらいました。
眠っている霊夢さんの顔を覗き見てみます。
うーん・・・とっても幸せそうな顔。
どんな夢見てるんでしょうね。
まぁこの表情から見て、お賽銭がガッポリ入った夢か何かでしょう。
全く・・・客人をほったらかしといて自分だけ幸せそうにして・・・
まぁ私が勝手に来たんですが。

「それにしても・・・早く起きないですかねぇ・・・」

起きてくれないと来た意味がないじゃないですか。

「・・・えい」

霊夢さんの頬を軽く突付いてみた。
むー・・・起きる気配なし。
取り合えず指連打。
ぷにぷにぷに。
・・・なんか癖になりそう。

「ぅ・・・ん・・・」

お、今まで無反応だった霊夢さんがほんの少しだけ声を上げましたよ。
よし、このまま目を覚まして・・・

「んー・・・くー・・・」

・・・そう簡単にはいきませんよねぇ。
でもまぁ、こんなに熟睡してるなら起こすのは可哀想かもしれませんね。
急ぎの用も無いですし、自然に起きるのを待ってましょう。
私は改めて、霊夢さんの寝顔を覗き込んでみました。
まだ10代中盤の、少しだけ幼さの残る少女の寝顔です。
私も見た目はそんな感じですけど、妖怪と人間じゃ生きてる年数が違いますからね。
この方はホントに10年ちょっとしか生きてないですけど、私はもう100年以上は生きています。
・・・もう婆さんじゃんとか思った人いませんでした?
妖怪なら何百年生きるのが当然なんですから、私はまだまだ現役ですよ?

「うーん・・・起きるまでの間暇ですねぇ。何して待ってましょうか」

部屋の中を漁ってみればネタの1つや2つ見つかるかもしれませんが、さすがにマズイですよねぇ。
そこまで外道じゃありません。
こんな事なら椛でも連れてくれば良かったかしら。
あの子いじってれば多少の暇つぶしにはなるのに。

「・・・やっぱり起こしちゃいましょうか・・・」

この人の事だから、とーぶん起きなさそうですし。
下手したら日が暮れるまで寝ていそうです。
それはさすがに待てません。
うん、起こそう。

「さて・・・どうやって起こしますかね」

普通に起こしても良いですけど・・・はつまらないですよね。
水でもぶっ掛けてみましょうか?
・・・後が怖そうなので止めときましょう。

「・・・あ、そうだ」

眠っている人を起こすには接吻をするって、何年か前に何かの書物で読んだ気がします!
確かその役目は男性だった気もするけど・・・まぁ問題ないでしょう!
なんかコレも後で酷い目見そうですけど・・・

「・・・霊夢さーん、今起きないとキスしちゃいますよー?良いんですかー?」

返事は無い、ただの屍のようだ。
いや、寝てるだけですけど。

「えっと・・・ホントにしちゃいますよー?本気ですよー?」

良いながら少し揺さぶってみても、全く起きる気配なし。
・・・コレならキスしてもばれなさそうですね。

「わ・・・私ちゃんと言いましたからね。起きない貴女が悪いんですよ・・・?」

言いながら、手で自分の頬に掛かる髪を掻きあげる。
そしてゆっくりと・・・霊夢さんの顔に自分の顔を近づけていきます。
心臓がもの凄い速さで鼓動してます。
顔も熱いくなってきました。
互いの顔が、あと10センチくらいまで近づきます。
私は目を閉じ、一気に距離を縮めようと思いました。
そして・・・

「へぇ・・・文って結構大胆だねぇ♪」
「ふぇ・・・!?」

突然の背後からの声に、咄嗟に顔を上げました。
体を起こしたらバランスを崩して、思いっきり尻餅をついてしまいましたよ・・・
その時に、背後の「何か」に後頭部がぶつかりました。

