場所は博麗神社、一人の巫女の叫びが響いていた
「な、なんのこの広告は!?」
博麗神社の巫女、霊夢が手に取っている広告それには
『紅魔館にツェペシュ社が創業しました。妖怪退治から人間退治までします、なんとあの巫女より格安で!!』
「あの、お子様吸血鬼、こんな事をしてどうする―!!」
霊夢は勘のいい巫女である
「まさか私への宣戦布告!!」
そう、霊夢の最大の収入源たる妖怪退治それを塞がれたらお茶も飲めなくなる
「やばいわ、何とか止めさせないと」
しかしいくら考えてもいい案が出ない
「私、なんか悪いことしたかなぁ」
呟いてみるがそんなこと身に覚えがない
「う~ん、飾ってあった絵を秘密で質に入れたことか、それともレミリアの下着をPAD長に売ったことか…」
何処かからナイフが飛んでくるがそれを避ける。
いくら考えても解らないのでお茶を飲みながらゆっくり考えることにした。
一方、―紅魔館―
宣戦布告をしてから既に三日が経っていた、神社の方には動きがない
妖精メイド達がいつものように遊んだり掃除をしたりしている。
ピーンポーン、チャイムがなる一瞬にしてメイド長の十六夜咲夜が扉の前に立っていた。
「どなたでしょうか?」
「―――――」
「よく聞こえませんが?」
「こぁ~~~」
この口癖は聞いたことがある、いつもパチュリーのそばに居る小悪魔の声、しかしかなり弱っているようだ。
「大丈夫!!」
扉を開ける、そこには和服姿の小悪魔がいた。
「その服どうしたの?」
「服が破れてしまったので親切な人に貸して貰いました。」
「それで、だいぶ疲れていたようだけど何があったの?」
「それは―」
小悪魔は倒れた
「おっと」
咲夜が抱き止めてお姫様抱っこをして部屋に運んでいく
「お勤めご苦労様」
寝ている子悪魔に優しく語りかけた。
場所は大図書館、知識と日陰の魔女は大掛かりな魔法の準備をしていた。
レミリアがそれを手伝いながら言う。
「こんな大掛かりな準備が必要なの?創るのは小さいのよ」
「レミィ大きさが問題じゃないのよ」
その時、咲夜が図書館に現れた
「パチュリー様、小悪魔様がお帰りになられました」
「へぇ、小悪魔は何か持っていなかった?」
「はい、この紅い石を持っていました」
咲夜が赤い石をパチュリーに渡す
「小悪魔は今どこに?」
「お疲れでしたかお部屋で寝ております」
「この薬を小悪魔がおきたら飲ませてね」
「このお薬は?」
「悪魔の元気ドリンクみたいなものよ」
パチュリーが緑色のドロッとした液体が入ったビンを咲夜の渡す
「さぁ、精密な仕事だから一人にして頂戴」
レミリアと咲夜二人とも出て行った。
「お嬢様」
「何?」
「霊夢にとって妖怪退治が大切なライフライン、お嬢様も解っているはずです」
「そうよ、解っているわ、咲夜でもね…、化け物は人間に舐められたら終わりなのよ」
そして咲夜の方にふり返って
「我慢を知らない腋巫女に吸血鬼の拳を食らわせてやるの」
笑顔でそう言うとスキップしながら何処かに行ってしまった。
三日後、明日がツェペシュ社の始まりだ
「パチェ入るわよ」
パチュリーに呼ばれて大図書館にレミリアは来ていた。
「パチェ、アレはできたの?」
「えぇ、レミィできたわ、小悪魔ここに持ってきて頂戴」
「ハイ」
小悪魔は前と変わらずに元気になっている。
小悪魔が運んできた箱の中に十字架の形をしたネックレスがありその中心に赤い石が填められている。
「なかなかいいデザインね、じゃあ行きましょうか」
「解ったわ」
二人は図書館を出て行った。
長い螺旋階段を下りた先には大きな扉があった、ここはレミリアの妹『フランドール』の部屋である。
レミリアはその扉を開ける、その中にはベッドとランプそれと人形ぐらいしか物がない
ランプの明かりに照らされて一人の少女が寝ている
「フラン起きなさい」
「…ん~、だぁれ」
眼を擦りながら言う
「あ!!お姉さまだ!!」
フランがレミリアに抱きつく
「そうよ、フラン」
「わ~い、今日は何して遊んでくれるの?」
「今日は遊びには来てないの」
「え、じゃあ何のために?」
「貴女に質問があってきたの」
「どんな?」
「フラン貴女は外に出てみたい?」
フランが硬直する。
「お姉さま…私…この屋敷から出ていいの?」
「えぇ、ただし二つ条件があるわ、一つはこのネックレスを身に付ける事、二つ目は私のオーダーを聞くこと」
「それじゃあ魔理沙のお家に遊びに行けないよぅ」
「私のオーダーを上手くやれたら一日自由にするわ」
「ホント!!」
フランが眼を輝かせながら言う
「ええホントよ、まずはこのネックレスを付けてね」
「は~い」
フランは元気よく返事をした後ネックレスを付ける
「な、なにこれ!?」
いきなり全身の力が抜ける感覚
「これはね妹様、これを付けた人の能力を下げる効果があるの」
パチュリーが説明する
フランが危険なのはその『能力』である、フランの能力『ありとあらゆるものを
破壊する程度の能力』この能力はフランには扱いきれず暴走するとフランの心まで壊してしまう可能性がある。
その危険性があるからフランは館の外には出られないのだ。
ならばその能力をフランが扱いきれるランク下げてしまえばよい、それがこのネックレスの効果である。
『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』から『物を半壊させる程度の能力』まで能力がさがった。
「フラン立ちなさい」
「無理だよ…足に力が入らない」
「貴女も私と同じヴラド・ツェペシュの末裔なら立てるはずよ」
フランが力を振り絞ってよろよろと立つ
「よくできたわね、フラン明日の夜までには走れるようになってなさい」
「うん、お姉様、私頑張る」
「フランはいい子ね」
レミリアがフランの頭をなでながら言う
「私もずっと見ているから、さぁもう一度立って」
パチュリーは先に戻ったようである
そして朝が来た
「じゃあ、中…美鈴頼んだわよ」
「任せてください咲夜さん」
元門番であった『紅 美鈴』、最近誰も姿を見ないのでクビになったと噂されているほどである。
「迅速丁寧に依頼を運んできます」
「頼んだわね」
「はい!!」
元気よく返事をした美鈴は人間の里の方に飛んでいく
「後はお嬢様の準備ね(お嬢様には私の作ったマジカル・レミィの服を着てもらってそれと妹様分も作ったし♪)」
咲夜が上機嫌で螺旋階段を下りていく
「妹様、失礼します」
フランの部屋の扉を開ける
そして、眼に飛び込んできた光景はレミリアとフランが仲良く二人で寝ていた。
「(これは、眼に焼き付けねば)」
パチュリーがここに居たら注意するだろうがここには居ない、この変態はじっくりと眼にこの光景を焼き付けた。
「お嬢様、妹様、朝です」
起こしたのはここに来てから30分後のことであった。
「さぁ、今日から営業を開始、皆の頑張りに期待するわ」
起きたレミリアは皆に軽く激励をした。
ゆっくりと紅茶を飲んでフランが来るのを待つ
「お姉様~、見てこの服、咲夜が作ったの」
それはまさに『魔法少女』を連想させるような服
「お嬢様の分もありますよ」
鼻血を拭きながら咲夜が言う
「私は止めておくわ」
「でも、妖怪退治に行くわけですし」
「あら、行くのはフランだけよ」
「!!」
咲夜がこんなポーズ→OTLをして地面に倒れる
「貴女には言ってなかったわね」
「(このままでは二人は吸血鬼計画が…私の千年帝国が)」
それからしばらく咲夜は動かなかった。
そんな変態メイド長は置いてレミリアはフランを連れて大図書館に行った
「パチェ起きている?」
「えぇ、何時間も前に起きているわ」
「ネックレスの状態を見て頂戴」
「うん、正しく起動しているわ」
「ところでパチェこのネックレス創るのにどれくらいの魔力を使ったの?」
「魔理沙4人分ってところかしら」
「ふ~ん」
その時、図書館のガラスが割れて、いつの間にか箒に乗った少女が居た。