「痛っ」
「ぐぇっ」

ぶつけた後頭部を擦りながら、声のする背後へと振り返ってみました。
そこにいたのは・・・

「す・・・萃香さん!?」

目尻にうっすらと涙を浮かべ鼻を押さえている萃香さんがいました。
私の反応を見ると、涙を浮かべながらもニヤリと嫌な笑みを浮かべます。

「い・・・いつからそこに・・・」

確か部屋には寝ている霊夢さんしかいなかったはず・・・
そんな私の考えを読み取ったのか、更に楽しそうな笑みを浮かべています。

「文が来る前からいたよ。霧になってたけどね」

なるほど、その手がありましたか・・・
私としたことが・・・迂闊でした・・・

「それにしても知らなかったなぁ。まさか文が霊夢の事を・・・ねぇ?♪」

これ以上にないくらい楽しそうな笑みを浮かべてますよこの人。
このままでは次の宴会で酒の肴にされてしまうかもしれません。
さっきのことが他の人達に知られたら、私がスクープのネタとなってしまいます!

「あのー・・・萃香さん。できればこの事は内密にー・・・」
「何を内密にするって?」

・・・えーっと・・・明らかに萃香さんじゃない人の声がしましたよ?
しかも声は背後から。
なーんか嫌な予感・・・
私は恐る恐る、声のした方へと振り返ってみました。
そこには、いつの間にか目を覚まして、気だるそうにしている霊夢さんがこっちを凝視していました。

「あ、霊夢おはよー♪」
「れ・・・霊夢さん・・・!?えっと・・・いつお目覚めに・・・」

さっきまで確かに眠っていたはずですよね?

「ついさっき。枕元で騒がしくされてたら誰だって起きるわよ」

あー・・・あの尻餅が第一の原因ですか、もしかして?

「ねぇねぇ霊夢ー♪実は文がねー」
「ちょっと・・・!!萃香さん!!」

私はとっさに萃香さんの口を塞ぎます。
宴会での肴どころか本人に言うつもりですかこの人!

「むーむーむー!!」

口を塞いでいる手を掴まれて引き剥がそうとしている萃香さん。
あー・・・やっぱり力強いなーこの人。
天狗が鬼の力に敵う筈ないですよねぇ。
もう少しで、私の手が口元から引き離されそうだった・・・その時。

「んぐっ・・・!」
「いたっ・・・!」

私と萃香さんの頭に、何かが同時に叩きつけられました。
引っぺがして見てみると・・・それは一枚の御札。
なーんか霊気帯びてますよ、コレ。
こんな御札使う人・・・一人しかしませよねぇ。

「えっと・・・霊夢さ・・・あやっ!!」

振り返った瞬間に再び叩きつけられる御札。
見上げてみると、なにやらものすごい形相の霊夢さんが・・・

「私の眠りを妨げるものは、何人たりとも許さないわよ」

ちょ・・・それ某バスケ青年の台詞・・・
そんなツッコミをする間もなく、私と萃香さんに降り注ぐ御札の雨。
あー、この人本気ですねー・・・
さすがにこの量は耐えられませんって。
段々と薄れていく意識の中、人を起こす時は普通に起こそうと心に誓った私なのでした。
執筆期間、おそらく4ヶ月ほど。
放置期間の方が長いです、はい^^;
文×霊夢って結構素敵カプだと思うんですが・・・私だけ?
でも一番好きなのは魔理沙×霊夢w
放置期間が長すぎて、どんな終わり方にしようとしてたのか忘れました・・・
こゆき
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コメント



0.790簡易評価
1.100名前が無い程度の能力削除
文×霊夢というものもいいですね。
 目覚めた。
5.100名前が無い程度の能力削除
マイナーだろうがそうでなかろうが、好きなものは好きだからしょうがない!!
誰であろうと俺がニヤニヤするのを止めることは出来ないぜ
6.80名前が無い程度の能力削除
マイナーカップリング好きな者としてはこんなSSは嬉しい限りです。
8.90名前が無い程度の能力削除
確かにあんまり見かけませんよね、このCP。。。自分も結構好きですけれど……
なんか中学生みたいなやりとりで和んだww
9.90名前を表示しない程度の能力削除
>そんなんだと妖怪に食べられちゃいますよ?
文自身が(何的とは言わないけど)食べに行こうとしているのは気のせいかな?……かな?

実に微笑ましいCPをごちそうさまでした。
11.60名前が無い程度の能力削除
>100年以上は生きてます
控えめにもほどがある表現ですねw