「よ、パチェリーまた死ぬまで借りに来たゼ☆」
変な口癖のある少女は『霧雨 魔理沙』である
「ちょうどいいわ、フラン相手をしてあげなさい」
「うん」
フランが返事をして宙に舞い上がった
「久しいな、妹君」
「魔理沙、遊ぼうよ」
「何をして遊ぶ?」
「弾幕ごっこ」
「よし」
二人が弾幕を展開させる
「一気に決めるぜ、恋符『マスタースパーク』」
「決められるかな?禁忌『レーヴァテイン』」
光の閃光と炎の剣が激突した
「じゃあな妹君楽しかったゼ☆」
「うん、じゃあね」
決め技はフランが『フォーオブアカインド』を発動して4人になったときに魔理沙の『ファイナルスパーク』が直撃したのである。
フランは魔理沙を見送ったあとレミリアの方を向いた
「お姉様…負けちゃた…」
「いいのよ、フラン次に勝てばいいじゃない」
「お嬢様、依頼です」
いつの間にか扉の前に咲夜が立っていた。
依頼「人を襲う宵闇の妖怪の撃破」依頼主 里の村長
「フラン、頑張ってね」
「うん」
深い森の中 時刻は既に八時を過ぎている
誰かの声が聞こえてくる
「まてぇー」
「ヒィイ」
追いかけているのは宵闇の妖怪『ルーミア』逃げているのは里の住人だろう
「待ってよ」
「ヒィィ」
ルーミアは男を捕まえると言った
「あなたは食べてもいい人類?」
「た、助けて―」
「いただきます」
ルーミアが闇を張ろうとした時、轟音が聞こえた。ルーミアの横にあった木が粉砕されている。
「あ~、外しちゃった」
そこには七色の光る羽で飛んでいるフランの姿があった
「吸血鬼も出るし、たまんないわ」
「そうなの?」
「ところでアンタこのポーズどんな風に見える?」
いつものポーズをする。
「それ、魔理沙から聞いた事ある『十進法』だったかな?」
「聖者は十字架に架けられました」
「へぇ~、ところで貴女、私と遊ばない?」
「何して?」
「弾幕ごっこ」
「そーなのかー」
二人はスペルカードを取り出し
「月符『ムーンライトレイ』」
「『禁忌レーヴァテイン』」
ムーンライトレイの片方がレーヴァテインを受け止めるそしてもう片方がフランに襲い掛かる。
「!!―――――」
フランにムーンライトレイが直撃した、ルーミアがフランの居たところに行ったがそこには誰も居なかった。
「居ない?」
その瞬間ルーミアの周りに弾幕が現れた。
「え?何」
弾幕は混乱するルーミアに直撃した。
誰いなかったはずの所にフランはいた。
「そして誰もいなくなるか?」
「そーなのか~」
ルーミアは落ちた
フランがルーミアの落ちた地点に行ってみるとそこには気絶したルーミアがいた。
「面白い子ね、お家に持って帰ろう♪」
ルーミアを抱えてフランドールは紅魔館に戻っていった。
つづく?
何故にここだけ・・・
続きに期待してる作品なだけにちょっと残念
あとレミリアたちはヴラド三世の血縁じゃなかったり……いや、分かった上でやってるならいいんですが。何か意図があるんでしょうし。
指摘事項といいますか、『♪』や『→OTL』といった表現はあまりここでは好まれません。
例えば♪の場合、「ルーミアを抱えて喜色満面のフラン(略)」や「フランドールは不気味な笑みを浮かべると、ルーミアを抱え紅魔館(略)」
といった風に地の文で表現したほうが、より多くの情報を含ませる事ができます。
大丈夫!?
句読点が・・・
読み難い
あと。や、など文章として最低限の体裁は整えてください。
前よりも長くまとまっているのも好みです。
短くぶつ切りになった話をこまめに出すよりは、期間はあいてもしっかりまとまった方が読みやすいです。
ただ個人的には、もうちょっと長くしてくれればより素敵かなと思います。
句読点の付け方もオーダー0のときと比べてずいぶんわかりやすく配慮されてます。
お話の展開とあいまって、これからの続編が楽しみです。
結構wkwktktkしつつ新作待っている自分だったり(・・
というのびフラの声が聞こえました